3度目の挑戦 西穂高岳


- GPS
- 56:00
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 636m
- 下り
- 654m
コースタイム
2130本社集合
2230毎日アルペン号乗車(車中泊)
【21日】
0530鍋平高原着
0830ロープーウェイ乗車
0840西穂高口着
0900登行開始
1110西穂山荘到着・宿泊
【22日】
0430起床・朝食
0540西穂山荘を出発
0555丸山
0655西穂独標到着
0710 〃 出発
0820西穂山荘到着
0840西穂山荘発
0955西穂高口駅着・ロープーウェイ乗車
1005しらかば平駅着(入浴・昼食)
1430アルペン号乗車
2100新宿着(事故渋滞で約1時間遅れ)、解散
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
西穂高口(ロープウェイ終点)から西穂山荘までは樹林帯。特に危険な個所はない。山荘から独標へはハイマツ帯で一部は急登。独標の直下は三点支持も必要な岩崚帯となる。 |
写真
感想
何年振りかでレインウェア、スパッツのフル装備となった。雨が強まったり、弱まったり。あの天候では、リーダーの登頂断念判断は正解だった。濡れた岩稜帯で滑落でもしたら、確実に新聞ダネになっていただろう。「現役新聞記者らが無謀登山」。アー、いやだ。
この面子から見て、歩いているより飲んだり食ったりしている時間の方が長くなったのは必然の成り行きだった。下山して体重を測ったら、1キロ増えていた。
一つ、感動する場面に遭遇した。毎日アルペン号(本社出発)に遅れてきたのは、筑波から参加した63歳のおじさん。脳溢血の後遺症で杖を突きながらの歩行で、足の運びも不自由だった。「雨が降っていたら、あの歩行で西穂まで行けるのだろうか」とみんな心配した。でも、おじさんはちゃんと西穂山荘まで登ってきた。夕食のとき、姿を見かけ胸が熱くなった。本人は「丸山までは行きたい」とおっしゃっていた。おそらく、山歩きのベテランだったが脳血管障害に襲われ、懸命にリハビリに励んで山に戻ってきたのだろう。リーダーは新聞で取り上げたい、と感銘した様子だった。
ねぎさんが独標で撤退をコールした瞬間、この1年に積んだトレーニングが頭の中であれこれよみがえり、「了〜解〜!」と口では叫びつつも「ソロだったら突っ込んでんな、きっと」と裏腹なことを考えていました。
でも、下山して、同じような天気であったはずの北穂で滑落死亡1人、剣岳でも同1人という惨憺たる荒天だったことが分かり、ねぎさんの判断の正しさ、先輩方全員の意思統一の素晴らしさ、己の甘さを改めて痛感いたしました。リーダーが一番辛いんですよね。
来年も参加します。これだけ西穂に縁がないなら「涸沢をベースにして奥穂、北穂を攻めようか。西穂のウンコたれ!」という意見も5人の中にはありまして、これはまたご意見をいただきたいと思います。
のじ拝
「3度目の正直」のはずが「2度あることは3度ある」になってしまい、これほど悔しいことはありません。独標に着いた時点では雨も小雨程度だったので何とか行けないかと思いましたが、その後の雨の強まりを考えるとリーダーの冷静な判断が正解でした。来年のリベンジを期します。もちろん山小屋での楽しいひと時や可憐な高山植物(ハクサンシャクナゲ、ハクサンフウロ、キヌガサソウほか)や鳥の声(メボソムシクイ、ルリビタキほか)など収穫もいろいろありました。リーダーのねぎさんをはじめ同行メンバーに感謝しています。
曇り空の下、西穂山荘を出発。なんとか天気に持ってほしいと思っていたが、歩いているうちに降り出してきた。それでも、西穂高岳に行きたい、3度目の正直と祈っていたが、独標の山頂に着いて、それもあきらめた。雨脚が強くなることはあっても、弱くなることはないと判断しました。
中断と決めた際に思い起こしたのは、ケンメイさんから聞かされていた言葉。「急がない、飛び降りない、滑らない」の3つ。百名山はおろか300名山まで踏破した古老のお言葉だそうです。「急がない」と「飛び降りない」は自分で何とかコントロールできるが、「滑らない」だけは岩と靴の相性の問題がある。自分でコントロールできないのなら、少しでも危険のある場所には踏み込まないことだ、と素直に思えた。
何人かの人たちが独標を超えて西穂高岳に向かって行った。みんな無事だったろうか。彼らの姿を見ていて、行けば良かったかなとちらりと思いもしたが、彼らは彼ら、私は私だ。記者職という立場上、絶対に事故は起こせない。慎重の上にも慎重に、だ。
ということで、来年も西穂山荘にはお世話になりそう。値段は張るがやはり個室は快適でした。ぐっすりと眠れました。もうひとつ心残りは、西穂ラーメン味噌味を食べ損なったこと。来年はこちらにも挑戦したい。
帰路のバスの中で、剣岳などで滑落事故で2人死亡とニュースが流れていた。何とも複雑な思いで聞きました。ご冥福をお祈りします。
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