燕岳


- GPS
- 77:50
- 距離
- 35.9km
- 登り
- 2,469m
- 下り
- 2,454m
コースタイム
06:00 宮城ゲート
12:30 中房温泉
2012.12.30
07:24 中房温泉
08:05 第一ベンチ
08:30 第二ベンチ
09:01 第三ベンチ
09:40 富士見ベンチ
10:10 合戦小屋
11:50 燕山荘
13:53 燕岳
14:30 燕山荘
2012.12.31
14:08 燕山荘
14:41 燕岳
15:30 燕山荘
2012.01.01
07:05 燕山荘
08:43 中房温泉
11:50 宮城ゲート
天候 | 2012.12.29 曇り後晴れ 2012.12.30 雨後吹雪 2012.12.31 曇り一時雪 2013.01.01 曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
29日は宮城ゲートから足首までのラッセル。 30日は合戦小屋から吹雪。目出帽+フードないと厳しい。 基本的に稜線出たらアイゼン+ピッケル必要と思われる。 30日のテント泊は防風用に掘ってもすぐに埋まるようだった。 |
写真
感想
これは。この状況でテントはあり得ないな。
30日昼頃、燕山荘にやっとのことで到着して素泊りにした。
年末年始の燕岳に行ってきた。
笑えるほど素敵で完璧な冬型の気圧配置で荒れた。
20kgの荷物を担いでいながら、初めて身体を風に持ってかれた。
2012.12.29
06:00 宮城ゲート出発。新雪のトレースが足跡だ。大勢通れば必ず崩れて線になるはず。 あれ、人少ない?
06:20 トレースの先頭に追いつく。挨拶を交わし、先に進む。わっしわっしと進む。
11:00 ひたすらラッセルすること4時間以上。向こうから下山する人が。助かったー。挨拶を交わし、中房温泉へ。
温泉に入り、ビールを飲んでテントに戻る。地面が暖かい。ぐっすりと眠れた。
2012.12.30
07:24 燕岳へ向けて出発。雨がぱらついている。上は雪だろう。嫌なパターンだ。
10:19 順調に高度を上げ、合戦小屋でアイゼン+ピッケルに換装。さぁ、行くか。
樹林帯を越えると一気に風と雪が強くなる。
いきなり身体を横に持ってかれ雪に突っ伏す。危ない危ない。
ここら辺からは吹き曝しの尾根。何度も耐風姿勢を強いられた。
燕山荘のすぐ手前が一番強風だった。風上を一切向けない。
玄関までの100mは本当に困った。建物を回り込むんだが、暴風と新雪に足を取られてフラフラする。20分近くかかったよ。『燕山荘の悪夢』だな、これは。
11:50 玄関に到着。どうやら一番乗りのようだ。ちょっと悩んだが素泊りに決定。
こんな天候で無理はしたくない。ぼちぼち後続が続き、テント泊の猛者もいた。
が、後でエライ目に遭っていたのは皆同じだったようだ。
13:14 ビールで落ち着いてから燕岳を目指す。相変わらず吹雪いている。
13:53 それにしても酷い天候だ。やっとのことで燕岳山頂に到着。北燕岳は、無理だな…
それにしてもなんて静かなんだ。やっぱ小屋って安心するなー。
でもテントの密閉空間の方が好きかな、俺は。
でも『岳』を全巻読めたんで良しとしよう。面白かった。
2012.12.31
08:00 この日はテント泊にしようと風よけの穴を掘り、ブロックを風上中心に三方に積み上げていった。
言うのは簡単だが大変だった。スコップで風上に雪を置こうと身体をひねる。僅かに顔が横を向くその瞬間にビシビシと吹雪を食らう。目なんて開けてられない。
すぐにしゃがみ込み顔の雪を落とそうとするが、あっという間にびしょ濡れになっている。
まずいぞ、これは。へたすりゃマジで凍傷だわ…
グランドシートを四隅ペグダウンしている間に雪に埋もれて真っ白。
ただ、テントの四隅をペグダウンしてしまえば設営自体は難しくない。
さすがメスナーテントだな。
隣のパーティーは未明に小屋に逃げ込んだはいいが朝にはテントと装備一式が埋まっていたようで、10分間の交代でサルベージ作業をたぶん2時間近く行っていたと思う。
テントが埋まる深さを、目星を付けてひたすらアイゼン、ピッケル、ワカンを探しながら掘り進めているらしい。小屋に入ってくる頃にはみな雪まみれで酷い有様だ。
ま、俺も設営中は酷い有様だった…
他の二張りも穴を掘ってブロックを設置していたようだが、やはり埋まりかけた為吹き曝しに設営し直したらしい。暴風にさらされるが、埋まりはしない。
この場合はこれが正解なのかもしれないけど、俺にはそんな根性はない。せめて樹林帯まで降りてから張らせてほしい。
11:00 ビールを飲んで一服し、テントの様子を見ると既に1/3は埋まりかけている。
これは無理だな。吹き曝しには張りたくないし、すぐに撤収に取り掛かる。アイゼン、ピッケル、ワカン、スコップなんかは当然埋まってた。ちなみにポール入れの袋はロストした。発掘出来なかったのが悔やまれる。自作したお気に入りなのに。
この日隣になったお兄さんもテントが埋まりかけて避難し、その後サルベージを行ったらしい。
14:00 飯食ってとりあえず燕岳まで行こうと外に出ると青空が少し出てきた!すぐに出発だ!
降雪は少ないが昨日より風が強い。しかし青空がまだ覗いている。気分はまだいい。
太陽が。せめてもう少し。
と、期待するも束の間。あっという間に真っ白な現実に引き戻される。山頂手前で5人ほどのパーティーに追いつく。眼鏡岩の先、傾斜が強くなっている部分だ。挨拶して先を急ぐ。
最後の一歩手前、直登はダガ―ポジションで登ってた。
14:41 燕岳山頂。北燕岳方面に少し向かったが真っ白で何も見えずすぐに戻る。
この状況は、まず過ぎる。
今日は鶏冠帽装備で『もう何も怖くない』のポーズ。
2013.01.01
07:05 元旦も真っ白でご来光は拝めず、名残惜しいが下山。
08:43 中房温泉到着。意外と速く降りれたな。そのあと1時間ほどかけて温泉と風呂上がりのビールにありついた。
11:50 宮城ゲートでは親切なおじさんが穂高駅まで乗っけてくれた。感謝します。こういうのって俺ホントにラッキーなことが多いな。
結局目標としていた北燕岳も大天井岳も行けなかったが、荒れた雪山は充分に堪能できた。
そして一定の限界を身をもって感じた。
雪山も縦走ならそこそこ問題なくこなせるだろう。天候次第だけど。
コレ以上を求めるのは独りでは難しいな。雪山では特にそうだ。
どっかの会に入ってしこたま鍛えるしかないかね。
コメント
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やっぱり、天気があれるってすごいですね。
雪山マジ怖いわ〜。。。。
僕は強風だとすぐにひよりそうです。
二日目のテント設営は根性ありますね(笑
今年もよろしく〜
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