聖岳
- GPS
- 22:18
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 2,955m
- 下り
- 669m
コースタイム
- 山行
- 6:31
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 6:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
下栗の里の近くを通過し、北又度のダムから少し行くと駐車場に着いた。8割程度駐車している。ここから易老渡まで約一時間、そこから便ヶ島まで30分、合計一時間半の林道歩き。山小屋まで水場はないのでスポーツドリンク、お茶を2L、迷ったが一眼レフのカメラも持っていくことに。着替えなどもありザック重量12k以上(帰宅してから測定)肩に食い込む。30分も歩くと玉の汗。先が思いやられる。
約50分で易老渡に着く。光岳に登った時は便ヶ島まで車で入れた。その時は易老渡の駐車場で車中泊をした。途中の道は一般の車でも十分に走れそうだ。(現在は特定タクシーのみが入れる。)感じとしては、これからも一般車は今回作られたゲートから先へは入れないかもしれない。
ほぼ予定通り便ヶ島到着。立派な駐車場、キャンプ場、トイレそして聖光小屋(休業中)がある。だが、だれもいない。デポされた自転車が一台あるだけ。ここが登山口だが、西沢渡まではほぼ平坦な道を行く。この道はおそらく森林鉄道の跡地だろう。比較的広い道が続いている。所々崩落しているが。40分程行くと西沢渡着。川を渡るための有名な手動ゴンドラがある。ここは木橋を渡る。ここから本格的な登りが始まる。
最初から急登。想像以上だ。延々樹林帯を行く。途中下山してくるグループ数組とすれ違う。気温が上がってくる。風もない。一貫して登りだ。平らなところもほとんどない。花も咲いていない。目印となる標識もほとんどない。高度計、スマホの位置情報ばかりが気になる。薊畑に出るまでの5時間弱は地獄だ。何の楽しみもない。ひたすら登る。途中からは下山者にも合わない。一人黙々と登る。
薊畑に出ると一気に視界が開ける。ただ、ガスが上がってきて聖岳方面は見えない。明日の楽しみにしよう。ここから小屋までは下りで30分くらい。途中、やっと少し花も出てきて写真を撮りながら小屋に向かう。重い一眼レフは活躍しなかった。
それでも、予定通り聖平小屋に着いた。宿泊予約をし、名物の無料のフルーツポンチを頂く。朝食無弁当付きで8000円。夕食は5時5分から。寝具は寝袋。指定場所に行ってみると、先に到着された方の番号と一つ空いている。良かった。すべて番号通りだと一人一畳も無い感じだ。トイレは小屋から100m程離れている。水洗できれいだったが、北アルプスではこんなことは無いと文句を言っている人がいた。夕食前に350mlのビールを飲む。300円。安いのには訳が。去年の残り物。あまり飲むとトイレが近くなるのでこれで我慢。夕食が終わってやることがない。消灯は8時。少し早いが7時過ぎに寝袋に。中々寝付けない。小屋泊まりはこれが嫌だ。寝袋もファスナーを閉めると窮屈、開けると少し寒い。疲れているにもかかわらず、うつらうつら。
7月21日
なかなか寝付けない。部屋が真っ暗になると閉所恐怖症が頭をよぎる。寝たのか寝なかったのか、朝三時頃出発組の人の物音で目覚める。迷ったが三時半過ぎ起床。出発準備開始。4時には照明も点灯。四時半小屋を出発してすぐ、ハンガーにつるしていたシャツを忘れてきたことに気づき小屋に戻り再出発。ところがどうも道が違うような。再び小屋に戻り標識を確認、やっぱり間違っていた。結局五時前になってしまった。
天気は最高。意外と疲れは残っていない。今日は800m登って2200m下る行程。暑さが大敵か。薊畑でザックを軽くして先ず小聖岳を目座す。小聖岳手前あたりから富士山がくっきりと見えてくる。縞模様だ。聖岳のどっしりした山容も。標高が上がるにつけ歩みも遅くなる。下山してきた人が、ここから辛いけど、山頂からの眺めは最高だったとのこと。一歩一歩つづら折りの急斜面を登る。
聖平小屋から2時間20分かかって聖岳山頂に着いた。360度の展望を楽しむ。カシミールで作成した展望図のおかげで、山の名前も少しわかる。仙丈ケ岳が赤石岳の奥に見える。記念撮影をしようとしたところ、背後からライチョウがいるよとの声が。雛と親鳥だった。奥聖岳の山頂も近くに見えたが、少しでも早く帰りたいとの思いが強く、眺望も大きな違いがなさそうなので、行かないことに。30分ほどで下山開始。花の写真を撮りながらゆっくり進む。薊畑で、休憩。つかず離れずで登ってきた大阪弁の同年配の人としばし談笑。
後は長い樹林帯の中をひたすら下るだけ、便ヶ島からは林道歩き。水が足りるか少し心配。聖平小屋に戻って調達する元気もない。チビチビ飲みながら行くしかない。先ず、苔平の標識のあるところを目指す。若いソロの女性が休憩していた。ザックから見てテント泊のようだ。少し先で休憩。ウェストポーチを外すと、GPSが無い。落としたようだ。可能性としては山頂か、薊畑だ。ガックリ。誰かが拾ってくれることを祈るのみ。途中で出会ったグループは数組。一人で黙々歩く。
マークが少なく登山道が分かりづらいところがいくつかあった。何回か違うルートを歩くが都度登山道に復帰できた。が、最大の難所で痛恨のルートミス。ものすごい崖を降りると、滑落注意の表示板。木の根につかまりながらなんとか正規の登山道に戻る。登りの時良く確認しておけばよかった。
西沢渡に着いた頃には、水も少なくなる。沢水を飲もうか迷ったが、下痢をすると大変だ。我慢。便ヶ島には自動販売機があったが、電源が入っていない。トイレの手洗い場の水は冷たくておいしそうだったが、飲めませんの表示。ここから易老渡経由で駐車場まで約一時間半。すでに足は棒のよう。最後の力を振り絞って歩く。
林道の日陰を歩いていると突然背後でドスーンと言う音。見るとコブシ大の石が10m程の崖から落下。日陰はほとんど崖側だが、川側を歩くことに。照り付ける太陽のもと、さらにのどが渇く。後何キロ、後何分、時計を見たいような見たくないような。カーブを曲がるたびに延々続く道にガックリ。前進していれば必ず着くよ。分かっているけどつらい。
駐車場に着いてクーラーボックスに残していた500mlのお茶を一気飲み。ぬるかったがおいしかった。
立ち寄り湯は遠山郷の道の駅にあるかぐらの湯。ゆったりとしたいい温泉だった。後は家に帰るのみ。ナビをセットすると松川ICから中央道に乗るコース。今度はナビの通り行くことに。途中狭い道に誘導されたが、先行車がいたので後に続く。松川町に入ると塩見岳に登った時に走った道に出る。無事、松川ICに。単調で辛かったが何とか8時過ぎに自宅に戻った。
後日、井川町観光協会と行田警察にGPSの紛失届を出す。諦めかけていたところ、7月31日に井川町観光協会から電話があり、聖平小屋から届けられたので着払いで送ると連絡があった。良かった。
これで87座となる。
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