残雪期の男鹿岳(日本三百名山) 栗生沢から大川林道
- GPS
- 08:20
- 距離
- 20.2km
- 登り
- 1,979m
- 下り
- 1,984m
コースタイム
07:35オーガ沢橋07:40
08:50大川峠09:00
10:20栗石山
10:45男鹿岳山頂10:50
11:15栗石山11:40
12:30大川峠12:35
14:50駐車場
歩行時間7時間30分
天候 | 山頂付近で天気が下り坂の気配でしたが、一日高曇りでした |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
田島町で左折し、栗生沢集落を経て大川林道に入ります 集落からはすれ違い出来ない細い道ですが、平坦で、舗装されています 林道通行止めゲート前に土の盛られた5,6台の駐車場があります 登山者カードのポストなし、トイレはありません |
コース状況/ 危険箇所等 |
通行止めのゲートから二時間以上の林道歩きでした オーガ沢橋までは崩落があるものの雪は殆ど残っていませんでした 橋を渡ってから徐々に日陰に雪が現れ始め、 峠に至る水平道では雪の上を歩きました 雪の上に新たな崩落の跡も見られました 峠の広場に雪が残っていましたが そこからの尾根道の踏み跡に雪はなく 10分程で藪の脇の雪屁の張り出しを歩きました しかし、雪屁も痩せてきていますので、これから注意が必要かもしれません 藪を漕ぐと時間がかかりますが、残雪を拾って歩くと歩きやすいです ですが壁状態の場所もあり、急坂です ピッケル、アイゼン、ワカンは使用しませんでした 栗石山からは稜線伝いに行きますが、 豊富な雪上の踏み跡を忠実に辿り、問題なく男鹿岳山頂に立てました 下山時は右の沢に下りないよう、注意が必要かもしれません 大川峠の林道崩落個所を目印にしました 国道121号線沿い、「塔のへつり」の近くに「弥五島 郷の湯」があります 入浴料300円(シャンプー剤等は別料金)です ややぬるめですが、露天風呂もあり、地元の方の憩いの場という感じです ソフトクリーム200円!美味しかったです! |
写真
感想
男鹿岳に登りたいと思うようになってから3年以上が過ぎました。
笈ヶ岳、野伏ヶ岳、猿ヶ馬場山と共にとても遠くて難しい山のように思ってきましたが、
昨年、この三山の登頂を果たせたので、とうとう男鹿岳に登る決意を固めました。
ヤマレコの記録でも、残雪期が良いと書かれていましたので
笈ヶ岳同様、残雪期に挑戦です!
昨日の「小野嶽」のように晴れてくれたら嬉しいのですが、
空は高曇り、雨の心配はなさそうなのでそれだけでも喜ばしいこと。
田島町で国道121号線と別れ、会津鉄道の踏切を渡って県道を東に行きます。
左側、水無川の堰堤に桜並木がありました。
木々はまだ若いのですが、何年か後には堂々たる桜並木の堰堤になって
きっと花見客が訪れる名所になっていることでしょう。
県道はやがて集落に辿りつき、そこで役目を果たしたかのように終わってしまって
俄かに心細くなります。
うっかり小路に入ると抜け出せなくなりそうです。
方向修正して、林道と思われる畑中の平坦な道を
更に東へ東へと道なりに走ります。
不安だらけでしたが、どうにか通行止めのゲート前に着きました。
土を盛った駐車場や、その付近になんと先行車が5台もありました。
やれうれしや、一人ではありません!
それぞれの登山者が単独としても5人が入山している計算です。
この光景だけで勇気を頂いて、出発。
靴はどうしようか、迷いましたが、多分雪が現れるだろうと
久々にスーパー長靴の登場です。
念には念を入れ、ワカン、6本アイゼンを携行します。
食糧、水も多めに入れていますので、ザックの重さが応えます。
bikihanakoさんのレコを印刷して持ってきました。
コース状況が詳しく要所を突いて書かれていて、とても頼りになります。
本当にこういう方がいてくださるので、
kyom4のようなレベルの低い登山者でも安心して挑戦できます。
有難うございます。
峠までの林道歩きの二時間はとてつもなく長く感じられました。
草茫々ならともかく、人一人通り抜けるのがやっとなくらい
道の真ん中まで木が生えてきています。
半月もすれば、葉が茂り、林道歩きからして藪漕ぎになるかも?
道路の崩壊も至るところで発生、しまいには見慣れてしまうほど。
ただ、雪の上に音もなく落ちて来る岩は怖いです。
気を付けてください。
肩に食い込むザックに耐えて峠に着くと息絶え絶え、
これからが登山なのに、意気消沈です。
笹の間を登る微かな踏み跡が恨めしく見えますが
ここで泣き言を言っていても始まりません。
やっと決心がつき、藪を掻き分けだしてまもなく、下山してくる単独の方に会いました。
藪は凄いでしょうかと聞くと、10分程で雪の上を歩けるとのことで
なんだかうれしくなります。
いやはや、歩くのは楽ですが、急勾配、そして痩せた雪屁の恐怖、
藪漕ぎとどっちが良いのか、困惑です。
歩けば歩くほど、雪の壁の勾配はきつくなる一方。
しがみつき、手を突き、トラバースしながら歩きます。
下山してくる方々は非常に軽々と下って行かれるので、
ますます泣きたくなります。
弱気な自分に鞭打って尚も長い時間、
蝉のように雪壁に張り付いていた気がします。
見上げると木の隙間に空が、あそこが山頂?残念でした、栗石山でした。
どっと疲れが出ますが、立ち止まったら最後です。
とにかく男鹿岳山頂標識をこの目で見るまでは立ち止まるまいと心に決め
尚もゆるやかな稜線をとぼとぼ歩きます。
最後の急斜面をひと登りで、とうとう憧れの山頂標識の前に立ちました。
刈り払いされていて、那須岳の展望が素晴らしい山頂。
苦労が報われてあまりある展望です!万歳を叫んでしまいます!
誰もいなくて良かったです。心おきなく叫べましたから…
なんだか天候が変わりそうな気配なので心残りはありますが、山頂を後にします。
栗石山で、空腹に気付き、足を休める事にしました。
根明きがちょうどよいベンチです。
何か食べなければと思うのですが、疲れで固形物が喉を通りません。
仕方なく、流動食と果物で食事を終え、下山開始しました。
気がかりだったのは下山方向を間違えないかという心配。
踏み跡は、この時期、すぐに当てにならなくなります。
足跡ではなく、方向をしっかり見据えて下らないと大変なことに。
でも、思いの外、案ずることもなく見覚えのある雪屁迄下れました。
峠から、またしても気の遠くなる様な林道歩き、
疲れた足腰に相当応えましたが、慰めは夢が果たせた嬉しさでした。
「弥五島 郷の湯」のソフトクリームの美味しかったこと!
追記
藪にフェニックスのフード付きパーカー(カーキ色)をさらわれてしましました。
林道を半分くらい下って気が付いたのですが、取りに戻る気力全くなしでした。
何方か、連休に男鹿岳に登られて、拾った方がおられましたら
どうかご一報ください。お願いします。
コメント
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kyom4さん、こんにちは。
bikihanakoのつまらないレコを参考にして頂きありがとうございます
bikihanakoのような万年初級者ハイカーでも、安心して歩けるのは、
本当にヤマレコの豊富な情報があってこそだと思っております。
恩返しの意味も込めて、少しでも皆様のお役に立てればという気持ちで
いつもレコをUPさせて頂いております
kyom4さんは、笈ヶ岳、野伏ヶ岳、猿ヶ馬場山、そしてこの男鹿岳と残雪期のお山
を歩かれているということは、300名山を中心に歩かれていらっしゃるのでしょうか
bikihanakoもこの男鹿岳は、300名山の中でもとりわけ春の新緑がとても美しく、
感動したことを覚えています。
今でも目を閉じると、林道からの透き通るような緑の春の山肌の光景が浮かびます
bikihanako
おかげさまで、無事に行って来れました。有難うございました。
長年の願いでしたが、力不足の自分に果たしてやりとげられるだろうかと常に不安がありました。
記録を何回も読ませていただき、印刷して持参して勇気を頂きました。
bikihanakoさんのように俊足では歩けませんでしたが…
これで登りたかった山々に一応の区切りがついた感じで気が抜けたような状態です。
今までは無我夢中で歩いてましたが、この辺で方向転換もありかと考えているところです。
bikihanakoさんも、素晴らしい山旅をお続けください。
記録を楽しみに拝見させていただきます。
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