兵庫県完歩の旅(新見・赤穂)

2019年09月15日(日) 〜 2019年09月18日(水)

• GPS: 33:17
• 距離: 124km
• 登り: 857m
• 下り: 1,105m

コースタイム

1日目
7：24 岩山駅-10：33 兵庫県境(傍示峠)-13：20 月田駅-16：50 宿(久世駅近く)
2日目
6：00 宿-8：01 美作追分-10：15 千代-12：31 R179合流-15：10 東津山駅
3日目
5：13 宿-7：29 勝間田駅-9：04 林野駅-11：05 美作江見駅-13：14 兵庫県境-14：42 上月駅
4日目
4：30 上月駅-6：00 大酒公民館-8：18 上郡橋-9：43 有年駅

写真

9/15 6:51

岩山駅に向かうため、宿から新美駅への途上です。
高梁川河床甌穴群があるそうですが、橋上からは見えません。日本一の玉石甌穴を見たくて長崎県の斑島を訪ねたことがあります。

9/15 6:54

新見は東寺の荘園だったそうです。

9/15 7:33

彼岸前から咲き誇る野生の彼岸花は今年は目立ちません。やっと咲いているのを見つけました。やはり天候異変の影響だろうか？

9/15 7:36

土居の街並み。なかなか良いです。

9/15 8:16

大佐SA近くです。1日4本運行されているので、結構利用者はおりそうです。

9/15 8:46

JRの駅名は丹治部(たじべ)。住所は大佐田治部(たじべ)
バス停名は田治部(たじべ)駅。
紛らわしいです。

9/15 8:53

一族で住んでいるのでしょうか？
大きな屋敷です。

9/15 8:57

神仏混合でややこしい名称の宗教団体。
平成6年に総本山の認可を受けているらしいので、一種の新興宗教か？

9/15 9:33

山田方谷記念館。
安岡正篤の書にはしばしば出てくるので立ち寄りましたが、開館前でした。開館時間が不明です。

9/15 9:48

刑部駅。

9/15 9:55

建物は近代化しているが、しっかりと街道らしい趣を漂わせている。

9/15 10:03

閉じ込められ、邪魔者扱いの祠と常夜燈。

9/15 10:09

常夜燈

9/15 10:53

鉄道は傍示トンネルですが、県道は清谷トンネルで月田川流域に出ます。

9/15 11:52

山あいにしては少し立派な駅舎です。

9/15 12:09

広島県では、トンネルが少ないと思っていたら、岡山に入るなり、次々とトンネルである。ありがたい。
友定トンネル

9/15 12:23

手の尾トンネル

9/15 12:34

月田川沿道は下り坂も手伝い、心地よいです。

9/15 12:37

昔はこのように手摺も縁木もない橋がいっぱいありました。

9/15 13:15

勝山は昔から知っている町名だが、真庭市はピンとこない。平成の大合併で真庭郡の多くが真庭市になったようだ。歩いていても勝山と久世の二つの中心地を感じました。

9/15 13:22

月田駅。いつか、ここから米子を目指して歩くような気がします。楽しみが一つ増えました。

9/15 13:50

今日歩いてきた地域で伐採された木材は牛馬などでこの地に集められ、筏を組んで旭川水系で岡山に運ばれたそうです。

9/15 13:51

この水量では、とても筏が流せるようには思えない。月田川にはダムもなかったようだし、近年に水量が減ったわけでもない。昔の人は筏を流すために川床の整備に苦労したことだろう。

9/15 13:57

ここを筏が流れたとは驚きである。

9/15 14:28

茅葺のお堂。

9/15 14:51

岡山に流れていく旭川です。
それにしても福山、岡山、津山と標識は”山”ばかり。

9/15 14:57

勝山駅。ここも再訪するだろう。倉吉に向かいたいから。

9/15 15:28

新しくても、近代的書体でも旅人には嬉しい一物である。

9/15 16:54

”ビジネスホテル”のイメージで周辺を見渡していたら、ここが今夜の宿でした。作業員宿舎かアパートを改造したような造りである。

9/16 6:09

立派な旧遷喬尋常小学校です。色々な映画のロケでも登場します。高瀬舟をデザインした校章が素晴らしい。
当時、岡山県庁に一人しかいなかった建築技師の江川三郎八は県議会議事堂、総社警察署など公共施設の他、退職後には病院、神社、天満屋旧本館、金光教本部など多くを手掛けたそうです。
山田方谷が詩経から引用した校名が素晴らしい。
”ウグイスが深山の暗い谷間から飛び立ち、高い木に移ることに例えて、学問に励み立身出世すること”
元号や都市名を冠した学校が乱立する現在、つくづく素晴らしいと思います。　

9/16 6:15

真庭市役所

9/16 8:13

美作追分の道標。スケールの大きい表示です。
”出雲大社”
”讃州 金毘羅”

9/16 8:14

”伯州大仙”
”伊勢大神宮”

9/16 8:32

六十六部供養塔

9/16 8:44

岩屋城跡の標識が見えます。
山名宗全の一族山名教清が築城した。

9/16 8:59

長〜い白壁。

9/16 9:13

長〜い下り坂です。

9/16 9:19

坪井宿に入ります。

9/16 9:23

昔の面影があります。国旗にガックシです。
今日は月曜日だが、祝日である。荷物を郵パックで送る予定が狂いました。

9/16 9:25

皮肉なものです。すぐに郵便局があります。

9/16 9:26

蔵はそれほど古くない。それだけに出来は良くないのか、壁はかなり傷んでいる。

9/16 9:34

雑草に埋もれて惨めです。

9/16 9:35

この標識を見たら、通行できると思います。最低限歩行者はOKと思い進みました。しかし、深い溝を掘っており、通行不可でした。ひとしきりクレームを付けましたが、謝ることも知らない無分別な人たちでした。

9/16 10:55

道の駅の片隅に。興味なく遠くからパチリ。

9/16 13:42

津山の東西の外れは寺町だが、想像以上というか、場違い、都市不相応と思える立派な寺院が並んでいました。

9/16 13:42

立派な寺町にびっくり。

9/16 13:46

町人町の名残りを感じます。

9/16 13:49

商家でしょう。

9/16 13:51

作州民芸館。この中に”津山まちの駅城西”があります。
”城東”と”城西”、何か競い合っている様にも感じました。

9/16 13:51

古い橋が残っています。翁橋です。

9/16 13:55

宇治、川根、海田とあるが、茶の産地で”海田”は知らない。美作市海田(かいた)のことでした。ぼけ〜と生きてきた証。

9/16 13:58

麻雀・パイ
”・”があるとおかしいでしょ！
それとも私の知らない世界があるのか？

9/16 14:05

空と山は元気だが、橋も道路も、前を行く自転車の婦人も、そして何よりもこの私が疲れを感じていました。

9/16 14:05

花と流れる川に元気を貰い前進です。

9/16 14:15

津山駅です。美作一ノ宮の中山神社を参詣したとき以来である。岡山県第3位の人口だが、10万人ほど。

9/16 14:17

箕作阮甫(みつくり げんぽ)、幕末の学者。
阮甫の子孫は日本近代化を支えた学者一族です。
”箕作”某という学者は、全て阮甫の子孫でしょう。

9/16 14:18

桜御影(万成石)の句碑に黒御影。
「父のごとき　夏雲立てり　津山なり」　西東三鬼
4歳で亡くした父を想い、50代で詠んだ。
西東三鬼を知らなかった。
自分の子どもが4歳の時、私はただの働きバチだったような気がする。

9/16 14:20

岡山と言えば”天満屋”
天満屋と言えば”女子マラソン”
前田穂南　おめでとう！　頑張れ！！

9/16 14:31

津山城。鶴山丘陵にあった鶴山城が津山城と呼ばれるようになった。たまたま帰宅直後のNHKで最強の城として放映されていました。三段の石垣に巡らした迷路では進入は難しいと感じた。

9/16 14:37

外観はアダルト雑誌販売を連想します。店内には入らず。
どっこい。ここの岡山本店は”日本最大の古書店”らしい。

9/16 14:41

一本道や四つ角よりも、なぜか、
このような三差路が賑わいを思い起こさせてくれます。

9/16 14:41

西新町です。

9/16 14:44

箕作阮甫旧宅

9/16 14:46

玄関前の犬走りにある竹製品の名前が出てこない。
”やない”と思ったが検索しても出てこない。

9/16 14:51

東新町は職人町です。

9/16 14:51

職業によって格子の構造が違うのだが、今となっては比べるほど店が並んでいません。

9/16 14:58

寺院が廃業したのではありません。
『旧妹尾銀行林田支店』がアートギャラリーとしてオープンしました。

9/16 15:14

なかなか見つからなかった今夜の宿。
近くにあったお好み焼き屋の”津山ホルモンモダン”はおいしかった。行列ができます。1時間ほど待ちました。
https://rosyinnovation.com/kuisinbou-tsuyama

9/17 5:37

小さい月も良いですね。

9/17 5:52

なぜ、ここに芭蕉のこの句が？

9/17 6:43

今夜の宿は佐用です。

9/17 7:28

そうだ。岡山は金光教の本部だ。
なぜ岡山には、金光教、黒住教と幕末三大宗教の二つがあるのだろう。

9/17 7:29

武蔵の生誕地は懐かしい。

9/17 7:32

勝間田駅

9/17 9:06

林野駅。この少し手前に林野簡易郵便局がありました。
営業前でしたが、郵パックの受付をしてくれました。箱は販売していなかったが、丁度良い箱を戴きました。田舎の人は優しいですね。

9/17 9:07

地方に行くとバスが主たる公共交通手段で、このようなバスセンターがあり、駅のような雰囲気です。でも閉鎖されたようです。

9/17 9:29

うまく表現できないが、奇異な光景です。
右側に連なる建屋の影響と思います。

9/17 9:30

吉野川です。
川だと”中津”が多いが、”浜”と言うのですね。

9/17 9:40

林野神社。狛犬も赤い。

9/17 10:44

しばらく吉野川に沿って江見まで行きます。

9/17 11:09

早っ！　江見駅です。

9/17 11:31

警固屋坂。呉の”警固屋”を思い出します。

9/17 12:15

故郷は今も変わらず？
俺も御前もアイツも、皆故郷を出て行って、故郷は変わった！　どこもかしこも過疎である。
町に住む者は”総懺悔”です。

9/17 12:24

土居宿の景観。立派な家々です。

9/17 12:25

土居宿に入ります。

9/17 12:26

一里塚です。榎や松は何代目だろう。東海道とは違い、小さいですが左右に塚があります。

9/17 12:31

西惣門は周辺整備の工事中でした。

9/17 12:45

人馬問屋跡(土居駅跡)

9/17 12:49

土居子安八幡宮。姫新線の向こうです。

9/17 13:08

八咫鏡発掘の地？

9/17 13:16

兵庫県に入ります。

9/17 14:19

佐用はICしか知りません。”さよう”と”さよ”と使い分けているようでややこしい。
豊見城の”とよぐすく”　と”とみしろ”もそうです。

9/17 14:37

立派な上月体育館。このような名称と建物からは”上月は合併された”とすぐに連想できます。

9/17 14:42

上月駅。本日はここまでです。
宿が無いので電車で佐用に移動します。特売所も休みで駅舎で一休み、二休みです。5〜6Kmなので歩いたほうが、早いのですが、やはり休みました。計画通りです。

9/18 3:54

昨夜の宿は佐用駅のすぐ前です。コワーキング(共同事務所)で泊まることもできます。シャワーだけでバスタブが無いのは残念ですが、清潔で気に入りました。

9/18 4:02

奥に泊まれるところがあります。
夜は誰もいなくなります。私一人でした。
キッチンも使えますが、私には不要です。

9/18 4:14

シャッターを開けて、出発です。

9/18 4:35

早く帰宅したいので、上月駅まではタクシーを使いました。

9/18 4:58

雨風が強い時や、暗い時はトンネルが助かります。

9/18 5:06

本当に明かりが少ない地域です。Googleでは、この辺りに宿があったのですが、廃業していたので、佐用に宿をとりました。

9/18 5:37

薄暮と違い、これから明るくなる曙光は大好きです。

9/18 5:57

これは何を栽培しているのだろう？
豆類とは思うが。

9/18 6:00

大酒地区でふれあい広場。
宴会が盛り上がりそうです。

9/18 6:02

立派なつつじ通りです。

9/18 6:15

上郡町。
兵庫県で最後に通過する自治体です。有年まで行けば、兵庫県の全市町村を完歩です。元気が出ます。

9/18 6:29

千種川に架かる立派な橋梁だが、智頭急行のようだ。

9/18 6:43

河野原円心駅に停車しようとしている智頭急行の列車。

9/18 6:45

近畿自然歩道になっているようです。
”円心”は赤松円心のことだった。室町幕府の樹立に貢献した赤松則村の法名です。

9/18 6:45

川名が先と思うが、楠正成と戦った赤松則祐の娘は”千種姫”である。

9/18 6:46

赤松則祐は後醍醐天皇の官軍と戦ったので賊軍のイメージは強いが、郷土の英雄に違いない。
幕末の大鳥圭介も官軍と戦ったが、この地の出身である。

9/18 6:55

赤松家ゆかりの松運寺

9/18 6:55

”土砂加持”とは初めて目にする文言です。
密教で、土砂を洗い清め、護摩を修し、本尊の前で光明真言を誦して行う加持。その砂を病者に授ければ苦悩が除かれ、硬直した死体の上にまけば柔軟になり、墓にまけば罪過が消えるという。どさかじ。---大辞林

9/18 6:56

赤松円心御影堂

9/18 6:59

ハローウインが近い。
9月13日中秋の名月にも、お供えをしてくれたと信じたい。
写真は撮り損ねたが、13日当日、街道沿いで広縁に三方を準備している家は見かけました。

9/18 7:05

赤松氏居城は看板の所ではありません。
さらに2.5Km先です。

9/18 7:13

鮎泳ぎ　蛍とびかう　千種川---良いね

鮎は跳ね　蛍群れ舞う　千種川---模作

9/18 7:15

忠臣蔵でお馴染みの家紋です。赤穂は近いと思ったら、間違いでした。赤松家の家紋なので採用されています。

9/18 7:36

遠くに見えるのは苔縄駅

9/18 9:18

赤穂市に入ります。
今日は下り坂オンリーで楽でした。

9/18 9:24

有年は山陽道を歩いたおり、ゲートボールを楽しんでいる人たちに道を尋ねたら、『あの山道を入っていくんだ』と教えられた。その場所を探したが、もっと西の方でした。

9/18 9:47

ゴールです。有年(うね)駅です。
JRの職員でも読めないです。
神奈川で休日倶楽部を使って切符を購入する時、申込書を記入したが、係員がコンピュータを操作してもヒットしないので、何と読むかと尋ねられるほどです。

撮影機器：

DSC-W810 SONY

感想

4万K旅人

今回の投稿は新見市岩山駅から真庭、津山、美作を経て兵庫県佐用、上郡、赤穂市有年のコースである。目的は中国山地の内陸部を縦断したい、何よりも兵庫県佐用町、上郡町を歩きたいことである。兵庫県はすでに850Km以上歩いているが、41市町村中、先の2町のみが未踏である。
これを完歩したいとコースを設定した。結果的には出雲街道と重複する部分もあり、景観だけでなく歴史も楽しめました。赤松円心と言えば、播磨の梟雄のイメージであまり、良い印象は持っていませんでしたが、地元の英雄でした。広島から備北にかけて、厳しい登りでしたが、後半は下りで助かりました。勝山から米子に向かう出雲街道や佐用から鳥取に向かう智頭急行沿線も歩きたくなります。