尾瀬ヶ原〜尾瀬沼
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.5km
- 登り
- 402m
- 下り
- 780m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2002年11月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
当初、至仏山か燧ヶ岳へ登ろうと考えていたが、登山口である鳩待峠に降り立ったときに登山は諦めざるを得ないと感じた。その理由は、悪天と30cm以上の積雪である。小屋の軒先で準備をして、吹雪の中を山ノ鼻へと下る。尾瀬は木道が整備されており、本来は歩きやすいはずだ。しかし、その木道に雪が積もると大変やっかいである。足の踏み場が狭くなり、トレースを少しだけ踏み外しただけで、足がズボッと落ち込むのである。
足を踏み外しながら、山ノ鼻へ続く木道を下る。山ノ鼻のビジターセンター前を通過して、あこがれの尾瀬ヶ原に足を踏み入れる。僕が目にした尾瀬ヶ原は一面の雪原である。想像していた湿原の風景とはえらい違うなー。しかし、積雪の合間に所々湿地が顔を出している。湿地といっても沼のような状態の部分のみ見えるのである。水面下には豊かな湿性の植物が顔を覗かせており、積雪の合間から小さな尾瀬を感じた。何本かの川を横切って竜宮十字路に至る。ちょっとだけ晴れ間があり、振り返ると尾瀬ヶ原の向こうに至仏山が裾野だけ現れた。しばらく眺めていたが、残念ながら山頂部は灰色の雲に包まれてその姿を現すことはなかった。湿原の真ん中にポツンとたたずむ竜宮小屋の横をすり抜けて、なおも続く湿原を歩く。日が西に傾いたころに見晴(下田代十字路)に着いた。テン場指定地で野営準備をしているうちに日は暮れてしまった。尾瀬ヶ原を縦断したわけだが、やはり尾瀬は雪原ではなく湿原である。満天の星空を眺めながら、次回の無雪期の訪問を誓う。
3日は風が強いが前日よりも天気はいい。燧ヶ岳に登ろうかとも思ったが、ラッセルを強いられる可能性が高い。また、ラジオの天気予報によると3日夜から冬型が強まるそうなので、本日中に尾瀬沼から大清水に下りることにした。
尾瀬沼へは標高差200m程度の登りだが、トレースがなかったのでラッセル(というほどでもないが)を強いられた。ブナやトチノキ、シラビソの巨木を縫いながら緩やかな道が続く。2度の休憩を挟んで、白砂乗越に着いた。そこから少し下って尾瀬沼(沼尻)に出た。沼尻からは、足早に流れる雲の合間から時折燧ヶ岳の山頂部が顔を覗かせていた。他の登山者から、尾瀬沼は厳冬期には完全に凍りついてしまうので、湖上を歩くことが可能であると教えられた。その方は、沼のほぼ真ん中を走る群馬/福島県境沿いにスキー走破したそうである。休憩の後、半時計回りに尾瀬沼の周りを歩く。一般の登山者は時計回りに回るので、僕が歩く道にはトレースがなかった。しかし、太陽の位置から判断して半時計回りの場合には、沼周辺の景色が明るく美しく見られるのと、沼越しに燧ヶ岳が眺められるので迷わずこのラッセルコースを選択した。沼の周囲を回るだけなので楽勝だと考えていたが、小刻みなアップダウンの連続であり、予想に反して苦労した。エアリアのコースタイムの1.5倍の時間をかけて三平下に辿り着いた。三平下から見た燧ヶ岳山頂部は既に雲に被われており、天気が下り坂であることを予見している。1人の若いカメラマンが大清水から日帰りでここまで足を延ばしていた。紅葉の景色を狙ってきたそうだが、雪景色になってしまったという。ここにもこの冬型の被害者がいた。
最終バスに間に合わねばならないので、大清水までは急がねばならない。幸い、トレースがしっかりしており、また、道は途中から広い林道となって積雪もなくなったのでコースタイムよりも短い時間で大清水に着いた。必死に急いだ結果として、最終バスよりも1本前のバスで戸倉に戻ることができた。道沿いの小さな旅館(一応、戸倉温泉)で風呂を浴びて、渋滞の中を帰る。
・看板を見て露天風呂を期待したが、露天はやってなかった。詐欺だ! \500
・バス 戸倉−鳩待峠 \900 戸倉−大清水 \570
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