トムラウシ山、雪洞ビバークから暴風敗退(BC9)


- GPS
- 26:09
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,218m
- 下り
- 1,214m
コースタイム
天候 | 【D1】曇り後、雪 ※標高1300付近より強風 【D2】曇り後、時々晴れ ※ビバーク地域は、翌朝暴風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※渡渉は、ストックを上手く使って慎重に行動 ※尾根のルートには、ピンクテープのような目印は無し ※雪庇が張り出してる箇所もあるので踏み抜き注意 |
写真
2時間ほどで雪洞完成
と、いっても足元が雪洞
入口付近は雪のブロックにストック、スキーで屋根骨として、ツェルトを被せ、その上に雪のブロックを載せた簡易イグルーのハイブリッド型だ
雪を溶かしてお湯を作り、夕飯を食べ、することも無く寝る
05:07
昨晩は、雪洞から一歩も出ていない
小用は、雪洞の端でチョロっと♪
04:30に起床し、湯を沸かしホットココア
気温は−7℃だったが、体感的にはもう少し暖かく感じた
今回、役にたったのがこのインナー手袋
スマホ操作が可能な加工がされてが、効かなくなり、いちいちグローブを外す手間が面倒だったが、中指に切れ込みを入れて、ホツレ防止にライターで炙った
感想
トムラウシ山、敗退
【D1】
大陸の移動性高気圧が接近中だったので、登り始める
渡渉して、急登から冬尾根上にでる
しばらく、快適な登り
標高1300付近の雪庇ゾーンからは、強風
急登を終えるとコマドリ沢上部で、更に風が強い
コマドリ沢から前トム平へ登り返すが・・・
強風と視程不良により、行動中止
前トム平付近でビバーク決定
プローブを刺し積雪量を計ると3mはある
雪洞と簡易イグルーのハイブリッド型の宿を作成
一人だと雪洞を掘るのが面倒だ
しかも斜面が緩くて排雪が手間だ
悩んだ結果、ハイブリッド型となった
いずれにせよテントより、静で暖かく撤収も楽だし何倍も快適だ
宿が完成し、ひと息
ホットココアを飲む
ヒザ丈の防寒パンツを中に着こんだ
これは、今シーズン秀岳荘で調達し、大活躍で気に入っている
靴を脱がなくても、両サイドのファスナーにより、脱いだり履いたり出来るからアイスクライミングでも重宝している
アウターパンツも今シーズンは、更新しFinetrackのアクロパンツだ
適度にストレッチするので、あぐら姿勢でもストレスが無い
雪を溶かしてお湯を作りアルファ米の夕飯を食べた
する事も無いんで、寝袋に潜り込んだ
こんな時はシュラフカバーは必須だ
乾かしたい物たちも寝袋や服の胸元に入れた
振り替えって見る
人生最初の雪洞は・・・
北ア白馬岳主稜で3人用だった
2回目は、北ア唐松岳の山頂手前で5人用
3回目は、中ア乗鞍岳、森林限界付近で2人用
今回は、1人用・・・
うーん・・・
やっぱ1人で掘るのは面倒だし、なんといっても寂しい
・・・入口のツェルトの隙間から風と雪がチラチラ入ってきてた
隙間を塞ぐのにザックを押し込んだ
ちなみに寝袋は8年前ぐらいのモンベル、ULダウンハガー#1
シュラフカバーは、Finetrackのポリゴンシールド
寝袋の足元にダウンジャケットを押し込んで防寒補強
その夜、寒さを感じたのは、呼吸のための鼻や口元に、粉雪や霜が着くときだけたった
【D2】
翌朝、雪洞内の気温は−7℃だったが、体感的にはもう少し暖かく感じた
お湯を沸かし、ホットココアを飲む
朝飯も、アルファ米
準備を整え、パッキングを済ませる
意を決して雪洞の外に出る!
どーか、晴天無風でありますよーに・・・
しかし!
外は強風暴風で、視程不良
うそーん!
敗退決定
雪洞の周囲に積み上げた雪のブロック40〜50cmは、雪面と同じ高さになっていた
雪が降ったか?、流れて溜まったか?
この地形からなのか?風向きは一定ではなく、どの方向からも吹き付けていた
ツェルトをたたんで丸めてザックに入れようとしたら、雪面に置いてあったザックが強風に煽られ滑落していくのが見えた!(>_<)
ヘイ!ザーーック!
走ってキャッチ!
事なきを得た(^_^;)
あっぶねーー!
その後は、突き飛ばされるような風に何度も耐風性姿勢でやり過ごしながら行動した
こんなの、いつぶりやろか?
思い出すのは、北ア槍ヶ岳の北鎌尾根だ・・・
来た道を引き返し、冬尾根を探して右往左往したが、ようやく特定
下降を始める
途中からシールを外して滑降して一気に距離と高度を下げる、かせぐ、楽チンだ
広い尾根に来るスキーでも滑降できなくなった
そして微風・・・
嘘みたいだ
ホットココアと行動食を詰め込む
さて、温泉だ!
下山して、相棒に無事下山の報告を送る
トムラウシ温泉のエントランスに向かうと張り紙が・・・
日帰り入浴は、12:00からと・・・
そら、2時間は待てへん!
出発
途中、屈足温泉に寄り道
Web検索すると、日帰り温泉は12:00からとある
30分ほど待ち、時間になったので、エントランスに向かう・・・
またしても張り紙が・・・
冬季のため日帰り入浴は15:00からと・・・
3時間は、待てへんわ!(>_<)
つーか、そういう情報はHPにも載せとってー!
とりあえず、何はともあれ、刺激的な二日間だった
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