大雪の大山を見に行くー鐘ヶ岳北尾根・大山Vルート再挑戦
- GPS
- 06:46
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,538m
- 下り
- 1,334m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
本厚木から別所温泉までは雪はない。バスから見ると大山三峰方面が真っ白。稜線近くにかなりの積雪が見られる。 別所温泉から鐘ヶ岳北尾根入口は、松浦本の通り、「煤ヶ谷125」の表記のある電信柱あたりから踏み跡に入ると、階段状の作業道が見えるのでこれを進む。道標はない。 福神山には山名プレートがある。そこから右の尾根沿いに下り、急斜面の登りが始まると雪が出てくる。鐘ヶ岳周辺には5〜10cm以下の薄い積雪。ここから山の神峠(広沢寺温泉分岐)までは一般ハイキング道。ここからふたたびVルート。分岐付近で一旦雪はなくなるが、見晴広場B,Aあたりから雪の量が増える。このあたりはヤセ尾根の急登、急下降の連続。すり鉢広場は雪が多いと方向がわかりにくいが、鹿柵沿いに急下降すると左側に道標が見えてくる。このあたりは全くトレースがない。 すり鉢広場から先はヤセ尾根の急斜面が続き、積雪期は特に滑落に注意。昨年2月に私自身もアイゼンなしで登っていて滑落し、打撲を負った。 大沢分岐を通過し、縦走路までも急斜面の連続。積雪の多い場所は踏み抜きも注意。 縦走路に出ると、今度は積雪量が多く、トレースがない。数箇所、膝上までのラッセルを強いられた。雪の浅そうな場所を探して歩かないと、足が雪に埋まってしまう。 見晴台分岐からはトレースがあり、大山ー見晴台ー下社または日向薬師はトレースがあるようだが、女坂は倒木で通行禁止、大山から見晴台・下社のコースも下社付近の茶屋の話では通行禁止となっているというが、そうした警告板は最後の工事の場所以外は見かけなかった。大山の南側は北側の半分以下の積雪量で、北側は特に雪が多く、膝上くらいまである。トレースのないルートはラッセルを強いられる。 大山を通常ルート(南側)以外を歩く場合は、積雪やトレースの状況を確かめるべきだろう。 見晴台ルートも積雪量が多く、トレースはあるが、踏み抜きに注意。また下社側への下降路は倒木が多く、崖っぷちのトラバース道は倒木や崩壊地もあり、やや危険として通行止めになっているらしい。踏み跡はしっかりあるので、歩けないわけではないがーー。神奈川県に問い合わせればよいと思われる。以下パークレンジャーの情報です。 (情報取りまとめ:マウントファーム登山学校) From: かながわパークレンジャー/神奈川県 <[email protected]> こんにちは、かながわパークレンジャーです。 関係各所から頂いた情報より、1月14日から16日の丹沢・陣馬の積雪速報をお伝えし ます。 以下、<日付>・場所:積雪量と備考です。 <1月14日> ・塔ノ岳:19時現在 1mくらい。 ・大倉:みぞれまじりの雨。 ・丹沢湖:みぞれが一時降っただけであとはずっと雨だった。 <1月15日> ・丹沢山:8時現在 約1m、吹き溜まりはそれ以上の積雪。 塩水林道基点、5cm。塩水林道終点、40cm。天王寺尾根合流点、80cm。 ・塔ノ岳:吹き溜まりで1mくらい。大倉尾根では見晴茶屋から積雪が見られ、 登山道では30〜50cm。 ・大山:下社境内20cm。 (本坂)10丁目付近、25〜30cm。16丁目広場、40〜50cm。20丁目(富士見台)、 30〜50cm。 (表参道)16丁目からの下り、50cmくらい。かごや道分岐、30〜50cm。 女坂・大山寺付近、かごや道と本坂の分岐付近、10丁目付近で倒木があり登山道を塞 いでいた。 ・ヤビツ峠:70cm。 ・大野山:約20cm。吹き溜まりで30cm。 ・陣馬山:40〜50cm、吹き溜まりで60〜70cm。矢ノ音30cm。吉野20cm。 <1月16日> ・塔ノ岳:強風のため山頂の積雪は少ないが、吹き溜まりなど小屋の周りはおよそ 1m。 ・丹沢山:1m。雪はまだ締まっていない。朝−5℃。 ・蛭ヶ岳:約1m。吹き溜まりはそれ以上。14日は未明から夜中まで20時間以上吹き荒 れていた。 山荘の東側は風に飛ばされて雪がついていないが、北側は吹き溜って雪の壁が出来て いる。 15日大倉からの登山者は20時間くらいかけて来た。スノーシューやかんじきがない と、 ラッセルは難しい。 <上記情報元> 尊仏山荘、みやま山荘、蛭ヶ岳山荘、自然公園指導員、 秦野ビジターセンター、陣馬自然公園センター、 丹沢湖ビジターセンター、自然環境保全センター自然公園課 ====================== 登山道の状況は日々変わります。 情報をホームページや機関紙等に転載くださる場合は、 最新情報をお問い合わせください。 |
写真
感想
14日の大雪は丹沢や高尾山など東京周辺の山々にもかなりの降雪をもたらした。蛭ヶ岳では14日の降雪100cm、15日で1mの積雪らしいが、大倉からのトレースはついているようだ。大山周辺の情報がなかったので、歩いて確かめることにした。とりわけ、途中までアイゼンなしで歩いて滑落した現場を再訪したいという考えもあった。北側はトレースがほとんどない場所が多いと予想したが、大山北尾根はヤビツ峠までのバスが不通でアクセスもなく、ラッセルが予想されるので、昨年同様鐘ヶ岳から向かうことにした。
東京ではかなりの雪が残ったが、本厚木方面は雪が見られない。本厚木からバスに乗っても別所温泉までは雪はない。バスから見ると大山三峰方面が真っ白。稜線近くにかなりの積雪が見られる。運転手の話によると、雪が雨になって雪が消えたらしい。
別所温泉入口で下車し、バス停前のコンビニで行動食を買い足して出発。鐘ヶ岳北尾根入口は、松浦本の通り、「煤ヶ谷125」の表記のある電信柱あたりから踏み跡に入るが、現在は階段状の作業道が見えるのでこれを進む。道標はない。
作業道を進み、鐘ヶ岳北尾根に出る。今回も煤ヶ谷方面や谷太郎川方面への分岐を確かめる時間がないので、そのまま鐘ヶ岳に向かう。雪はまだない。鹿柵をくぐり、420mの福神山ピークが近づくにつれて、雪量が増えてきて、急斜面が幾分凍結ぎみになる。まだノーアイゼンで大丈夫とは思うが、昨年の滑落事故を思い出し、早々とチェーンスパイクを装着し、用心する。チェーンスパイクなら軽いので歩きやすく、効きも4本爪よりよさそう。写真を見返してアイゼン装着は福神山以降かも知れないと思ったが、やや急な福神山からの下りですでにアイゼンを効かしていた記憶もある。あやふやだ。時折展望が開け、大山三峰方面のほか、高取山・華厳山方面と仏果山方面も見え、また相模湾に日差しが漏れているが雲が多い。
福神山には山名プレートがある。そこから右の尾根沿いに下り、急斜面の登りが始まると雪が増えてくる。鐘ヶ岳の稜線に出る手前は鹿柵沿いの急登、途中、右に急斜面を巻く経路が現れたので、それを追って進むと、水平道から先にジグザグに稜線に向かう道になる。この経路は昨年あったのかな??周辺には5〜10cm以下の薄い積雪。山頂に向かうに連れて増えてくるがたいしたことはない。鹿柵を見ながら出たり入ったりして山頂に近づく。倒木が多く、藪っぽい上に踏み跡は不明瞭で、わかりにくいが昨年歩いたので問題なく山頂に出る。見慣れた七沢城跡の説明版と地図、不動様の仏像など。ここは三度目かな?今日別の用事があったのを思い出し、あせる。携帯電話で連絡しようと思うがかからない。携帯が通じるところまで出るために、先を急ぐ。
ここから山の神峠(広沢寺温泉分岐)までは一般ハイキング道で雪はほとんどない。8時半、峠からふたたびVルート。分岐付近で一旦雪はなくなるが、見晴広場B,Aあたりから雪の量が増える。このあたりはヤセ尾根の急登、急下降の連続。雪と薄氷でアイゼンがないと少し怖いところ。1昨年冬、大釜弁財天から弁天北東尾根を登り、弁天見晴から見晴広場Bに出たときに、鐘ヶ岳に向かうべきところ、方向を間違えてすり鉢広場に出てしまった。九時、見晴広場Bの分岐で方向を確認し、すり鉢広場に向かう。ところどころ、木の根や岩につかまりながら急斜面を登下降。すり鉢広場は雪が多いと方向がわかりにくいが、鹿柵沿いに急下降すると左側に道標が見えてくる。今回は鹿柵と離れて下降したため、少し右に下ってしまうが、道標が見えたので、左に方向を変えて道標まで降り立った。すり鉢広場には見晴広場Aから30分で出た。このあたり全くトレースがない。
すり鉢広場の少し先には東屋があり、「巨木の森」と「大山・唐沢」の道標。かつてキャンプ場が開いていたときはこのあたりのハイキングコースも大勢のハイカーに歩かれたはずだが、今は荒廃している。東屋から先はヤセ尾根の急斜面の細かい登降が続き、15分で大沢分岐に出た。10時少し前だ。携帯は時々入るがすぐに切れる。声も切れ切れだ。ここから傾斜はいっそうきつくなり、積雪期は特に滑落に注意。昨年2月に私自身もアイゼンなしで登っていて滑落事故を起こした。分岐から10分くらい登って、どうやら昨年滑落したらしい場所に出た。急斜面をアイゼンなしでキックしたときに、雪が凍っていて足先が入らず、スリップして斜面左側に落ちて立木に当たって停まったのだが、打撲を負った(あとで左下あごの歯の付け根が折れていることがわかった。今回改めてその場所を見ると、急傾斜ではあるが、昨年落ちたときに感じたほどの傾斜ではなく、どこかで止まりそう。しかし骨折などはありそうだ。頭を打つと危ない。今回はアイゼンを効かして問題なく登る。
大沢分岐から、滑落体験箇所を過ぎ、15分くらいで、再びピークの分岐。左には弁天の森・日向キャンプ場を差す黄色の古い手書き道標と通行止めの新しい看板、標柱には手書きで大山・唐沢の方向が示されている。この778mピークから西(右)に急下降し、縦走路に向かう。次第に大山三峰・唐沢の縦走路の稜線が大きくなり、近づいてくる。縦走路まで急斜面の登下降の連続。雪の量も増え、吹き溜の積雪の多い場所は踏み抜きも注意。積雪の多い瘠せ尾根の急斜面で思ったほどスピードが上がらず、このアップダウンに778mピーク分岐から30分近くかかって10時40分過ぎ、893mピーク手前の縦走路合流点出でた。まだケータイはつながらない。大山三峰の稜線は雲がかかり、粉雪も舞って来た。日差しはなく、薄暗い。
縦走路に出ると、予想通り積雪量が多く、トレースがない。膝下まで埋まるような雪道を泳ぎながら鉄橋などを渡り、瘠せ尾根を慎重に通過、その先は階段が雪で埋まっており、歩くと膝上まで入ってしまう場所もある。さらに吹き溜まりでは数箇所、膝上までのラッセルを強いられた。雪の浅そうな場所を探して歩かないと、足が雪に埋まってしまう。大山方面を見ると雪雲のようなものがかかり、日差しは出ていない。断続的なラッセルを強いられ、どうなるかと心配したが何とか一時間、雪と格闘して、不動尻・見晴台分岐までたどり着いた。11時40分過ぎ、ここからトレースが現れた。トレースのない雪の尾根でコースを見失いがちだったが、なんとか正規のコースに出られて一安心。まだケータイは通じない。ラッセルで疲れたこともあり、ケータイで早く連絡したいこともあり、今日は大山には向かわず、ここで撤退することに決める。大山から二人のハイカーがトレースを下ってきた。今日初めて会うハイカーだ。
トレースはあるが雪は膝くらいまであって深く、うっかりすると踏み抜くので慎重に足を運ぶ。それでも見晴台まで早足でくだり、後の二人の姿も声もなくなる。分岐から40分くらい急斜面のトレ−スを下って、12時20分過ぎ、見晴台に到着。雪はだいぶ薄くなり、数組のハイカーが休憩中。大山三峰が大きく見えるが大山は雲の中だ。日向薬師方面にもトレースがあり、そこに下るハイカーが少なくなさそう。こちらは撮影だけで、途中ドライアップルを口に含むだけで、下社に向かう。下社までは谷を等高線に沿って切ったトラバース道で、途中、崩壊箇所、倒木で崩れた所が数箇所あり、やや危険な感じ。踏み跡があるのでなんとか歩けるが、後で聞くとここは通行止めになっているはずと茶屋で言われた。しかし通行止めの表示は途中にはなく、中途半端だ。見晴台から20分強でトラバース道が終わり、大山二重社八大龍王の幟が見えた。二重社を通過すると工事現場、崩壊しかけた林地の修復工事のようだ。下社、ケーブル駅への分岐はすぐ先にあり、1時前に茶屋を通過、もう一人の高齢ハイカーも下ってきて、茶屋の女性が、どこから来たの?通行止めのはずといぶかるが、通行止めの看板は見なかった。大山山頂にあるというがもう一人のハイカーは見なかったという。下社までの道が危険というkとなのか、積雪が多いという理由か不明。トレースがあるのでアイゼンがあれば、さほど危険とは思えないーー。下社からはケーブルで下山。ケータイがやっとつながり、オリンパスの講習会は午前中だったので、あきらめてすぐ帰宅した。
総括:鐘ヶ岳コースは、積雪は大したことなく、山ノ神峠からはトレースなく、積雪の多くなる大沢分岐以降は稜線まで滑落に注意。大山三峰コース合流点から見晴台。不動尻分岐まではトレースなく、膝上までの雪に断続的なラッセル強いられる。見晴台分岐からはトレースがあり、大山ー見晴台ー下社または日向薬師はトレースがあるようだが、女坂は倒木で通行禁止、大山から見晴台・下社のコースも下社付近の茶屋の話では通行禁止となっているというが、そうした警告板は最後の工事の場所以外は見かけなかった。大山の南側は北側の半分以下の積雪量で、北側は特に雪が多く、膝上くらいまである。トレースのないルートはラッセルを強いられる。 大山を通常ルート(南側)以外を歩く場合は、積雪やトレースの状況を確かめるべきだろう。
見晴台ルートも積雪量が多く、トレースはあるが、踏み抜きに注意。また下社側への下降路は倒木が多く、崖っぷちのトラバース道は倒木や崩壊地もあり、やや危険として通行止めになっているらしい。踏み跡はしっかりあるので、歩けないわけではないがーー。
大山二重社について
主祭神は、殖産、潅漑、雨ごいの守護神で、
霊験のあらたかさは良く知られているところであります。
特に、万物の生命の根元である水を司り、俗に龍神にもたとえられ、広く根強い信仰と崇敬が集められています。
真摯なる祈りを捧げるとき、神威普遍で、どんな願い事でも成就すると言われています。
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