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Yamareco

記録ID: 264946
全員に公開
山滑走
白馬・鹿島槍・五竜

雪崩講習&スキー合宿@栂池

2013年01月12日(土) 〜 2013年01月14日(月)
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tanoo その他7人

コースタイム

1/11
23:00 車で新宿駅発

1/12
未明 栂池中央駐車場着
7:30 栂池ゴンドラ乗り場、ゴンドラで栂の森駅まで→林道経由で早大ヒュッテ
荷物を置いた後、ツェルト搬送講習。昼食後
屋外(神の田)でビーコン捜索と埋没者救助(掘り出し)の練習。(17:00頃まで)
早大ヒュッテに戻り夕食、宴会、就寝。

1/13
起床、朝食後、白馬乗鞍で山スキー。
14:30頃早大ヒュッテ着。各自、休憩やゲレンデスキー等。
夕食後、講習的談義。就寝。

1/14
起床、朝食。9:00頃早大ヒュッテ発。
栂池ゲレンデを滑走しながら栂池中央駐車場に10:00過ぎ着。
車にて帰京。
天候 1/12 曇り時々雪
1/13 快晴
1/14 雪
過去天気図(気象庁) 2013年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
栂池スキー場の中央駐車場を利用。無料。
コース状況/
危険箇所等
・林道から早大ヒュッテまで向かう途中、進行方向右手の急斜面が雪崩の可能性あり。

・早大ヒュッテ〜白馬乗鞍までは所々急斜面あり。
雪質にもよるが、ガリガリだったり表面が凍っている時などは特にシール登行の際は滑らないよう注意。

・ 白馬乗鞍の斜面も雪崩の可能性があるので、雪質の見極めと滑走ルートの選定には要留意。
小屋の中でツェルト梱包の講習。
まず、救出された埋没者を梱包するための平坦な土台を作る。埋没者の体をすっぽり包める程度の大きさのツェルト(またはテントのフライなど)を広げ、その上にザックやマットなどを埋没者の体の下に敷くように置く。
ツェルト下の雪からの冷気で埋没者の体が冷えないようにする。
シュラフなどに埋没者を入れる事ができれば尚良し。
2013年01月15日 21:31撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/15 21:31
小屋の中でツェルト梱包の講習。
まず、救出された埋没者を梱包するための平坦な土台を作る。埋没者の体をすっぽり包める程度の大きさのツェルト(またはテントのフライなど)を広げ、その上にザックやマットなどを埋没者の体の下に敷くように置く。
ツェルト下の雪からの冷気で埋没者の体が冷えないようにする。
シュラフなどに埋没者を入れる事ができれば尚良し。
埋没者をシートの上に移動。
救助者が複数いる時は、ヒューマンチェーンで埋没者わ運ぶ。
お互いの手首を掴むとチェーンがしっかりできる。
2013年01月15日 21:32撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/15 21:32
埋没者をシートの上に移動。
救助者が複数いる時は、ヒューマンチェーンで埋没者わ運ぶ。
お互いの手首を掴むとチェーンがしっかりできる。
スリングとカラビナを使って簡易ハーネスを作り、埋没者に着ける。そのハーネスに牽引バックアップ用のロープをつなぐ。
埋没者の意識がない時は、左右の手足が広がって梱包がばらけないように手足をスリングや短いロープ等で縛っておく。
2013年01月15日 21:33撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/15 21:33
スリングとカラビナを使って簡易ハーネスを作り、埋没者に着ける。そのハーネスに牽引バックアップ用のロープをつなぐ。
埋没者の意識がない時は、左右の手足が広がって梱包がばらけないように手足をスリングや短いロープ等で縛っておく。
ツェルトで埋没者を包む前に、カラビナ(なければ雪玉やドーナツ(!?)でも何でも使えそうなもの)をツェルトの内側からくるんで支点を作る。
その支点をくるんだツェルトの外側からスリングでクローブヒッチで各支点に固定させる。
支点を作る箇所は、足元(左右の踵の間)に1つ、足首辺りに左右1つずつ、膝辺りに左右1つずつ、腰に左右1つずつ、腰に左右1つずつ、胸あたりに左右1つずつ、肩に左右1つずつ、頭に3つ。
2013年01月12日 10:59撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 10:59
ツェルトで埋没者を包む前に、カラビナ(なければ雪玉やドーナツ(!?)でも何でも使えそうなもの)をツェルトの内側からくるんで支点を作る。
その支点をくるんだツェルトの外側からスリングでクローブヒッチで各支点に固定させる。
支点を作る箇所は、足元(左右の踵の間)に1つ、足首辺りに左右1つずつ、膝辺りに左右1つずつ、腰に左右1つずつ、腰に左右1つずつ、胸あたりに左右1つずつ、肩に左右1つずつ、頭に3つ。
牽引バックアップ用のロープが埋没者につながっている状態。ロープはツェルトの外に出しておく。
埋没者をツェルトでくるんで、各支点から出ているスリングを左右反対側のスリングと連結させる。
2013年01月12日 11:02撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 11:02
牽引バックアップ用のロープが埋没者につながっている状態。ロープはツェルトの外に出しておく。
埋没者をツェルトでくるんで、各支点から出ているスリングを左右反対側のスリングと連結させる。
約10mのロープで足元の支点から順に、下から上へと連結したスリングに結束させる。
結束したロープがずれないよう、各スリングの連結点でロープを「殺す」のがミソ。
2013年01月12日 11:06撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 11:06
約10mのロープで足元の支点から順に、下から上へと連結したスリングに結束させる。
結束したロープがずれないよう、各スリングの連結点でロープを「殺す」のがミソ。
ロープ結束完了の図。
埋没者役のchomokintaさんは寝心地が良かったのかぐうぐう寝入ってます(笑)
2013年01月12日 11:07撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 11:07
ロープ結束完了の図。
埋没者役のchomokintaさんは寝心地が良かったのかぐうぐう寝入ってます(笑)
頭部の3つの支点から出たスリングにカラビナをセットして、牽引用のロープを流動分散でつなぐ。
更にそのロープをバックアップ用のロープと連結。
2013年01月12日 11:12撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 11:12
頭部の3つの支点から出たスリングにカラビナをセットして、牽引用のロープを流動分散でつなぐ。
更にそのロープをバックアップ用のロープと連結。
牽引者の体にロープを巻きつけるためのループを作る。
牽引者が複数いる時は、牽引者の数だけループを作る。
2013年01月12日 11:12撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 11:12
牽引者の体にロープを巻きつけるためのループを作る。
牽引者が複数いる時は、牽引者の数だけループを作る。
小屋の外に出て、神の田でビーコン捜索の練習。
広くて良い練習場です。
2013年01月12日 12:38撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 12:38
小屋の外に出て、神の田でビーコン捜索の練習。
広くて良い練習場です。
大分遠い所にビーコンを埋めたので、捜すのも大変。
練習でも本番さながら、走って埋没ポイントまで駆けつけます。
2013年01月12日 15:01撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 15:01
大分遠い所にビーコンを埋めたので、捜すのも大変。
練習でも本番さながら、走って埋没ポイントまで駆けつけます。
ビーコンのピンポイントサーチとプローブでの埋没ポイントが確認後、スコップで埋没者を掘り出します。
掘れる人が3人以上いる場合は、トップ側から逆V字形に人を配置。
トップが掘り出す場所は、掘った後埋没者を救出しやすくする(梱包する時などのための土台を作る)
ため、平坦な場所ならプローブで測った雪の深さの2倍(45度位の斜度がある場合は雪の深さと同じ分、の距離だけ、プローブのhit pointから離れた所になる。そこからプローブに向かって掘り進める。
トップで掘り出した雪を、後ろの人が更に後ろへかきだしながら下にも掘り下げていく。
お互いのスコップがぶつからない間隔で。
2013年01月12日 15:29撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 15:29
ビーコンのピンポイントサーチとプローブでの埋没ポイントが確認後、スコップで埋没者を掘り出します。
掘れる人が3人以上いる場合は、トップ側から逆V字形に人を配置。
トップが掘り出す場所は、掘った後埋没者を救出しやすくする(梱包する時などのための土台を作る)
ため、平坦な場所ならプローブで測った雪の深さの2倍(45度位の斜度がある場合は雪の深さと同じ分、の距離だけ、プローブのhit pointから離れた所になる。そこからプローブに向かって掘り進める。
トップで掘り出した雪を、後ろの人が更に後ろへかきだしながら下にも掘り下げていく。
お互いのスコップがぶつからない間隔で。
救出の際、1番時間がかかるのが、この掘り出し。
掘る人は必死で目の前の雪を掘っていきます。
2013年01月12日 15:29撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 15:29
救出の際、1番時間がかかるのが、この掘り出し。
掘る人は必死で目の前の雪を掘っていきます。
埋没者の体が出て来たら、まず顔の周りを掘り進めて埋没者の気道を確保。
顔に近付いてきたら傷つけないように手でかきだす。
雪に深さがあれば、雪洞を掘るように雪の上部は残して置くとよい。そうすれば風や降雪に埋没者が晒されなくて済む。
2013年01月12日 15:36撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 15:36
埋没者の体が出て来たら、まず顔の周りを掘り進めて埋没者の気道を確保。
顔に近付いてきたら傷つけないように手でかきだす。
雪に深さがあれば、雪洞を掘るように雪の上部は残して置くとよい。そうすれば風や降雪に埋没者が晒されなくて済む。
寒い体に温かい鍋で芯からポカポカ!
2013年01月12日 17:33撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/12 17:33
寒い体に温かい鍋で芯からポカポカ!
2日目は白馬乗鞍に登って山スキー。
シールを付けて斜面を登ります。
2013年01月13日 08:32撮影 by  Canon IXY DIGITAL 210 IS, Canon
1/13 8:32
2日目は白馬乗鞍に登って山スキー。
シールを付けて斜面を登ります。
スキーでの登りは慣れないといつもより体力を使う気がします。
かと言ってスキーを外せば、たちまち足は雪の中にはまってしまう。。。
2013年01月13日 08:58撮影 by  Canon IXY DIGITAL 210 IS, Canon
1/13 8:58
スキーでの登りは慣れないといつもより体力を使う気がします。
かと言ってスキーを外せば、たちまち足は雪の中にはまってしまう。。。
途中経過地点に祠がありました。
しばらくここで休憩。
2013年01月13日 09:59撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/13 9:59
途中経過地点に祠がありました。
しばらくここで休憩。
鹿島槍や五竜を望みます。
2013年01月13日 10:03撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/13 10:03
鹿島槍や五竜を望みます。
無地のキャンバスのような大斜面!
雪質もパウダーで最高のコンディションです。
2013年01月13日 10:37撮影 by  Canon IXY DIGITAL 210 IS, Canon
1/13 10:37
無地のキャンバスのような大斜面!
雪質もパウダーで最高のコンディションです。
リーダーに写真を撮っていただきました。
2013年01月13日 10:39撮影 by  Canon IXY DIGITAL 210 IS, Canon
1/13 10:39
リーダーに写真を撮っていただきました。
ここでシールを剥がして滑走モードに切り替えます。
2013年01月13日 12:01撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/13 12:01
ここでシールを剥がして滑走モードに切り替えます。
後続隊が続々と登ってきました。
先手で滑り出しましたが、私の滑走があまりにも下手で、たちまち後続隊の人達に抜かされていきました。。。
2013年01月13日 12:01撮影 by  PENTAX Optio WG-1, PENTAX
1/13 12:01
後続隊が続々と登ってきました。
先手で滑り出しましたが、私の滑走があまりにも下手で、たちまち後続隊の人達に抜かされていきました。。。

感想

今回の講習では、今までも行っていたビーコン捜索の練習に加えて、ピンポイントサーチ後の掘り出しや埋没者の救出、搬送の講習と練習を行いました。

講習の内容を自分なりに解釈、記憶して記録を作りましたが、不足していたり誤っていたりする部分があるかもしれません。悪しからず。

私自身は搬送の実践練習はできませんでしたが、今までの雪崩講習の中では埋没者を探す練習位しかやった事がなかったので、雪崩が発生して犠牲者が出た時の対処方法の一連の流れを理解する事ができたという意味で実のある勉強ができたと思います。

また、講習を行っている時に、雪崩事故の救助はとても体力と手間のいる作業だという事がわかりました。
埋没者の位置を探すために、歩きにくいデブリの上を駆け足で動き回らなければならないし、埋没者を掘り出すのに固い雪をひたすらシャベルで掘り進まなければならないし、さらに安全な場所に移動させるためのツェルト搬送も、重い人間の体を牽引しながら足場の悪い道を移動しなければならないし・・・。
人の命がかかっている事態だから、全てを的確に、かつ迅速に行わなければならない。
雪崩の被害には遭うものではないとつくづく思いました。

2日目の山スキーは、天気も雪質もとても良い状態でした。
天狗原から乗鞍までの登りはかなり雪が固い所があり、蹴り込んでもなかなかエッジが入らなくて苦労しましたが、リーダーのIさんが作って下さったトレースを頼りにおぼつかない足取りで登りました。

前日の降雪のおかげで乗鞍の大斜面はふわふわパウダー。
皆さん歓声を上げながら気持ちよさそうに滑って行きました。

一方、ゲレンデスキーさえ初級の私は、もちろんそんな余裕はなく、斜度にすっかり気負けしてターンする度に転倒。もしくは斜下降+キックターンの繰り返し。
これでは雪崩を避けるどころか雪崩発生の引き金になってしまいそう。。。
雪崩講習ももちろん大切ですが、それ以前に自分のスキーのレベルをもっと上げておかなくてはならないと痛感した3日間の合宿でした。

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