残雪期の燕岳

2013年05月16日(木) 〜 2013年05月17日(金)

• GPS: 12:17
• 距離: 11.5km
• 登り: 1,476m
• 下り: 1,487m

コースタイム

5/16
11:15　中房温泉　燕岳登山口
11:55　第一ベンチ
12:35　第二ベンチ
13:15　第三ベンチ
14:30　富士見ベンチ
15:20　合戦小屋
17:05　燕山荘
行動時間　5時間50分

5/17
06:50　燕岳へ　写真を撮りながらダラダラ進む
07:38　燕岳山頂
08:25　燕山荘へ戻った
行動時間　1時間35分

09:10　下山開始
10:35　富士見ベンチ
11:55　第二ベンチ
13:15　駐車場
下山時間　4時間5分

天候

5/16　曇り時々晴れ
5/17　快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

07:00　豊田出発
10:50　中房温泉町営駐車場

コース状況／危険箇所等

第三ベンチから上は雪が積もっています。大分腐ってますので日中はアイゼンなしでも登れますが、着けた方が楽です。たまに急斜面があるので前爪はあった方が良いと思います。ダブルストックで登りました。

燕山荘から燕岳は、ほぼ雪はありませんでした。ちょっとだけ雪と氷がありましたので、早朝はアイゼンを着けた方が良いと思います。が、行程の9割くらいは雪がない砂の地面でした。

全体的によく整備された歩きやすいコースです。急登がキツイので、体力に自信が無い方は荷物を少なめにして登りましょう。

なお、山と高原地図のコースタイムは4時間となっていますが、4時間で登れる人は荷物を相当軽くするか、かなりの健脚か、または両方かと思われます。燕山荘の案内には5時間と書かれていますし、僕らは頑張って6時間でした。4時間はかなり厳しいかと思いますのでコースタイムより遅くても焦らずに登った方が良いかと思います。ちなみに、DIY GPSのルート案内機能は約5時間と計算しています。こちらは実際に近い数字かと思います。

写真

5/18 13:09

今回は山仲間と残雪の燕岳へ。車でピューっと中房温泉まで連れてきてもらいました。道が結構狭いんですが、ハイシーズンはやっぱ渋滞するのかな？

5/18 13:07

新しい帽子を買いました。ザックとかウェアも新しめ。登山も数年やってると当初の装備がほとんどなくなります。一生物の道具なんて無い！

5/18 13:08

ロータリーをスルー。

5/18 13:08

中房温泉のとこに登山口があります。

5/18 13:08

登山届けを出しましょう。

5/18 13:08

立派なトイレで用を足して、出発。

5/18 13:07

さすが北アルプス三大急登の一つ、合戦尾根。ろくに写真を撮る余裕もなく第1ベンチに到着。

5/18 13:08

急登なんだけど、テンポ良く休憩ポイントがあるので助かります。

5/18 13:07

ちょっと降りると小さな沢があります。

5/18 13:08

そのまま飲むのは無理かなーって感じ。夏は違うのかな。顔を洗うとサッパリします。

5/18 13:06

荷揚げ用のリフト。乗りたい。

5/18 13:07

はい、第2ベンチ。燕岳は、他の方の山行レポートを見るとベンチごとの写真しか無かったりします。なんで？と思ってたのですが、自分で登ってみて、写真を撮る余裕なんてないのだと判りました。

5/18 13:06

燕山荘はまだまだ遠いです。

5/18 13:06

雪解けでぬかるんでる箇所多数。スパッツは最初から着けた方がよいでしょう。

5/18 13:06

多分第3ベンチ。この日はここでアイゼンを着けた方が良さそうでした。

5/18 13:08

アイゼン装着。

5/18 13:06

結構崖みたいな斜面もあります。ちょっとだけだけどね。

5/18 13:11

富士見ベンチに到着。ガスってて眺望はありませんでした。本当は富士山が見えます。

5/18 13:11

ベンチは雪で埋まってます。

DIY GPSの画面で位置と到着予想を確認。あとどれくらいで着くのか判ると楽しいです。

5/18 13:11

でも急登は続く。長い。

5/18 13:12

ようやく合戦小屋に到着。

5/18 13:12

なんと、アイゼンのまま入って良いとの事。他の山域でやったら小屋番にぶっ飛ばされそうw。

5/18 13:12

ちゃんと雪の上にベンチとテーブルが出てました。ありがたい事です。一部、足が段差で傾く物もありますので座るときは注意してください。

5/18 13:25

休憩したら出発。そして、ここからがまた急登。空に向かうような急斜面ですよ。

5/18 13:25

ゆっくりがんばって登ります。

5/18 13:26

雲が切れて常念岳方面が見えました。おー、綺麗。

5/18 13:26

合戦沢ノ頭に出たら燕山荘が見えてきました。

5/18 13:26

見えてからがまた長い。

5/18 13:26

あれに見えるは槍ヶ岳じゃないですか。うぉー、近い！

5/18 13:26

燕山荘も大分近い！

5/18 13:26

ゼーゼーいいながら到着。6時間掛かりました。ここのコースタイムを4時間に設定した山と高原地図の担当者はどんだけ健脚なんだ。空身か？空身なのか？

5/18 13:24

雷鳥見たいなーなんて思ってたら、小屋の裏にいきなりいました。巣がある？

5/18 13:25

玄関はどこかな？って小屋の周りを巡ってたらあと100mの看板。意外に遠いっす。

5/18 13:25

玄関は遠いけど北アルプスの山々は美しい。

5/18 13:23

大天井岳方面の尾根。3つ並んでるのが蛙岩（げえろいわ）ですかね。

到着したのは17時。遅くなってしまいました。

5/18 13:21

テン泊の方も1パーティー。マジか。風が強くて10秒間外にいるだけで凍えそうでしたよ。

5/18 13:23

布団が4枚敷けるスペースに3人で寝たので結構余裕。他のスペースも、単独の方は個室状態でした。やっぱ平日登山は良いですな。

5/18 13:23

こんな感じの蚕棚です。照明がLED電球だったりして、密かに21世紀ってのが楽しい。

5/18 13:25

ザック置き場もあります。靴やストック、アイゼンなどはここに置きます。玄関に置き場はありません。間違われないように名前を書いておきましょう。

5/18 13:22

17時に着いて17時半に夕食。山頂近くの山小屋でこんだけの料理を食べられるとは。すごい。ちなみに1泊2食で9500円です。

5/18 13:22

魚のフライとチーズ入りハンバーグ。すごく美味しいよ。ご飯いっぱい食べちゃいました。山小屋のご飯ってバカみたいにしょっぱいとこが多いけど、ここのは適度な塩加減で美味しかったです。

5/18 13:22

食堂前。写真奥が玄関。ストーブがあって温かい。

5/18 13:35

階段にはステンドグラスのランプシェード。なんて良い雰囲気なんだ。

5/18 13:22

オリジナルTシャツ売ってます。一番左のを妻へのお土産としました。3200円。男女兼用サイズなので、女性は少し小さめを選ぶと良いです。試着用のもあるので自分が着るなら試着すべし。生地はちゃんとドライ素材なので山でも着られます。

5/18 13:21

他、手ぬぐいなどグッズ沢山。売店が充実してます。

5/18 13:21

バンダナとかストラップもあります。

5/18 13:32

飲み物も売ってます。ペットボトル350円、氷結350円、350mlの缶ビールが500円。水は500mlで200円。

5/18 13:31

山小屋価格では良心的ですよ。しかもこんな山頂にある小屋でこの値段は安い。ちなみに500mlの水を500円売ってるとこもあります(富士山もそうだけど、それ以外で)。

5/18 13:35

2日目。ちょうど足下に窓があって、覗いたら夜が明けそうでした。

5/18 13:35

雲間から下界が見えました。美しい。そうそう、消灯は21時でした。21時までは食堂でお酒飲んだり出来ます。

5/18 13:34

日の出は4時半。そろそろ出てきます。

5/18 13:30

うーん、綺麗。

5/18 0:00

寒いからまだ外は嫌だなーなんて思ってたけど、やっぱ朝日に照らされる槍ヶ岳を見たくて外へ。寒いけど美しい。

5/18 13:33

大天井岳と大天荘が見えます。

5/18 13:32

山頂にはすでに人が。前日の晩に星を撮ると言ってた方ですな（僕らは「星のお兄さん」と勝手に呼んでた）。

5/18 13:31

受付横の掲示板。色々情報が書かれてます。

5/18 13:34

クラブ燕山荘に入りました。無料で入れて10年有効。グループの小屋に10回泊まると1泊無料になります。あと、有明荘のお風呂が600円のところ半額の300円に。お得すぎる！

5/18 13:30

朝食は5時半。他に梅干しとふりかけがあります。たっぷりご飯を食べてしまいました。

5/18 13:30

鮭は冷たいけど、鮭茶漬けにしたら美味しかったよ。

5/18 13:34

燕山荘は僕が今まで泊まった山小屋の中で一番快適でした。平日で空いてたってのもありますが、接客が素晴らしい。山小屋にありがちな「泊めてやってる」みたいなのが一切なく、遅く着いた人に嫌味を言ったりもしなくて優しい。館内は綺麗だし人気あるのも判ります。また行きたい。

5/18 0:01

2日目の天気は快晴。山頂を目指します。

5/18 13:29

ちょっと雪があるし、凍ってると進めなくなるので一応アイゼンとストックは持っていきました。結局アイゼンは使わなかったけど。

5/18 13:29

燕山荘前からは富士山が見えました。本当に眺望が良い小屋ですわ。

5/18 13:29

道中にはイルカ岩。あまりに出来すぎなため、目は人間が彫ったんじゃね？と勝手に陰謀論を唱えたり。

5/18 0:01

天気がいいせいもあるでしょうが、気持ちのいい稜線です。花崗岩の砂が綺麗で、鳳凰三山にも似た雰囲気です。

5/18 0:02

振り返ると燕山荘。かなり大きな山小屋ですね。

5/18 14:19

ふと気付くと雷鳥が。いるもんですなぁ。

5/18 14:18

遠くをよく見ればオスが数羽いました。遠いけど。

5/18 14:18

保護色ですな！

5/18 14:18

進むとメスが道のど真ん中に。羽根が変わる途中で可愛いです。雷鳥の里の絵みたい。

5/18 14:17

メスを見てたらオスが寄ってきました。ははぁ、発情期ですな。

5/18 14:16

もう1羽オスが飛来。モテモテっす。

5/18 14:16

太い足でダッシュ。こうして見ると、鳥って確かに恐竜の末裔ですね。ジュラシックパークみたい。

5/18 14:15

お尻が可愛い。尾羽を上げちゃって！

5/18 0:40

メスを巡って抗争勃発。頑張れ負けてる方！

5/17 23:59

堪らず逃げる。弱いオスは子孫を残せない弱肉強食の世界です。

5/17 23:58

勝った方かな。夏になると子雷鳥が生まれます。

5/18 14:17

こんなに近くにいたんですが。逃げないもんです。

5/18 14:17

これが眼鏡岩。横に彫られてる文字はなに？

5/18 14:17

山頂に着きました。狭いけど気持ちがいい山頂です。いつまでもいたい。

5/18 14:17

石の標識がありました。ストックは僕のじゃないよ。

5/18 14:17

槍ヶ岳をバックに撮ってもらいました。サングラスを小屋に置いて来ちゃったので眩しい。

5/18 14:15

北を見れば北アルプス。

南西を見ても北アルプス。穂高にも行きたい。

5/18 15:45

槍ヶ岳がドーンと近い！登りたい！

5/18 14:09

北をズームすれば剣岳と立山。冬の剣岳に登れるようになりたい。

遠くに見えるのは八ヶ岳。綺麗に並んでます。

5/18 14:23

山頂を堪能したら下山。山頂の下はこんな感じで雪はありません。

5/18 14:23

アイゼンは使わないなーと思ったので途中にデポしてきました。後で回収。

5/18 14:23

帰り道でも雷鳥。結構出会えるもんですね。

5/17 23:58

燕岳をバックに山のオッサン。

5/18 14:22

小屋の人がスコップを持ってどこに行くのかと思ったら、下の方で雪の階段作ってました。どこまでユーザビリティ高いんだ、この小屋は。

5/18 14:23

4時間で下山。下界は暑いね。

5/18 14:27

お風呂は、クラブ燕山荘に入ったので有明荘。元は国民宿舎だったのでしっかりした建物です。金掛けてあるなー。

5/18 14:27

自販機で入浴券を買います。300円のを買ったら、受付でスタンプカードを見せて確認。いやー、安い！

5/18 14:26

食事のラストオーダーが迫ってたので入浴前に穂高ビール。800円。下山後のビールは美味いね。

5/18 14:27

食事は山賊焼き。焼きと言いつつ揚げてあるけど。どういう事かと言うと、「鶏揚げる」だそうです。「とりあげる＝取り上げる＝山賊！」みたいな。

5/18 14:27

休憩所もあります。お風呂は檜の内湯と広い露天風呂。露天風呂はぬるくていつまででも入っていられます。泉質が良いのか非常に気持ちよかったです。

撮影機器：

EOS 5D Mark II CANON

iPhone 5 Apple

感想

keizi666

トレッキングスクールで知り合った山仲間に誘われて北アルプスの燕岳へ。正直、燕岳ってあまり知りませんで、誘われなければずっと行かなかったと思います。穂高とか槍には登りたいなーと思ってたけど、燕岳ってよく知らなかったんですよ。

行って良かったです。確かに登りの急登はキツイ。でもテンポ良くベンチが出てくるし、ゆっくり時間を掛けて登ればちゃんと着きます。休憩を多く取ったしゆっくり登ったので、結局6時間掛かりました。

でも山と高原地図のコースタイム4時間はデタラメじゃね？って感じ。少なくとも「標準的な登山者」のタイムとは思えません。休憩を短くしても5時間半は掛かったと思うし、休憩時間なしでも5時間を切れる気がしません。荷物次第だろうけど、小屋泊まりの装備を背負って4時間で登れるとは思えないなぁ・・・。

コースタイムは担当者次第みたいだけど、もうちょい標準化した方が良いと思います。なお、拙作DIY GPSは登りのコースタイム(休憩込み)を5時間20分と計算していました。結構実際に近いんじゃないかと思います。


燕山荘は非常にいい山小屋でした。とにかく小屋の人が優しい。東京の最高峰にある某山小屋の人はみんな怒りっぽいけど、そういうの全然無い。これを標準だと思うと他の小屋で悲しい思いをすると思うけど、やっぱそれなりの料金を払うのだからせめて多少はサービス業的に振る舞って欲しいってのは贅沢ですかね。少なくとも上から目線で指図はされたくないなぁ、みたいな(他の小屋の話ね。燕山荘は最高です)。

小屋の前から見晴らしが良いし、雷鳥はいるし、燕岳は綺麗だし、北アルプスの稜線も美しい。天気にも恵まれ事故もなく、良い山行が出来ました。

みんなが北アルプスにはまっちゃう理由がわかったよ。良いわ、北ア。