京都北山/峰床山・八丁平
- GPS
- 06:22
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 640m
- 下り
- 627m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●フジ谷峠道は下部は不明瞭、谷を渡って左岸のつづら折の道は明瞭だが谷上部の崩壊箇所で寸断、右手の小尾根に踏み跡がありそれをたどる。フジ谷峠付近は地形が複雑なのでGPS等でチェックするほうがよい ●P914への県境登りは踏み跡あり ●P914より北へ向かう尾根は、最初はヤブっぽいがその後特に問題はない ●フノ坂峠からP916へは植林地の直登、P916西尾根は問題なく林道に下りられる その他登山道、八丁平周回道に問題箇所なし |
写真
感想
腰痛はだいぶよくなってきたが、足の爪は歩くと少々痛む。先週の小塩山では下りがつらかった。そして昨日、寝違いをして首が痛い。
7日の天気は、大陸からの移動性高気圧が近づくので、昨日までの30度を超える暑さは一段落、カラッとしたすがすがしい暑さとなり天気も良さそう。登山日和になる事間違いなし。体調はよくないが、こんな絶好の天気の日に家でじっーとはしていられない。
足爪の負担の少ない激下りがないルートで、県境をまたがず、初夏の山を満喫できる良いところはないかと思い巡らす。
ちょうどそう思っていた時に、uriuriさんの八丁平・峰床山に行ってきたレコが上がった。途中で杉の大木に出会ったとの事。これは興味がそそられるではありませんか。さらにkol-yosiokaさんも八丁平・峰床山に行かれたようだ。初夏のいろんな花が美しい。
今年2月に、21年ぶりに行ったばかりではあるが、緑豊かな八丁平も久しぶりに見てみたいと思っていた。
「そうだ!八丁平行こう!」
むかしのJRの京都旅行キャンペーンのキャッチフレーズのごとく、決意を固めたのであった。そなたいそうな。
uriuriさん、kol-yosiokaさんのお二方は葛川中村から入山されているが、二ノ谷側からのルートなら高低差が少ない。府県境もまたがない。これは良さそうと八丁平峰床山に行く事にする。
二ノ谷ゲート前の駐車場にほぼ同時に到着したM市のMさんと「いい天気ですなぁ」などと立ち話をしてスタート。Mさんは二ノ谷より左の尾根に登って峰床山をめざすとの事、わたしは真逆の東へと登る。
駐車地よりちょっと高度感ある丸太一本橋をわたり、フジ谷峠への道を探すがよくわからない。最初は谷の右岸にあるようだが、谷が荒れており道らしきものはない。適当にトラバース歩きをし、適当なところを見計らって谷に下りる。
GPSでチェックして、従来の道が右岸から左岸へと渡る地点だと思われるところで左岸を見ると、一段上に道がついているのがわかる。谷からの取り付き点は崩れているので適当に登って道に上がる。
この明瞭な道を辿るとつづら折となり、このまま峠に行くのかと思ったところ、突然目の前に崩壊地があらわれ道は寸断されている。右手斜面を登ると再び道に出る。そしてまた崩壊地で寸断。これが続きそうなので右手の小尾根を登ると踏み跡があり徐々に明瞭になってくる。
小尾根を少し登るとトラバース道に出るので、左にとると崩壊地の上を通る。その先はちょっとわかりにくい地形になっていて迷いやすいので、地図コンパスもしくはGPSをチェックする方が良いだろう。
天気は申し分なく、快晴だがさわかやな風が吹き、ちょうど良い体感温度。もうこの時点で来てよかったと思う。杉の中のフジ谷峠を抜けると林道に出る。右手に沼と湿地を見て植林地を抜けると、目にも痛い新緑が真っ青な空とともに目に飛び込んできて、本当に目が痛く感じる。
ところどころに、たわわに白い花を咲かせている満開のヤブデマリが、そんな緑と青しかない世界にアクセントとなっているのだが、これまた光の反射で白い花が眩しすぎる。
林道は芝生広場となり二手に分かれる。右にすすんで下ると伊賀谷左俣に下りられる。ここも芝生広場となっており寝っ転がりたい気分になる。
谷に渡るところにはuriuriさんのレコにもあるように、フジの花がまだ咲き残っている。左岸に渡り水の無い左岸小谷を越えると、左上に岩が見える。ここが府県境でこの尾根を登るとちょうどP914に出られる。キツい登りだが踏み跡がある。
P914にはPHさんのプレートが。一休み後、尾根を北に進む。最初はヤブがあるが次第に歩きやすくなり、時折右手に比良山の姿が眺められ、単調な尾根歩きのアクセントとなる。
中村乗越でご夫婦で登ってこられた方に挨拶を交わし、そのまま尾根を北に進む。
uriuriさんによると、この先に大杉があるらしい。ワクワクしながら歩くがなかなか現れない。あれっ見過ごしたかなと思ったその時、前方に明らかに周囲の木々とは違う存在感ある木が見えてきた。
おお、これだ!幹の太さより枝振りがお見事。その堂々とした姿はまさしく「生」を感じる。まだまだ傷みもなく樹勢豊かなので、もっともっと大きく成長できるのではないだろうか。いいものを見させていただきました。杉の巨樹に感謝です。uriuriさんにも感謝です。
さらに北上を続け、鎌倉山からの道に合流、左折してひとくだりでオグロ坂峠に着く。祠があり、深くU字型に踏み固められた道は、多くの人々の往来があった生活路だった事を物語っている。
峠を横切り一段上ると美しいブナ林となる。調査のためなのか、すべての幹に赤いラインでマーキングされているので、写真を撮る対象としては残念。
ピークを一つ越えたところから左手に八丁平が見える。眩いばかりのヒメワラビの草原の向こうに湿原と奥の南側稜線が見渡せる。2月に来た時にはここを下っているが、きょうはこのまま稜線を峰床山頂へ。
頂上にはスタートが一緒だったMさんが居られた。ランチも済まされちょうどこちらに向かって下りようとされているところではあったが、話がはずみついつい長話に。
そこへ中村乗越で逢ったご夫婦も南から登って来られた。奥様は日本人、ご主人はフランス人。とてもステキなカップルで、ご主人は京都にはいっぱい山があってすばらしい、きょうは日本海が見えるかと思ってここに来たけれど、見えないとわかり、少し残念がられていた。4人でさらに話が長くなる。
Mさんはオグロ坂方面へと、ご夫婦は大悲山口へと行かれるとの事でお別れし、昼飯を食べていると、今度はもうひとかたオグロ坂方面から登ってこられ、その方との話も長くなる。植生調査のためによく来られているらしい。峰床周辺は森が病んでいると嘆いておられた。
みなさんとはしっかりと距離をとっての会話。風もあったので問題なかっただろう。
峰床山からは西に果てしなく続く山々を見る事ができる。きょうは湿度が少ない加減であろうか、遠くまでが結構クリアに望めるが、果たして見えている山がなんという山なのかはよく分からない。
眺望を楽しみながらのランチを済ませ、クラガリ谷へと下りていく。途中ひとかたまりになった美しいギンリョウソウが咲いていた。
クラガリ谷はむかしミカエリソウやツリフネソウの群落があったのだが、どうなっただろうと探しながら歩く。
ヤブデマリやカマツカなどの木々の白い花はよく見かけるものの、お目当てのミカエリソウやツリフネソウは見あたらない。
大きな草で白い蕾をいくつも付けているものはあったが、これは何という名なのだろう。←(後で調べたらヤマゴボウでした)そうこうするうちに新心荘跡に着く。
ここでまたMさんと出会う。きょう3度目だ。出発点、山頂、そしてこの分岐点と、要所要所で出会うのが何とも面白い。再び山話ののち、それぞれ逆方向に向かって出発。
時計回りに八丁平を3/4周する。北斜面の鮮やかな新緑とトチノキの巨樹、ヤマボウシやカマツカなどの低木の白い花、地面を見るとキランソウやコナスビなどの小さな小さな花などを見ながら歩いていると、あっという間に六尺道に合流。
八丁平の南端まで行き、左手にヒメワラビの丘陵地、右手には八丁平湿原をみながらフノ坂道との合流点へ。このあたりは一番八丁平の魅力を感じられるところかもしれない。
フノ坂峠までも目に痛いほどの緑豊かな中の道。途中珍しくマムシグサの群落があり驚く。十数本のマムシグサがひとところに集まって鎌首をもたげている。こんに密集しているは初めて見た。
5時頃に帰宅したいと考えていたので、3時半に二ノ谷駐車地へ戻れば良い計算だが、フノ坂峠で時計を見ると、まだ1時間近い余裕がある。
それではと、最後にmichikusaさんに教えてもらった好展望地へ行こうと思う。植林地の急登でP916を越えて展望地へ。青空の下に比良山が望める。次は調子を見ながら久しぶりに武奈ヶ岳にでも行こうと思う。
P916まで戻り、西尾根を下る。本日一番の急な下りなので慎重に。
すると唐突に芝生広場に出る。地図に載っていない林道終点広場で、テニスコートぐらいの広さはある。ここより林道を辿り、途中から再びフノ坂峠から下ってくる山道に入る。この下りはゆるやかで足の爪にも優しい。
二ノ谷では再びMさんに会うかもと思ったが、すでにMさんの車はなかった。
快晴ではあったがカラッとしており、吹く風は涼しく感じ絶好の登山日和に、のんびりといい山歩きができた。
コメント
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HBさん、ご無沙汰しています。足と腰の調子はいかがですか?
八丁平、最近京都北山に手を出してしまいました、と仰るヨシオカさんも含めて大人気になってますね😁
この日もたくさんのハイカーさんに出逢われた様子。
私が訪れた日も天気は良かったのですが、この日は更にカラッと快晴で空気も澄んでいた感じですね。
過去に訪れた時は冬枯れた時期や薄曇りで霞んだ日が多かったのですが、初夏の爽やかな陽気の八丁平も素晴らしいなと実感した次第です。
藤の花は私が見た樹と同じだと思います。時期的にまだ綺麗に咲いていたことを幸運に思いました。
県境尾根は中村乗越より南側には好展望箇所があるんですね。一度歩いてみたいと思います。しかしそれにしても、あの大杉は立派ですよね!
相変わらずHBさんの花や樹の写真が素晴らしいです😊
uriuriさん、お気遣いありがとうございます。
腰は一時期椅子に座るのが辛かったのですが、ここ最近急速に快復してきました。やっぱり山に行かないといけませんね。爪はテーピングして今度はもうちょっとアップダウンのあるところで試してみようと思っています。
uriuriさんのレコを見なければ、わたしも出かけていなかったと思います。あの杉を紹介してくださって感謝です。おかげさまでいい山歩きができました。そして八丁平もその美しさを再認識した旅でした。
今回はずっと首からカメラをぶら下げてののんびり歩きだったので、写真もキチンと設定して撮った加減でお気に入りの写真が撮れました。たまには体育会系、ときにはゆっくり散策、これからもメリハリある山登りをしたいと思います。
体調がもう少し戻ったら、またご一緒したいです!
八丁平が人気ですね〜 uriuriさん、kol-yosiokaさんも先日歩かれていましたね。
オグロ坂峠の木陰の感じがいいですね。私も峠に着くとホッと一息って感じることが多いですが、昔の人がこの峠を越えられて、この峠の木陰でいっぷくとか、峠の祠に着いてホッと一息とかされていたんだろうなと思いを馳せます。
八丁平へは、鎌倉山経由で峰床山へ上がり八丁平を半周して江賀谷へ下りたことしかないのですが、そんなにいいところでも無いような??(怒られそうですけど)気もしておりました。ちょこっと歩いただけでは八丁平の良さは解らないものかと。湿原の中、木道を歩いてもっといい雰囲気を想像していたもの原因でしょうけど。
でも、今回のレコを拝見していて八丁平の南側は雰囲気が違うんですね。特にP916より西の尾根を下った林道終点の広場。
林道終点と言うことは、二ノ谷管理舎から林道を遠回りで歩くと、普段山歩きをしない家族とワンコ連れでも行けるのかな〜なんて空想しておりました。
人も少なそうで、広場で気を遣うことなくワンコを走らせられたら喜ぶかな?なんて。足を延ばせば林道で八丁平へも寄れそうです。でも家族から歩いている途中にブチブチ言われるかも。
八丁平のレコでは犬連れで歩いておられる人も居られ、京都市のHPを見ても犬連れ禁止等の明記は無いんですけど、確認は必要ですね。
尾越集落へは、皆子山へ上がるときに犬見から前坂峠を越える車道を歩いたことがありますが、あの道を北進すると二ノ谷管理舎まで行けるんですよね。
地図を見てみると… 百井から府道を北進する府道を通るかと思うんですが、離合とかできる道ではなさそうですね。
no2さん、こんにちは
八丁平は、uriuriさん、kol-yosiokaさんのレコに誘発されて行きました。
オグロ坂峠は歴史を感じる北山らしい峠でした。久多からオグロ坂峠へのルートも久しぶりに辿ってみたいと思わせるいい雰囲気のところですね。
八丁平はそれこそクマザサが覆い茂る頃は湿原が見えるわけでもなく、単に猛烈なササの平らなところという印象しかありませんでしたが、この2月に久しぶりに訪れて、明るく開放的に変わっていてビックリしました。
たしかに高層湿原と言えば、木道や小さな池などを連想してしまいますので、八雲ヶ原のような雰囲気かなって思ってしまいますね。
林道の芝生広場は人工的ではあるのですが、山深い空間に突如としてあるので開放的で気持ちのよいところです。林道経由で難なく行くことができるのでワンコ連れでも大丈夫ではないでしょうか。
アプローチの車道は確かに大見集落の手前から狭く離合困難ですね。花脊峠手前の百井分かれから百井集落間の急坂1車線国道とともに、なかなか面白い道です(^^ )
また尾越集落より北は未舗装で穴ぼこや水たまりを避けながらの走行となります。
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