鉢盛山(野麦峠スキー場より往復)
- GPS
- 07:37
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 820m
- 下り
- 1,091m
コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 7:37
天候 | 晴れ☀️時々薄曇り☁️ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
野麦峠スキー場 スカイライナー〜スカイラピッド(8:30〜16:00)¥300×5 ※下りは16:00までスカイライナーのみ利用可(無料) ※※チケット購入時に登山届。登山届を既に出している場合は、名前と携帯番号を登録。下山時にチケット売り場に下山報告。(遅延時には 0263-79-2246 に連絡) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■野麦峠スキー場〜小鉢盛山 スカイライナー、スカイラピッドを乗り継ぎ、スキー場上部からエキスパートコースを降り、尾根に取り付き、鞍部まで下る。そこから4つほど肩を越えて、小鉢盛山に到着する。帰りは尾根取付部からエキスパートコースを降り、下りのスカイライナーに乗る。 ■小鉢盛山〜鉢盛山山頂 小鉢盛山からアップダウンを繰り返しながら緩やかに下り、広いシラビソの森を進む。鞍部から急坂をひたすら登ると鉢盛山山頂に達する。山頂部から左奥に進むと電波反射板のある見晴らしの良いところに出る。 ※雪は朝方はガリガリ、午後は腐り気味。藪はまだ雪に覆われている。 |
その他周辺情報 | 竜島温泉せせらぎの湯 ¥520 |
写真
感想
構想から4年、ついにその日がやって来ました。野麦峠スキー場からの冬季限定ルートで登る鉢盛山。過去3年は天気が合わなかったり、緊急事態宣言だったり。今年も狙っていましたが、再び緊急事態宣言入り。また来年かと思っていたら、解禁後初の週末は土曜日晴れ予報。しかもアクセスの要たる野麦峠スキー場は、3月28日で営業終了。この機会を逃すとまた1年後になるため、緊急事態宣言でブランクがあり、無茶かと思いましたが、心は既に鉢盛山に向かっていました。
前日は近くの道の駅で前泊し、7時前には野麦峠スキー場に到着。待ちきれずに7時半にはスキー場のチケット売り場の前に出かけました。当然1番乗り。すると準備中のチケット係りのお姉さんが現れ、チケットは8時20分発売であること、券はスカイライナーのみ使用可能であること、スカイライナーの最終は16時であることなどを説明し、登山をするなら名前と携帯番号を登録するよう言われました。16時の最終リフトに間に合うか心配であると告げると、雪のコンディションが良いのか前日の登山者は2時半には降りてきたと言っていました。
期待に胸を膨らませながら、8時20分に1番にチケットを購入し、スカイライナー、続けてスカイラピッドに乗り、スキー場の最上部まで到達しました。スノーシューを装着し、9時前にスタート。エキスパートコースを少し降り、尾根への取り付け口に到達し、森の中を進むと雪が硬く、スノーシューでは歩きにくいことに気が付きました。どおりでスカイラピッドを降りてみんなアイゼンを履いていたことを思い出しました。尾根の登りの途中でアイゼンを取り出して装着しました。この作業で15分ほどロスをしてしまいました。またスノーシューがまったくの無用の長物となってしまいました。このことが後々まで響きました。
アイゼンに切り替えたものの足取りは重く、後続のグループにあっという間に抜かれたのを皮切りにほぼ全ての後続者に抜かれてしまいました。何度も偽ピークに騙されながらようやく小鉢盛山に到着。ザックに取り付けたスノーシューが重く、この時点で疲労困憊。スノーシューを小鉢盛山にデポすることも考えましたが、取り外すのが面倒くさく、ザックに取り付けたまま先の道を急ぐことにしました。
最大の難関は鉢盛山への直登。登っても登っても先が現れなかなか終わりが見えず、何度も呼吸を整えるため立ち止まりました。緊急事態宣言で山登りから離れていたとはいえ、あまりの体力のなさに情けなくなりました。何とか山頂に到達したときにはすでに折り返し想定時刻の12時半になっていました。最後の気力を振り絞って電波反射板のある見晴台まで歩いて行くとそのまま倒れ込むように座り込んでしまいました。
先着組はすでに昼食を終えて下山に取り掛かる準備をして、次々に下山を始めました。本当はそのまま他の方々と一緒に折り返すべきだったのでしょうが、その体力もなく、座り込んだまま昼食をとり、体力の回復に努めました。見晴らし場所からの景色は素晴らしく、御嶽山、乗鞍岳、北アルプス、中央アルプス、妙高山などなどすっかり美しい山の景色に魅了されてしまいました。気がつくと13時にならんとしていてこのままでは16時の最後のリフトに間に合わないと思い、急いでパッキングして下山に取り掛かりました。
下山時には雪も腐り始め、足を取られるので、さらにスピードダウンしてしまいました。小鉢盛山への登り返しはヘロヘロで、途中で何度も息を整えるために止まってしまいました。この時点でほぼ16時の最終リストには間に合わないことを覚悟し始めました。小鉢盛山からの下山はあっという間かと思いきや、何度も小さな登り返しが現れ、体力を消耗しました。スキー場に出る最後の登り返しを歩いている途中で16時になり、下りのリフトに乗れず、スキー場を歩いて降りることが決まってしまいました。
雪に足を取られながらエキスパートコースのゲレンデをゆっくりと下り、16時半ごろにスカイライナーの乗り場が見えるところまで来ました。スカイライナー乗り場から先はどうやって降りれば良いのか係りの人に聞こうと思っていたところ、係りの人が手招きをしているではありませんか。心優しくも16時をとうに過ぎていましたが、下りのスカイライナーに乗せてくれると言うのです。こんなにラッキーなことはありません。係りの人が天使に見えました。ありがとうございました。夕暮れどきのそよ風に吹かれながら下りのスカイライナーに乗りゲレンデは麓までようやく戻ってきました。
予定を30分以上オーバーしてしまった原因は、緊急事態宣言ですっかり足が鈍ってしまっていたにもかかわらず、今年最初で最後の冬山としてはややハードすぎたためだと思います。またスノーシューはすぐにどこかにデポすべきでした。ザックの担ぎ方も悪く、スノーシューを担いで往復したため、すっかり肩の付近が筋肉痛になってしまいました。多くの反省点が残る登山となりましたが、4年越しの課題を1つクリアすることができたことには大きな達成感を感じることができました。
コメント
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こんにちは、長野県民です。
なかなか読み応えのあるリポートで、リアル感ありました。リフト係の神対応は特筆ものですね。登山計画の確認とも言える乗車時の聞き取りがあるからこそ、待つことができたということでしょうか。
リフトなどを使うと便利な分、時間に縛られて休憩もろくに無い、下山時が一番危険と分かっていても、無理な山行になった反省が私も過去にあります。
参考になりました!
atovさん、こちらも読んでいただきありがとうございます。
リフトの担当の方には感謝です。誰かのレコで従業員の方が降りてくるためにしばらく動かしているとありましたので、ついでに乗せてくれたのかもしれません。現に過去のレコでは歩いて降りてきたというのもありました。
山頂で出会った方は、景色があまりに素晴らしいので急いで降りるのはもったいない、歩いても1時間くらいで降りられる、とおっしゃっていました。ときにはそういう心構えも必要ですね。
shiraok4563さん、こんにちわ(^o^)/
たぶんですが・・、私達2人組がチケット売り場2番目にいました!
リフト下りてスノーシュー装着されてた方ですよね?
私達はリックの中にワカン持参していましたが使用せず、
登り山頂手前でアイゼン合った方が登りやすいかな?と装着しました
疲れ果てて 登った山頂、
景色は最高でしたね!!
shiraok4563さんの山頂 で、私がちょっぴり写っていました
この山、累積標高や距離を数字で見るとそれほど大変 な感じはしませんが、結構(かなり)手強い山でしたね〜
私達は行きも帰りもあの団体さんと抜きつ抜かれつで、
下りリフト乗り場まではちょいバリルートで一緒に下り、
予定より少し早くリフト時間に間に合いました
shiraok4563さんもリフト乗れたようで良かったですね!
まだレコ作成中で今日の夜あたり公開かと思いますが、
良かったら覗いて見てくださいね
ヤマレコユーザーさんと気がついていたら、
ちょんとお話したかったです
pikachanさん、はい、その通りです😅スノーシューは単なる重しとなってしまいました。団体さんを始め健脚の方ばかりでかなり焦りました。皆さんを見習ってもう少し軽量にして臨めばよかったかと反省しています。距離とか累積標高とかは大したことがないのですが、気持ち的には笊ヶ岳より疲れました。計画よりも30分以上の遅れとなり、緊急事態宣言に伴う自粛で脚が相当鈍っていると感じました。リフトにはお情けで乗せていただけましたが、途中かなり必死で周りを見る余裕もありませんでした。レコのアップ楽しみにしています。
実感のある全力を尽くしたレコ、久々に最後まで全て読み切ってしまいました。
くたくたの中、何とか戻って来て、最後にリフトにも乗れたということは奇跡に近く、良かったの一言では言い尽くせない程です。
タイムリミットが決まっている場合は、時間のマネージメントが重要であることを久々に痛感し、肝に銘じようと思います。
私も南アルプスの下りで、へろへろになりながら、バス時刻ギリギリで降り切ったことを思い出しました。
また、鉢盛山は登る予定の山ですが、林道崩壊で2年間足止めを食っています。
野麦峠スキー場からのコースは厳しそうなので、林道が今年修復されたら登る予定です。
KOTOWAKAさん、レコをお読みいただきありがとうございました。距離、標高差ともそれほどでもないのにヘトヘトになって帰ってきたのは、これが今の実力だと思っています。最後にリフトに乗ることができたのは幸運以外の何物でもなく、タイムマネジメントの大切さが改めて身にしみました。
一方でリフトに乗れなかった場合にはあと30分から1時間ゲレンデを歩けば良かっただけなので、門限はそこまで気にしないという考え方もあるかもしれません。プランBもあらかじめ想定しておき、その可能性を考慮しながら、そうなった場合の準備もしておくということも大切かもしれません。いずれにせよとても勉強になった登山でした。
私は冬一本で狙っていましたが、林道が早く修復され、夏にも登ることができるようになるといいですね。
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