蛇谷ヶ峰☆カツラ谷の氷瀑と山頂からの幻日
- GPS
- 03:42
- 距離
- 8.2km
- 登り
- 745m
- 下り
- 751m
コースタイム
- 山行
- 3:30
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 3:43
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
カツラの谷は雪の斜面のトラバース多し |
写真
感想
三連休の最後の日、この日も好天が期待される。新調したスノーシューの具合を確かめるべく雪山に出かけたいところだ。午前中はweb会議で拘束される。北の方まで晴れ空が広がっていることが期待されるので、なるべく北の山に向かいたいところではあるが、13時過ぎから登り始めて夕方までに下山することが出来る山は限られる。折角の晴天なので眺望が期待出来る蛇谷ヶ峰に向かうことにする。
蛇谷ヶ峰に登るのに朽木の生きものふれあいセンター跡かグリーンパークからの一般登山道は既にトレースでガチガチに踏み固められてしまっていることだろう。カツラの谷から登ることにする。カツラの谷の冬景色もさることながら滝の氷瀑を期待してのことである。
上柏(かみかせ)の林道の入り口に車を停めて歩く。最初は林道が続くが、林道の雪は所々消えている。この登山道が有難いのは植林の区間がほとんどないことだ。すぐにも自然林の快適な尾根となる。
登山道の崩落により既に廃道となったふれあいセンターからの登山道と合流する直前で林道は終わり、尾根の北側をトラバース気味に登る。Ca460mのあたりから右手の斜面をほぼ水平にトラバースするようになる。雪が繋がるが、まだそれほど深くはないので、ここはスノーシューを装着するのを我慢する。というのも谷を何度か渡ることになるのだが、岩場があるのでスノーシューを履いてもすぐに脱ぐ羽目になるからだ。
やがて登山道には二対のスノーシューのトレースがある。驚いたことにどうやらいずれも下降している。相当にこの道を知悉している方だろう。少なくとも初見の雪の谷道を下降するというのはかなり無謀な行為に思われる。
カツラの谷までは積雪はそれほど深くならずに無事、沢を渡渉して左岸に渡る。ここからは滝を越えて上流に至るまで谷を渡渉する必要はないので、いよいよスノーシューを装着する。
沢には小瀧がいくつか現れるが、いずれも滝の流心の周囲が凍っている。谷が大きく広がり出合に至ると左俣にかかるのがカツラの滝だろう。山と高原地図に記されている場所と実際の滝の位置が大きくずれているが、地図に記されている場所には滝はない。滝は完全には凍ってはいないが、滝の左側には龍のような大きな氷瀑が出来ている。
カツラの滝を左岸から越えると谷の上流に小さな祠が現れる。この祠から登山道は谷を離れて右岸の尾根に登ることになるが、尾根までは幅の広い道が続いている。
尾根に乗ると自然林の疎林の間からは随所に好展望が開けており、早速にも左手には彼方に野坂の山々の眺望が広がるが、山頂部は雲が纏わりついている。
尾根を辿るうちにいつしか太陽が雲の中から顔を出したようだ。白い雪の上に樹々の淡いシルエットが広がる。気がつくと先ほどまでは群がるように野坂の山々に纏わりついていた雲はすっかり霧散し、三十三間山、武奈ヶ嶽、三重獄といった野坂の山々が午後の西陽に輝いている。
ふれあいの里からの登山道と合流すると、この三連休は好天が続いていたせいもあろう、登山道のトレースはすっかり踏み固められており、スノーシューはその効力を発揮する余地がない。しかし山頂まではアイゼンがわりにスノーシューで登攀する。
山頂にたどり着くとほぼ360度の好展望が広がる。まず南に武奈ヶ岳の眺望が視界に大きく飛び込んでくる。驚いたのは武奈ヶ岳の上に光の筋が見える。すりガラスのような薄曇りの空には太陽を中心とした大きな日暈(ひかさ)が出来ているのだった。
特に太陽と同じ高度のあたりでは一際強く光輪が輝いているのは幻日と呼ばれる現象であることHBさんの日記のお陰で知る。
琵琶湖の対岸には伊吹山の山頂がすっきりと姿を見せている。先ほどまでは雲ひとつなかったのだが、山の東側から雲が沸き起こったかと思うと、みるみるうちに雲が登ってくる。次の瞬間には山頂の一帯が完全に雲の中に入る。それと同時に急激に気温が降下し、途端に手が悴む。霧の中の山名標の写真を撮ると急いで山頂を引き上げる。
下山はスノーシューを脱いで踏み固められたトレースの上を急いで下降する。やがて霧が薄くなり雲の下に出ると期待通り、急に温度も暖かっく感じられる。上柏の集落に出ると蛇谷ヶ峰の稜線がすっきりと見えている。先ほどの雲は幻のように一瞬で消えたようだ。安曇川を渡ると川面に映える残照が綺麗だった。
コメント
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わたしの大好物拝見しました。流石に今回の寒波は強烈だったようで普段凍らない滝が凍ったという情報をあちらこちらで目にします。どこへも行けなかったのが残念です。
以前寒波が来たときに標高が高く北向であるため凍っているのを期待してワサビ大滝に行ったのですが、小さな氷柱が見られただけでした。
気温だけでなく、風や水量のちょっとした違いで氷の発達具合が違うように思われます。
もう一度寒波が来ないかなぁと期待しつつ、最近めっきり寒さに弱くなってしもやけをたくさん作っているので、早く暖かくならないかなぁと、ちょっと複雑な心境です。
コメント、それから幻日環を教えて頂き有難うございます。
この日は出発が遅かったので登ることが可能な山がかなり制限されることになったのですが、その中でなるべく北にある山、なおかつ滝があるところ・・・と考えておりました。もう一つの候補がHBさんが以前いかれた伊藤新道からの白滝山だったのでした。家内が蛇谷ヶ峰がいいというものでこちらにしましたが、ワサビ谷の滝がどうなっているか気になるところですね。
もう少し南の天気のいいところだと幻日環を見ることが出来たのかな〜と思いましたが、それは運次第ですから致し方ないですね。
日曜日は少し寒いようですが、しばらくはそれほど寒くならないようなので、HBさんのしもやけが早くよくなりますように。
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