ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 2035768
全員に公開
ハイキング
甲信越

廻目平より「日本のヨセミテ」小川山プチ周回(秋の梨百巡礼:岩・沢・原生林の魅力がコンパクトに凝縮!)

2019年09月25日(水) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:03
距離
13.9km
登り
1,182m
下り
1,212m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:16
休憩
1:29
合計
7:45
7:10
3
7:13
7:14
75
8:29
8:36
33
唐沢滝コース分岐
9:09
9:15
85
10:40
11:20
16
11:36
11:38
13
11:51
11:57
16
露岩ピーク
12:13
12:19
37
小ピーク
12:56
12:58
6
13:45
13:53
50
14:43
14:48
7
14:55
廻目平駐車場
天候 朝曇り、のち快晴
過去天気図(気象庁) 2019年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
金峰山荘駐車場まで、長坂ICより走りやすい舗装道を約1時間、数十台駐車可能な広いスペースあり(キャンプ場のため、トイレ・給水設備等完備)。山荘の営業時間外(午前7時まで)到着の場合、下山後に山荘で駐車料金(500円)精算。
コース状況/
危険箇所等
・カモシカコースの尾根合流点(唐沢の滝コース分岐)手前、ハシゴ(上・下計4本)のかかる岩場あり、通過注意
・大日岩コースから西股沢への下降路、後半は沢の左岸を高巻くルート。途中、ナメ滝縁や谷側の切れ落ちた岩場高巻き路(ロープ付き)の通過箇所あり、通行注意。
その他周辺情報 ・登山口の金峰山荘で入浴・シャワー可
(小生は温泉求め増富ラジウム鉱泉→武田乃里・白山♨を放浪;いずれも定休日のため、双葉スマートIC近くの日帰り温泉「湯めみの丘」にて入浴[大人700円:スマホクーポンで600円に割引])
朝7時過ぎ、廻目平キャンプ場の駐車場出発。平日なので、車は少なめ。
2019年09月25日 07:09撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 7:09
朝7時過ぎ、廻目平キャンプ場の駐車場出発。平日なので、車は少なめ。
巨岩の屹立するこのサイトは、クライマーの格好のゲレンデでもあります。。
2019年09月25日 07:13撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 7:13
巨岩の屹立するこのサイトは、クライマーの格好のゲレンデでもあります。。
ここからカモシカコースへ。「上級者向け」コースだそうです…〈汗〉
2019年09月25日 07:15撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 7:15
ここからカモシカコースへ。「上級者向け」コースだそうです…〈汗〉
シラカバ林の中を、マーキング追って登っていきます。これだと標識が「カモツカ」に読めますが…
2019年09月25日 07:18撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 7:18
シラカバ林の中を、マーキング追って登っていきます。これだと標識が「カモツカ」に読めますが…
プチ巨岩の横を通過。朝曇りで涼しく登れます。
2019年09月25日 07:34撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 7:34
プチ巨岩の横を通過。朝曇りで涼しく登れます。
展望の良い露岩へ出ました。向かいの尾根にも、巨岩がニョキニョキ。
2019年09月25日 07:55撮影 by  F-04K, FUJITSU
3
9/25 7:55
展望の良い露岩へ出ました。向かいの尾根にも、巨岩がニョキニョキ。
中国の山水画のような、峨々たる岩稜が続いてます。
2019年09月25日 08:04撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 8:04
中国の山水画のような、峨々たる岩稜が続いてます。
カモシカコースの核心、ハシゴの懸かる岩場に差し掛かります。
2019年09月25日 08:10撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 8:10
カモシカコースの核心、ハシゴの懸かる岩場に差し掛かります。
そうですよねー…。
2019年09月25日 08:12撮影 by  F-04K, FUJITSU
4
9/25 8:12
そうですよねー…。
ハシゴ突破すると、一気に展望が開けます。遠く関東北部の山々が連なってます。
2019年09月25日 08:15撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 8:15
ハシゴ突破すると、一気に展望が開けます。遠く関東北部の山々が連なってます。
ここは一旦ハシゴを下ります。
2019年09月25日 08:20撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 8:20
ここは一旦ハシゴを下ります。
唐沢の滝コース分岐着。ここまで結構アップダウンあり、早くもヘロヘロ…
2019年09月25日 08:29撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 8:29
唐沢の滝コース分岐着。ここまで結構アップダウンあり、早くもヘロヘロ…
展望絶佳の露岩に登り着きました。遠く見えるのは、山の形からして日光白根〜皇海山のようにも見えるのですが…?
2019年09月25日 08:41撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 8:41
展望絶佳の露岩に登り着きました。遠く見えるのは、山の形からして日光白根〜皇海山のようにも見えるのですが…?
展望台の岩に少し登ると、中央奥に瑞牆らしき岩峰が頭を出してます…
2019年09月25日 08:44撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 8:44
展望台の岩に少し登ると、中央奥に瑞牆らしき岩峰が頭を出してます…
岩肌にうっすらと「展望台」の文字が。
2019年09月25日 08:46撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 8:46
岩肌にうっすらと「展望台」の文字が。
ガスが上がってきて、主稜線の険しい岩稜が見えてきました。
2019年09月25日 09:03撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 9:03
ガスが上がってきて、主稜線の険しい岩稜が見えてきました。
「大日岩〜金峰山」の古い標識出現。
2019年09月25日 09:27撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 9:27
「大日岩〜金峰山」の古い標識出現。
小展望地で休憩。バッチリ晴れてきましたが、金峰山は雲の中…
2019年09月25日 09:54撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 9:54
小展望地で休憩。バッチリ晴れてきましたが、金峰山は雲の中…
樹林帯のパラダイスのような緩やかなルートです。
2019年09月25日 10:06撮影 by  F-04K, FUJITSU
5
9/25 10:06
樹林帯のパラダイスのような緩やかなルートです。
雲が完全に上がり、金峰〜五丈岩バッチリ見えました!
2019年09月25日 10:30撮影 by  F-04K, FUJITSU
5
9/25 10:30
雲が完全に上がり、金峰〜五丈岩バッチリ見えました!
八丁平への分岐通過。入口はよく踏まれてます。倒木がどの程度か少々心配…
2019年09月25日 10:36撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 10:36
八丁平への分岐通過。入口はよく踏まれてます。倒木がどの程度か少々心配…
灌木の尾根道。山頂へのビクトリーロードです!
2019年09月25日 10:38撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 10:38
灌木の尾根道。山頂へのビクトリーロードです!
小川山絶頂着。展望ゼロ…。登ってこられたシニアハイカーお二人とご一緒に、狭い山頂で暫しのランチタイム…
2019年09月25日 10:41撮影 by  F-04K, FUJITSU
6
9/25 10:41
小川山絶頂着。展望ゼロ…。登ってこられたシニアハイカーお二人とご一緒に、狭い山頂で暫しのランチタイム…
山頂先の露岩から、辛うじて金峰が望めます。。
2019年09月25日 11:14撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 11:14
山頂先の露岩から、辛うじて金峰が望めます。。
樹間から、八ヶ岳と中アがチラリ…
2019年09月25日 11:16撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 11:16
樹間から、八ヶ岳と中アがチラリ…
下山開始。まだ午前中、天気も良いので、帰路は周回コースにチャレンジします!
2019年09月25日 11:22撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 11:22
下山開始。まだ午前中、天気も良いので、帰路は周回コースにチャレンジします!
出だしは順調、倒木の迂回路もちゃんと出来てます。。
2019年09月25日 11:23撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 11:23
出だしは順調、倒木の迂回路もちゃんと出来てます。。
いかにも奥秩父の原生林ルート。青テープも多数あり、ルートは明瞭…
2019年09月25日 11:27撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 11:27
いかにも奥秩父の原生林ルート。青テープも多数あり、ルートは明瞭…
もののけ姫の出そうな原生林です…
2019年09月25日 11:33撮影 by  F-04K, FUJITSU
4
9/25 11:33
もののけ姫の出そうな原生林です…
小ピーク・シオサブより、金峰山ドーン!
2019年09月25日 11:37撮影 by  F-04K, FUJITSU
5
9/25 11:37
小ピーク・シオサブより、金峰山ドーン!
南アは本日雲の中にお隠れ…。中ア方面はバッチリ晴れてますが…
2019年09月25日 11:38撮影 by  F-04K, FUJITSU
3
9/25 11:38
南アは本日雲の中にお隠れ…。中ア方面はバッチリ晴れてますが…
露岩の展望スポット。国師から甲武信岳、秩父の山までよく見えます!
2019年09月25日 11:47撮影 by  F-04K, FUJITSU
4
9/25 11:47
露岩の展望スポット。国師から甲武信岳、秩父の山までよく見えます!
こちら瑞牆山方面。奥に甲斐駒の頭だけ見えてます。
2019年09月25日 11:55撮影 by  F-04K, FUJITSU
6
9/25 11:55
こちら瑞牆山方面。奥に甲斐駒の頭だけ見えてます。
小ピークに今回一番の立派な道標。ここらで小休止…
2019年09月25日 12:11撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 12:11
小ピークに今回一番の立派な道標。ここらで小休止…
倒木も処理が行き届き、とても歩きやすいルートです。実線昇格間違いなし!
2019年09月25日 12:22撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 12:22
倒木も処理が行き届き、とても歩きやすいルートです。実線昇格間違いなし!
八丁平が近付きました。キノコのような岩あり。
2019年09月25日 12:43撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 12:43
八丁平が近付きました。キノコのような岩あり。
年季が入り過ぎて読めませーん!
2019年09月25日 12:52撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 12:52
年季が入り過ぎて読めませーん!
八丁平着。お馴染み、富士見小屋方面の道を見送り、大日岩方面へ。
2019年09月25日 12:58撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 12:58
八丁平着。お馴染み、富士見小屋方面の道を見送り、大日岩方面へ。
廻目平への下山口着。ここまでは拍子抜けするぐらいの快適なルートでしたが、大日岩へ登る余力ナシ…
2019年09月25日 13:04撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 13:04
廻目平への下山口着。ここまでは拍子抜けするぐらいの快適なルートでしたが、大日岩へ登る余力ナシ…
5分ほどで、綺麗な清流を渡ります。
2019年09月25日 13:15撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 13:15
5分ほどで、綺麗な清流を渡ります。
美しいナメ状の沢を歩きます。前方、左岸に踏跡・赤テープあり。
2019年09月25日 13:23撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 13:23
美しいナメ状の沢を歩きます。前方、左岸に踏跡・赤テープあり。
真夏は沢登りも楽しそう…。
2019年09月25日 13:24撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 13:24
真夏は沢登りも楽しそう…。
左岸を高巻きます。ロープはありますが、この区間通行注意…
2019年09月25日 13:25撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 13:25
左岸を高巻きます。ロープはありますが、この区間通行注意…
第3徒渉点。ここも左岸へ高巻き。
2019年09月25日 13:33撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 13:33
第3徒渉点。ここも左岸へ高巻き。
沢の高巻き道に悪戦苦闘の後、無事林道終点到着。年季の入った廃車あり…。
2019年09月25日 13:44撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 13:44
沢の高巻き道に悪戦苦闘の後、無事林道終点到着。年季の入った廃車あり…。
どなたか、河原に高級手袋?お忘れですよー。
2019年09月25日 13:51撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 13:51
どなたか、河原に高級手袋?お忘れですよー。
それにしても、この廃車いい味出してます。エンジンルームも分解バラバラ!
2019年09月25日 13:54撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 13:54
それにしても、この廃車いい味出してます。エンジンルームも分解バラバラ!
林道から見上げると、スゴい岩峰!
2019年09月25日 14:05撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 14:05
林道から見上げると、スゴい岩峰!
ここもクライマーの練習ゲレンデのようです。
2019年09月25日 14:20撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 14:20
ここもクライマーの練習ゲレンデのようです。
こうして改めて見上げると、スゴい迫力!こんな岩峰によじ登るクライマーがいるとはビックリです…
2019年09月25日 14:25撮影 by  F-04K, FUJITSU
7
9/25 14:25
こうして改めて見上げると、スゴい迫力!こんな岩峰によじ登るクライマーがいるとはビックリです…
見上げれば、小さな秋。
2019年09月25日 14:30撮影 by  F-04K, FUJITSU
4
9/25 14:30
見上げれば、小さな秋。
平日ですが、林道ゲート前には路駐の車の列…
2019年09月25日 14:35撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 14:35
平日ですが、林道ゲート前には路駐の車の列…
無事、朝出発した登山口に帰着。プチ周回完遂でーす!
2019年09月25日 14:39撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 14:39
無事、朝出発した登山口に帰着。プチ周回完遂でーす!
オシャレな外観の金峯山荘で、駐車料金払います。
2019年09月25日 14:43撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 14:43
オシャレな外観の金峯山荘で、駐車料金払います。
山荘の奥には、これまたクライマー垂涎の岩場てんこ盛り!
2019年09月25日 14:44撮影 by  F-04K, FUJITSU
1
9/25 14:44
山荘の奥には、これまたクライマー垂涎の岩場てんこ盛り!
帰路はショートカットし山道をドライブ。足跡繋ぎのため、かつて父子で歩いた信州峠を越えて北杜市へ。
2019年09月25日 15:38撮影 by  F-04K, FUJITSU
9/25 15:38
帰路はショートカットし山道をドライブ。足跡繋ぎのため、かつて父子で歩いた信州峠を越えて北杜市へ。
こちらも懐かしい旅館・五郎舎近くにて。瑞牆山の展望絶佳!1年半前に親子で1泊した際には、大変お世話になりました。
2019年09月25日 15:46撮影 by  F-04K, FUJITSU
2
9/25 15:46
こちらも懐かしい旅館・五郎舎近くにて。瑞牆山の展望絶佳!1年半前に親子で1泊した際には、大変お世話になりました。
南ア北部の山々の夕景。神々しいお姿です!
2019年09月25日 16:28撮影 by  F-04K, FUJITSU
4
9/25 16:28
南ア北部の山々の夕景。神々しいお姿です!
こちら、八ヶ岳の凛々しいお姿…
2019年09月25日 16:28撮影 by  F-04K, FUJITSU
5
9/25 16:28
こちら、八ヶ岳の凛々しいお姿…
下山後のお楽しみ、日帰り温泉がこの日は2軒続けて定休日(増富の湯、大村先生の白山温泉)、ようやく3軒目(湯めみの丘)入館!雄大な八ヶ岳&茅ヶ岳を眺めつつ、待望のお風呂へGo!
2019年09月25日 17:18撮影 by  F-04K, FUJITSU
3
9/25 17:18
下山後のお楽しみ、日帰り温泉がこの日は2軒続けて定休日(増富の湯、大村先生の白山温泉)、ようやく3軒目(湯めみの丘)入館!雄大な八ヶ岳&茅ヶ岳を眺めつつ、待望のお風呂へGo!
撮影機器:

装備

備考 (消費水分量)PETボトル(530ml:氷結特茶ポリタン水700ml(うち500mlは昼食用)、ガッツギア1本

感想

 充実のお盆休み父子北ア山行2連チャンからはや一ヶ月。休日出勤や週末の悪天が続き、この間、中低山歩きもままならない中、ヤマラーとしてだいぶストレスも溜まってきたため、好天の水曜日に思い切って代休を取り、久々の梨百ソロツアーに前夜から出撃です。今回のターゲットは、登山口周辺が「日本のヨセミテ」と称される甲信国境の存在感溢れる隠れた名山、小川山。先達のレコを見ると、山頂から八丁平までの破線ルート稜線歩きを含む周回コースがほとんどで、先週末の台風の余波による「倒木祭り」が心配ながら、早朝に廻目平キャンプ場の駐車場へ。平日ということで車も少なめ、車中で朝食を済ませ、7時前に出発。
 カモシカコースの登山道はマーキングも豊富、道もしっかりしており安心して歩けます。木洩れ日も差す中、途中から主稜線の岩稜も見えてくるとルートも一気に険しさを増し、ハシゴの連続する岩場のアップダウンにかかります。一気にテンションも上がりますが、結果的にこの区間が本日の核心部でした。登り着いた唐沢滝コース分岐からはコースも一転なだらかとなり、途中の露岩の展望台からは雲の帽子を被った眼前の金峰に加え、遠く上州〜日光方面の山々も望めます。ここからはやや踏み跡・マーキングは薄めとなりますが、緩やかな灌木帯のコースを登りつめると、名だたる名山の中でも最も地味に思える小川山頂に到着。人間が5-6人も来れば満員御礼の狭いピークには、お馴染み「山梨百名山」の標識が立つのみで展望はゼロ。山頂からの踏み跡を少し辿った露岩の上からは、辛うじて八ヶ岳や南ア・中央アの山並みは望めますが、苦労して登った末のご褒美がこれでは…と少し遅れて登ってこられたシニアハイカーご夫妻と顔を見合わ思わず苦笑します。
 山頂でお湯を沸かし、これまた地味なコンビニ弁当の昼食を済ませて、早速下山開始。まだ時間はお昼前、天気も良いので帰路は満を持して八丁平への破線ルートのチャレンジです。倒木のオンパレードや藪漕ぎ、ルーファイを覚悟し、身構えて尾根道を進んでいくと、あに図らんや踏み跡・マーキングは明瞭、倒木もきちんと迂回路が出来ていて、往路よりも遥かに歩きやすい超快適なコースに思わず拍子抜け。途中の露岩ピークからは、眼前の大迫力の金峯から国師〜甲武信へと連なる奥秩父連山の大伽藍、そして右方の樹間越しに瑞牆山、奥には南ア〜中ア、そして八ヶ岳の雄姿が望め、これまでの苦労が報われた思いです。結局、八丁平までこのパラダイス的な尾根道が続き、これなら実線ルート昇格確実、後は山頂周辺の展望さえ開ければ、金峯・瑞牆並みのメジャー入りも間違いなし、と確信。
 八丁平を過ぎて大日岳方面へ少し進み、丁寧な標識に導かれて西股沢への下降路に入ると、やがて沢音が間近に聞こえ、清流の左岸を進むルートに。それまでの平和でステキな尾根歩きからは一変、マーキングも薄い上、滑りやすいナメ滝の縁を歩いたり、次々現れるトリッキーな高巻き道など、気の抜けない下降が続きます。それでも30分強で年季の入った廃車が ”鎮座“ する林道終点に降り立ち、ホッと一息。味のある廃車を眺めながらフルーツゼリーで一息入れ、峨々たる岩稜を見上げつつ淡々と砂利の林道を歩くこと1時間弱、朝方出発した金峰山荘に無事帰着。コンパクトながら見どころてんこ盛り、内容充実のプチ周回ツアーをトラブルなく終えました。
 金峰山荘で駐車料金を支払い、久々に小川山のバッジも購入すると、心は下山後のお楽しみ、日帰り温泉へ。クルマを飛ばして懐かしの信州峠を越え、増富ラジウム鉱泉へと乗り入れますが、残念ながらこの日は月一の定休日の由。仕方なく韮崎ヘと下り、以前訪ねたノーベル受賞・大村先生創設の武田乃里・白山温泉を再訪しますが、こちらも水曜定休…。どうやら水曜は観光サービス産業の休業日のようですが、ここまでで既に下山後約2時間を経過、心身の疲労と空腹感もMax…。急遽、スマホで検索した双葉スマートIC近くの日帰り温泉「湯めみの丘」(こちらは年中無休、深夜まで営業!)へ向かい、スマホクーポンの割引も受けられ何とか入浴・着替えを済ませることができ、ホッと一息です。双葉SAで土産購入と軽食を済ませると、既に時計は午後7時近く。帰宅は遅くなりそうで、明日の仕事に差し支えるかも…と身構えるも、流石に平日夜の中央道上り線は週末のドン詰まり渋滞がウソのように快調そのもの。過去最高記録の僅か1時間半弱で、都内の自宅まで無事帰り着きました。
 ということで、約一ヶ月ぶりの山歩きはコンパクトながら沢、岩、山岳展望と原生林の魅力をギュッと凝縮した、気持ちの良い充実感あるツアーとなりました。アルプスの山々もそろそろ紅葉真っ盛り、秋山シーズン中に何とかもう一度、泊まりがけでツアーに出かけたいところですが、「週末悪天」のネガティブスパイラルに入りつつある天気サイクルの方がポジティブに転換してくれるかどうか…。当分は天気図や週間予報とにらめっこの日々となりそうです。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:706人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら