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Yamareco

記録ID: 1902403
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

ひみつでないひみつ特訓 乾徳山

2019年06月22日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:00
距離
9.0km
上り
910m
下り
894m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:24
休憩
1:26
合計
5:50
9:32
9:33
2
9:35
9:42
36
10:18
10:29
25
10:54
11:26
25
11:51
12:04
17
12:21
12:22
6
12:28
12:36
14
12:50
12:51
7
12:58
13:07
4
13:11
13:12
28
天候 曇り/雨
過去天気図(気象庁) 2019年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 自転車
大平牧場の駐車場1日800円。
コース状況/
危険箇所等
頂上に近づくにつれて岩場が多くなります。特に雨で岩が濡れているときは注意が必要です。
その他周辺情報 下山後は「笛吹の湯」市外からの大人1名510円
大平牧場の駐車場からスタート。大師匠、いまごろはもう山頂でしょうね。
2019年06月22日 08:06撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:06
大平牧場の駐車場からスタート。大師匠、いまごろはもう山頂でしょうね。
巨大な太陽光発電のソーラーパネル 
2019年06月22日 08:11撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 8:11
巨大な太陽光発電のソーラーパネル 
最初は牧場っぽい草原。
2019年06月22日 08:17撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:17
最初は牧場っぽい草原。
草原のなかの道を行きます。
2019年06月22日 08:17撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:17
草原のなかの道を行きます。
案内に従い乾徳山、道満尾根方面へ。
2019年06月22日 08:17撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:17
案内に従い乾徳山、道満尾根方面へ。
林道に合流したところが登山口。
2019年06月22日 08:24撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:24
林道に合流したところが登山口。
こんな感じでスタート。
2019年06月22日 08:31撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:31
こんな感じでスタート。
ときおり林道を歩きます。高尾山の1号路みたい。
2019年06月22日 08:35撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:35
ときおり林道を歩きます。高尾山の1号路みたい。
尾根ですね。
2019年06月22日 08:42撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:42
尾根ですね。
いよいよ林道とわかれて登山道。
2019年06月22日 08:48撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 8:48
いよいよ林道とわかれて登山道。
下りてきた大師匠とご対面。談笑後 記念撮影!
2019年06月22日 09:06撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 9:06
下りてきた大師匠とご対面。談笑後 記念撮影!
大師匠、あっという間に見えなくなります。
2019年06月22日 09:03撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:03
大師匠、あっという間に見えなくなります。
ツツジもそろそろ終わりです。
2019年06月22日 09:07撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:07
ツツジもそろそろ終わりです。
樹林帯の中なので直接雨はあたりませんが、だんだんモヤってきました。
2019年06月22日 09:14撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:14
樹林帯の中なので直接雨はあたりませんが、だんだんモヤってきました。
前方が開けてきましたが視界は悪いですね。
2019年06月22日 09:25撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:25
前方が開けてきましたが視界は悪いですね。
白い。雨も直接当たります。
2019年06月22日 09:25撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:25
白い。雨も直接当たります。
月見岩。
2019年06月22日 09:28撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:28
月見岩。
手洗石。この先、樹林帯に入ったところでたまらずカッパ着用。
2019年06月22日 09:33撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 9:33
手洗石。この先、樹林帯に入ったところでたまらずカッパ着用。
だんだん岩が多くなってきます。
2019年06月22日 10:11撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:11
だんだん岩が多くなってきます。
ほら、出てきましたクサリ場。
2019年06月22日 10:15撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:15
ほら、出てきましたクサリ場。
重力との闘い! 重そうだ!
2019年06月22日 10:19撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 10:19
重力との闘い! 重そうだ!
髭剃岩。ここには挟まれません。
2019年06月22日 10:22撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:22
髭剃岩。ここには挟まれません。
ここ、こうして細い通路を渡った後、折り返して狭い場所を通過して、さらに次のハシゴに続きますが、けっこうイヤな個所でした。
2019年06月22日 10:25撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:25
ここ、こうして細い通路を渡った後、折り返して狭い場所を通過して、さらに次のハシゴに続きますが、けっこうイヤな個所でした。
イヤな個所通過。
2019年06月22日 10:27撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:27
イヤな個所通過。
カミナリ岩も濡れているのがイヤですね。
2019年06月22日 10:28撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:28
カミナリ岩も濡れているのがイヤですね。
カミナリ岩。
2019年06月22日 10:28撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:28
カミナリ岩。
足場はあるんですがスベるのがコワイ。
2019年06月22日 10:29撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:29
足場はあるんですがスベるのがコワイ。
胎内。
2019年06月22日 10:37撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:37
胎内。
ちょっと下界も見えてきました。
2019年06月22日 10:43撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:43
ちょっと下界も見えてきました。
頂上までもう少しあります。
2019年06月22日 10:43撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:43
頂上までもう少しあります。
雨も上がってきました。
2019年06月22日 10:48撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:48
雨も上がってきました。
その背中 やはりどう考えても重そうだ!
2019年06月22日 10:48撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 10:48
その背中 やはりどう考えても重そうだ!
火曜サスペンス劇場。
2019年06月22日 10:51撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:51
火曜サスペンス劇場。
ついに来ました。タテバイより不親切な乾徳山タテバイ。
2019年06月22日 10:53撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:53
ついに来ました。タテバイより不親切な乾徳山タテバイ。
ジョー師範代、奮闘しています。そこまで行けばもうダイジョウブ。
2019年06月22日 10:56撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 10:56
ジョー師範代、奮闘しています。そこまで行けばもうダイジョウブ。
「登ろかナ〜」or「巻こうかナー」 意を決して彼は登りました!
2019年06月22日 11:00撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 11:00
「登ろかナ〜」or「巻こうかナー」 意を決して彼は登りました!
乾徳山山頂到着。
2019年06月22日 11:07撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 11:07
乾徳山山頂到着。
景色はないけど 登頂祝い♪
2019年06月22日 11:11撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 11:11
景色はないけど 登頂祝い♪
やったぞ〜〜!ついに頂上スイカ。でも今日はひみつでないひみつ特訓だから手のひらサイズでごめんなさい。本番では大玉スイカ・・・ムリムリ。
2019年06月22日 11:20撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 11:20
やったぞ〜〜!ついに頂上スイカ。でも今日はひみつでないひみつ特訓だから手のひらサイズでごめんなさい。本番では大玉スイカ・・・ムリムリ。
登りはタテバったので、下りは迂回路でハシゴ。
2019年06月22日 11:25撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 11:25
登りはタテバったので、下りは迂回路でハシゴ。
来た道を降ります。途中、シカが30メートルほど前に現れました。
2019年06月22日 11:31撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 11:31
来た道を降ります。途中、シカが30メートルほど前に現れました。
雨は上がって・・・
2019年06月22日 12:19撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:19
雨は上がって・・・
シカと目が合いました(';')
2019年06月22日 12:22撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 12:22
シカと目が合いました(';')
薄日までさしてきました。来た道からはずれて草原を下ります。
2019年06月22日 12:37撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:37
薄日までさしてきました。来た道からはずれて草原を下ります。
何かのう○ちです。
2019年06月22日 12:40撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:40
何かのう○ちです。
フキ・・・スジがめいっぱい通ってそうなくらい成長してます。
2019年06月22日 12:40撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:40
フキ・・・スジがめいっぱい通ってそうなくらい成長してます。
前宮跡っていうくらいだから以前は神社があったんでしょうかね。
2019年06月22日 12:47撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:47
前宮跡っていうくらいだから以前は神社があったんでしょうかね。
かなり降りてきました。
2019年06月22日 12:47撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:47
かなり降りてきました。
ウワサどおりキレイです。
2019年06月22日 12:55撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 12:55
ウワサどおりキレイです。
避難小屋。
2019年06月22日 13:02撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:02
避難小屋。
ちょっと登り返して・・・・
2019年06月22日 13:06撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:06
ちょっと登り返して・・・・
登山口のほうへ戻ります。
2019年06月22日 13:27撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:27
登山口のほうへ戻ります。
また林道と交錯します。
2019年06月22日 13:34撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:34
また林道と交錯します。
登山口まで戻ってきました。
2019年06月22日 13:39撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:39
登山口まで戻ってきました。
高原に戻ってきました。
2019年06月22日 13:47撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 13:47
高原に戻ってきました。
ハイ、お疲れさまでした。青いニュースパーカーが待ってます。
2019年06月22日 13:55撮影 by  Canon IXY 190, Canon
6/22 13:55
ハイ、お疲れさまでした。青いニュースパーカーが待ってます。
帰り支度中〜〜
2019年06月22日 14:01撮影 by  SO-01J, Sony
6/22 14:01
帰り支度中〜〜

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 予備靴ひも ザック ザックカバー 行動食 非常食 調理用食材 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ナイフ カメラ

感想

夏の北アルプスに向けて、この時期は毎年準備を始めるころですが、去年「白い五竜、見えない山頂、動けないおっさん」を演じてしまい、結局、あとほんの少しのところで頂上に立てなかったことが、この1年、ずっと尾をひいていて、テレビで「五竜岳」が映るたびに「あのとき」のことが思い出されました。(ホントに、キーパーと1対1、いや、キーパーいないのに決められなかったってカンジですかね。)

そんなワケで、ふだん会社の階段の登り降りくらいでは、また同じことを繰り返しそうなので、今年はラクな日程を組むのはもちろん、トレーニングも欠かせないってことで、ジョー師範代のホームグラウンド、安達太良山を計画しましたが(智恵子抄とか田部井淳子さんのお話とかを聞いて一度行ってみたくて、以前から師範代に連れてってとお願いしていました。)、どうもお天気がよろしくない。それならサブグラウンド?にしましょうってことで、いつもジョー師範代が「ひみつ特訓」の場所にしている乾徳山へということになりました。

この時期、夜明けも早いので、始発電車の時間はもうすっかり明るくなっていて、待ち合わせの府中本町には6時過ぎに到着。さすがにこの時間では、長い通路の向こうにある広大な緑の運動場のような場所?の方の改札はふさがっていたので、迷うことなく反対の出口を出るとジョー師範代の青いニュースーパーカーがすでに待機しています。無用に重いザックをトランクに放り込んで出発。快調にとばして8時ごろには大平牧場の駐車場に到着。思った以上に近くて早く着きました。

支度をして駐車場をスタート。お天気はちょっと微妙ですが、山肌にびっしりと設置されたソーラーパネルを見ながら牧場らしい草原を通って登山道入口へ向かいます。

ところで、夏の本番を控えて、ジョー師範代より各自「ひみつ特訓」を課せられているワケですが、結局、今日はひみつでない「ひみつ特訓」になりました。ひみつではなくなりましたが、あくまでも「特訓」です。去年のあのような無様な姿はもう二度とゴメンだわと思うと、つい気合が入りすぎてしまって・・・本番さながらのフル装備、それでもまだまだと思ったのか、前日帰りに買ってきた2リットルのペットボトルの水も、何のためらいもなしにザックに放り込んで。

2泊以上だとちょっとキツいと思って去年買った大きいザック、入れものが大きいとやっぱり入れてしまうんですね、「いらんもん」。おかげさんで山岳部の学生のトレーニングなみ?ですよ。(今はどうか知りませんが、植村直己さんの本には、石をザックに詰められたと書いてましたねえ。)まあ、水だけで5リットルとあとは「いらんもん」も持てば、立派なトレーニングになるか。そのせいかどうかわかりませんが、まえの晩、寝ていたらもうすでに「足がつって」しまいました。本番と変わらぬ重さの荷物に加えて、「足がつる」イメージトレーニングもバッチリです。

牧場の草原を横切って林の中に入り、少し登ると林道わきに「乾徳山登山口」の標識。登山道は何度か林道と交錯して山道を歩いたり、林道を歩いたりしますが、「月見岩へ」の標識からいよいよ道満尾根の尾根道に入ります。

しばらく行くと、上から軽快に降りてくるヒトか?サルか?もしかしてかもしか?
をを、大師匠だ。いつも山行まえにお天気やコースのアドバイスをもらう大師匠、今日はお天気の崩れを予想して早めの行動で(いつものことか)もう降りてきました。とても人間ワザとは思えない驚異のスピードで行動します。きっと我々の目が届かなくなったところで変身しているのでしょう。毛が生えてきて四本足になっているに違いありません。(笑)

すこし雨も落ちてきたようで、大師匠に「お天気悪くなったら、撤退だね」とアドバイスをもらい、先へ進みます。確かに雨は降っていますが、樹林帯の中では直接あたることもありません。終わりかけたツツジも見ながらしばらく歩を進めると、前方が開けてきて月見岩のある扇平に出ました。何組か休憩をとっていますが、頭上が開けているぶん、雨も直接あたります。たまらずその先の樹林帯に入ったところでカッパ着用。久しぶりのカッパ登場で、これもまあ、トレーニングのうちといえばそうですね。

さて、この扇平から先が乾徳山の「核心部」というところでしょうか。岩がゴロゴロ出てきて、髭剃岩だのカミナリ岩だの、名前はなくても、ちょっとどうやって登りましょうかというような岩に出会います。写真にあるような細い通路が切ってある岩をヨコに慎重に進むと、その先で折り返し、細い岩の間を通って、最後はハシゴに続くちょっとした難所もあります。

岩場はいつも慎重に手掛かり足掛かりをしっかりとらえて三点支持をキホンに通過しますが、今日のような濡れた岩場は見ているだけでスベりそうで、より一層の緊張を強いられます。素手でつかむクサリも濡れているので気を使います。

途中、気がついたら雨もほとんど止んでいて、見晴らしの良いポイントでは下界の街並みや周囲の山々のピークも見え始めました。こういうお天気なので眺望はほとんど期待していませんでしたが、まあ、これくらい見わたせればヨシとしましょう。

この辺まで来ると「いらんもん」満載の背中がつらくて・・・ずっしりと腰と肩にきています。肩で息をしながらあえぎあえぎ登ってきましたが、ついにやってきました「鳳岩」。ジョー師範代の山行記録をはじめ、みなさん必ず山行記録に写真を掲載しているあの頂上直下の1枚岩の絶壁です。おまけに今日は「お湿り」つきです。後からやってきたセンパイがたは、「あ、やめとこ」とひと言残して迂回路に回ります。ワタシもいつものことながら、チコちゃんの決まり文句じゃないですけど、思わず口をついて出てしまいます。
「だ、誰や、こんなとこ連れて来たんは!」

まずはもう慣れっこになっているジョー師範代が「見てな」ってなもんで、躊躇なくクサリを手にします。下から見ていると、途中、どうも足をかけるのも難しそうな個所がありますが、そこを越えたらなんとかなりそうです。なかなか息がおさまらず、師範代のように躊躇せずというわけにはいきませんが、少し落ち着いてきたので、意を決してクサリをつかみました。

案の定、難しそうな個所はどうしようかと思いましたが、岩登りの教科書的には「アカン」体勢のまま、最後はなんとか勢いで押し切ってしまいました。足がかかりにくいところに雨で岩が濡れていて、おまけに背中の重量もあったので、今年イチバンの緊張&チカラが入った瞬間でした。登り切ったあともゼイゼイものでしたね。

ようやく頂上に到着。雨もあがって、眺望もお天気のわりにはそこそこありました。先ほどの「乾徳山のタテバイ」のおかげでなかなか息もおさまりませんでしたが、ちょっと落ち着いてきたので、とりあえず写真だけでも・・・・今日は公開ひみつ特訓なのでカタチだけ・・・重いザックから取り出したのは「小玉スイカ」。小玉とは言え、ついにスイカを頂上まで担ぎ上げましたあ。「いらんもん」の一番手、場所もお天気もそこで広げるにはちょっとというカンジだったので、写真だけにしました。一昨年の「白馬縦走メロン」についで山頂を極めながらそのままお持ち帰り。ホンマに「いらんもん」以外の何物でもありません。

さて、念願の?頂上スイカの記念写真を撮ったので、下山します。帰りの「タテバイ」はもうたくさんなので迂回路にまわります。こういう日の岩場はイヤですね。登りは気合をいれてグイグイというところがありますが、下山するときにはすっかり気力体力を使い果たしていて、おまけにちょっと気を抜くと、「足がつる」のです。頂上で腰を下ろしたとたん第一波?が来てました。山小屋で靴を脱ぐときなら、心地よい疲労感とあとは部屋でいくらでもツッてください、むしろそれがカイカン?なんですが、濡れた岩場でツられても困ります。

なんとか月見岩まで降りてきましたが、途中、ワタシは30mほど前を横切っていったシカを、ジョー師範代は草原にたたずむバンビを発見。丹沢のシカほどは人に慣れていないようです。月見岩からはそのまま草原を下って、来た道とは違うルートを行きます。

20分ほどで無人のヒュッテに到着。ハナシには聞いていましたが、中も外もキレイな小屋で、小休止。ここからは少し登り返して大平牧場に戻ります。少し歩いていると何やら背中でモゾモゾと声が聞こえました。しばらくするとまた声が聞こえます。ザックの中からです。次に声がしたときによく聞いてみると、どうもタブレットが勝手にしゃべってるみたいです。

しゃべりの内容は「アンタ、コースはずれてんちゃう?ええのんか?」みたいなことでした。いつもヤマレコの地図をダウンロードしてGPS機能と一緒に使って、こういう山行記を書くときに重宝していますが、今回は予定コースもダウンロードしていたみたいで、ヒュッテから牧場に戻るコースは予定されていなかったので、警告してくれたようです。なかなか賢いねえ。何年か前、西鎌尾根から槍ヶ岳に向かう途中でコースを外れて超難関ルート?を自ら開拓した実績のあるワタシですが、こういうのがあれば「道を踏み誤る」こともないので、これからも使わせてもらいましょう。

重い背中にウンザリしながら大平牧場まで帰ってきました。乾徳山、ジョー師範代の言うように家からも近くて、樹林帯あり、尾根道あり、草原に岩場、クサリ・ハシゴ完備で景色も楽しめる「ひみつ特訓」には十分すぎるほどの山でした。本家以上の「タテバイ」もあるし。今回、ホントに本番前の練習としてはしっかり目的を果たしましたねえ。特に「いらんもん」の入った重いザックで岩登り。いろいろ「いらんもん」(もともと&結果的に?)を詰めて行きましたが、よく考えると「いるもん」はカッパと500CCのペットボトル2本だけって・・・あ〜あ、重かった〜。

さあ、本番は「千葉県産大玉スイカ」をザックに忍ばせて・・・・もおかんにんや。

私達はこの日「ホントの空を見に行こう」(高村光太郎著 智恵子抄より)と
称して福島県 安達太良山への山行を予定していました。
ところが梅雨時の天気予報はめまぐるしい変化を繰り返し極めて不安定(>_<)
このままでは「東京には空がない」(智恵子抄より)の一文に「安達太良にも
空がなかった!」の一文を追加するハメになりかねない為、今回の山行は延期
としました。
とは言え、来月に迫った夏山山行(北アルプス 北穂高〜奥穂高)に向けて
体の準備が急務な私達にとって せっかくの山行予定日を無駄に過ごすのも
芸がなく、毎年事前トレーニングをルーチンにしている乾徳山へトレーニング
決行となりました。

トレーニングの課題は
 長時間の行程に耐えられる体力、心肺機能の確保
 クサり場、岩稜帯でのバランス感覚の維持
 3000m高所への順応性の確保
 スイカ担ぎ上げ!の予行演習(*_*)(Stantonのみ!)
と言ったところでしょうか?

乾徳山は首都圏から行き易い距離ながら、2000m超の標高、樹林帯〜平原〜
岩稜帯とコース変化の多様性、クサリ場の適度な緊張感とトレーニングには
持って来いの山域であり、この日の天気も「良くはないが比較的安定している」
との大師匠情報も入手しました。
1年で最も昼が長い日でもあり 徳和からの八の字ロングコースと行きたいと
ろですが、午後からの天気崩れが心配な為、大平高原からのショートコース
を選択しました。但し「眺望への期待は一切なし! トレーニングに専念」の
条件が付いています(';')

朝の6時5分 集合場所の府中本町駅改札から表れたStantonその背中には
「これから2泊3日北アルプス縦走登山に行ってきま〜す」とでも言いたげ
に見事に膨らんだ60Lのバックパックを抱えています!!(*_*)
一瞬私の頭をよぎったのは「中には大玉スイカが丸ごと入っている!」の
疑惑が、、一旦冷静になり「重りが入っているの?」と問いかけたところ
「2Lの水+ペットボトル6本 水分だけで5キロ超入れてきた!」の回答が
返ってきました。 正に殊勝な心がけ! トレーニングの目的にピッタリの
「重り」です。 十分に気合が入っています!
(ちなみに私のバックパック重りは、カメラ&レンズ+ペットボトル3本=
 2.5キロと「適度な気合」?と言ったところでしょうか。)
「Stantonの足が重さに耐えられなくなりつったら小分けして担ごう」と善人
 を気取りつつ(?) 2名+6.5Lの水を乗せたスーパーカー「青い稲妻号」
 は中央道を一路 勝沼へと向かいました。

朝8時の大平高原 太陽光発電のソーラーパネルが山肌を覆いその規模に圧倒
されます。 その光景をあざ笑うかのごとく どんよりとした梅雨時の雲が
垂れ込め太陽を隠しています。
高原駐車場に目をやると、「オヤッ!」見慣れたSUVが止まっています!
そう私達の大師匠、前日「乾徳山方面に行くかも」と言っていましたが、すでに
山頂制覇している頃でしょうか? 途中すれ違うでしょうか? 
一瞬 雲の切れ間から乾徳山の山頂が望めました、仲良く大師匠SUVの隣に
「青い稲妻号」を横づけして、いざトレーニング開始となりました。

コース紹介
(大平高原〜扇平)
樹林帯の中急登を標高差500m登ります。 前半は整備された土の山道、稜線
に到着し斜度が緩むと岩稜帯が顔を出し中間部の平原に辿り着きます。
登り始め50分経過、登頂を終えた大師匠が軽やかな足取りで下りてきました。
私達が大平高原に着いた頃には山頂制覇していた計算になります。(早い!)
しばし談笑の後、小雨の降りだした天気に互いに「気を付けて」の声をかけあい
上下に別れました。
「重り」を担いだ私達はマイペースでじっくりと行きましょう。

(扇平〜乾徳山山頂)
ここから乾徳トレーニングフィールドが本領を発揮するエリアに突入します。
ここまでハイカーだった登山者はクライマーに変身?して、一層斜度の増した
急登、クサリのかかる木立の這い上がり、2段重ねクサリ場の「カミナリ岩」
そして最後のとどめは奥秩父20mのたてバイ「鳳岩」へと挑んでいきます。
クサリ場はちょっぴり不親切な場面もあって緊張感がありますが、それ以上
の楽しさも堪能できるコースです。

さて5キロの水(重り)を担いだStanton, 果敢にトレーニングフィールドを
こなしていましたが、後ろを歩く私の目から見ても 明らかに過積載の重量
オーバー、息遣いも荒く感じられてきました。
バックパックトータルで10キロはあるでしょうか!?急峻な岩場をほぼ垂直に
持ち上げようとしている体に真下下方向の重力が作用しているのですから負荷
がかかるのは当然です。(これぞトレーニングの真骨頂!)
そしてStanton 最後のクライマックス、濡れ気味の「鳳岩」手前で葛藤している
様子! 「さあ登ろう!」と決意をしかかると、後ろの観客席から「ここは見る
だけで十分、迂回路を巻こう」と悪魔のささやきが聞こえてきて、心が揺れ動い
ているようです。
その直後、意を決してクサリを握ったStantonは下向きの重力に打ち勝ち、見事
「鳳岩」のカベを制覇、乾徳山の頂にたちました。 ♫祝♫

(山頂にて)
ごろごろと岩が積み重なった乾徳山の山頂には、私達以外数パーティが訪れて
います。中にはヘルメット、ザイル、カラビナと「ここは北岳バットレスか!」
の装備を身につけた方達も、そう ここはトレーニング場のピークなんですね!
しばし記念撮影タイムの後、Stantonおもむろに「さて体も落ち着いた事だし」
と前置き「ジャーン‼」と一言 取り出したのは「ス、スイカ」(西瓜ですよ)
人の第六感とは不思議なもので、今朝 府中本町でStantonのバックパックを
見た瞬間にひらめいた「中にはスイカが入っている!」は真実でした(*_*)
1つ六感が及ばなかったのは「大玉」ではなく「小玉」だった点でしょうか!

スイカ越しの山頂写真をパチリ!、役目を終えた?小玉クンは再びバックパック
の中へ戻されました。  一昨年「白馬3000mの山頂を越えたメロン」に続き
「乾徳山2000mの山頂を越えたスイカ」の伝説が誕生しました。 ♫祝♫

同時にトレーニング課題の1つ「スイカの担ぎ上げ」こちらも無事に達成♫祝♫

(下山)
下山は扇平まで来た道を戻ります。 湿気の残る下山道岩場は登り以上に慎重さ
を要求されます。 登ってくる人達から口々に「山頂はまだですか?」「コース
はこんな感じが続くのですか?」とか聞かれます。みなさんそれなりにシンドイ
のでしょうね? 「お楽しみはこれからですよ」と期待を抱かせ送り出しました。
(みなさん怒ってないかな〜?)
扇平からは高原ヒュッテの寄道コースを辿り、ソーラーパネルに覆われた大平
高原に到着となります。

(まとめ)
 今回も ジョー師範代が恒例のインタビューに応じてくれました!
Q「師範代 今回は下山後入浴で燃え尽きなかったのですか?」
A「君たち!ジョーをなめてもらっては困るナ! あの教訓はしっかり学習
  したヨ!エネルギーと水分補給の重要性 もうバッチりさ」(本当かな〜)
Q「乾徳山のコースはいかがでしたか?」
A「きびしさもある、優しさもある、変化に富んだ良いコースだよ。まさか
  このコースに『誰や!こんな所に連れてきたのは』なんて言っている輩
  はいないと思うのだけれど、、、一人それを言いたげなヤツがいたな!」
Q「クサリ、ハシゴの岩場はどうでした?」
A「『2百名山のクサリ場は不親切でいやらしい』なんて話を聞くけど それは
 違うんだ!百名山のクサリ場が過保護過ぎるんだヨ。 自分だってこの前
 大師匠から『クサリがなくても登れる事を考えるのがクサリ場』と教えて
 もらったところなんだ。ナルホド!とナットクしたね」
Q「トレーングの成果は感じましたか?」
A「Stanton気合が入っていたね! 水だけでなくスイカまで担いでくるとは、
  これは本番で生きてくると思うよ。 でも本番で大切なのは、軽量化だナ。
  効果てきめんの軽量化を教えてあげよう。言うまでもなく自重削減だヨ。
  5キロダイエットすれば大玉スイカだっていけるさ、、(ウソウソ)」
Q「次のトレーニングの候補地はどこですか?」
A「体力維持を目的にするなら丹沢など東京近辺にもいくつかあるけどね〜〜
  変化があって、スリルもあって、となると、、、そうそう君 Stantonに
  次のトレーニングはM義山かH海山に決定!と伝えておいてくれないか!
  ワハハハハハ〜〜」

  ジョー師範代 相変わらずのようです。

 お疲れサマでした。



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