ホラ貝のゴルジュ〜東のナメ大滝
- GPS
- 10:44
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 943m
- 下り
- 927m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
水量は少ないようでした。 |
写真
感想
泳ぎ系第二弾ってことでyoshikitoをホラ貝へ誘う。
ホラ貝だけじゃつまらなそうだったので、東のナメ沢の大滝部分だけ登らない?と誘ったら快諾して貰ったので決行。
私自身、ホラ貝と東ナメ沢は行った事があったのだけど、遠い昔の事なので殆ど憶えていない。。
ホラ貝に関しては核心?のヘツリを越えた後、水量が多くて突破出来ていなかったらので、その先がどうなっているのか知りたかった。
また東ナメ沢は下りの鶏冠尾根があまり好きじゃなかったので、同ルート下降を提案。最悪一ノ沢を使用して下降しようと提案した。
今回はゴルジュと大滝登攀と相異なる装備が必要だった。私の手持ちの沢用のロープが40mしかなく、それだと大滝登攀と懸垂下降が厳しそうだったので、yoshikitoの50m1本を持ってきて貰った。
また大滝の同ルート下降は50mロープ2本あると楽だが、ゴルジュの突破の事を考えると重くキツそう。
下準備に辺り、なるべく軽量化して行きたいなぁと思った。それで4mmスリング50mを用意。このスリングで懸垂下降時、メインロープの回収に使用した。
しかし、ナメ沢の大滝の同ルート下降の記録が乏しくて、中々ヒットしない。左岸の立木を利用して、50mシングルだけで下降した人の記録を発見。1度に25mしか降りて来れないので、細かく刻んで下降した。と書いてあったので、最悪50m1本でも降りて来れるのか。と少し安心した。
当日。朝6時に道の駅みとみに集合。さ、寒い。。
なるべくゴルジュに時間をかけずに行くかが、今回の成功のポイント。ゴルジュや滝突破時は空身で先頭がロープ引いて登攀。2人の荷物を荷揚げ後、フォローが空身で突破しようかと提案。
駐車場から鶏冠沢出合まで歩いたら身体が温かくなってきた。そこでガチャ類、ウエット上下を着て入渓。
直ぐにクラックのF1に到着。
yoshikitoはこれならザック背負って登れそうです。ってアッサリ言ってきた!?
日頃から泊沢で重い荷物は慣れてそう。対して私は日帰り専門。しかも毎週ではなく、月2回程度。。yoshikitoにロープ引いて登って貰い、私のザックを荷揚げして貰い、その後私もフリーで突破。
突破して思ったが、やはりここはザックがあったら無理!
この日はホラ貝は平水以下の印象。その後はすんなり泳げ、いつのまにかがホラ貝の入口に到着。
核心もyoshikitoはザックを背負い突破!
私はまたまた荷揚げして貰い、その後フリーで。
ココは空身でも厳しかった。残置ピントを掴んで突破した。指千切れなくてよかった。ホッ。
前回、この後泳ぎで突破出来なかったが、今回は水量少なく呆気なく泳ぎで突破出来た。ホラ貝はこの後の方が面白い。
駐車場からなんだかんだで2時間でホラ貝終了。
東ナメ沢の出合でウエット上下と沢靴を脱いでザックに突っ込む。クライミングシューズに履き替え、一段目辺りまでフリーで登る。
しかし沢の水を吸いまくったザックは重過ぎる〜。
え!?これで登攀するの!?
ジャンケンして私から登攀。
簡単なのか、難しいのかよく分からない。。
兎に角ルーファイ大事。草付き凹角を攻める。
またザックが重いので、少しでも省エネモードにしようとピッチ切る度にザックを置いてビレイした。
2ピッチ目。yoshikitoは草付きにスリングをタイオフ何重巻きにしてランナーを取っていた。これが凄い頑丈。
3ピッチ目。この辺りになるとやっと身体がスラブに慣れて来た。どんどん登りやすい草付き凹角を登ったが、登りすぎてしまった感がある。
水流よりに行くのもランナーが取れなさそうで難しそう。この辺り正規ルート?がよく分からない。
途中、ヌルヌルの4ピッチ目をフォローで登り。
急斜面になる5ピッチ目。
やっとクライミングらしくなってきたか!?
NPに慣れていない私はハーケン打ちやカムの設置に苦労する。。がよく見ると残置がある。
最後のスラブになる所で、これは空身じゃないと無理!と思い、途中のランナーにザックを引っ掛けて、フォローに登ってくる時にメインロープに繋いで持って来て貰うように頼む。
空身になって大分身体の自由度が増したが、結局最後はA0してスラブを乗っこす。
フォローは私のザックを持って来るのが大変だったみたいで、色々技を使っていた。
最終ピッチ。釜を飛び越え、水流右側を登攀。
私的にココが1番難しかった。yoshikitoは草付きにランナーを数本取って突破していた。流石!
登りはコレで終了。
今回の核心だと思ってる大滝の懸垂下降の開始。
登りながら、どうやって降りて来ようか、ずっと左岸の立木を見ながら登っていた。上部の樹林帯が無くなった所からどうやって降りるかが核心。
3ピッチほど下降した後、上部の樹林帯終了。
ここから真っ直ぐ降りたい所だけど、細い立木ばかりで懸垂下降出来そうな立木が見当たらない。見えない。
斜め左(左岸)へ懸垂下降すると下部の樹林帯まで届きそう。
が、今回の懸垂のシステムだと真っ直ぐ以外だとメインロープの回収が難しい。またちょっとした枝葉があるとメインロープとスリングに絡んで回収が難しい。それと太過ぎる立木にくくると木とロープの摩擦が増えこれも回収が難しい。
兎に角面倒臭く気を使うシステムだ(笑
斜めに懸垂した後、メインロープを回収出来た時はホッとした。その後、下部の樹林帯から今度は右斜めへ(水流側)懸垂下降。更にもう一回やって終了。
ナメ沢の出合に着いて、ウエット上下と沢靴にまた履き替えて下山開始。ホラ貝の脱渓ポイントでライジャケを付けて、ホラ貝を同ルート下降。
いやー登りの泳ぎも大変だけど、下りの泳ぎも身体に応える。相方は更にはテンションが高くなってるし(苦笑
最後のクラックのF1を飛び降りた時は、飛んでる時間が物凄く長く感じた!
やっと鶏冠谷の出合に着いた。
いやー1日遊んだーー!
終わったー!!
中々濃いー沢登りでした。
確か最初、ホラ貝どうよ?と言われ、泳ぎ沢あんまりやったことないので一之瀬川からお願いします。と話したのがスタート。
沢登りのブログ見ていると、チラホラ出てきて、やばいとか危なかったとか、めちゃくちゃ綺麗とか出てくるので行きたいなと考えていた。
実は今年の目標ルートの一本でもある。さらに東のナメ沢大滝まで加えてくれると言うので大きな期待を胸に有給を申請した。
ゴルジュ突破(水量少ないけど)→大滝登攀→下降→キャニオニングと充実した内容で、景観綺麗、技術的にも多くの発見があり秀逸ルートだった。
ホラ貝のゴルジュ
寒い中、6時に集合して出発。今回は丹波川本流の装備に合羽をプラスしただけだったが、結構暖かい。もう撥水性はゼロだがまだまだ使える(のか?)。
F1クラックの滝は思っていたよりも難しかった。外傾しているし、ジャミングも絶妙に決まらない浅さで角度も悪い。両足スメアのボルダームーブを交えながら何とか抜けた。
うまくレストしないと途中で落ちそうな感じ。下降する気だったので、飛び込めるかもチェック。いけそう。
水量少なくて淵を簡単に泳げてしまったので、あっという間に核心のトラバースまで来てしまった。水量は少ないものの、足場なくない?近くに行けばあるのか?と思った。実際に寄ってみても、やっぱり足はほぼない。
岩もバチ効きでなく、ボルダリングジムの古めのホールドみたいな感じでズズッと滑る。手のない核心部の2歩どうしても出ず、残置スリングでA0して突破した。落ちるの覚悟で、手放しスメアすれば行けるかも。
その後のU字溝を越えてからは穏やかなになってくる。今回はライジャケにアクアライトとザックを背負っていたが、浮力が大きすぎて逆に泳ぎづらかった。ザックが大きいので平泳ぎはやりづらく、横向いた日本泳法的なので進もうとするが体が浮きすぎて、上側の足が水中から出た。
(調べてみたら日本泳法はもっと効率的、ザック背負って体が浮いても効率よく泳げそう。)ごつごつした鶏冠尾根や岩壁を見ながら、しばらく河原を歩くと東の滑沢に到着。
東のナメ沢登り
一つ前の左岸支流も立派なスラブ滝があったので、これかと勘違いしたが、東のナメはさらに立派だった。これ登れるのか!と楽しくなってくる。空も若干晴れ間が見えてきた。
フラットソールに履き替えて、一段目まではフリーで。もう一つ上がろうと取りついてみたが見た目より悪く、クライムダウンすると始点ぽいのを見つけて、マルチピッチを開始した。
じゃんけんで勝利したmjunさんが先行で交互に計6ピッチ。三つ峠のようにハーケンが連打されていないので、ラインや支点取る場所を一生懸命探しながら登るのが面白い。草付き、灌木、ハーケン、カムと支点を取れる場所は結構あった。
沢の中だと出るロープが短いことが多いが、これだけの大滝だと1Pでほぼ50m出る。屈曲と後続が登るラインを考えながら、ランナーの場所と長さを調節するのも良い経験になった。振り返ると絶景。
5P目、mjunさんがザック残置して抜けた。フォローで上がってみると確かにこれは無理だわ。ダブルザックしようとするも重すぎて登れないし、ズルズル引きずっても登れない。そもそも一つ背負ってでも厳しくない?
結局、残置ザック部分でメインロープを折り返して、タイブロック付けてゴボウで登り、ザックを引き上げる作戦に出る(自分でもすごい良いアイデアだと思った)。最後振り返るとザックが付いてきて幾分上がっている。そうかスラブで寝ているから、カラビナにロープ掛けていても摩擦が大きい。
リボルバー持っていたので、使えば良かった。6P目はフリーっぽい乗り込みが一ヵ所あって、越えると大滝登攀は終了。少し休憩して下降開始。
東のナメ沢下り
テクニカル的には登りよりも難しい。
登攀時は全体的に右岸を登ったが、下りは太めの木を繋げそうな左岸から。ルーファイがなかなか難しい。
理屈は理解していたが、初めて1本懸垂をした。いろいろ発見があった。普通にロープ慣れしていないと、トラブルになりやすい。
・当然だが制動力は低い。スラブならましだが、立っている場所での使用はスピードに注意が必要もしくはやらない。
・カラビナは木からできるだけ離した方がロープの接地面積が減るので引きやすい。
・ロープはカラビナに押さえつけられない方向から通す。
・細引きは絡みやすいので、末端をトップが着けて下降、セカンドが細引きを捌いていく。
・ラストが下降するときに、メインと細引きの間に木の枝などが挟まる形になるとロープを引いたときにカラビナで引っ掛かるので詰む。ラストは下降ラインとロープの最終的な流れをよく見ておき、怪しい所を排除しながら降りる。
・メインロープが手の届かないところまで上がってから引っ掛かるとピンチになる。4mm細引きでも結構な静荷重に耐えられるらしいが、テンション掛かった状態で岩角にこすれたら簡単に切れそう。
下降に時間はかかったがあれ以上に急ぐのは難しいと思う。
東沢下降(キャニオニング)
お楽しみタイム。と思ったら水流がないのと、水を吸ったザックが重いので意外と疲れた。
それでも遡行中に狙いを付けていた場所で飛び込み、泳いで快適に下る。核心トラバースの所も今日の水量だと快適にウォータースライダー、F1は高くて怖かったがこのために登ったといっても過言ではないので飛び込む。
滞空時間が長く、ヒエっとなった。日帰りにしてボリューム満点、非常に満足度の高い一本になりました。ありがとうございました。
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