浅間山〜岳滅鬼〜英彦山(テント泊縦走・途中敗退)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 1,229m
- 下り
- 1,230m
コースタイム
1日目)8:00登山口スタート-8:25尾根・谷ルート分岐-8:35第一段尾根端-8:55第二段尾根端-9:40浅間山山頂(休憩10)-10:10谷ルート合流-10:35釈迦ヶ岳縦走路合流-11:00無名ピーク-11:20岳滅鬼山頂-12:35岳滅鬼岳山頂-12:45岳滅鬼峠(休憩15)-14:10上塚山分岐(休憩20)-15:00尾根端ピーク-15:25最低鞍部-16:15猫の丸尾 (幕営)
2日目)8:15猫の丸尾スタート-8:45最低鞍部-9:25尾根端ピーク-9:55上塚山分岐-11:25岳滅鬼峠(休憩40)- -13:15岳滅鬼岳(休憩10)-13:50岳滅鬼山-14:30重走路分岐-14:53浅間山分岐(谷ルートへ)-15:40展望台分岐-16:20尾根ルート合流-16:35浅間山登山口着
天候 | 前夜) 曇り 1日目) 曇り 2日目) 朝-曇り→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◆浅間山◆ ・尾根ルート: 最初の滝を高巻するところは注意。谷ルート分岐からの尾根端への取り付きがはっきりしない。「登山コースではある」が「登山道があるわけではない」ようなひたすら尾根を行く急登ルート。 初心者の単独行はお勧めしない。 ・谷ルート: 尾根ルートとの分岐後、最初は土石流災害現場のような谷(普段は水は少し)を踏破してゆき、炭焼釜跡付近から別谷に入り「展望台」分岐まで来ると、後は分かりやすい登山道が続く。浅間山山頂へは急登。 ◆縦走路合流〜岳滅鬼山〜岳滅鬼岳〜岳滅鬼峠◆ ・岳滅鬼岳山頂までは穏やかで素晴らしい縦走ルート。岳滅鬼山は幕営も可能な広くなだらかな山頂 ・岳滅鬼岳の北側は長い急崖。家族連れ・子供や初心者は×。大岩でなく、土と埋もれた風化した堆積岩が中心のため、岩が直ぐ剥がれ落ちるようなところや、仮梯子が腐りかけていたりするので注意。 ・岳滅鬼峠は美しい峠。ここまで林道経由で来て、岳滅鬼岳へ登る人もあり。 ◆岳滅鬼峠〜上塚山分岐〜猫の丸尾◆ ・岳滅鬼峠からは、特に入山者が少なく、少々藪漕ぎの難路・荒路。初心者はとおってはいけない。全体的にやせた、両側が急崖の尾根で、何度も急登ピークをアップダウンする。 ・上塚山分岐の手前付近では、尾根壁がえぐれて穴が開いているようなところあり。その先の北側以外が絶壁のピークは、手前が細い岩稜、そして、ピークへ逆バンクを数メートルロープで登るか、崖をトラバースするしか通行できない。エイドでもフリーでもクライミングの心得があるか、危険路の経験がある人でないと× (以前は30cm位の足場(道)があったらしいが、もうなかった。この1年で唯一の通路だった南側が全部崩落してしまったと思われる) ・上塚山分岐からは岩稜帯も幾度かあり、何度も急登のピークを越えてゆく。最後のピークを大きく降ると最低鞍部で、緊急避難路の案内板あり。 ここから猫の丸尾までは穏やかな気持ちの良いルート。 英彦山へ行く場合は「篭水峠」へ20〜30分で降ることが出来る。 -*-*-*-*-*-*-*- 美しい森の穏やかな縦走路と、対照的に急登・急降、崖や痩尾根・岩稜帯、絶壁に囲まれたピーク、繰り返す沢山のピーク…。 福岡で縦走の醍醐味をこれほどしっかり味わえるルートは他にはないのでは。 水場なし(峠で少し降ればあるかも)。特に紅葉の時期は素晴らしいと思われる。 ただし、いづれも“雨季”には近づかない方が良い。 特に岳滅鬼峠〜最低鞍部の間は初心者は通ってはいけない。 |
写真
感想
【前泊】前日は田主丸で仕事が21時まで。買い物して登山口で車中泊しようと杷木のマル○ョウへ。が、もうしまってる。ドラッグストア見つけて少々買い物。体調悪くオマケに胃が苦しいので液○ャベ&アミノ酸?ゼリーで景気付け。
登山口への道路見つけて到着は23時近く。食欲ないが、折角なので、BBQ!1時前にお休みするも、いつも通りであまり眠れず。
【浅間山】翌朝は曇り。いきなり滑り落ちそうな急登で滝を巻く。谷ルートとの分岐から尾根ルートへ右折。はっきり“登山道”のようなものは見えない。突き出した一段上の尾根へもどう取り付くか…? な感じ。
まあ適当に斜面を登って尾根筋へ出たが、そこからもはっきり道があるという感じでなく、とにかく急な尾根の道無き道を登っていく。結構おもしろい。道がないより階段ないのがいいぞ〜。「素晴らしい!」とブツブツ言いながら到着した浅間山山頂は狭く遠く阿蘇や九重も見える。なかなかいい処だ。
【岳滅鬼縦走路】急降して3つのプチコルを過ぎると谷ルートと合流。植林地帯を抜けて、釈迦・大日岳〜岳滅鬼縦走路へ合流。美しい森の中を抜ける素晴らしい縦走路だ。くだらない事は忘れられる。
最初のピークを過ぎたらなんと気が早いのか寒がりなのか“紅葉”した木がちらほら。感動した。やっぱり山はいい!! 全山が紅葉したらどれほど素晴らしいか!
【岳滅鬼山・岳滅鬼岳・岳滅鬼峠】「岳滅鬼“山”」山頂はひ広〜いなだらかな処。テントも張れるゾ。それから0.6kで今度は「岳滅鬼“岳”」。ここは細い山頂で石楠花の名所。
ところが、そこからの降りはものすごい急傾斜で、土に堆積岩が埋まっているような崖なので、下手なところを掴んだり体重を掛けるとやばい事になる。仮梯子も腐りかけているし、重装備だし、ストックが邪魔だし… まあ、とにかく慎重に降りてほっとしたのも束の間、まだまだ急降下は続くのだった。
そしてようよう降りてきた岳滅鬼峠はそれは美しい「江戸時代の日本の風景」な処だった。ここでご年配の登山初心者?の方とすれ違ったが、あの登り大丈夫かな?
その日の遭遇者はここでの1名のみだった。
【上塚山分岐付近】休憩後再スタートしたが、笹が増えて、少々藪漕ぎになり、半袖の腕は傷だらけ。滑り落ちそうな急登で、急降するピークが何度も続き、うんざりしてきた。次第に尾根の両側は傾斜80°くらいありそうな痩せ尾根となり岩稜が見え出し、一箇所は尾根の片側がえぐれて狭い通路は木の根で浮いていて、地面には穴が開いているところも。その先は細い岩稜で、北側以外は絶壁のピークが立ちふさがっていた。
左が絶壁。30cmの通り道の右は急崖。そこを3m進むと「道が…ない・・・・」左の岩肌にトラロープが下がっていたが、上部はどうなっているのか見えない。どのようなルートをとるのかが分からないのに、この重量装備では危険すぎる。
右はもろい岩肌と土が入り混じったような急な崩れた崖。以前はどこかに20か30cm位の足場があったはずだが、今は何もない」(どうも、右側は全部崩落したらしい)。
ロープは真上からほぼ垂直に垂れたものと、張り出した逆バンクの上に斜めに回したものの二つ…。 なんとなく崖にルートを描けそう見えるが、諦めるか…?
数分悩んだ後、崖トラバで行くことに。絶対に壁の外側にバランスが崩れないように、慎重に慎重に岩や土の出っ張りに足を掛け、崩れないような斜面の出っ張りや岩を選んで進む。あ〜、ストックしまっときゃよかった…。腕にワッカでぶらせ下げたまま、後半へ。しかし後半1/4はしっかりした足場と手指を安全にフックできるところがない。 考えること数十秒、ルートを斜め上に一段登るように修正。
なんとかクリアした。喉が乾いていた。 日帰り装備ならいいが、神経が悪いのに加え、この装備ではやはりちょっと危険だ。コンパクト化計画を進めなければ…。雨が降らなかったのが救いだった。
そこからも細い岩稜帯などのマニアックでスリリングなルートが続き。少し大きめのピークを越えると最低鞍部に大きく降る。
【猫の丸尾】最低鞍部に下りてくるとなんだか結構いい感じの穏やかな自然林地帯。そこから一端無名ピークに登り、稜線路に合流し左へ。また少し降りて猫の丸尾の東側ピークへ登る。植林地帯だが南側ははげ坊主。コケなどもいい感じで生えていて、「ここは腐海か? トトロの森か?」 とちょっぴり思ったり。
最後のプチコルを渡って「猫の丸尾」に到着。南西に伸びる尾根筋が猫の丸まった尾ッポに見えるからかな?
英彦山まで行くかしばらく悩む。疲れてもいたが、明日知人が家に遊びに来たいというので、明日の夕方までに下山しなえればならなくなったのだ。天候のせいもあるだろう。時間と疲労を考え、幕営する事に。夜中は強風のゴーゴーの音がうるさかった。若鹿らしい鳴き声もする。
【復路】スタート時から晴れだしたのでなんだかモチベーションも回復傾向! 難路荒路だが順調に進む。やたら喉が渇くのはなぜか? 風がめちゃくちゃ気持ちいい! こんな素晴らしいルートに何で誰もいないんだ??
例の崩落ピーク、今日は直進してみたら、来た方向以外は絶壁の超狭とんがりピーク「ひえ〜っ」。ロープで直下降しようとおもったが、装備重すぎ(苦笑)。ロープが両端固定してあるので、ザック先行も不可。しかたなく戻ってまた崖をトラバ。
今日はストックはザックへ固定!これで安心。 こちらから見ると1/2までは一段上にルート取りした方がよさそうと思い突撃したが、途中で後ろ足を前にだすのにどうしても交差させることができず、少し戻ってやり直し。順調に進むも最後のにじり上がりがつかめるものがなくてちょっとドキドキしながらもなんとかクリア!!やっぱりストックだしときゃよかった。まあとにかく 無事でよかった〜!
折角だからと両側80〜垂直の痩せ尾根だったが、ザックを下ろして雑木に寄せ掛けなんとかカメラ取り出し撮影! カシャっ!!大き目一眼なので、このときの方が怖かった(笑)
岳滅鬼峠でお若い方とすれ違い。 そのあと、年配のいかにも山好そうなかたと立話し。去年からこのルートにはまっていると仰っていた。楽しい話でモチベーションさらに回復。急崖を登り、美しい森を抜け、気の早い紅葉を眺め、気持ちの良い風を感じて順調にトレース。
【浅間山・谷ルート】降りは谷ルートを言ってみる事に。超痩せ尾根端からガクっと左に降り、登山道へ。しばらく若干藪漕ぎ風で道が荒れているかと心配したが、はっきりした道があった。途中展望台があるらしいが、パスして分岐を左折。水無谷を降る。炭焼釜跡を過ぎると本谷に合流。 無残な土木石流の跡がそのままの沢を縫って行くが、昔あったらしい沢沿いの登山道は見る影も無い。 近年の雨量の多さもさることながら、安易に植林したウン十年前のツケが回ってい来たのだろう。
大きな、福岡県内では珍しい、まるで「峡谷」とでも呼べそうな谷までくれば、尾根ルートとの合流地点だ。
【感想】健康で健脚の方なら、重装備でももっと早く英彦山までいけるだろう。自分も行きたかったな〜(残念)
しかし、これほど縦走の醍醐味を持ったルートなのに、だ〜れもいないのは何故だろう? (ピークもハントできないほどいっぱいあったし-笑)
全山が紅葉したらどんなにすごいんだろう? 去年はバラバラに進行していたらしいが。
しかし、やっぱりつかれたじょ〜。。 次はきっと英彦ちゃんまで!!!
その前にコンパクト化計画だ! あと、このルートでは残置してもいい予備ロープは持参しておくべきだろう。
コメント
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お疲れ様でした
それにしても「岳滅鬼山〜岳滅鬼岳〜岳滅鬼峠」初めて聞くなんとなく怖いイメージの名前
コースも「危険&ハード」で、しかしなんとなく「期待通り
でももう「紅葉」も チラホラとこれからの山行楽しみですね
hey社、この秋オススメのルートです
是非お申し込みください!
特に釈迦ヶ岳過ぎ辺り〜岳滅鬼山の縦走路や、岳滅鬼峠付近はとても美しく、紅葉の時期が期待されますよ〜
縦走路の浅間山分岐より少し西側に南北から取り付けるルートがアクセスがよいかもしれません。
岳滅鬼岳の裏の急登も楽しめますよ
岳滅鬼山(がくめきさん、がくめきやま)と読むのですね
裏ルート全開させたら「より見事な紅葉」が見れそうですね
「鬼に追いかけられて、必死にこの山を逃げていたら、いつの間にか鬼も落ちて消えてしまった・・・・」
って、日本昔ばなしの口調で考えながら急崖を降りていました(笑)
本当に素晴らしいところです
お疲れ様です
テン泊装備で岳滅鬼経由の猫の丸尾までとは大変ですよね〜。十分に想像がつきます。
それに猫の丸尾でテン泊ですか〜。風が相当強かったんじゃないですか?
今度、浅間山登山口から岳滅鬼山と釈迦岳を三角に回ろうと思ってるんですが、登山口に駐車場はありますでしょうか
100walkお疲れさまでした
浅間山登山口には綺麗に止めれば5〜7台はOKな感じです。豪雨時期は、道自体が落石落土砂状態になりそうでした。
先ほどchengfuさんの、上塚手前の絶壁ピークトラバ道の記録写真を見せてもらったら、唯一の通路である右側(南側)の全体が崩落してしまって崖となり、道が完全に無くなっているようでした。残った岩も逆バンク状態で・・・ 道には穴が開いてるし(ヒキツリ笑)
車1台だったら、筑前岩屋駅とかその手前の公園みたいなところに止めて周回するのもいいかもしれません
自分も5月に、浅間山・岳滅鬼山・大日ヶ岳・釈迦ヶ岳
と回った時の事を思い出しました。
浅間山の登りがとてもキツカッタのと、釈迦ヶ岳の
下りがとても滑った事を思い出しました。
なんだか、道はないですよね〜
「あんたの好きに登んなさい!」って言われてるような気がしました
同じ頃、あの辺りか見えた万年山にいらっしゃったんですね〜
やっぱこのルートいい感じですね〜
無性に行きたくなりました
これに積雪あったりすると、も昇天しそうです
やっぱり”雪中行軍!!”ですよね
大鍋提げて、雪の中で食べる鍋は最高に美味しいですよね
以前行かれたとき、例の絶壁ピークはどんなになっていましたか? どうやってこえましたか??
写真20・21のあれですよね
あれは冷えたな〜
私はロープ伝いに逆バンクで行きましたよ
先が見えなかったので、ビビって5分くらい足踏みしてましたけど、手がかりの多いボコボコした花崗岩?だったので、なんとかなったって感じでした
逆バンクいきましたか
サックが重すぎて、それは無理かな…と、崖をトラバする事にしました。ちょっとな軟弱だったかな・・・
90°直登のロープも下がっていましたよ
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