二口峠〜南面白山（大道沢から） 県境尾根縦走
宮城県
山形県
derakkuma
体力度について
- GPS
- 10:24
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 1,643m
- 下り
- 1,443m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
| 天候 | 晴 0-10℃ そこそこ強い風 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
面白山高原駅18:06発 仙山線「仙台行」快速 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
大道沢を詰める旧二口街道については以下のブログ記事を参照しました。 http://inage.raindrop.jp/wbs/?page_id=180 1/25000地図では左岸（沢登りでは右側）に破線ルートがありますが、あまり参考になりません。旧道らしき道は存在しますが、崩れている場所も多く、これを何度も徒渉することでクリアします。ピンクテープが充実しているので、迷うことは少ないと思いますが、念のため地形図は必要かと。感覚的には、沢に入らない沢登りでした。山寺から二口に登るのは可能でも、二口から山寺に下るのはかなり厳しいと思います。 この場を借りてブログ主さんにお礼を申し上げます。 二口峠から南面白山まではsolo-soloさんのレコが参考になります。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-238714.html |
写真
十八夜供養塔。東北地方で盛行したそうです。1,5,9,11月の18日に、餅をついて月にお供えをしたとか。この隣に千本桂（千本柱ではない模様）があるはずなのですが、記憶にも記録にもありません・・・。
1
感想
大道沢を詰める旧二口街道から二口峠に至り、南面白山まで歩きました。
さて、前回笹谷から二口まで歩いた続きということで、「どうやって二口峠まで行ったらいいべが？」と思案していたところ、「どうせなら山寺から旧道ば登ってみっぺさ」となりました。通行止めになっている大道沢沿いの旧道がどの程度通れないのか、偵察したいと前々から思っており、ついでに通れそうなら通ってしまえ、という密やかな（露骨な？）期待を抱えての突撃です。
例によっていつもの仙山線始発に乗って山寺入り。県道62号線（宮城側＆山形側）を通って馬形地区を通り抜けます。湯殿山を筆頭とする三山詣などの古い石碑が散見され、由緒ある街道筋であることが忍ばれました。二口林道と分かれ、小さな橋を渡り、小東林道との分岐点が登山口です。トータルで三回くらい「土砂崩れ発生危険防止のため通行禁止」の標識に出くわしますが、ダメと言われれば言われるほどやりたくなるのが人の心というもので、断じてMのサガではありません(爆)
軽アイゼンをつけて歩き始めると、快適な車一台分くらいの幅の旧道が出てきます。しかし、30分経たないうちに崩落箇所が。ピンクテープつきロープが張ってあるのでなんとかなりますが、確かに一般向きとは言えません。続いてすぐに堰が現れます。反対側に徒渉するのが正解のようですが、沢の水量が多いため仕方なく右から巻きましたが、30分近くロスしてしまいました。
この後はピンクテープを頼りに、沢を何度も徒渉することになりました。沢沿いには残雪も多く、ワイルド・アニマルの足跡くらいしかありません。うっかり踏み抜くと冷たい沢に落ちるので、かなりおっかなびっくり歩きましたが、「こんな調子では日が暮れてしまうべさ」と先行きが不安になります。それでも、ピッケルとストックを1本ずつ持って、安全優先にするのは仕方のないところ。「夏に来るんだったな」「羽が欲しいな」「もう酔狂はやらんぞ」とほんの少しだけ後悔しながら、後戻りは考えずに慎重にズカズカ進みます。旧道は出たり隠れたりで、上流になるにつれて（崩落などで）昔の姿は消え、沢の徒渉を強いられました。また、登るにつれて沢の水量は減って雪渓が増えてくるので、次第に歩きやすくなる側面もあります。しかし、踏み抜いた場合のリスクも上がるので、なんとも悩ましいところ。結局、足元の感触を確かめながら、「エイヤッ」と歩いて行く以外ありませんでした。忍者走りでキワドイところをダマしダマし通過していると、標高810くらいで「二口峠に至る」という標識が現れ、大道沢に別れを告げます。あとは九十九折りの道を上がって二口峠までスンナリで、野鳥のさえずりが出迎えてくれました。「春だのぅ」と癒されます。
「結局どこが致命的な土砂崩れだったんべや？」と訝しく思いながらの昼食休憩後、糸岳を目指しました。本来は、こちらの県境尾根縦走がメインなのですが、大道沢で結構神経を使ったので足取りが重いです。稜線に出るとようやく本日の好天が有難く感じられましたが、風はそこそこあり、気温も5℃くらいなので、立ち止まっているとやや寒いくらいです。ここから南面白山までの雪道は、アイスバーンあり、踏み抜きの多いざらめ雪あり、地面露出の夏道ありと、なんでもござれな展開で、なかなか厄介。「はぁ、なんでこんなことしてんだろ？」「ホント、ワイルド・アニマルに転身しようかなぁ」「タイトルは『変身�供戮如▲侫薀鵐帖Ε�フカの幻の遺稿ってことで行こう！」などとボヤキながら、ときどきルートファインディングして小東峠へ。大きな大東岳を間近で見れたことだけが慰めだったかもしれません。
小東岳への道でいきなり50cmくらい踏み抜いたため、「こんな山、カンケーねー!!」と小東岳はスルーします（スミマセン負け惜しみです今度寄らせて頂きます）。しかし、雪庇気味の尾根をヒヤヒヤ通過した後の、1216ピーク（猿鼻山）への約200mの登りが、土と氷のミックスでかなり苦労しました。1216ピーク（猿鼻山）は山頂付近が広々としており、「鯨の背」というマスターodaxの形容がピッタリで、南面白山よりも迫力が感じられます。いったん150m下ってまた南面白山へと登り直し、本日最後のピークに着いたのが16時半過ぎでした。山頂ではこの日唯一の人間の形跡を発見、本日アイゼンで登頂された方がいたようです。
時間があれば、権現様峠に向かって降りて、面白山までの稜線を埋めようと思っていましたが、「さすがに無理だべ」ということで、次回に持ち越します。残雪期で雪も減ってきているので、夏道に近いスピードが出せるかと思っていましたが、やはりまだまだ雪道はタフで、予定をかなりオーバーしてしまいました。15分ほど休憩して、アイゼンのトレースを辿り、ゲレンデを降りながら、かの尾崎豊の替え歌を考えます。
http://www.youtube.com/watch?v=PEkrqTPIYL0
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
僕が僕であるために 勝ち続けなきゃならない
正しいものは何なのか それがこの胸に解るまで
僕は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に 歌い続けてる
↓
僕がMであるために 立ち続けなきゃならない
正しいルートは何なのか それがこの胸に解るまで
僕は谷にのまれて 少し心許しながら
この冷たい尾根の風に 歩き続けてる
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「プリプリの曲より、良くね!?」と自画自賛しつつ、我に返るのが怖いderakkumaでした。
※追伸
M検定始めました。詳しくは↓の日記記事をご覧くださいませ。
http://www.yamareco.com/modules/diary/41049-detail-49509
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録するこの記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
南面白山の最新記録
小東岳の最新記録
糸岳の最新記録
お初のコメントですが、いつもレコ拝見して恐れ入っております
このマニアックでドＭなレコに誰も真似しようがないのでは？と思ってしまいます。
方言のつぶやき、自己問答、替え歌…もう笑わずにはいられませんでした
ますます精進して道を極めてください
Ｍ検定試してみましたが私はＭの部類に入ってしまいました。
何故？
こんばんは、derakkumaさん。
相変わらず元気に歩いてますが、レコ表現のはね具合もますます･･･ですね。
そ〜ですか、1216ピーク（猿鼻山）は、遠目だけじゃなく、頂部を歩いても鯨っぽかったですか。雪を置いているので、さしずめ白鯨モービー・ディックといったところですか。
そういえば、昔「海のトリトン」という白イルカに乗った少年が主人公の虫プロのアニメががありましたが、1216ピークを歩くderakkumaさん、さしずめ鯨に乗った熊ですな（笑）。ま、熊に乗られるとイルカじゃちょっとかわいそうなかも。
白鯨を征服したかったキャプテン・エイハブodaxでした
私もいつも伺っているので、お初なカンジは全くないですが、はじめまして(笑)
実は京都の近くに一年くらいいたことがあるので、最近の京都シリーズは懐かしく拝見していました。一年くらいいたとは言うものの、ケーブルカーで比叡山に登ったくらいで、「何やってたんだろ･･･」と後悔することしきりです。ぶっちゃけmeikenさんが羨ましいです。ちなみに、鯖街道というのは比較的最近のネーミングなんだそうです。服部文祥さんが一昼夜で若狭湾の小浜から出町柳まで歩いており、そういう話を聞くだけでソワソワしてしまいます。
meikenさんはこの冬でだいぶ一人歩きの幅が拡がったようでしたので、Mに開眼したこと間違いないナシです。自信持ってください（ヽ゜ω゜）ノ
確か、城みちるもイルカに乗った少年を演じていたかと思うのですが、城みちるをderakkumaに置き換えても、イルカを猿鼻山に置き換えても「似合わないなぁぅ」と思うのは何故なのでしょうか。
鯨に乗った熊、変な想像させないでください(爆) 私も狩られる立場にならないよう、気をつけます（ヽ゜ω゜）ノ
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する