兄倉山(御嶽山)、ほたる山 ゴ・ドーハンの山旅 うり坊と蛇責め!?

2020年11月07日(土) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 3.7km
• 登り: 432m
• 下り: 413m

コースタイム

日帰り

• 山行: 4:08
• 休憩: 0:18
• 合計: 4:26

11:04 スタート地点
12:42 13:00 下仁田御嶽山
15:19 15:19 ほたる山
15:30 ゴール地点

天候

曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

写真

11/7 11:04

広めの駐車場をスタート。静かな公園、テント場もあります。

11/7 11:06

登山口の入口に入って。

11/7 11:07

すぐに尾根の取付です。

11/7 11:08

あそこ石祠は昭和五十四年。

11/7 11:09

けな気にお花も咲いていました。アザミ嬢？

11/7 11:10

11/7 11:10

ニガナの花期は長いようです。

11/7 11:11

かわいい狐さんは明治二年巳年(1869)、石祠は安政四巳年(1857)。

11/7 11:16

御嶽神社の鳥居。扁額は？

11/7 11:16

文久二壬戌(1862)年の石灯篭に、

11/7 11:16

「御嶽山」いただきました！

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額は安政五戊午(1858)の石灯篭の所にありました。

11/7 11:19

すぐに遙拝所。その手前に霊神碑？

11/7 11:20

「訓導神戸善茂神霊」

11/7 11:24

中央に御嶽山坐王大権現

11/7 11:24

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向かって右側から見てみます。まずは

11/7 11:25

不動明王像。その後方に

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青石の文字塔。右「矜迦羅」(童子)と左「(制)咤迦」でしょう。

11/7 11:28

その上段に石祠と普寛行者。

11/7 11:28

石祠は文久元年九月吉日(1861)

11/7 11:28

雄叫び？

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こんな激しい表情の普寛様は初めて。

11/7 11:31

次に左側を見学。

11/7 11:31

まずは「意和羅天」の石祠、

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「安政六年未五月吉日」(1859)。

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後方には「不動慧」

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その上段の石祠は

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「弁才天」かな。安政五戊午六月吉日(1858)

11/7 11:38

ということはこの方も？

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でもお子を抱いた弁天様は聞いたことないなぁ・・・

11/7 11:40

そして真打登場！

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御神文、いただきました！

11/7 11:41

御嶽山坐王大権現

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お若いですね。

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刀剣がいい味だしています。

11/7 11:42

後ろ姿も・

11/7 11:44

台座銘に興味深い記述がありました。

11/7 11:48

興味尽きない所ですが、先へ行きます。

11/7 11:56

蓮華の台座が残っています。

11/7 11:58

尾根を行くと、次々に石造物が待っていて、急登も苦になりません。

11/7 12:01

「金剛護」と石祠。

11/7 12:02

「師子光」

11/7 12:03

11/7 12:03

「師子慧」

11/7 12:04

「持堅婆」

11/7 12:06

「利車毘」

11/7 12:07

「法挾護」

11/7 12:08

「(因)陀羅」

11/7 12:09

登ってきた尾根

11/7 12:09

「大光明」

11/7 12:11

「僧守護」

11/7 12:13

「虚空護」と不動明王立像

11/7 12:13

剣がちっちゃい。

11/7 12:15

「青倉講中」

11/7 12:16

「安政五戊午之年」

11/7 12:16

「初穐　大吉(日)建」

11/7 12:19

「(宝)蔵護」

11/7 12:20

「吉祥妙」

11/7 12:21

榛名山がよく見えます。

11/7 12:22

不動明王座像

11/7 12:22

文久四甲子正月吉日(1864)

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道からちょっと外れた所に石祠群と神像らしきものが。

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まずは樹木の手前に2棟の石祠。

11/7 12:28

そして2棟に祠の間に武人姿の・・・

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右の石祠は「阿留摩耶天狗」、

11/7 12:29

見惚れてしまう八海山大頭羅神王

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何か現代的なフォルム

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背中に何かの金具

11/7 12:32

「文化三歳丙寅三月吉辰」(1806)

11/7 12:33

彫の深い八海山大神とツーショット。獅子面はちょっと弱そうです。

11/7 12:35

11/7 12:36

妙義が陽かっています。手前のシルエットは大桁山。

11/7 12:36

浅間山の岩肌も見えます。

11/7 12:38

「波利迦」

11/7 12:40

「烏婆計」いよいよクライマックス。

11/7 12:42

山頂直下

11/7 12:42

山頂とうちゃこです。

11/7 12:43

御嶽山、兄倉山576M

11/7 12:45

御同伴のぐんまちゃん。地元ですからね。

11/7 12:46

猪の像と石祠

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「文久三亥年五月吉日」(1863)。「亥」がいいです！

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石灯籠？の一部には「青倉邑」の施主

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うり坊とスリーショット。

11/7 12:49

11/7 12:49

大きな牙に歯もあります。

11/7 12:50

「○本馬山講中」

11/7 12:51

11/7 12:52

背中に四角の穴。摩利支天が立っていたのかな？

11/7 12:52

失礼して、マリちゃん気分で下仁田の街並みを眺望。

11/7 12:54

11/7 12:54

11/7 12:54

11/7 12:54

島の様な榛名

11/7 12:54

神成九連峰

11/7 12:54

赤城山

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藤山(富士山)かな。

11/7 12:57

鍬柄岳(石尊山)の岩場が陽かっています。

11/7 13:00

祠の右手から尾根を進みます。

11/7 13:01

小沢岳

11/7 13:01

左から黒内山、大山、稲含山

11/7 13:03

稲含から白髪岩、白髪山方面ですかねえ。

11/7 13:05

小沢岳の手前は金剛萱

11/7 13:06

稲含山がかっこいい。

11/7 13:08

さらに尾根を進みます。

11/7 13:12

11/7 13:17

3棟の石祠がありました。

11/7 13:17

手前の祠には

11/7 13:18

「小天狗」「願主神農原村」

11/7 13:23

周回ルートの尾根を外れて大山方面の尾根へ向かいます。ちょっと嫌らしいロープの岩場。

11/7 13:28

この岩場の上方に先程の祠があるようです。

11/7 13:29

鞍部からの登り返し。

11/7 13:30

祠があるようです。

11/7 13:32

11/7 13:32

なかなかよい雰囲気で現存。

11/7 13:34

「元治二丑年二月吉日」(1865)下仁田戦争のすぐ後ですね。

11/7 13:35

さらに進みます。

11/7 13:35

あの黄葉の樹林が周回ルートの尾根

11/7 13:36

居れた松の根元に石祠がありました。

11/7 13:36

これも「元治」のもののようです。

11/7 13:38

眼下は古嶽山でしょうか。

11/7 13:39

次の峰には

11/7 13:40

散乱した祠

11/7 13:42

さらに鞍部から急登の峰を右から巻いて

11/7 13:46

登ってみると

11/7 13:47

ここにも崩れた石祠がありました。

11/7 13:47

ちょっと持ち上げて確認すると「文久元年九月吉日」(1861)

11/7 13:50

さらに尾根は続きますが、この辺りで引き返します。

11/7 13:54

先程の鞍部から右(東)へ下ってみましたが、

11/7 13:59

迷宮にはまりそうなので途中で戻りました。

11/7 14:15

力技で急斜面を登り返します

11/7 14:21

鞍部に戻りました。

11/7 14:25

元治二年の祠のある峰まで戻って、

11/7 14:25

急斜面を下ります。

11/7 14:28

降りてきた斜面

11/7 14:30

そしてロープの岩場を登ると、

11/7 14:33

周回ルートの尾根に戻りました。

11/7 14:39

黄色く見えた尾根

11/7 14:40

オレンジテープ。ここから左に向かいます。

11/7 14:54

途中涸れ沢をトラバースがあったり、踏み跡不明瞭でしたが、林道に出ました。

11/7 15:06

公園のすべり台。

11/7 15:10

折角ですからほたる山にも行ってみました。

11/7 15:11

石祠(明治三十二年)と何かのお堂があります。

11/7 15:13

国峰城主に寵愛された侍女、春と菊の姉妹が祀られているみたい。

11/7 15:13

妬みから謀略で「蛇責め」で処刑されたそうです。「ほたる山」というロマンチックなネーミングとのギャップがすごい！

11/7 15:17

勝手に公園の一角にある展望台かと思っていたら、一端の藪山のようです。

11/7 15:19

でもすぐに山頂。他にも小太郎山、小山の名もあるようです。

11/7 15:19

354m。小山のわりにはりっぱな石標。

11/7 15:21

蛍山(下仁田九峰)

11/7 15:22

御嶽足倉山

11/7 15:27

11/7 15:28

ほたる山の入口には謎の石柱

11/7 15:28

御嶽山を見上げます。

11/7 15:51

下仁田の街からの御嶽山。

11/7 15:51

こちらは大崩山。

11/7 16:08

少し街をぶらりして、有名みたいな『堀口肉店』。注文してから揚げて頂きました。

11/7 16:40

ランチを食べ損ねたので、左からコロッケ(ほんのりカレー味)、ハムカツ、メンチを一気に。トンカツは翌日のお弁当になりました。

撮影機器：

D5000 ニコン

COOLPIX W100 ニコン

感想

godohan

・先週の四ツ又山に続いて今週も西上州の御嶽信仰のお山を訪ねました。まずはズバリ「御嶽山」。下仁田の里山で興味深い石造物も多く楽しむことが出来ました。特に雄叫びの普寛行者や強そうな八海山大頭羅神王像はとてもインパクトがありました。
・御嶽山坐王大権現像の台座に大変興味深い記述がありました。私が読んだ所では、「青銅の御嶽山神像が慶應元年乙丑(1865)年七月に神戸善茂(先の霊神碑の人物)の斡旋と信徒の喜捨により成ったが、明治三十(1897)年」一月に盗まれてしまった。信徒たちが話し合って青銅の鋳造はまた盗難の恐れがあるので石材を持て再建した。明治三十年九月吉日」と解釈しました。
・山頂から大山方面の峰々にも石祠があり、今回は途中で引き返しましたが、機会があれば大山まで歩いて確認したいものです。

コメント

モンブラン

十二様
こんにちは。

赤子を抱いた神像は、おそらく十二様(山の神)かと思われます。一年に十二の子どもを産む神様とも云われ、山の豊穣を司る神様なのだとか。

実は以前、私の某ホームマウンテン？でも同じ像容のものを見かけたのですが、あそこは迷い込んだ？私有地だったので、レコup辞めときました汗。

西毛地域も興味深い石造物が沢山あるのですね、毎回勉強になります、ありがとうございました。

godohan

Re: 十二様
montblanc55 さん　こんばんは。

こちらこそいつもご教示ありがとうございます。
やはり十二様ですよね。御嶽ですからそうかなと思いましたが、隣に女神に祠があったので、迷ってしまいました。ところでその弁才天の祠ですが石室が逆さまになっています。山中を歩いていると時々そのような石祠を見かけるのですが、これは単純に崩れた時などに直すさいに間違えてしまっただけなのか、それとも何か信仰上の意味があるのか、何か御存知なら教えてくださいませ。また、同じ所にある大神像は元は青銅製だったみたいです。

西毛地域これほど御嶽信仰が厚いとはつい最近まで知りませんでした。これも montblanc55 さんのおかげで両神をはじめ各地の御嶽信仰に興味を持った御蔭です。翌日も近くのゴシュウ山、秋葉山に行っているのでＵＰしたら見てやってください。
それから里山歩きと私有地問題はなかなか頭の痛い話になってしまいますね。
追伸
　富士山マークの亀岩八大龍王、浅間信仰が厚かった蛾ヶ岳の途中にありました。
それでは。　　　　　　　godohan

Yamaotoko7

下仁田御嶽山のイノシシ像
はじめまして、私は覚明派の御嶽信仰をしている者です。
もちろん普寛様も尊敬しております。

下仁田御嶽山のイノシシ像は意波羅天宮の可能性が高いです。
イノシシを神にした像は木曽御嶽山の王滝口の田ノ原上部に
意波羅天宮(意波羅大権現)として祀られています。

下仁田御嶽山のイノシシ像に乗っていたのが摩利支天尊だとすると、
イノシシの背中にもう少し大きな残骸が残る筈です。
それが無いという事は※1の写真同様に『意波羅天宮』
の御幣が立っていたのではないかと考えられます。

※1【下仁田御嶽山頂上のイノシシ像は名前がある可能性大】
2018年4月17日/Yamaotoko7
https://www.yamareco.com/modules/diary/8544-detail-163386


ちなみに、このレコの黄色い赤ちゃんの人形かわいいですね

godohan

Re: 下仁田御嶽山のイノシシ像
Yamaotoko7 さん　こんばんは

まさか尊敬するYamaotoko7 さんからコメントいただけるとは大感激です。

イノシシ像の背中の穴の大きさを考えれば、確かに御推察通りだと納得いたしました。御嶽山信仰の山に興味を持ったばかりのビギナーですので、直接の御教示本当に有難いです。
ところで、甘えついでにお聞きしたい事があるのですが、御嶽山座王大権現衣冠装束像と白川大神のそれとは何か特徴的な違いはあるのでしょうか。変な質問で申し訳ありません。

それから人形(ゴ・ドーハン)もお褒めいただきありがとうございます。とあるフリマであの目力に魅かれてしまい、以来20年近く山登りに同伴してくれています。　　　　　gdohan

Yamaotoko7

Re[2]: 下仁田御嶽山のイノシシ像
再びこんばんは

＞御嶽山座王大権現衣冠装束像と白川大神

二つの像は非常に良く似ているので、御嶽信者も時々間違えるくらいです
特徴的な違いはありません。わかりやすく言うと他人のソラ似です

＞御嶽山信仰の山に興味を持ったばかりのビギナーです

御嶽信仰は山岳信仰の基礎ですので哲学として研究するとなかなか面白いです

関東地方の木曽御嶽系山岳はけっこうあります。
ネットなどで調べては下記のURLに継ぎ足してますが、
情報が乏しくて探すのに苦労してます

もし宜しければ以下のURLも参考にしていただいて、
今後の木曽御嶽系山岳のハイキングに役立てていただければ幸いです

【関東地方の木曽御嶽系の山々】
Yamaotoko7編
https://www.yamareco.com/modules/diary/8544-detail-185887

godohan

Re[3]: 下仁田御嶽山のイノシシ像
早速ありがとうございます。
他人のそら似でいいんですね！
これからも私なりに御嶽信仰の山々を楽しみたいと思います。もちろんYamaotoko7さんのレコは「教科書」ですのでこれからも宜しくお願いいたします。　　　godohan