硫黄岳いきそこね、濃い青空に純白の樹氷が輝く雪山散歩、-19℃で雪山バナナもカチンコチン


- GPS
- 10:10
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,712m
- 下り
- 1,714m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
森林限界より上は、-19℃、20mの強風。これに耐える耐寒装備が重要。森の中は無風で、人も多く、危険はなし。 |
写真
感想
年末正月休みは、元旦に蓼科山に行きましたが、もう1日ぐらい行きたいと思います。4日が天気よさそうなので、朝から夕方まで歩きたいと思います。がっつり歩けるコースとして、美濃戸口から硫黄岳を目指します。さらに、そのあと、中山展望台、さらに文三郎道も歩いて、最後は南沢で帰ります。
朝5時前に起き、5時35分自宅出発。15分で美濃戸口に到着し6時には歩き出します。自宅は-8℃。美濃戸口は-14℃。美濃戸は-16℃、赤岳鉱泉は-17℃。かなり冷えてますので、バナナを外気にさらし、凍るか実験します。赤岳鉱泉につくころには、かなり凍っています。ただ、まだ柔らかさが残ってます。赤岳鉱泉まで2時間半。
赤岳鉱泉でカレーヌードルとバナナを食べ、4本爪を10本爪に換え、赤岩の頭に登ります。赤岳鉱泉では、名古屋からこられた方とお話できました。赤岩の頭まで1時間半。ここの風景、眺望は最高でした。濃い青空(やや紺色や宇宙色も混じっている青です)を背景に、真っ白な珊瑚のような木や白いモンスターになった針葉樹が美しい。また大同心がカッコイイ。横岳、赤岳、阿弥陀も大迫力。すごい雪煙も舞ってます。森の中は無風ですが、森林限界以上は、かなりの強風です。硫黄岳へのルート、多数の人がいます。人気のルートですね。
赤岩の頭の直前で、服をすべて着込み、目出帽とフードをかぶり、3重手袋をつけ、装備を整えます。赤岩の頭では、風速10m程度。そこから5分も登ると、左に岩塊を迂回するのですが、そこですごい強風。20m程度あるでしょう。気温を見ると-19℃!! これに耐えながら歩いて岩塊を抜けると正面から風が吹き付けます。すでに両手が冷たく感覚なし、頬も寒さでしびれてきています。硫黄岳までのルート見ると、この風がずっと吹き荒れているようです。あと30分も歩くと、凍傷になると思うので、頂上はあきらめて、ここで撤退。無理はしません。赤岩の頭から少し下り無風のところまで戻ります。4重手袋化し、ゴーグルもつけて、再アタックしようか迷いましたが、ピークハントが目的ではなく、楽しく雪山散歩するのが目的なので、尻尾を巻いて撤退し次にいくこととしました。なお、-19℃のお陰か、バナナは見事に固く凍りつきました。釘が打てるかは不明ですが。
赤岩の頭から、風景、眺望を楽しみながら、下ってゆきます。赤岳鉱泉まで約1時間。そこから35分で中山展望台。ここまでも、人と多数すれ違います。中山展望台から見る、阿弥陀、赤岳、横岳は、また大迫力で格別です。
次に行者小屋に行き、インスタントご飯でお昼にします。テントと人が多数、行者小屋は開いてます。にぎやかです。すでに1時。本当は、文三郎を登り稜線まで行きたかったのですが、時間がなさそう。1時半に折り返して下山するつもりなので、30分では稜線は無理でしょう。それでも、登ってゆくと、程なく三叉路があります。皆、ちゃんと踏み跡があります。迷って、左を行くと、これがハズレでした。最後、森に突入して迷走しています。残りの2本は正解です。登り返して、阿弥陀との分岐標識まできたところでタイムアップの1時半。下山します。
行者小屋で10本爪から4本爪にチェンジして、ピッケルを落としたことに気がつきました。多分、ハズレの道で森を迷走したところでしょう。とりに行くか、あきらめるか迷いましたが、15分程度で行ってこれるので取りに行きます。やっぱり森の迷走路で落ちてました。枝を引っ掛け、振り切りながら歩いたので、そこで落としたのでしょう。行者小屋に戻ってちょうど2時。ま、日暮れ前には余裕で戻れるでしょう。
南沢を下ります。冬の行者小屋と南沢は初めて通ります。この純白の雪景色に別れを惜しみながら歩きます。半分も来ると、木の雪が少なくなり、道も岩が混じってきます。最後は泥道もでてきます。下まで森のため、北沢より雪がすくないです。南沢の道は、登ってくる人多数。そういえば、本日は金曜でした。美濃戸の赤岳山荘でカモシカ発見。こんなとこまで降りてくるんだ。美濃戸口についたのは、4時10分。まあまあ余裕を持った行動ができたでしょう。ここでも気温は-8℃。バナナは凍ったままで、とても食べれません。
自宅へ帰り、夕日に赤く染まる八ヶ岳をパチリ。凍りバナナは、冷蔵庫で解凍して1本は食べました。もう1本は翌朝食べようとおもったら、真っ黒、べちゃべちゃで、食べるの無理でした。
本日は、すばらしい濃い青空の元、純白の木々と山々を丸一日堪能できた、雪山散歩でした。(尻尾巻いて撤退したが)硫黄岳ありがとう、大同心、横岳、赤岳、阿弥陀、すばらしい眺望をありがとう! あと、やっぱ人が多いのはありがたいですね。トレースもしっかりしており(道迷いのトレースもしっかりしていたが)、がっつり、不安なく歩けました。
樹氷の写真に拍手です(^^)これ、見たら・・やっぱ雪山はいいよねぇ
さっそくの、楽しいコメント、ありがとうございます。
uedayasujiさんの日記は、いくつか読ませていただいた記憶があります。12日から14日まで木曽駒ケ岳・西穂高を行かれるのですね。確か、木曽駒も先日、亡くなられた方がいます。
でも、雪山はいいですよね。お気をつけて、いってらっしゃい! 冬に森林限界を超えたときは、なにより早めの撤退判断が重要かと思います。突っ込むとろくなことがないです。
奥様にも、よろしく。
空が蒼い、蒼い、蒼い!
うらやまし〜
かもしかくんにも会えて、うらやまし〜
今年もtotoroさんの素敵な八ヶ岳山レコ楽しみです
いやー、本当に空が蒼かったです。
下界の天気と山の天気は違うので、この秋から月額350円、猪熊さんのヤマテンに登録したのですが、的中率が高いです。明日と明後日の、0時、6時、12時、18時で、天気変化、気温、風速を予報してくれるのですが、山に行ってみると、だいたいそうなります。ヤマテン予報でこの青空を狙って出かけました。お気楽な地元民なのでできるのですが。
カモシカ君とも年1−2回会います。逃げないので近寄れかわいいです。鹿はすぐ逃げます。
kame&hibaさん達にも、是非、青空の雪山を楽しんで欲しいです。
よっしゃ〜! 今日は良い山登りが出来たぁ〜!
って思って帰ってきましたがtotoro_sanさんのレコを見て凹みました・・・
こんな素晴らしい八ヶ岳と冷凍バナナを見せられたら勝てませ〜ん!
来月ぐらいに嫁と行ってみようと真剣に考えさせられました!
トトロさん、こんばんは。
いや〜、赤岳、横岳が美し過ぎます
この時期には行ったことないですが、やっぱり例年より雪が多いんですかね
残雪の頃の山肌とは全く異なる魅力的な姿ですねえ。
若い頃に一度だけ2月に登りましたが、忘却の彼方ですし〜
これは魅かれてしまいますねえ
M-Kichiさん、こんばんわ。
皆様からご要望の強い冷凍バナナ、最高に冷えた日に、外気にさらし続けたらできました。
でも釘を持ってゆくことまで頭が回らなかったので、釘うちは未トライです。金属棒にタメを張るぐらい固くはなりましたが。でも、間食として考えると、固すぎて食べれないので失格です。また、解凍したらぐっちゃです。
バナナをなにかでくるんでバッグに入れとくと、黒ずみの進行もすくなく、2−3時間ならキレイなまま食べれることもわかりました。それでも半日もすると冷えて黒ずんでしまいますが。何事も経験ですね。
山に勝ち負けはないですが、是非、濃青と純白の八ヶ岳に、黄色のバナナを持っておいでください。
赤岳、横岳、美しすぎました。このエリア全体が氷の要塞となってました。
去年は正月の時期、雪がすくなく土が見えてました。中山展望台で話をした人によると、正月にこれだけ雪があるのは、4−5年ぶりとのことでした。
厳寒期の八ヶ岳は、悪天候時は恐ろしいですが、晴天時はとても美しいです。2年半前、登山を始め冬にそのまま突入しましたが、それ以来、八ヶ岳の冬山の美に魅せられてしまいました。
totoro san、初めまして
私も今年から本格的な山登りを始めて夏に赤岳から硫黄岳を縦走し感動したので、11月末に赤岳〜硫黄岳を再度縦走したのですが、その時とは違う山かと思えるくらい雪と風の迫力が増しているのを見てびっくりです
素晴らしいな〜って思うと同時に、これはかなり手ごわい印象を持ちました。
また行きたいな〜って思ってたんですが、これは中途半端な気持ちでは行けませんね。。。(~_~;)
天気が良くて風のなさそうな日を選んで、硫黄までは行ってみたいと思います
先日、ギボシのレコを、私には無理だなと感じながら、興味深く読ませていただいたばかりです。
この冬、初めて雪山を始めたのですね。しかも、初冬とはいえ赤岳と横岳の縦走!、それはすごい。横岳は厳寒期は死ぬルートなので、とても私には近づけません。
でも、雪山って素晴らしいですよね。お互い、気をつけて雪山を楽しみましょう!
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