越後駒ヶ岳
- GPS
- 08:07
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,414m
- 下り
- 1,410m
コースタイム
- 山行
- 7:06
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 8:00
天候 | 快晴 気温高く暑く、日差しも照り返しも強い 避難小屋下の斜面付近で弱風だったが、それ以外は無風・微風 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪は前年同時期と比べて豊富だが、雪消えの為スキーを2箇所外した。1箇所目は歩き始めて間もなくのところで10メートルほど雪がなく、スキーを手に持って歩いた。もう1箇所は道行山の尾根で、ここは板を持って歩く程度ではなく、歩いて10分ほどの板を背負って歩いた。それ以外は雪は繋がっている。雪質は今日の時点では一部堅い雪もあったが、それ以外はザラメで滑り易い。 |
写真
感想
埼玉から石抱橋までは遠い。特にこの時期はシルバーラインが夜間通行止めになるので、朝6時以降にならないと通行できない。今日は開門15分ほど前にゲート前にできた車列に並ぶ。ここに至るまでに近くの道の駅で食事、トイレ、着替えを済ませてきた。それでもまだ時間があったので、日焼け止めを塗ったり、ザックに食料を詰めたりと、出発間際のルーチンをこなす。6時ちょうどにゲートが開き、待っていた車列が一斉に動き出す。20分ほど暗いトンネルを運転し、明るい所に出てきたら石抱橋に到着。先行車が既に数台。前泊の人はいないようだった。この時間到着で間もなく出発ということは、皆日帰りで駒を目指すのだろう。自分は既に準備をほぼ終えていたので、クルマを停めてからはブーツを履くくらいしか残っていなかった。6:30にスキー板を手に持って出発。1分歩いて雪の上に乗り、シール歩行開始。天気は快晴とは言わないまでも晴れている。遠くに越後駒が見えるはずだが、まだ雲に隠れていた。歩き始めはほぼ傾斜のない歩き。シールで歩けるが、雪は緩んでいて、つぼ足だと潜りそう。平坦地歩きで一箇所水が出ているところで雪が切れていて、板を外す。毎年ここは雪が着かないから特に驚かない。歩く距離も10メートル程度。直ぐにシール歩行再開。沢を2本渡り、道行山の尾根にかかる。最初は少し急だが、雪が緩んでいるので恐怖感はない。傾斜が緩くなると尾根に上がり、景色も良くなる。まず荒沢岳が見える。ここは2年前の秋縦走した。雪のある時期は厳しそうだ。そしてしばらく歩くと左手にこの地域のボスの風格を漂わせて鎮座する越後駒ヶ岳が視界に入る。堂々としていて立派な山だ。そして、この山の山頂に至るには、長い尾根を歩かなくてはならない。積雪期に訪れるのも3度目なので、分かってはいるけれど、やはり遠いなあ、と思う。尾根に上がってから遠目に雪が着いていない斜面が見えていて、ここは歩きたくないな、と思ったら、やはりそこがルートだった。仕方ないので板をザックに取り付けてしばらく歩く。時折ザックの上の板が樹木に引っかかり、歩きにくい。出掛ける前に細く短い板にするか一瞬悩んだが、雪が多そうなのでいつものファットスキーにしていたのだ。この時点で板の選択を誤った気分。とは言え来てしまったので行くしかない。雪消え箇所が消えてもしばらく急登だったので、そのままにして、斜度が緩んだところでシール歩行再開。越後駒はさらにはっきり見えるようになった。そしてこの頃から暑さとの戦いになっていった。朝のうちは少し雲が出ていてちょうど良い加減だったのだが、その雲もどいてピーカンとなってしまった。日差しも照り返しも暑く、ジャケットは脱いでシャツだけで十分行動可能。道行山から先は少し下っていて、シールを着けてまま滑る。そして帰りはここは登り返しになる。昨年は道行山から先の尾根でも雪割れなどのために板を外した記憶があるが、今年は少なくとも昨年より雪が多いので、その心配は無用だった。ただ、微妙なアップダウンがあり、登りはシールを着けているので特に問題ないが、帰りはスキーの状態で四苦八苦しながら歩いた。小倉山を気付かぬうちに通り過ぎ、前駒の斜面は少し堅くて難儀した。クトーを着ければ安定して登れたかもしれないが、結局シールだけでこなした。最後の難関は、駒の小屋手前の斜面で、無雪期にはここは岩場になっているはずだ。岩場で斜面も急なので、スキー+シールで登るのも楽ではない。手前で板を外してザックに取り付け、アイゼン歩行でこの斜面をこなすことに。また、風が通って寒いので、ザックからジャケットを出して着る。急斜面なのでこのために持参したピックストックのピックを時折刺しながら登る。ちょうどこの斜面に取り掛かっているときに風が強くて寒くて、しかも長細いスキー板など背負っているものだから、時折風を受けて煽られた。強風と呼ぶほどではなかったが、しんどい区間だった。帰ろうか、と思ったほどだった。でも何とか上がり、駒の小屋にて小休止。足の速いパーティに追いつかれる。そのパーティはこのさきはシールで上がると言うのでそれに倣うことに。これが正解だった。駒の小屋の上は既に雪が緩んでいて、シールで上がるのに何の不都合もなかった。つぼ足アイゼンで上がったら潜って大変だったように思う。11:32に無事越後駒ヶ岳の山頂に到着。ほぼ5時間かかったが、以前は6時間以上かかっていたので、今日はかなり速く登ってきたことになる。途中で足を使い切ってしまいそうで、ペースを落としたつもりだったが、雪質が適切で、何よりスキーの着け外しが2回のみだったのが短時間で上がってこれた主な原因だろう。山頂付近は風が通って少し寒かったが、お隣の八海山や、近くの中ノ岳もよく見えた。山頂で写真を撮りつつ滑る準備をする。本当は飲み食いも少ししたかったが、風が冷たいので諦めて下の小屋ですることに。山頂着後20分後によろよろとスキーで出発。雪の具合は良くて、ザラメなので恐怖感も少なく、斜度も自分に合っていて滑っていて楽しい。しかし何度かターンをすると、右の太ももあたりに違和感が。痙攣の予兆。登りのペースが速かったのが原因かもしれない。その後ゆっくり小屋まで降りてきて、再度休憩をする。しかし回復する様子もないので、慎重に進むことに。駒の小屋の下の斜面は傾斜が急でしかも狭いので、板は全然回せない。慎重に高度を下げて、広い斜面が出てきてからスキー再開。相変わらずザラメで滑り易い。よほど急傾斜にならなければ、恐怖感もない。右太ももを気にしつつも快適に滑る。登って来る登山者やスキーヤーもいるが、天気の割には少ない感じ。もうシーズンオフとしたのか、天気が良いので別の所を目指したのか。トラバースの斜面もいくつかこなして道行山の登りの差し掛かる。ここはさすがにスキーでは登れないので、大人しく諦めてシートラーゲンに切り替える。しかし時間帯的に暑くて、しかも滑走用にヘルメットとゴーグルなどもしているものだから、余計に暑く感じた。15分ほど登って道行山に到着。ここで再度板を履いて滑り降りる。ここもザラメのいい感じの雪。今日は雪質に関しては当たりだった。が、このさきは雪消え区間があり、そこで再びシートラーゲンに戻る。分かっていたことなので気落ちとかはしない。適当なところまでつぼ足で歩いて最再度板を履く。午後の高温で緩んだ雪面を滑っていく。朝苦労して登った急斜面だったが、帰りはザラメゆえ問題なし。最後、手付かずの斜面を一本滑って13:50スキー終了。帰りの歩きに備えて、ジャケットとヘルメットは脱ぎ、ゴーグルはサングラスに切り替える。最後の歩きは、シール歩行、シートラーゲン、そしてヒールフリーにしてスキーのまま歩く、と今回含めて3通り試したが、今回のスキーのまま歩くのが一番楽だった。帰りと言ってもアップダウンがあるので、シールやつぼ足歩きを過去は選択したのだが、案外これもきつくて、今回残ったスキーでそのまま帰ることにしたのだが、これが一番良かった。次回以降もそうしよう。汚れた雪面を歩き、クルマには14:30に到着。出発からぴったり8時間後に戻ってきた。これまで10時間以上かけていたので、だいぶ速くなったが、原因はやはり今年の雪質と積雪の多さだろう。尾根の雪消えがなかったら、もう少し早められたと思う。
無事に日帰りで越後駒ヶ岳を往復できたが、来年以降行くことがあれば、この時期ならやはり短い細板で楽したい。今日使った板と比べたら、相当軽いし、背負っても短いから樹木に邪魔されることもないはず。
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