小栗山・桜谷山 〜隠れた好展望の山〜 [福井県 小浜市]


- GPS
- 04:24
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 639m
- 下り
- 636m
コースタイム
- 山行
- 3:20
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 4:22
天候 | 曇時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
トレースはなし。 木地山峠〜上根来の下りは要注意。 |
写真
感想
週の後半にとりあえず寒波が来て、平地はミゾレだったので山にはしっかり雪が積もった筈なので、雪山を楽しむために向かったのは小浜だ。
雪山といえば湖西だが、武奈ヶ岳や蛇谷ヶ峰は人が沢山いるので、人っ気を少しでも無くすために小浜からにしたのだ。
目的は江若境の百里ヶ岳だ。
登山口の拠点となる上根来の案内板によると、東登山口から小栗山という山から高島トレイルに入ることができるみたいなので、そのルートに決めて歩き出す。
集落は冬はいないのか、人の気配は全くなく鹿がやたらといた。
東登山口は民家の裏からになり、しっかりした登山道から始まった。
100mも登れば登山道など分からないくらいに雪山へと化した。
当然こんなマイナーな山に冬山として登る人は皆無でトレースなどあるわけないが、鹿のトレースは尾根伝いにあるので、ずっとそれを追ってく感じで登っていく。
時折晴れ間が差すなどして、美しい尾根を気持ち良く歩ける時間帯もあり、百里ヶ岳が大きく見えたりする。 ただ、やたら遠く見えるが。
この尾根はテープが道標になっているが、尾根伝いなので尾根上ならどこを歩いても構わない。
そんな感じで小栗山の尾根に乗り、その分岐から10分位で小栗山に着いた。
広々とした山頂で樹林に覆われているものの、落葉している為に、木々の間から常神半島や小浜市街地、多田ヶ岳などが見れる。
長居はせずに元の分岐に戻り、桜谷山へと向かう。
相変わらず鹿のトレースを追う感じで、今度はきつい勾配を登るものだ。
登山道はどこを通っているのはさっぱり分からないが、そんな時に役立っている鹿のトレース。
彼らは歩きやすい道を歩くので最高の道標になる。
急坂が収まる所まで登ると常神半島と若狭湾がより一層見えるようになり、反対を向けば百里ヶ岳が見える。
1つ目の尾根の分岐を過ぎると広かった尾根は狭くなり、積雪も増していく。
ラッセルまでとはいかないが、トレースが全くないのでそれなりに疲れながら2つ目の分岐にたどり着き、これが江若境尾根(高島トレイル)になる。
分岐から桜谷山は目と鼻の先どころかすぐだった。
広い山頂大地をもつ桜谷山からの景色はとてもサブ的な山とは思えないものだ。
小浜湾と若狭湾、野坂山地が望め、蛇谷ヶ峰と武奈ヶ岳の間からは琵琶湖が見え、その先の対岸はなんとマイタウンの彦根市街地まで望めた。
そして南に百里ヶ岳が見える。
正直、メインの百里ヶ岳よりもこの桜谷山の方が圧倒的に展望が良い。
奥深いこの山には下界の音は一切入って来ず、しかも誰もいないという好条件が揃い、純粋な無音の静けさを味わった。
そんな中で日差しが照り混んで、素晴らしい美しさと静けさであまりの気持ち良さに15分ほど寝てしまった。
目覚めたら日差しがなくなったので出発する。
分岐からは高島トレイルを下る事になるが、かなりの勾配だ。
もちろん初めて踏み入れている山なので、雪の中の登山道がどうなっているか分からない。
そこへ岩の窪みがあったのか、踏み抜いて1回転して雪にダイブする惨事が発生した。
雪のクッションでケガは無かったが、初めての体験だったために笑ってしまった。
その後も急勾配下りだが、先ほどみたいな箇所はないのでぐんぐん下る。
程なくして木地山峠に下りきった。
百里ヶ岳の事も考えたが、下りで必要以上に時間が掛かるかもしれないと判断し、素直に下山する。
問題はこの木地山越えのルートだ。
谷間を辿るルートを冬山で訪れる人が居るわけなく、トレース無しのトラバースから始まる。
少しだけ尾根を歩いたら登山道は右に振り、徒渉やトラバースの道へと案内する。
冬山の徒渉もかなりめんどくさいが、それ以上に嫌なのはトラバースだ。
夏は細い平坦な登山道でも冬山となればただの斜面。
凍っていればアイゼンで楽に行けるが、不安定な新雪なのでアイゼン付けようが状況は変わらない。
そこで思い付いたのはカニキックステップだ。
体を斜面に向けて、新雪に靴でキックしながら通過する方法だ。
上手く通過出来たのでホッとした。
難関を終えたら尾根を一旦上がりきり、また下るものだ。
この下りは今まで歩いてきた中でも一番歩きやすい道で、初めての安心出来る区間に入ってテンションが上がる。
これで楽勝だろうと思った矢先に、登山道は沢へと案内しだし、中途半端な雪の中での沢筋歩きになり、また難関に入り込んだ。
連続する徒渉は良いのだが、トラバースも何ヵ所かあり、相変わらず狭いトラバース路なので神経使うし、泥で汚れるのでうんざりする。
やがて林道に出れたので、ようやく何も考えずに歩けるようになって安心しながら上根来まで戻れた。
思えば終始アイゼンを付けることはなかったが、特に支障はなかった。
これが新雪歩きの特権かもしれない。
色々難関続きで、雪山初心者の俺にはハードルが高かったが、歩行技術と適応力はかなり身に付いた。
良い景色も見れたので、結果オーライだったと言えよう。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する