寄コシバ沢−鍋割山−大倉尾根
- GPS
- 06:50
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,358m
- 下り
- 1,353m
コースタイム
- 山行
- 5:44
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 6:50
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
■復路:大倉から渋沢駅までバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
・寄沢は比較的水量が少なく渡りやすかった。林道終点から1回目の渡渉は成長の森ルートが推奨。 ・ハイカーは塔ノ岳〜鍋割山に集中している様子。渋沢駅〜大倉のバスは臨時便を運行していたが、寄行バスは席が埋まる程度だった。 ■寄コシバ沢の現況 ・全体としては、寄コシバ沢出合の分岐からガレた沢床を歩き、標高930m前後で右岸に高巻いたら、その後も沢と付かず離れず遡っていく感じ。 ・高巻く目印は「2本の大きな倒木」と言われるが、今は5本以上に増えている。いずれも右岸から倒れた杉の大木で、一番手前は枝が青々と生きていた。根元の右岸側から通過する。 ・上流寄りの倒木の根元から進行方向右手(木の倒れている方)を向くと、岩の詰まったガレ沢が見える(地形図の950mの等高線から東北東に伸びる支沢か)。その場で反対側を向いて上を探すと、10mほど先に赤と黄色のテープを巻いた木が見え、ジグザグの踏み跡が伸びている。ここが高巻きの入り口。 ・テープの木を過ぎ、右の沢の方を見ると足元の露岩に赤い丸印があり、コシバ沢伝いの巻道となる。テープの木を過ぎてそのまま直進しないように注意。 ・沢の底に下りず、しかし離れないで歩く。左へ沢から離れる踏み跡に沿って伐採作業用のピンクテープがあったりするので注意。見回すと、赤白のテープが沢伝いのルートを示していたりする。 ・標高1000mを過ぎたあたり、沢伝い(沢床ははるか下に離れている)に伸びる道が曲がり角の先で斜面と同化している個所に出る。10m戻って見回すと上に白いビニールロープを巻いた木があり、ジグザグの踏み跡がある。延々と続くジグザグで沢から離れるので不安になるが、やがてロープ場に出る。 ・ロープ場は土の急斜面(大丈夫そうだが古いロープなので用心して頼らず登った)。ここを過ぎると踏み跡らしい踏み跡が復活し始め、傾斜も緩んで難所は終了。鍋割峠直前は倒木などで踏み跡が分かれ、ルートがはっきりしないが、歩ける所を辿れば問題ない。 |
その他周辺情報 | やはり大型連休の弘法の里湯は大混雑。早めにと16時に入りましたが、男湯はすでに4,5人のロッカー待ちでした(たまたま3分待ち程度で済んだ)。 |
写真
感想
まともな山行は正月の檜洞丸以来なので、4か月近いブランクがある。比較的標高差が少なく、下りも楽なルートを選んだのに翌日には筋肉痛が強かった。やはり月1回の山登りは欠かさないようにしないといけない。
10連休前半では最も好天予報の28日。山もさぞや混雑すると覚悟して新松田駅前のバス停に行くと、特急ふじさん1号にも接続する7時55分の寄行きバスは、ちょうど座席が埋まった程度で、少々拍子抜けした。うち10人余は高松山登山口の田代向で降りたので途中で座ることもできた。
八重桜咲く寄バス停で支度をしていて、GPSロガーを忘れてきたことに気づく。やはり4か月のブランクは大きい。コシバ沢の実ルートのログを取りたかったのに残念。一瞬、スマホで取ろうと考えたが、グーグルアカウントが必要なので諦めた。
ともあれ、雲一つない快晴の下、車道歩きを30分。水源林管理事務所に計画書を出してさらに林道を詰める。木々の新緑が眼に鮮やかだ。ただ、昨日の雨で道がぬかるんでいそうなので登山口でスパッツを着けた(結果的に不要だったが)。ワゴンタクシーで来たらしい一行が抜いて行ったが、案の定、指導標通り斜面を登って行ったので、簡単に抜き返した。ここは左の「成長の森へ」という方へ向かい、堰堤の上に出てさっさと寄沢を渡渉するのが近道。指定ルートはいったん登ってから沢へ降りるのでロスが大きい。
この一行以外には行き合う人もないまま、第2、第3渡渉点へと進む。第3渡渉点正面の崖は、見るたびに崩壊が進んでいるのが分かる。第5渡渉点から釜場ノ平を経て林の中のジグザグ尾根道を登ると、ミツバツツジが何本か生えていた。遠目には鮮やかながら、近づくと雨のせいか花は傷み気味のようだ。
若干下ってコシバ沢出合。寄沢の水量が少なめだったので枯れているかと思ったが、水筒補給に十分な程度の水流はあった。ここからは踏査のため、慎重に進む。標高差で50m足らず登ったところでお握り一つを早弁し、さらに平たいガレ場のような沢床を詰めていく。すると、前方に青々とした枝を付けたまま横倒しになった杉の木が見えた。
沢床から右岸の巻き道に入る目印の倒木だが、近づくとこの木は最近新たに倒れたものらしいことが分かった。その上流側にまだ何本も大きな杉の倒木がある。最上流の倒木の所で地図を確認。東北東からガレ沢が入り込んでいる。標高950m弱、振り向いて右岸の斜面を探すと、あった。先人のレコが触れていた赤と黄のテープ。良く見ると踏み跡もある。
先人の一部はそのままこの斜面を詰めてしまったようなので、注意して寄沢沿いのルートを探ると、赤丸を記した岩が見えた。ここからは沢床から離れた斜面をトラバースしながら沢を辿る。踏み跡は淡く、ピンクテープの作業通路に誘い込まれそうにもなったが、ふと足元を見ると、「テープは伐採作業用で登山用ではない」という趣旨の注意表示が落ちていた。
だんだん下方へ離れていく沢床はザレた砂利に覆われているうえ、倒木にふさがれていて、もしそのまま沢を詰めたら難儀しそうだ。ジグザグ道で標高を稼ぐとロープ場が現れ、ルートを外していないことを再確認。谷が広がって傾斜も緩み、枝分かれする踏み跡を適当に選んで無事、鍋割峠に到着した。雨山峠経由より距離は短いので、難路とはいえ時間はかかっていない。
鍋割山頂へ登り始めると、左手の雪化粧した蛭ヶ岳がなかなかの迫力だ。標高の高い所は昨日の雨が雪になったのだろう。登山口を過ぎて初めてのハイカーと行き合った。振り返れば真っ白な富士山が大迫力で構えている。頂上前の草原でしばし撮影した。山座同定できないのが悲しいが、南アルプスもくっきり見えている。
頂上は予想通りの喧騒下にあった。それでも座る所を確保できたので、コッヘルで昼にする。その間も続々とハイカーが到着する。30分ほどで早々に退散し、鍋割山稜へ。ちょっと下った先で塔ノ岳の雪化粧が見えた。気温の上昇で蛭ヶ岳の雪も急速に消えつつあるが、方角の加減か塔ノ岳の雪は頑張っている。
小丸付近で道端に残雪が現れた。標高1300m辺りが境目のようだ。多くの人を抜いたりすれ違いしたりしながら金冷シ着。今のところ思ったほど消耗がなく、元気な子供について塔ノ岳への最後の区間をスパートした。といっても、けた外れに増えたハイカーのため、脇に立って道を譲るケースも多々あったが・・・。
塔ノ岳は、まさに芋の子を洗う賑わいだった。富士山のほか都心方面も今日は望むことができ、一様に興奮しながらスマホで写真を撮ったりしている。こちらはトイレを借りて一休みし、そろそろダメージが来つつある足を慮ってハードな表尾根には向かわず、大倉尾根へ折り返した。
道は十数人の隊列で渋滞している。遅い人で詰まり、狭い道のすれ違いで遅れる。高尾山とまでは言わないが、老若男女問わず大変な人出であることは間違いない。金冷シ手前でやっと渋滞を抜けた。ここで「ズーン」という音が響き、「雷だ」と声を挙げた人がいたので、「自衛隊の重砲ですよ」と教えてあげた。風の加減か、いつもより遠くまで響いているようだ。
花立山荘前のミネザクラが満開だった。店の人によると、昨日は花に雪が積もっていたのだとか。相模湾に浮かぶ大島を見ながら長い階段を下り、天神尾根分岐を過ぎた辺りで脚が疲れてきた。だいぶナマッているようだ。大勢のハイカーが休む堀山の家前でこちらも腰を下ろして一休み。
珍しく開いている駒止茶屋を右手に階段を下り、一本松付近のモミジ街道を抜ける。モミジは木漏れ日の新緑もなかなかいい。そんな調子でややペースを落として見晴茶屋の裏の急坂をクリア。茶屋のデッキに座ろうかとも思ったが、それでは自分を甘やかし過ぎだと思い直して通過した。
あちこち痛くなってきたころ、ようやく丹沢クリステル「跡」に帰着。よろよろと大倉バス停に辿り着くと、靴を洗う間もなく臨時バスが到着した。
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