【大峰】水太谷左俣遡行(無双洞からさらに上部へ)


- GPS
- --:--
- 距離
- 3.9km
- 登り
- 779m
- 下り
- 773m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:40
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・水太谷の水簾の滝や無双洞のある支谷(左俣)を稜線まで遡行。無双洞からすぐ上あたりは40mナメ滝などが現れ楽しませてくれるが,300mほど進んだところで水は全て伏流してしまい,あとはひたすら枯れ谷で,沢登り的には遡行価値はないと言っていい。が,紅葉を愛でながら静寂の白い沢床を延々と辿るのも,なかなか晩秋らしい風情があってよかった。 ・稜線直下で80mほどの屏風のような立派な壁が現れ,これはなかなか壮観。壁を巻いて稜線へ上り詰めるパートも,岩がちで急峻な尾根の登行が面白い。 |
写真
今日は先週や先々週に比べ,かなり減水している印象。
地形図では,左俣はほとんど谷形が現れていないにもかかわらず,不思議なくらい水量が多い。これはもしかして,無双洞的な湧水ポイントが隠れているのでは。出合の滝を巻き,当初予定していなかった左俣に進む。
感想
水簾の滝や無双洞のある水太谷の左俣は,何となく神秘的な谷だ。水量が少ない谷が多い大普賢岳の南面において,この支谷だけが豊富な水量を誇り,しかもその水量の多くが無双洞というたった一つの石灰岩の洞窟から湧き出ているという不思議。無双洞までは登山道が通じており,訪れる人は多いが,そこから上部の谷がどうなっているか,確かめてみたいと思い,今回遡行してみた。
地形図を読む限りでは,この谷は切れ込みもわずかで変化に乏しく,ただの凡谷の可能性が大きいと思ったが,もしかしたら,無双洞のような湧水箇所や,不思議な地形が上部にも隠れているかもしれないと期待していた。
結果的に,無双洞の上部は,残念ながら地形図通りの凡谷で,枯れ谷が延々と続くのみであった。しかし,無双洞の豊富な水量と,その上部の枯れた谷の対比が逆に興味深かった。素人考えだが,この谷の地盤には石灰岩があり,カルスト地形でよく見られるように、その下に水がすべて伏流してしまうため,上部の谷は枯れ谷になってしまっているのではないか。そして,その伏流した水が石灰岩の洞窟を通って,無双洞となって地表に湧き出ているのではないか。この支谷の周辺だけ妙に谷の切れ込みが少なく,なだらかなのも,地質的に水がすぐ地下に染み込んでしまうため、地表が水による浸食を受けにくいからなのかもしれない。
谷自体には沢登りとしての遡行価値はなかったが,稜線直下の壁はなかなか立派であった。また,それをクリアするための岩稜登りのパートはなかなか面白かった。
それに,紅葉を眺めながら,白く枯れて物音もしない谷底を延々と辿っていく枯れ谷登りというのも,晩秋のこの時期であれば,なかなか風情があってよいのでは,とちょっとだけ思った。負け惜しみっぽいが。何より,冷たい水をかぶらなくて済むし…。
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