剱岳
- GPS
- 40:43
- 距離
- 16.5km
- 登り
- 1,822m
- 下り
- 1,829m
コースタイム
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 2:00
- 合計
- 10:05
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
室堂駅に登山届ポストあり。鎖場もさることながら、疲れがたまっている状態で挑む前剱の下りに注意。 |
その他周辺情報 | 信濃大町駅前の「豚のさんぽ」に黒部ダムカレーあり |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
行動食
飲料
ヘッドランプ
予備電池
携帯
時計
タオル
カメラ
昼ご飯
非常食
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感想
初の剱岳へ。当初は初日に剣山荘入りし、翌朝アタック予定だったが、天候不順で日程を順延したため、初日に室堂近辺に宿泊し、翌日登ることとなった。
初日は信濃大町からアルペンルートに。黒部ダムを眺めたりゆっくりしたため、室堂着は15時頃。久々の室堂はさすがに涼しかった。みくりが池温泉のソフトクリームの誘惑に負けつつ、結局雷鳥荘到着は16時近く。相部屋だったが個々のスペースがカーテンでしっかり仕切られていたり、コンセントがそれぞれ使えたりと快適な寝床だった。温泉も夜中でもいつでも入れるし、トイレもウォシュレットが使えるなど、相部屋なのを除けば下界の旅館と何ら変わらない感じで、まったりとここまで泊まりに来るのも良いかもしれない。翌朝早立ちのためこの日は早めに就寝した。
翌日は4時くらいに起き、せっかくなので朝風呂に入ってから出発。まずは雷鳥沢に下り剱御前小屋を目指す。最短ルートは雷鳥坂だがこの日は新室堂乗越を通るルートを選択。距離はコースタイムがほぼ変わらなかったことから雷鳥坂より楽なのではという考えだったが、起き抜けの身体にはきつい登りであることには変わりなかった。とはいえ新室堂乗越からは大日岳方面がよく見えたり、途中槍ヶ岳が見えるポイントがあったりと良い事もあった。剱御前小屋から剱沢に下り剣山荘を目指すが、剱澤小屋から剣山荘は岩がゴロゴロしてかなり歩きづらかった。
剣山荘着は7時半くらい。ちょうど荷揚げのヘリが到着して慌ただしい小屋のスタッフにヘルメットのレンタルと不要な荷物のデポをお願いし、いよいよ剱岳へのアタックを開始。一服剱までは順調だったがそこからの下りがかなり急で、ここを帰りに登るのか…と早くも挫けそうに。下りきって前剱の登りに取り掛かったが、前剱大岩(3番鎖場)から先は急登が延々と続く上に足場も悪く、少し進んではきつくて立ち止まるといった状態。登り切る頃にはかなり消耗しており、ここは本当にキツかった。
前剱から先は鎖場の連続だが、鎖場自体は事前に予習してあった上に、実際見たら足場もしっかりしてて割と楽しめ、写真で見ると怖そうだった鉄骨渡りのような橋も安定していたのでむしろ安心感すらあった(濡れていたら怖いだろうが……)。
平蔵の頭を越えていよいよカニのタテバイだが、ここに関してはさすがに高度感があって怖い。特に最後登り切るところの足場がわからず焦った。タテバイをクリアしても頂上まではさらに鎖場もあり意外と長い。タテバイが終わったらすぐ頂上だと思い込んでいたので、ここは正直心折れそうになった。
11時半頃、剣山荘から3時間半でついに剱岳登頂。思いの外、山頂は広く感じた。晴れていたが昼近くということもあり絶景が雲の向こう側となってしまったのは残念。結局山頂には30分くらいいたが、これは登頂の喜びに浸っていたというより下りへの覚悟を決める時間がかかったため。
いよいよ下り開始。カニのヨコバイは各所で言われてる通りやはり最初の足場が曲者だった。上から見ると足場が見えるのだが、実際後ろ向きで岩に取り付くと途端に分からなくなり。鎖をしっかり掴んで足を思いっ切り下に投げ出したところ、何とか岩に足がひっかかり事なきを得た。その後のハシゴも高度感がある上に、1ヶ所だけ岩が邪魔で足を掛けづらい所がありなかなかスリリング。登りで苦戦した前剱は下りもやはりきつい。疲れもピークに達していたことから、普段なら足だけで下りられるような段差も手をついて何とか下る状態で、ここが一番事故が多いと言われているのも納得。一服剱に登り返し、剣山荘が見えた時点でようやく生還を確信した。剣山荘着は15時ちょい前。コースタイム5時間のところ7時間近くかかった。
この日の剣山荘は平日にも関わらずほぼ満員。布団は一人一枚確保されていたが、人口密度高すぎでとにかく暑く寝苦しかった。
明けて最終日、余裕があれば立山を回ってと考えていたが、前日の消耗もありまっすぐ室堂へ戻ることに。小屋で持参したパンを食べ、4時半頃出発。食堂に早立ちする登山者のためのお茶やスープが用意されていて小屋の心遣いを感じた。多くの登山者が剱岳へ向かうのを尻目に朝焼けを眺めつつ一人室堂方面へ。時間に余裕ができたことから、道沿いの花などを楽しみつつのんびり歩いたが、最後の雷鳥沢から雷鳥荘への登り階段だけは地獄だった。
最終的に室堂には8時前に到着。日焼けもあってすごく暑かったので、室堂ターミナルの中で冷房が効いてないか期待したが、実際はこの時の室堂の気温は11℃なので効いていたのは当然暖房。どうやら身体が相当おかしくなっていた模様。室堂からは富山に抜け、西町大喜で名物の富山ブラックを食べてから帰京した。
今回の剱岳登頂は山頂着が遅めだったこともあり、岩場での渋滞に引っかかることはなかった。また山頂からの眺望こそなかったが、全体的に天候に恵まれたことは岩場の通過が多いこの山を登るにあたって幸いだった。
今回の剱岳、登頂こそできたものの、これほどまで体力と精神力をゴリゴリ削られる経験は初めてだった。一日に長時間行動する体力、高地への順応、岩場等難所への対応など至らない点を多々思い知らされたので、今回見られなかった山頂からの景色を見るためにもいずれリベンジしたいところである。
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