御嶽山
- GPS
- 09:06
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,301m
- 下り
- 1,289m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 3:24
- 合計
- 9:04
天候 | はれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
食器
地図(地形図)
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ヘルメット
|
---|
感想
痛ましい記憶も新しく、まだまだ火山活動が見られる中、期間限定で登ることができる御嶽山。
10月16日までなので、最後のチャンスと思い出掛けました。
夜中の2時半に仲間との集合場所へむかい家を出て、待ち合わせから中央道に入ったのが夜中の3時40分頃、御嶽山ロープウェイについたのは7時30分過ぎでした。
駆け込み登山で混んでるかな?と思いきや、時間が早いのかまだ駐車場も空いていました。
支度をはじめると、なにやらロープウェイの入口に貼り紙が貼られました。嫌な予感がします。
トイレがてら見に行こうと行ってみると、強風のため運転を見合わせます!とのことでした。
ざわつく登山者たちに、ガイドさんらしきひとが説明をしているのをきくと、六合目から歩く人に行き方を教えているようです。
私たちも地図を広げて考えますが、ロープウェイが動くなら乗りたい気持ちが強くてなかなか踏み切れません。
しばらく悩み続けましたが、8時半の始発には動かないと言われたので、登ることを決断しました。
前の日に、風が強くてロープウェイが止まったらやだね、なんて話していたことが現実になってしまいました。
ロープウェイから駐車場までは山道を登っていきます。同じように続々と車を走らせる登山者も多いようで、駐車場につくと既に多く停まっていました。
準備をしていざ、登山開始。ロープウェイの運行の行方は気になりますが歩き始めます。
登山口にはお社があり、無事な山行を祈り出発。
ちょっとぬかるみ気味の上り坂ですが、所々階段や木道があるので登りやすい道です。
ロープウェイ区間分行程が伸びたので、ペースを上げすぎずに登ります。
途中他の人に抜かれながら、ロープウェイ見合わせネタで盛り上がりました。
樹林帯を縫い上へと進んでいきます。
すると小屋が現れて、八海山支店に到着。味のある看板が、出迎えてくれました。
さらに登ると、ロープウェイ山頂駅との分岐があり、動いているのか気になります。
聞き耳をたてると、まだ動いていないらしいよ、と他のひとが話しているのが聞こえてきました。
ほっとしたような複雑な気持ちになりながら歩いていくと、すぐに行場山荘が見えてきました。
順番にトイレに行っている間に、上から大きな機材を持った人たちがおりてきました。
まるで宇宙と交信するかのような機材に驚き、なにをしてるのか聞いてみました。
するとびっくり、Googleアースの撮影とのこと!!
撮影の方々は地元の方で、その機材をGoogleアースから借りて撮影し、画像をあげてもらうそうです。「それが山の宣伝になるんですよ、魅力が伝わればいいですが」と教えてくださいました。
なるほど納得でしたが、はじめて撮影現場に立ち合い興味深かったです。
撮影隊のみなさんとは別れ、再び登り始めました。
ロープウェイが動いていれば、ここからの登りだったのになあ、と悔やまずにはいられませんでしたが、ゆっくりと歩き続けます。
だんだん空が開け、気付けば木々の色づきが。青空に映える色とりどりの葉がうつくしく、何度も足を止めてしまいました。
そしていよいよ森林限界を迎え、回りの景色が目に飛び込んできました。
晴天の日、遮るものはなくどこまでも見渡せました。
こんなときに、山座同定ができないのが悔しいね、と話しながら少しずつまた登り続けます。
傾斜が緩やかになっていくと、女人堂の屋根が見えてきました。
そして、その真っ正面に広がるのは大パノラマ‼️美しい御嶽山の頂が輝いていました。
あまりの景色に、写真を撮るのも忘れてしまうほどでした。
ベンチではたくさんの人が休んでいたので、わたしたちも座りお昼御飯を食べました。
絶景の中食べるサンドイッチはとても美味しく感じました。
食後は写真撮影を楽しみます。
山頂方面はもちろんすばらしいですが、教えてもらった乗鞍岳方面がまた見晴らしがよく、その奥の槍ヶ岳から穂高がはっきりと見えました。
しばらくゆっくりしたので、名残惜しい気持ちで出発。「ここが目的地だっていい、そういう登山もいいよね」なんて言いながら、それでもやはり頂上は目指します。
女人堂の裏から緩く歩き始め、しばらくすると登山道は岩場の登りに変わります。
やはり3000メートル手前、息が切れる登りでした。
見上げた山頂方面には小屋が見えていますが、なかなか近付きません。
この感じは先日登った富士山のようだなあ、と疲れながら歩き続けます。
だんだんとペースが落ちていくのが自分でもわかりました。それでも休み休み、だましだまし歩きます。
石室山荘へつくと、さすがに休憩したくてその入口に座り込みました。
回りのひとも同じく苦しそうに見えたのは気のせいではないはず。
さっき私を抜いていった人が休んでいたり、後から追いかけてきた人も同じく石室山荘で止まったり。なんだか同じ気持ちになれたようで、うれしくなりました。
長めの休みをとり呼吸を整えて出発、すぐに鳥居をくぐり覚明堂へと入ります。
そこから二ノ池分岐まではすぐで、まっすぐ山頂方面へと伸びる稜線上にでました。
あと少しだと思うと気力が湧き、自然に足が前に進むようになりました。
そして、二ノ池を見渡せるスポットへと着きました。
一部は灰に覆われていましたが、奥の方にエメラルドグリーンがわずかに見え、その横に小屋が見えました。
風が吹き抜けるポイントなのか、体温が下がるので上着を着込みます。そして、再び山頂へと歩きます。
だんだんと近づく鳥居。ここまできて登らずには帰れまい、とそんな気持ちで気合いがみなぎっていました。
シェルターまでたどり着き、荷物をデポ。
カメラを手に最後の階段を一歩ずつ登り、山頂へ\(^^)/
一瞬硫黄の臭いが鼻をかすめ、冷たい風が歓迎してくれたかのようでした。
すでにたくさんの登山者がいましたが、なぜか山頂標識のまわりが空いていました。
今がチャンスと、みんなで記念撮影。
富士山までうつる、すばらしいショットとなりました。
見渡す景色が美しすぎて、しばらくそれぞれの時間を楽しみます。
印象的なのは王滝方面からもくもくと上がる煙と、灰に覆われた世界でした。
痛ましい事故の記憶。今も火山は活きていて、私たちを脅かすかもしれない。
そんなリスクと引き換えの絶景なんだ、と思うと胸に迫るものがありました。
どんなときでもそれを忘れてはいけないと感じたし、事故に合ってしまった方たちへの御冥福を祈るばかりでした。
シェルターへもどり、荷物を引き取ったら座って行動食タイム。わたしはあまり食欲がなかったので、水分だけとりました。
稜線歩きからの下山。下りは早く、再び岩場ゾーンへ。
浮き石も気にしながら、足元に気を付けます。
石室山荘の中を通って下る道も傾斜はあり、慎重に歩きました。
だんだんとまた、ペースが落ちていくのがわかりました。お決まりの吐き気が襲ってきたのです。
とりあえずゆっくりと歩くよう意識しておりていきました。
途中とうとう休みたくて、岩に腰掛けて酸素缶を吸い込みます。
振り返ると高い太陽が山の影を作り、また朝とは違う景色を照らしていました。
「どこまで下るんですか?ロープウェイは最終4時半ですよ」と、親切な方が声をかけて下さいました。
「6合目まで下るので、大丈夫です(´Д`)」と答えながら、やはりロープウェイの運行見合わせを恨まずにはいられませんでした。
仲間には先に下りてもらい、女人堂で合流しました。暖かい飲み物を作ってくれてホッとしましたが、時刻は15時半過ぎ。
日没が早まる秋の日、不安は募ります。
ちょうど山の影となり暗くなると、一気に空気も冷え込みました。
念のためヘッドライトを出しやすいところにいれ、上着を着込み下り始めます。
収まらない吐き気に、ややフラフラしながらも一歩ずつ歩きます。
樹林帯に入ると、薄暗い夕方で心もとなさを感じてしまいます。
でも、仲間が少し前を歩いていることが気持ちを励ましてくれました。
行場山荘につき、ロープウェイ駅まで10分の看板を恨めしく眺めたら、再び歩き出します。
ペースはさらに落ち、時々仲間の姿が見えなくなりながらの下山。
足元のぬかるみと木の根がわたしを追いつめます。
「あと10分くらいでつくよー」と、先を行く仲間が声をかけてくれました。
声を出せないまま、頷き歩き続けます。
すると、5分も立たないうちに登山口のお社が見えてきました。
「助かった。。」と、大げさですが心底思いました。
思わずベンチに座りこみ、ふと顔をあげると目の前に月が輝いているのが見えました。
安堵した気持ちで見たこの月の輝きは、多分一生忘れないでしょう。
大きく呼吸をして、駐車場へと歩きました。
「おつかれさまー」と仲間に迎えられ、倒れるように地べたに座り込みました。
気付けばあたりはまっくら、ほんとに日没間一髪だったんだなと思いひやっとしました。
靴を脱ぎ、身支度を整えたら吐き気止めを飲み気持ちを落ち着かせます。
ところが、これがよくなかったんです。
空腹に薬をのんだため、しばらくして胃がムカムカと痛みはじめたのです。
後部座席で横になり、意識が遠退くのを感じました。
うとうと眠っていたのか、目が覚めたら辰野サービスエリアに着いていました。
少し元気になったので、かき揚げうどんを食べました。
またまた大袈裟ですが、今まで食べたかき揚げうどんの中で一番体に染み渡るかき揚げうどんとなりました。
安全運転で自宅に着いたのは11時を回った時間。長い1日がかりの登山でした。
体調悪くしながらもとてもいいお山だったので、次回は余裕のある小屋泊まりとかでまた仲間と出掛けたいなと思います。
yokorikaiさん こんばんは
山での体調不良…大変でしたね。特に、少しずつ暗くなる中を
下山する時の焦る気持ちは経験済みなので、とても良く分かり
ます。無事に下山することができて何よりです。
埼玉のchii
chiiさん、こんばんは!いつもコメントありがとうございます(^^)
ご心配お掛けしてすみません、無事に帰ることができてよかったです。
暗い中下山する不安をわかっていただけてうれしいです、ほんとにさみしくなりますよね。
仲間がいてくれたので、がんばれたようなものだと思っています。
荒川の氾濫も心配な埼玉県ですが、どうぞ気をつけてくださいね!
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