[北日高周遊のつもりが]九ノ沢〜1967峰〜トッタベツ本流
- GPS
- 56:00
- 距離
- 28.2km
- 登り
- 2,393m
- 下り
- 2,398m
コースタイム
20日:C1-(1)-1967峰-(2.5)-北戸蔦別岳-(1)-戸蔦別岳-(1)-七ツ沼カールC2
21日:C2-(1)-戸蔦別岳-(1)-Bカール-(2.5)-co995二股-(1)-十ノ沢出合-(2)-駐車城
天候 | 19日:高気圧圏内 晴れ 20日;気圧の谷の中 曇り 21日:東の高気圧に緩やかにおおわれる 曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回は北日高の沢を周遊すべく計画を立てたが、準備不足・体力不足のため、目指していたポンベツ川まで足を進めることができず、不完全燃焼感が否めない山行になってしまった。 |
写真
感想
19日
元木さんなるとを途中で切り上げて、車に乗り込んで久々に日高を目指す。日勝峠を超えるのも久々だ。
トッタベツ林道を大正の沢の先くらいまで入ったゲートの前に駐車。
眠い目をこすりながら準備をして出発する。
八ノ沢までは林道歩き。カタルップ沢を過ぎたあたりから道は踏み跡チックにある。
1時間ほどで八ノ沢出合に着いて入渓。まだまだ規模の大きいトッタベツ本流を少し詰めていくと、九ノ沢が小滝になって合流してくる。
規模はだいぶ小さいが、岩盤質の沢だ。規模が小さいため倒木が目立つの少し残念だ。
最初の屈曲を過ぎたco850あたりからナメが続く。
co950の二股を過ぎると、ナメは終わり、斜度もまし滝が増える。
大体快適に登ることはできるが、少し足元が滑りやすいく、フリクションを使うことも多いためスリップには要注意だ。
場所によっては大根おろしのになってします。
co1050付近に3段の滝が出てくる。
1段目は3m程度で倒木を使って簡単に登ることができる。
2段目は8m。中段までは簡単に上れるが残りの4mくらいを左岸から行こうとするも、スタンス少なめで脆く登るのが難しいので、いったん降りて、右岸をシャワークライム。
こちらのほうがホールドが豊富で登りやすかった。
ハーケンを打って、後続は空身確保。ザックは釣り上げた。
続く3段目は6m程度。右岸を直登したが、ちょっとむずかしめだったので、またもやハーケンを打って後続は空身で確保し、ザックを釣り上げ。
なかなか時間がかかってしまった。
co1100二股はしっかり左をとったのだが、その後どこかの二股をスルーしたのか、
ピパイロの東の1730ポコの東に突き上げる沢に入って詰めあがってしまった。
ずっと滝が続く直登沢といった様相で、難しさはあまりないが、足元は滑りやすい岩質なので気をずっと抜くことができない。滑ったらどこまで行くのだろうか。
ザイルを出した滝は1つで、チムニー状で右岸がすこし崩壊している滝だ。
最初、右岸を行ったが、登れず、結局滝のかかるチムニー状を突破した。
確保のピンはハーケン。
また、上部のほうで右岸から取りつき、水流のほうに戻るところの岩が張り出して難しいへつりを持った滝があり、へつり部のみ空身でザックはシュリンゲで引っ張るような滝もあった。
そんな感じでいくつあるかわからない滝をこなし、水流が枯れ始めしばらくしたらブッシュ漕ぎに突入。
本来ならばお花畑に詰めあがるためこのあたりからおかしいと思っていたが、30分ほどブッシュを漕いで稜線に出て、やっぱり詰め間違えたことに気付く。今季2度目だ。
ちょっと探すと道が見つかり、自分たちの現在地がわかる。う〜んどこで間違えたのかも分からないのは問題だ。
初遡行かもと思ってもみたが、間違いは間違いなので虚しい。
ここからはしばらく稜線歩き。ポコを超え、岩稜輝くピパイロに立つと、1967峰や幌尻はもちろん、エサオマンやカムエク、コイカクなどを見渡すことができた。
3年前のGWに登った1967峰はひときわ思い入れが強い。
気持ちのいい稜線を歩いて、.1793付近のコルにテンバを見つけて今日の行動は終了。
夕焼けを楽しみにしていたが、雲が多くなってしまい期待したほどのものは見られなかった。
雑炊食って沈。
20日
意外と寒くなくしっかり寝れた。
さて、今日は稜線歩きなのだが、気圧の谷の影響であいにくのガスガスの天気。
何にも見えない。
露払いをしながらひたすら1967峰・北戸蔦別・戸蔦別といったピークを越えていく。
どこまで行っても見える景色はいっしょ。
北戸蔦別を過ぎたあたりから、踏み跡からしっかりとした登山道っぽくなる。
稜線上はクマの糞や掘り返しがいっぱいあり、恐怖を覚えるも結局であうことはなかった。
戸蔦別から幌尻への吊尾根へ入り、一番標高が低くなったであろう所から踏み跡で七ツ沼カールへ。
急でガレているので落石には要注意だ。だいぶ下すとガスの中からカールの中の沼が姿を現す。
これはこれで幻想的。一度は泊まってみたところだったのでうれしい。
お花畑もなかなかきれいだが、ブヨがうっとおしい。
テントを設営していると、上から若い登山者が下りてくる。
聞いてみると慶応のワンゲルだそうだ。今日は糠平をあがってきたそうだ。
遠いところから、日高を選んで訪れるとはなかなか渋いな〜。
さて、テントで天気予報を見つつ、明日以降の予定を立てる。
なんか、雨が降るのか降らないのかよくわからない予報と天気図だ。
ポンベツに行くには2日くらい天気の見込みがほしいが、もし降ったら増水は怖いと判断し、トッタベツ川本流を下ることにする。
なんともひよった感じの判断だ。今、思い返してももう少し粘ってみてもよかったと思うが、それも自分の実力なのだろう。
晩御飯を食べ外に出たとき、テントのすぐ近くにシカがいってちょっとびっくり。
そんなこともありつつ、夜は更けていった。
21日
朝起きると、ガスは上がったり下がったり。
幌尻に行くかどうか迷うが、いつか来る機会もあるだろうし、今行ってもガスガスだからとあきらめる。
戸蔦別のピークには慶応のワンゲルの人たちがいる。今日は同じルートだそうだ。
戸蔦別の次コルからBカールの入っていく。ここも最初は急で落石には要注意だ。
それよりもなによりもまとわりついてくるブヨがうっとおしい。
カールの底まで降りると青空が広がり、カールが美しい。ちょっと悔しいが、幌尻をカットした判断はのちのち効いてくる。
ここで、慶応のワンゲルパーティをぬかし、下っていく。
最初は急なガレの詰まった沢だが、co1320を過ぎる、岩盤の映える美しい沢となる。
co1200付近にある、ブッシュをつかんで左岸を巻く滝と、co1050付近にある左岸の踏み跡を使って巻く2段の滝以外は、小滝か階段状で楽に下ることができる。
十ノ沢付近で釣りをするも針の選定ミスか釣れず。
このあたりから踏み跡を使いつつ八ノ沢出合まで行き、だるい林道を歩いて車に戻ってくるも、なんとバッテリーがあがってしまっている。
なんともまぁ。しかし、ちょっと前に林道で作業していたおじ様方がいらしゃったので少し待ってみる。
しばらくすると、やってきたのでお願い見ると救助を快諾してくださった。
作業場の中から電源ケーブルをもってきて、それを瞬く間にブースターケーブルへと改造し、何回かトライして復旧できた。
それにしても、現場の人たちはかっこよくて偉大だった。お礼を言って別れる。
明日、エサオマントッタベツ川にでも行こうかと思っていたが、いろいろ疲れたのとひよった自分たちに萎えてしまったので下山することに。
帯広でおいしいかき揚げ丼を食べて、札幌への帰路についた。
帯広の郊外からから見える夕焼けに染まる日高の稜線は、今回の悔しさとともに、また来たいという気持ちを掻き立ててくれるものだった。
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