阿武隈川本谷一里滝沢
- GPS
- 32:00
- 距離
- 8.4km
- 登り
- 881m
- 下り
- 862m
コースタイム
2日目:C1(7:40)→須立山(7:55-8:50)→本谷下降甲子温泉着(13:20)
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年06月の天気図 |
アクセス |
感想
今季の沢第一弾はみちのく阿武隈川源流。
登山体系には一里滝沢の方が本谷より沢登りの味を楽しめるとあったが、私は本谷のスケール感の方を薦めたい。
1日目:一里滝沢を登る
一里滝沢下流部は赤目の花崗岩からなる。
出合からすぐに4mナメ滝がかかるが、それを越すと河原状の平凡な流れ。
1100m二股手前に4m幅広の滝があり、中央を強引に登る。
1130m二股から核心部となり、小滝が連続する。
岩質はホルンフェルスから凝灰岩に変わってホールドスタンスが細かくなる。
最初の4m滝は上部お助け紐、次の5m滝は後続にザイル垂らす。
次の4m滝は傾斜のきつい逆層でザイルを出して直登。途中1箇所ハーケンを打つ。続く10m滝は左岸斜面から落口へ向って小さく捲く。右岸側の崩壊が進んでいる。
続く5mのナメ滝は直登。すぐ上流に雪渓が残っているせいか、水が冷たい。
断続的な雪渓を越えて、源頭付近の二股Co1460でC1。
思った以上に沢のスケールが小さかった。中流の連瀑帯は1カ所除き直登が可能。
2日目:阿武隈川本谷を下降
C1から沢筋にへばりつくような雪渓を詰めていくと、笹が両側からかぶさって源頭の様相。
少しの笹藪こぎで稜線上の夏道に出る。須立山まではガレた急な夏道。
山頂で休んでいると、携帯電話が繋がり、昨日の岩手地震の様子を里に聞いてみた。
思った以上に被害が広がっているとのこと。
地元の防災の仕事をしている銭谷の顔色が変わる。一刻も早く下山したい様子。
本谷の下降にとりかかる。
詰めの部分の笹藪こぎが思った以上に長い。登りにとると酷かも。
水流にぶち当たり、しばらく降りていくと右岸側から白濁した岩床の温泉沢が合流する。
Co1300付近で突如15mの滝が現れる。下流側には釜や淵が続いている。
捲いて降りるのでは面白くないので、水流沿いに懸垂下降し、釜を泳いで下る。暑ければ楽しいところ。
続く20m滝は左岸側を懸垂下降。いずれも支点は立ち木。
さらにその先、沢が小さく屈曲するところに15mの滝。左岸側を空中懸垂で降りる。
その先しばらく函状地形の中に釜や淵の連続する明るい岩盤のナメ沢。きれいな所が続く。
するといきなりすごい直瀑の真上に出る。「雄滝」60mだ。
左岸灌木沿いに10m少し降り、立ち木を支点に恐る恐る20mの懸垂下降。途中ハーケンで支点を打ち足し、2回の懸垂下降とクライムダウンで瀑布の下に降り立つ。
マイナスイオンを全身に浴びつつ、次の直瀑の上へ。「雌滝」10m。
ハングで着地点が見えなかったが、えいやと空中を懸垂し、浅い釜へ降り立つ。
晴れた河原をしばらく歩くと、すぐ横に踏み跡が付いていた。雄滝雌滝の観賞用かも。踏み跡を辿っていくと、自然に林道へ導かれた。
阿武隈川本谷は登りにとるよりも下りにとる方が楽しめる沢だ。
本谷というだけあって、他の支沢とは風格が違う。
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