記録ID: 258117
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積雪期ピークハント/縦走
日光・那須・筑波
【那須 朝日岳&茶臼岳】 快晴微風の朝日岳山頂で鍋焼きうどんに舌鼓
2013年01月05日(土) [日帰り]
- GPS
- 06:52
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 969m
- 下り
- 951m
コースタイム
大丸温泉駐車場07:06→峠の茶屋駐車場07:40→08:33峰の茶屋跡避難小屋08:43→剣が峰ピーク08:59→朝日岳の肩09:44→09:55朝日岳(鍋焼きうどんの昼食)10:55→峰の茶屋跡避難小屋11:50→茶臼岳山頂12:35→(火口周回のあと、クラストした斜面を下降)→13:55大丸温泉駐車場
天候 | 朝のうちは稜線に雪雲がかかり、風も強かったですが、峰の茶屋跡避難小屋手前で急速に晴れ渡り、剣が峰のピークに達する頃には風もおさまりました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
大丸温泉駐車場までの道は、積雪があり、ノーマルタイヤでは通行困難です。 帰路は陽の当たる部分は溶けていましたが、日影は積雪が残っていました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆ 自宅〜大丸温泉駐車場 ・ 午前4時前に自宅を出発し,途中のコンビニで鍋焼きうどんやおにぎりなどの食料を調達。 ・ 国道4号沿いのセブンイレブンで朝食を摂り,大丸温泉駐車場には06:30頃到着。 ・ 県道17号線は那須湯本温泉の先から道路が凍結,積雪があり,スタッドレスまたはチェーンが必要な状況でした。 ・ 大丸温泉駐車場は全般に凍結しており,一部に積雪。目前で滑って転倒した人がいたので,スタート時点で12本爪アイゼンを装着しました。 ・ この山域は強風で雪が飛ばされるので,積雪はそれほど多くないですが,一応用心のため,アイゼン・ピッケルの他にスコップ,ワカン,ツエルトも持参しました。 ◆ 大丸温泉駐車場〜峰の茶屋跡避難小屋 ・ 人気コースなので,トレースはしっかりしており,迷うことはありません。 ・ 樹林帯の中の登山道は,何度か車道を横断しながら,峠の茶屋駐車場へと続きます。 ・ 積雪は深いところで30〜40センチくらい。新雪以外は踏み固められていて歩きやすいです。 ・ ただし,峠の茶屋駐車場は,全面がスケートリンクのように凍結しています。アイゼンを装着せずに歩いている登山者がいましたが,非常に危険だと思いました。 ・ 峠の茶屋駐車場から先は,積雪も深くなりますが,トレースは明瞭で歩きやすいです。 ・ この時点では朝日岳は雪雲で覆われ,風も少し強くて雪が舞っていて寒かったです。でも,移動性高気圧のおかげで間もなく快晴・無風の好天となることが確実だったので,めげることなく歩を進めました。 ・ 峰の茶屋跡避難小屋が見えてくると,予想どおり上空は快晴に変わりました。剣が峰は雪を戴いて真っ白です。朝日岳も目の前に聳えています。 ・ 峰の茶屋跡避難小屋には,1時間半ほどで到着。まだ風は強かったので,ここでオーバーグローブを着けました。 ◆ 峰の茶屋跡避難小屋〜剣が峰〜朝日岳山頂 ・ 快晴の雪山での写真撮影では,太陽光が強すぎるため,光の量を抑える必要があります。そこで,避難小屋前でレンズに減光フィルターを装着。これで絞りすぎによる回析現象を防ぐことが出来ます。 ・ 避難小屋から朝日岳に向かうには,雪がない時期なら剣が峰の中腹をトラバースするルートを歩きますが,積雪期は危険なので,剣が峰の頂上を直登するルートを歩きます。 ・ 剣が峰に向けて歩き出すと,トレースがありません。私の前を歩いていた登山者は,皆,茶臼岳に向かったようです。誰の足跡もない急な斜面に,一歩一歩自分の足跡を刻みながら歩くのは,気分が良いものです。急な斜面にピッケルを突き刺し,姿勢を確保しながら着実に登っていきます。 ・ 振り返ると,巨大な茶臼岳が大迫力。剣が峰の山頂に到着すると,北西方向に真っ白な奥那須の美しい稜線が目に飛び込んできました。流石山,大倉山,三倉山と続く山並みです。さらに遠くには燧ヶ岳や会津駒ヶ岳も望めます。いつの間にか風も収まり,絶好の登山日和となりました。素晴らしい雪山の景色が目の前に広がります。 ・ さらに進むと,目前には目指す朝日岳の威容。アルペン的景観が見事です。 ・ 剣が峰山頂からの下りは足場が悪く,急斜面なので,転倒しないよう慎重に下りました。 ・ 夏ルートに合流すると,いよいよここから,雪と氷と岩の急斜面の登りが始まります。 ・ 最初は,クサリ場の連続となります。積雪は少なく,凍結した岩場が続きますが,アイゼンが良く効いて,テンポ良く登ることが出来ました。 ・ 短い馬の背状のナイフリッジを通過すると,いよいよ本日の核心部,クサリ場のトラバースです。クサリは,ほとんどが雪に埋まっていて握れるのは最初の2〜3歩のみ。その先はピッケルでバランスを確保しながら慎重に歩みを進めます。左側はキレ落ちた急斜面なので,滑落すればタダでは済みません。 ・ 過去に何度かこの時期の通過を経験しているので,今回はそれほど緊張もせず通過することが出来ました。でも,風が強い時は,通過したくないイヤな場所ですね。 ・ その先もクサリ場がありますが,それほどの危険はありません。凍結した岩場をアイゼンを効かせて登っていくと,間もなく,朝日岳の肩に到着です。 ・ 朝日岳の肩からは間近に朝日岳山頂を望むことが出来ます。ここからは,穏やかで傾斜の緩い登山道となり,15分ほどで山頂に到着です。 ・ 山頂からの眺めは素晴らしいです。360度ぐるっと見渡すことが出来ます。目の前に茶臼岳。北には熊見曽根から三本槍岳へと続く稜線。さらにその先には旭岳。東側には中の大倉尾根。 ・ 贅沢な眺めを楽しみながら,ここで鍋焼きうどんの昼食としました。実はこれが,本日最大のミッション。このために,SOTOのガソリンストーブを持参しました。これなら,寒い頂上でも,火力は十分。たっぷり1時間も昼食休憩をとり,アツアツの鍋焼きうどんに舌鼓を打ちました。 ・ さて,昼食後は,避難小屋まで同じルートを戻ります。この時間ならば,三本槍岳まで行くことも出来ますが,2年前にこのルートは歩いているので,今回はやめて,避難小屋から茶臼岳に登り返し,そこから大丸温泉駐車場に下ることとしました。 ・ 避難小屋までの戻りルートの状況については,割愛させていただきます。 ・ なお,朝日岳を目指す登山者の数ですが,山頂で休憩しているときに3名の登山者が到着。 山頂からの下りで5名の登山者と交差。さらに剣が峰を登り返し避難小屋までで5名の登山者と交差。合計13名の方とすれ違いました。さすがにこの時期は登山者が少ないです。 ◆ 峰の茶屋跡避難小屋〜茶臼岳〜大丸温泉駐車場 ・ 峰の茶屋跡避難小屋まで戻ると,小屋には8名ほどの登山者が休憩していました。皆さん,茶臼岳から下山してきたようです。私のほうは小屋では休憩せず,茶臼岳を目指しました。 ・ 山頂への登山道は積雪が少なく,アイゼンが良く効いて歩きやすい道です。上空に薄雲が広がってはいるものの,無風で暖かく,とても気持ちよく,鼻歌交じりでのんびり歩きました。 ・ 山頂付近は,地熱のせいか,雪が溶けて土がむき出しになっているところもあります。また,そこかしこから,火山性ガスが噴出していて,火山であることが実感できますね。 ・ 避難小屋から45分ほどで山頂の那須岳神社の祠に到着。ここで祠に手を合わせ,朝日岳登山の無事を感謝し,今年の登山の無事を祈りました。 ・ その先は,火口をぐるっと一周し,登山道に戻った後,途中から登山道をはずれ,朝日岳を正面に見ながら適度にクラストした尾根をアイゼンを効かせながら下りました。積雪期ならではのルート取りです。 ・ 指導標付近で登山道に合流し,そこからは来たときと同じルートで大丸温泉駐車場に戻りました。 |
写真
感想
朝日岳山頂の動画
クサリ場のトラバース(下山時に撮影)
・ 前夜にネットで天気図を確認すると,土曜日は日本列島が移動性高気圧に覆われ,等圧線も広がるとのこと。これなら,那須名物の強風も吹かないだろうと予想し,今シーズン初の雪山登山として,那須の朝日岳と茶臼岳に登ってきました。
・ 予想どおり,絶好の登山日和のもと,雪山の風景を堪能し,さらに快晴微風の朝日岳山頂では鍋焼きうどんに舌鼓。新年最初の登山は,満足度の高い山歩きができました。
・ 北アルプスなどで遭難が相次いでいるようですが,これからも慎重を期し,良い気象条件を捉えて,安全に,冬山登山を楽しんでいきたいと思います。
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車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5
rikimaruさんこんにちは、コメント有難う御座いました。
丁度、剣が峰の頂上付近であったと記憶しています。
私はオレンジの帽子に青のシェルでした。
冬はやはりガソリンストーブですね。 !
又何処かでお会いしましょう。
watasitati さん
冬場の那須は、移動性高気圧が張り打す予報で
初めて歩こうかという気持ちになります。
先日は、本当に良い天気でした。
またどこかでお会いすることを楽しみにしております。
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