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Yamareco

記録ID: 21172
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沢登り
道北・利尻

藻興部川ウエンシリ岳北面沢

2004年09月20日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
8.4km
登り
823m
下り
822m

コースタイム

9月20日
ウエンシリ岳キャンプ場C0(6:00)→標高460m二股(7:30)→山頂(13:30-14:10)→キャンプ場(15:15)
過去天気図(気象庁) 2004年09月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
ウエンシリと言えば標高400mたらずの所に遅くまで雪渓が残る氷のトンネル沢(藻興部川ウエンシリ東面沢)が有名だが、北面にも悪い雪渓の詰まった沢がある。今年は記録的な猛暑の夏なので、ここを行くチャンスではないかと斉藤が立案した。雪渓は全て無くなっていて、全部の滝を直球で登ることが出来た。

以前とはすっかり変わった札幌駅北口で待ち合わせ、いつのまにか遠くまで伸びている高速道路であっというまに道北へ。などというと年寄りくさいが北海道はずいぶん変わった。ウエンシリの登山口にはキャンプ場があり、前夜泊にはもってこいの簡素で清潔な小屋があった。しかしガイドツアー4人組が来たので僕らは譲って外で七輪焼き肉を楽しんだ。

翌朝。北面沢への地図上の踏み跡は、昭和41年の砂防堰堤工事のもので、ほとんど消えている。一帯に人家などは皆無で堰堤の必要性は不明。ヤブを漕ぎ進み、460m二股より沢へ。水は少なく、地図の通りの小さな集水域だが、標高点508二股の先は滝が連続して登場する。最近までべっとり雪渓が詰まっていたという雰囲気の渓相だ。両岸は空高くヤブのない草付きの滑り台で、滝の傾斜がいちいち急だ。5m前後の滝が次々出る。どれも手応えのある登りが必要。斉藤が次々頼もしく登る。出だしが厳しいのはショルダー、上の方が厳しいのはお助けヒモを掴んで通過。標高750二股までに、10m滝の小さい巻き一回、ザイル出して空身で登るのが二回。なるべく巻きたくない。掴む草がどれもポキポキのヌケヌケだ。滝は粘板岩で割れ目が多く走り、掴み甲斐があるといえばある。

標高750二股を左にとり、小さな釜やナメのあるミニチュア黒部渓谷のような愛嬌ある一帯を最後に、連瀑帯をどうやら抜けて800mあたりからヤブ漕ぎに突入。太い笹のヤブ漕ぎに懲りて、右のスラブ状に逃れると谷が見渡せる見晴らしが利く。北尾根の東側は豪雪が全部雪崩落ちて谷を埋めてきた様が分かる。木が生えず、まるで谷川連峰のようだ。このスラブには掴んでも抜けない灌木が1m間隔くらいで生えているようなので、ここを直上した。しかし上の方は傾斜が増し、時折灌木のきれたスラブをイジイジ進む羽目になり嫌な感じ。最後尾の銭谷が20mほどずり落ちてなんとか止まるに及んで、ロープを出して上のヤブへ逃げる。ヤブ漕ぎ10分ほどで山頂北西側登山道に出た。

いつの間にか曇りから晴れに変わっていた。山頂からはオホーツク海と鬱岳。なだらかな丘陵地の間に牧草地の緑が良い感じだ。懐かしの北見富士や渚滑岳の高地平原、天塩岳の山影も見えた。氷のトンネル沢の左岸斜面も雪崩にそぎ取られてほとんど木が生えていない。下り道は上の方では紅葉、黄葉が始まっていた。尾根の背に急降下で付いている道だが良く手入れされている。

帰りに浮島峠への国道で、17年前の冬山行で北見富士から渚滑岳へ抜ける際に一泊した第五区の公民館に立ち寄った。隣のよろず商店の「山田屋」共に廃墟になって久しいようだった。なぜか犬二匹。一帯はまた無人化が進んだようだ。上川でラーメンを食べて札幌へ。銭谷の打ち身の足が腫れだした。休まず一挙に下山して良かった。もし深い山だったら苦労した。斉藤の家で遅くまで大相撲ダイジェストを見て、夜行バスで函館に帰る。バスは国鉄の半額で、具合が良い。
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