吉野山
クマ
体力度について
- GPS
- 06:46
- 距離
- 15.7km
- 登り
- 784m
- 下り
- 771m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:15
- 休憩
- 2:32
- 合計
- 6:47
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
04:58発 三田 吹田行各停−(45分)ー05:44着 大阪 05:50発 大阪 環状線京橋方面ー(23分)ー06:13着 天王寺＜徒歩9分＞ 06:50発 阿部野橋 吉野行−(1時間32分、990円)−08:22着 吉野 【復路】 往路の逆ルート ‐ |
| コース状況／ 危険箇所等 |
土曜日、紅葉の盛りを待ちきれずに吉野山を訪れてきました。蔵王堂の特別拝観がてら、西行庵や青根ヶ峰まで行ってピストンしてきたのですが、たかだか標高差660mなのに、汗だくになってしまいました。紅葉はやはりまだまだでしたが、吉野山に来ると、この場所の精神世界にいつも圧倒されてしまいます。今回も興味の尽きない山行でした。 今回の有料拝観は3か所で、ピストンの帰路に以下の順に拝観しました。 1．竹林院群芳園（400円）ちくりんいんぐんぽうえん 大和三庭園の一つとされる回遊式庭園らしいですが、宿坊のほうにばかり熱心で、庭はあまり手入れがされておらず放置気味。建物内拝観もできず文化財なども見れません。今回初めて訪れましたが、訪れる価値は少なく、がっかり（二乗）。 2．吉水神社（600円）よしみずじんじゃ もと修験道の僧坊で、現在、その書院が世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部に組み込まれています。長い歴史を通じて各時代の話題局面をじかに見れるのが楽しいです。とりわけ、義経・弁慶・静御前が隠れ住んでいた部屋や道具、南朝を興した後醍醐天皇が住んでいた玉座とその狭い部屋は見もの。庭から眺める蔵王堂もすばらしい。ここも初めて訪れましたが、もっとはやく訪れるべきでした。 http://www.yoshimizu-shrine.com/index.html 3．金峯山寺蔵王堂（特別拝観 1,000円）きんぷせんじざおうどう ここは日本じゅうの修験道（山岳宗教）の中核中の中核です。訪れるのは今回で2回目ですが、前回同様、近鉄の往復乗車券つきの特別拝観券（2,630円）を利用しました。もちろん世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部に組み込まれていますが、熊野から180�丗海�大峯奥崖道の終着場所です。今回も巨大な金剛蔵王権現に圧倒されました。 https://www.kinpusen.or.jp/index.html - |
| ファイル |
（更新時刻：2020/11/03 22:26）
（更新時刻：2020/11/03 22:26）
|
写真
大和三庭園の一つとされる庭は、手入れがされておらず、正直、汚かったです。無駄遣いしました。数本のモミジはよく紅葉してましたが・・・
2
（パンフ写真より）秘仏・金剛蔵王大権現3体です。めちゃめちゃデカいです！ 本地つまり本来の姿は（左から）千手観音菩薩・釈迦如来・弥勒菩薩であり、特別拝観では本地のお姿も拝められます。
感想
2016年11月20日に来た時と同じ気持ちなので、同じ感想を載せます。
‐
日本の古刹にはその精神世界がとても深い場所がある。多くは山岳信仰や自然崇拝によって極められたものだが、やはり歴史的な理由で京都や奈良にある場合が多い。より深く山に分け入ったら、より深まるだろうと思ったら大間違いで、いまの時代、それはおうおうにして観光地のなかにひっそりと埋もれている場合が多い。
ここ吉野山もその精神世界がとても深い場所のひとつで、世界文化遺産となっている。ここ吉野から山道の距離にして約180km南にある熊野へ続く大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)は、この道自体も世界遺産になっていて、修験道の山岳修行ルートである。しかし、部分的に何度か歩いたことがあるが、山深く分け入るにつれ、その精神世界はむしろ薄れていく様な気がした。熊野から吉野に向かって修行しながら進むことを順峯（じゅんぷ）とよび、吉野がゴールとなる。吉野で精神世界が深まるのは、修行の最終地点でその精神性が昇華されるからなのかも知れない。
吉野山は古来より日本一の桜の名所として知られているが、実は紅葉もすごいのだ。吉野山の桜はほとんどが(シロ)ヤマザクラで約3万本あるそうだが、この品種は桜の中では唯一、黄葉する。カエデの木の数も多い。春には桜で山全体が埋まり、秋には錦繍の世界が広がる。つまり春夏秋冬が際立って訪れることになる。そういった自然環境に育った高い精神世界は、後醍醐天皇がこんなに不便なド田舎を都（南朝）に選んだ理由のひとつなのかも知れないと感じた。なお、吉野山にもソメイヨシノはあるが、最近の時代になってから植えられたものが多く、その本数はヤマザクラに比べて極めて少ない。
吉野山には、役行者（役小角）を開祖とする修験道の寺をはじめとして、 南朝ゆかりの史跡、源義経ゆかりの地や、西行法師が暮らした庵、その西行を慕った芭蕉が訪れたあとなど、文学の史跡、歴史的な場所が数多く見られ、高い精神世界をかたち造っている。残念なことにこれらの世界は、意識して見出さないと、いまは埋もれてしまっているのだ。したがって、とりわけここ吉野山のような精神性の高い古刹を訪れる場合、背景的知識をもって訪れるのと、そうでないのとでは、趣も、ものの見方も全然違ってくる。そうでない場合は、先人が残してくれた深い精神世界も気づかないままに終わってしまう。ボク自身の知識もまあ知れたものだが、方向的な意味あいで、ただ景色を眺めるだけの健康ハイカーや、ナルシストの一周野郎、またはただ登ったというだけの百名山登山者などには絶対になりたくないと思った。おっと、また毒を吐いてしまった（笑）
‐
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
青根ヶ峰の最新記録
高城山の最新記録
momokichi さん
すごく、クマさんらしいです(笑)
歴史？時間？の重層を感じこその山、そうしたいと想いながら、表層を漂ってます(笑)
ハハハ！
ボクらしいですか！
日記に紹介した本を読むにつけ、
日本の登山文化って、まだまだですね。
https://www.yamareco.com/modules/diary/1884-detail-221761
ボクも表層をもがいています
クマ
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する