白き稜線、心は晴れて ~2019年 燕岳 登山記~



- GPS
- 08:39
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,516m
- 下り
- 1,525m
コースタイム
- 山行
- 6:52
- 休憩
- 1:48
- 合計
- 8:40
天候 | 曇り後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
中房温泉登山口
|
写真
感想
北アルプス・燕岳を目指して歩き出しました。
中房温泉の駐車場には朝5時ごろ到着。まだ薄暗い中、準備を整え、5時半ば、いよいよ出発です。
この日、妻は足袋での挑戦。足袋山行は何度も経験していてこのルートにはちょうど良いようだ。そして、合戦尾根へと踏み出しました。
合戦尾根は、「北アルプス三大急登」のひとつといわれるだけあって、噂通りの厳しさ。
重い荷物と急な登りに汗が噴き出し、息も上がります。
けれど、それ以上に、山を歩く楽しさが心を支えてくれました。
緑深い樹林帯を進み、合戦小屋にたどり着いたときには、ほっと一息。
そこからさらに標高を上げていくと、空気が変わり、景色が変わり、自然との一体感が深まっていくのを感じました。
しかし、稜線に出た途端、世界は一変。
濃いガスに包まれ、視界は真っ白。
小雨も降り出し、遠景はまったく望めない状態になりました。
それでも、歩みを止める理由にはなりません。
実際、大変な場面もありましたが、それ以上に楽しく、経験を積み重ねる大切な時間になりました。
たとえ雨でも、私たちは歩くことができる。
頭で考えるより、実際に山に入れば、目や耳、肌で自然を感じる。
五感に飛び込んでくる情報は想像を遥かに超え、現実はもっと豊かで、もっと生き生きとしていました。
臨機応変に戦術を変えながら、一歩一歩進み、目標を達成する。
その過程で、想像だけでは絶対に得られない何かに出会いました。
それは、
体が動き、心が反応し、自然と自分がつながる実感。
本や地図では得られない、生きている手応えでした。
燕岳の山頂に立ったとき、晴れ渡る景色はなかったけれど、私たちの心は晴れやかでした。
「歩き切った」という確かな充実感が、そこにはありました。
下山も雨の中、登りよりも集中しながら、無事中房温泉に帰着。
苦しかったけれど、楽しかった。たしかな一歩を刻めた山行でした。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する