第5回道志村トレイルレース(2013):7時間58分のトレイルラン
- GPS
- 08:18
- 距離
- 41.9km
- 登り
- 3,329m
- 下り
- 3,334m
コースタイム
7:00 道志中スタート → 7:45 ブドウ岩の頭 → 8:06 菜畑山 → 8:55 道坂峠給水所 → 9:42 御正体山チェックポイント
→ 10:09 御正体山 → 10:58 山伏峠第一関門 → 12:21 菰釣山 → 13:01 道の駅第二チェックポイント
→ 13:59 鳥ノ胸山 → 14:24 室久保林道 → 14:58 道志中ゴール
備考:第一関門で15分以上の休憩、第二関門で10分弱の休憩、御正体山&鳥ノ胸山で2-3分の小休憩
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし。 前日までの雨にも関わらず、コースの状況は良かったです。 特にひどいぬかるみもありませんでした。 気温も低めで走りやすかったと思います。 この大会は他のトレラン大会と異なり、今年も値上げはありませんでしたが、スタート&ゴールゲートが 大幅に小さくなってました。ゲートは選手の思い入れも高いので、これだけは従来通りの 大きなものでお願いしたいです。また、今年はUTMFと日程が近かった為、トップ選手の参加は 限られていたようで、募集も最後の最後まで掛かってました。 今回のロング完走率58%(男子59%、女子42%)。総合優勝は望月選手で5時間11分でゴール。 こちらが山伏峠で4時間切りに思い浸っている頃、最後の鳥ノ胸山頂上に達していたようです。 大会サイト:http://www.k-y-trail.com/doushi/index.html 今回の装備はボトルポーチとペットボトル1本分の水とジェル1個、そしてブドウ糖のみで臨みました。 |
写真
感想
タイからの海外出張帰国翌日という難条件の本日、道志村トレイルレースに参加してきました。
初めてこの大会に参加したのは2年前です。トレイルランの大会として強烈な印象を受けた大会です。この大会をきっかけにトレラン大会にのめりこみ、キタタンそして昨年のUTMFに繋がっていきました。
道志村トレイルレースに参加したのは1回限りですが、個人的な印象としては「こんなキツい大会が本当にあるのか?」というものでした。この大会はキタタンよりもキツいのです。初回は距離からして「未知の領域」でしたが、今回は経験値も増しているので戦略を持って臨みました。
まづは、前半は制限時間(5時間)への対策。実は、多くの選手はこの前半の制限時間で足切りを受けます。前半、上り返しが厳しいにも関わらず十分な時間が確保されていないためです。勿論、完走は大前提なので5時間ルールは厳守しますが、前回の様に無理しすぎてハンガーノックに陥らないようにペースは抑え気味を心がけました。
次にエネルギー配分。後半に脚を残す事も必要ですが、こまめなエネルギー補給を維持しつつ水を飲みすぎない、これを心がけました。
午前7時にスタートの号砲と共に選手が道志中から走り出します。道志中からブドウ岩の頭に通じる登山道までは舗装道の上りです。これが結構キツかったりします。しかし、登山道の渋滞を前回経験しているのでムリして走ります。正直、序盤はみんなが飛ばすので好きではありませんが、こればかりは仕方が無いですね。
何とか登山口まで走りきりトレイルに入ります。本日の天気予報は晴れですが、昨日までの悪天の余韻が残っており多くは期待できません。登山道はガスが立ち込めます。思いのほか、悪戦苦闘しながらブドウ岩の頭に到着。みんな早ぁ〜い!肝に銘じて、抑え気味のマイペースを維持します。
しかし、前回と違い自分自身の体力がだいぶ上がっているのを感じます。ふくらはぎがつりそうになることも無く、場所によっては選手を抜く事もできました。菜畑山まではアッという間。今倉山もそれほど遠く感じませんでした。(いけるかな?)それでも、やはり御正体山への上り返しはふくらはぎに悪く山頂では3分程小休憩しました。
前回は、御正体山からの下りでハンガーノック気味になりました。今回は大丈夫そうです。この頃になると空も青くなり、時折太陽の日差しが樹林帯に差し込むようになりました。こうして、ペースは抑え気味ながらも歩く事無く下りを楽しみながら進みます。
気が付くと、前半終了を告げる山伏峠には4時間を切って関門を通過できました。さて、ここで休憩します。塩バナナを4本平らげ、水もかなりいただきました。そして、ふくらはぎをマッサージします。ふくらはぎを揉んでみるとびっくり、思った以上に硬くなってます。後半ふくらはぎが攣(つ)るのではないかとちょっと気になります。結局、関門では15分以上休憩し後半に向けて出発します。
最初は少しタプンタプンのお腹でペースが上がりません。その間、多くの選手に抜かされていきます。最初は「みんな早いなぁ〜」と思いながら進み続けましたが、少しずつ周りのペースが落ち始めます。ようやく自分自身のペースで動けるようになります。
菰釣山手前辺りから少しずつペースを上げます。山頂では2-3分ふくらはぎマッサージ休憩をして道志道の駅に向けて下りに入ります。ペースを上げすぎないように注意しながら追い上げに入ります。この頃になると、一部の選手に歩きが入りだします。マイペースを維持していれば確実に抜けるわけで、一方で終盤にエネルギーと脚を残しつつ下り続けます。午後1時第二関門到着。自分自身の体調からすれば悪くないタイムでした。
ここで選手のNさんと会話します。Nさんとは菰釣山であっという間に抜かれましたが、その時も声を掛け合ってました。第二関門での小休憩では世間話に花が咲きました。Nさんは、どうやら体調がよろしくないという話でしたが、結局第二関門を出発してみるとあっという間に追い抜かれて行ってしまいました。
レースも終盤を迎えます。まづ、道の駅から鳥ノ胸山への上り返し。最初はコースは悪く有りませんが、鳥ノ胸山の山頂が近くなると傾斜が半端なく急になります。すぐ前の選手を見上げるように進んでいきます。ふくらはぎの状態はマッサージのせいか、思いのほか良くて攣(つ)ることはなさそうです。急な上り返しにあえぎながら、何とか鳥ノ胸山頂上到着。すると山頂ではNさんが休憩してました。
ここからNさんとの行動が始まります。Nさんは体調が本調子では無いと言えとても身軽です。上りも下りも手際良く進んでいきます。聞くとウルトラマラソンにはまっているらしく、近日では野辺山参加予定だそうです。てな訳で、最初は明らかにNさんにおいていかれそうな状況でした。それも林道の下りが近づく頃には状況が変わってきます。
どうやらNさんの胃腸の調子が悪化しているようでした。
Nさんとはゴールから4km辺りまで世間話をしながら一緒に下っていきました。お互い時計を見てみると、既に7時間半以上行動している事になります。ここで二人で8時間切りができるかという話になります。ぎりぎり7時間は切れないというのがお互いの考えでしたが、Nさんは8時間切りにトライしてみたらと言ってくれました。
ここから最後の追い上げの単独行が始まります。途中、会話した他の選手(この選手は最後ヒザが終わりかけていた)に追いつきます。8時間切りの話をしたところ「キロ4分台を維持できれば間違いないよ!」とのこと。「そんなの無理ですよぉ〜(笑)」と大声をあげて通り過ぎていきます。
出来る限りの最後の力を振り絞ります。目の前の選手がどんどん近づいてきます。選手を抜く事よりも7時間台だけを考えて自分自身に集中します(ここまで来れば選手はお互いに順位を競い合うよりも、コースを共に戦い抜けてきたお互いのランをたたえ合うだけでしょう)。長い下りでしたが、ようやくゴールがある道志中の最後の上り返しが目に入ります。
最後の上りはしんどかったですがダッシュします。タイムは一切目に入りませんでした。残されたチカラを振り絞ってゴール!今回も「やったぞ!」の雄叫びで、ゴール写真を沢山撮ってもらいながらの至福の時でした。見るとタイムは8時間を切る7時間58分。
初めてこのレースに参加した時に脳裏に植えつけられた「ドM」感はもうなく、十分余力を残しつつ計画通りの運びでゴールできた満足感、そして目標時間内にゴールできた達成感が心に染み渡りました。
コメント
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キツイレースなんですね@@
最後に書かれていたように、ボクもドM感が早く
無くなるように修行したいと思いました
8時間切り、やりましたね!!
おめでとうございます
40km超となると、勢いだけでは乗り切れないですね。
経験を積んでの、作戦が実ったとのこと。
お見事です
長いレースのあとでも、丁寧なレコ
こちらも素晴らしい
レースの作戦と共に勉強します
道志村トレイルレースはちょっとマイナー感がありますが、
距離こそミドルクラスですが、キツさからすれば日本でも指折りのトレランレースだと思います。
ロングは完走率も6割強との事で、完走できれば大きな自信につながりますよ。
キツさのコストパフォーマンスは高いです。
トレイルの場合、距離がそれなりにあった方が自分らしさが出せるような気がします。
短いとスピードの競り合いばかりで、こうなるとどうしても負けてしまいます。
長いアップダウンの末、じわじわと周辺選手と駆け引きをしつつ覚醒していく、
これがやっぱり楽しいです。こうなると選手どうしも会話が弾んで楽しくなっていきます。
ロードでは決して味わえない感覚ですね。
追記:今回は出張帰りにも関わらず体力的に先週の余勢でのりきれました(先週は有難うございます)。
また塗り薬もよさそうです。ゴール後すぐに塗りました。
火照った脚が冷たかったです。ただ、アレは日本には無い様です(大正製薬製)。
120gで¥500もしないので、バンテリンを考えれば安いです。
(東南アジア向けの廉価版バンテリンみたいなもの?)
日本で販売していないのが残念。
とてもためになるレコですね!
今回初めてでハーフでのエントリーでしたが、噂とおりきつかったです。
フルなら尚更ですね
でもこのタイムには驚きです
しかも余力を残して!
私はハーフでも脳裏にドMの2文字が焼きつきました
クレソンうどんおいしかったですね
8時間切りおめでとうございます。うらやましいスピードです。私なら倍の16時間はかかると思います。
それにしても装備の軽量化。食料も水もえっ!?ですよ。エイドの充実してないレース、それで行けるというのがとにかくすごい。
ヤマレコにも道志村トレイルレースに参加された方がいて感激です。
このコースは前半がとてもキツいですね。
後半は、如何に前半のキツさからいかに第二関門までで自分自身を立て直して
手堅く仕上げられるかに掛かっているような気がしました。
100%余裕があった訳ではないのですが、逆に100%使い切って自分自身が潰れてしまう
のがとても怖い大会ではありますね。
そういう意味では、自己管理が問われる大会のような気がしました。
またヨロシクお願いします。
ご無沙汰です。
自分が中間ポイントに到達した時にトップはもう鳥ノ胸山に達していたみたいです。
トップは多分5時間ちょっとでゴールしていると思います。
この類の人達は本当に人間離れしてますよ。
ただ、それだけトップとさ差がでても総合順位で110番台だったので、
自分としては十分満足しています。
この大会のエイドは確かに華々しくないですね。
しかし、エイドではチョコレートが出され、一応水も飲み放題でした。
第一関門にはバナナも出されました。
正直、チョコレートは食べたくなくても後にエネルギーになるので半噛み状態で
水で流し込んでました。
(食べないと絶対エネルギー切れを起こすと分かっていたので )
500mlのペットボトルでも水は途中で補給できたので、エネルギー切れさへ
無ければ何とかなると思ってましたよ。途中、ペットボトルの水では飽き足らず、
菰釣山からの下りでは小川の水を飲んだりしてリフレッシュしました。
ただ、最後の鳥ノ胸山山頂ではボトルポーチが見えなかったらしく、
大会実行委員のおじさんから「リュック忘れたのかい?」って聞かれました。
軽装だったので、忘れ物をしたと勘違いをしたようです。
例のお土産は効果があったようですね。
しかも安い!!
日本にないのは残念です
8時間を切りながらこれだけたくさんの写真を撮る余裕があるなんで凄いです。
自分は携帯で写真撮るのですら面倒くさいと思うほど気力が無くなってました。
あと装備もボトルポーチだけで完走しちゃうのが凄いですね〜。カーボローディングやウォーターローディングなどきっちりやられたのでしょうか。
写真を撮りながら走らなければやってられなかったのかも知れません。
腐れ縁でデジカメを手に持って走る癖がついてしまってます。
(時には疲れた時は、立ち止まって写真を撮る回数が増えたりします。
無意識に気休めを望んでいるからだと思います。)
今回は、出張から戻ってすぐの参加で正直体調が不安でした。
ただ、GWには大きな山行もこなしたので、その辺で余力を稼げたのだと思います。
それと、即効性No1のブドウ糖も効いていると思います。
ご参考までに、こちらのレコはGWの時のものですが、相当ヘコタレてます。
↓
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-289445.html
例の塗り薬は多分効いていると思います。
教えていただいたように、帰りのクルマの運転の前に足を洗って塗り
運転しながらスースー感を味わいながら帰れました。
こうして、運転時間をアイシングに充てられるのはとても効率的ですよね。
また、寝る前にも塗りました。
思いの外、筋肉痛が少ないのが、この前のyamayoさんとの山行によるものなのか、
それともこの薬が効いているのか、引き続き使ってみて様子をみたいと思います。
また、山ランする時に一緒に使ってみましょう。
こうなると分かってれば、もっと買ってくればよかったぁ〜。
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