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Yamareco

記録ID: 30652
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
志賀・草津・四阿山・浅間

根子岳・四阿山〜花の百名山と本家百名山の周遊コース

2008年10月31日(金) [日帰り]
 - 拍手
GPS
06:13
距離
9.9km
登り
966m
下り
968m

コースタイム

菅平牧場登山口9:45-10:39標高点1,992m付近[R1]10:45-11:15根子岳[R2]11:27-11:48標高点2,039m稜線鞍部11:51-12:29中尾根分岐12:30-(12:38鳥居峠分岐)-12:45四阿山[R3・三角点ピストン(12:55-13:00三角点13:04-13:09)]13:20-(13:25鳥居峠分岐)-13:32中尾根分岐13:33-13:41四阿高原分岐13:42-14:13四阿高原巻道分岐14:14-14:28標高1,910m付近平坦地[R4・L]15:00-15:38大明神沢15:39-15:50ダボス牧場登山口15:52-15:58菅平牧場登山口

【実働】4時間48分
天候 曇り一時晴れ
過去天気図(気象庁) 2008年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
須坂側あるいは上田側からR406号で菅平に入り、ダボス入口から菅平牧場へと到る。
駐車場は菅平牧場の各駐車場が利用でき、最上部の第一駐車場は登山口のすぐ脇。
途中、料金に関する看板があるが、登山に向かう上では徴収施設らしきものはない(オフシーズンのためか?)。
コース状況/
危険箇所等
【コース状況】
登山道は全コース明瞭で、道標も随所にあり問題ない。
ただ、四阿山山頂付近の道は、環境再生のため最近一部付け変えられたようで、鳥居峠や四阿高原へ下る分岐も以前とは違っている。
現時点ではまだほとんどの地図でその辺りが反映されていないものと思われるが、道標に従って行けば目的地を誤るようなことはなさそう。

道は牧草地沿いや笹原など樹林帯以外の部分が多く、見通しが利きやすい反面、風や直射日光の影響をストレートに受けることになる。
大部分が岩混じりの黒土の道で、極端な段差は少なく総じて歩きやすいが、黒土は濡れているとかなり滑りやすいので注意。
なお、根子岳から四阿山への稜線上、特に四阿山へ登る樹林帯で、最大5cmくらいの積雪があった。

【水場・登山ポスト等】
水場は最後の大明神沢のみ(導水管で水を引いているので飲用可能と思われる)。
登山ポストは菅平牧場登山口に、登山者カウンターは菅平牧場登山口とダボス牧場登山口にそれぞれ設置されている。

【周辺施設・温泉】
日が高いうちなら牛乳やアイスクリームなどが牧場の売店で味わえそう。
飲食店は国道沿いに数軒。
下山後に一風呂浴びるなら、ダボス入口の菅平プリンスホテルに日帰り入浴(21時まで、500円)の案内看板が出ている。
他にも近辺には「天然温泉の宿」と看板を出している宿泊施設も多い。
日帰り立ち寄り湯となると、いずれも国道をかなり下ることになるが、須坂側には"湯っ蔵んど"、上田側には"ふれあいさなだ館"がある。

【根子岳山頂からのパノラマ展望図】
  http://www.kashmir3d.com/panomaga/htmlview.cgi?20010404
菅平牧場の管理事務所脇にある登山ポスト。

根子岳へは真っ直ぐ、逆ルートで四阿山から登る場合は、右の舗装道路でダボス牧場登山口へ向かう。
2008年10月31日 09:40撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 9:40
菅平牧場の管理事務所脇にある登山ポスト。

根子岳へは真っ直ぐ、逆ルートで四阿山から登る場合は、右の舗装道路でダボス牧場登山口へ向かう。
同じ場所にある登山道案内板。

真田町が上田市に編入されてから立てられた新しいものだが、大雑把な概念図といったところ。
2008年10月31日 09:40撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 9:40
同じ場所にある登山道案内板。

真田町が上田市に編入されてから立てられた新しいものだが、大雑把な概念図といったところ。
道は根子岳までほぼ一直線。

しばらくは牧場のフェンス沿いを進む。
2008年10月31日 10:04撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:04
道は根子岳までほぼ一直線。

しばらくは牧場のフェンス沿いを進む。
牧場敷地を過ぎると白樺林となる。
2008年10月31日 10:16撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:16
牧場敷地を過ぎると白樺林となる。
峰の原高原方面。
2008年10月31日 10:22撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:22
峰の原高原方面。
所々に雪が残る。
2008年10月31日 10:54撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:54
所々に雪が残る。
根子岳まで500m。

この先は笹原が広がる。
2008年10月31日 10:58撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:58
根子岳まで500m。

この先は笹原が広がる。
同じ場所、須坂市方向。
2008年10月31日 10:58撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 10:58
同じ場所、須坂市方向。
峰の原高原方向。
2008年10月31日 11:00撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:00
峰の原高原方向。
根子岳2,207m山頂。

奥の四阿山頂上はガスに包まれている。
2008年10月31日 11:16撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:16
根子岳2,207m山頂。

奥の四阿山頂上はガスに包まれている。
冷たい風と残雪で寒々としている。
2008年10月31日 11:16撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:16
冷たい風と残雪で寒々としている。
残念ながら西方向も遠望はない。
2008年10月31日 11:17撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:17
残念ながら西方向も遠望はない。
根子岳山頂から浦倉山越しに草津白根山方向。
2008年10月31日 11:18撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:18
根子岳山頂から浦倉山越しに草津白根山方向。
根子岳から稜線を下る途中にある巨岩。
2008年10月31日 11:34撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:34
根子岳から稜線を下る途中にある巨岩。
稜線の笹原の中を縫う道が見える。
2008年10月31日 11:38撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:38
稜線の笹原の中を縫う道が見える。
稜線鞍部からの根子岳。
2008年10月31日 11:49撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 11:49
稜線鞍部からの根子岳。
中尾根分岐。帰りはここから下る。
2008年10月31日 12:29撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:29
中尾根分岐。帰りはここから下る。
四阿山頂上直下の階段。

上り始めから10段くらいの所から、付け変えられた鳥居峠への道が右へ下っている。
2008年10月31日 12:37撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:37
四阿山頂上直下の階段。

上り始めから10段くらいの所から、付け変えられた鳥居峠への道が右へ下っている。
階段を登り終えるとまもなく四阿山頂上。
2008年10月31日 12:45撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:45
階段を登り終えるとまもなく四阿山頂上。
嬬恋村による四阿山頂2,354.9mの標柱。
2008年10月31日 12:47撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:47
嬬恋村による四阿山頂2,354.9mの標柱。
頂上からの三角点峰。
2008年10月31日 12:48撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:48
頂上からの三角点峰。
田代湖の奥の浅間山を写したかったが、うまく写らず。
2008年10月31日 12:48撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:48
田代湖の奥の浅間山を写したかったが、うまく写らず。
山頂から東方向。

バラギ湖が見える。
2008年10月31日 12:48撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:48
山頂から東方向。

バラギ湖が見える。
頂上から望む根子岳。

稜線の南西側と北西側で植生がはっきり分かれていて面白い。
2008年10月31日 12:49撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:49
頂上から望む根子岳。

稜線の南西側と北西側で植生がはっきり分かれていて面白い。
山頂の二つの祠の一つ、上州祠。
2008年10月31日 12:50撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 12:50
山頂の二つの祠の一つ、上州祠。
三角点までピストン。

標高2,332.9m。
2008年10月31日 13:01撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:01
三角点までピストン。

標高2,332.9m。
三角点からの浅間山と田代湖。

木の枝の先に噴煙が見える。
2008年10月31日 13:01撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:01
三角点からの浅間山と田代湖。

木の枝の先に噴煙が見える。
三角点からの四阿山。

山頂は歩くと細長いが、この角度からだときれいな三角錐に見える。
2008年10月31日 13:04撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:04
三角点からの四阿山。

山頂は歩くと細長いが、この角度からだときれいな三角錐に見える。
信州祠の方は扉が失われてしまっていた。
2008年10月31日 13:20撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:20
信州祠の方は扉が失われてしまっていた。
頂上を後に、来た道を戻る。

階段下部に鳥居峠への道標が見える。
2008年10月31日 13:24撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:24
頂上を後に、来た道を戻る。

階段下部に鳥居峠への道標が見える。
中四阿への途中から四阿山頂上を振り返る。
2008年10月31日 13:39撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:39
中四阿への途中から四阿山頂上を振り返る。
四阿高原分岐の下から見た根子岳。

菅平牧場側斜面の傾斜角が見事に一定になっており美しい。
2008年10月31日 13:43撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:43
四阿高原分岐の下から見た根子岳。

菅平牧場側斜面の傾斜角が見事に一定になっており美しい。
中四阿に向かって道は逆S字を描く。
2008年10月31日 13:52撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:52
中四阿に向かって道は逆S字を描く。
同じ位置からの根子岳。
2008年10月31日 13:52撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:52
同じ位置からの根子岳。
中四阿手前から見ると、四阿山の南西側山体には意外に大きな岩場があることがわかる。
2008年10月31日 13:58撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 13:58
中四阿手前から見ると、四阿山の南西側山体には意外に大きな岩場があることがわかる。
中四阿2,106mピーク。
2008年10月31日 14:02撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 14:02
中四阿2,106mピーク。
四阿高原への巻道分岐。
2008年10月31日 14:16撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 14:16
四阿高原への巻道分岐。
1,917.2m三角点手前からの根子岳。

小四阿とは三角点ピークのことか?
2008年10月31日 15:07撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 15:07
1,917.2m三角点手前からの根子岳。

小四阿とは三角点ピークのことか?
同じ位置からの四阿山。
2008年10月31日 15:07撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 15:07
同じ位置からの四阿山。
同じ位置からの浅間山ズーム。
2008年10月31日 15:09撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 15:09
同じ位置からの浅間山ズーム。
ダボス牧場登山口。
2008年10月31日 15:52撮影 by  EX-Z57 , CASIO COMPUTER CO.,LTD
10/31 15:52
ダボス牧場登山口。

感想

早朝にチェックしたピンボイント天気予報では、上田市・須坂市は朝一からずっと晴れのはずだったのに、9時半頃の登山口上空は一面に雲が広がり青空は全く見えない。5年前に同じコースを歩いた時は、ずっとガスがかかって全く展望に恵まれなかったので今回こそはと思ったのだが、予報とは所詮当てにならないものだ。
駐車場には先に7台の車がありほとんどが県外ナンバー。百名山としてはかなり容易に登れる四阿山は、オフシーズンといえどもそれなりの人気がある。

登山届を書いてまずは真正面の根子岳を目指す。しばらくは菅平牧場の有刺鉄線の囲いに沿ってのほぼ直線的な登りで、なぜか不思議にみな同じ方向を向いている牛たちを横目に、自分のリズムを作りながら足を進める。実は5年前に来たときは、まだいくらも歩いていない段階で自分で自覚できるほど血圧が上がってしまい、足は進まないわ、途中で吐いてしまうわで、休み休み何とか全コース完踏はしたものの、ずいぶん同行の仲間たちに迷惑を掛けてしまっていた。そのリベンジトライでもあるのだが、今回も少々頭痛がする。ここでの気圧変化の度合に余程体が馴染まないのだろうか…。

牧場の敷地を過ぎると、ほぼ落葉しきったシラカバの中の道となる。何日か前に降ったのであろう雪の解け残りが、高度が上がるにつれしばしば見られるようになる。出発から1時間弱で推定1,992m標高点の小ステージに着き、無理をせず休憩を入れる。頭痛は治まってきたが、空はまだ一向に雲が切れず気分は高揚してこない。
また歩き始めてまもなく、早くも上から下りてくる3人パーティーと出会う。雪の状況を尋ねると、根子岳まではいいが、その先はかなり雪があるので、諦めて下りてきたのだとのこと。一応スパッツは用意してきたが、この話を聞いて少々心配になる。

だんだん周りが笹ばかりになり、一本木の立った偽ピーク脇を過ぎると、程なく平たい石が支配する広い根子岳頂上に到達する。雪の量は大したことないが、風が冷たいので久しく使ったことのなかった雨合羽を着込み、ついでにスパッツと軍手も装着する。次に目指す四阿山の頂上は未だガスの中で、周囲の展望も近いところだけなのは残念だ。天気予報の早期実現を願いつつ早々に出発する。

稜線上の巨岩地帯を過ぎると鞍部までは一面の笹の原で、先の道がしっかり見えて足取りも軽やかになる。だが、スキー用のスパッツのゴムが経年劣化しており、すぐにずり落ちてくるのが誤算でどうにも邪魔くさい。
コメツガ樹林の四阿山への登りに入ると、再び雪を踏むことが多くなる。男性3人のパーティーとすれ違った際、この先雪の量は3倍くらいあると言われたが、1〜2cmの3倍くらいならたかが知れているということか?実際、北西向きで樹林帯の中の道はその先ずっと雪道ではあったが、すでに何人もの登山者に踏まれていることもあり、普通に歩くのには全く支障なかった。

傾斜が緩やかになるとすぐに帰路となる中尾根分岐前に飛び出す。その先は樹木の陰にならないので雪は少ない。やがて頂上直下に立派な木段が現れる。登り始めるとすぐ右に木段が分岐し、鳥居峠へのルートであると示す道標があるが、手持ちの地図上ではこんなところに分岐はない。以前来たときには記憶にないため、どうやら近年になって造られたコースらしい。理由は山頂付近の環境再生を図るためのようだ。
木段を登りきると間もなく頂上の一角にある信州祠、次いですぐに上州祠と2,354.9米の山頂標柱が立つ四阿山頂上に達する。

稜線上では計6人の登山者とすれ違ったが、頂上には誰もいない。登っている間に頂上付近のガスは払われたようで、後方の根子岳の全容、南東側に田代湖をはさんで噴煙を上げる浅間山も何とか見えている。根子岳ほどではないにせよ、ガスを吹き払った風は結構強い。昼食にしたかったが、風を遮る所がないのでもう少し我慢することにする。
荷物を置いて、すぐ先の2,332.9m三角点ピークを往復する。途中の露岩部にコース唯一の鎖を見るが、もとより頼ることもなく、片道5分程度である。細長い頂上の四阿山は、三角点ピークから見ると均整の取れた三角錐に見える。それとこれまでの稜線の向きから知らぬ間に90度折れているせいか、群馬側の方向に違和感を感じる。方向感覚の違和感は、NHK百名山のビデオで「信州祠は長野県側を、上州祠は群馬県側を向いている」と言っていたのが先入観としてあったせいもあると思う。実際には「両祠はそれぞれの県に背を向けている」というのが正しい。つまり、拝む側が対応する県の側を向くというわけだ。

もう少し遠望が開けないかと寒い中30分ちょっと粘ってみたが、あまり変化がないので下山を開始する。来た時は気づかなかったが、信州祠は観音開きの扉が両方ともはずれてしまっており、中が剥き出しだ。もっとも上州祠の方も扉は付いてはいたものの、朽ちかけているには違いない。少しはお賽銭を置いてくるべきだったか?
中尾根分岐に入った頃、根子岳の上空辺りにようやく少し青空が見えてくる。そして下るにつれその面積は大きくなり、ついには中尾根にも日が射してくる。ガスさえなければ下山路は総じて先の見通しが利き気持ちよい。が、もう1時間早くそうなってほしかった…。

中尾根分岐から少し下ったところに、これも地図にない四阿高原コースへの巻き道がある。四阿高原コースへ合流する分岐はもう一ヶ所中四阿の下にもあって、こちらは地図にあるとおりである。その2つ目の分岐を過ぎ、両側にシラカバとダケカンバが混生する平坦な場所で遅い昼食休憩を取る。地点としては、地図上の1,992m標高点の少し手前辺りだと思われる。風はなく、日差しは温かい。下からはのどかに牧場の牛の鳴き声も聞こえてくる。
ここで雨合羽とスパッツをはずす。合羽はウィンドブレーカーとして役割を果たしたが、スパッツはずり下がってばかりで泥まみれになっただけで結局何の役にも立たなかった。紅茶を沸かして飲み終えた頃、また雲がかかってきて薄ら寒くなってきたので、最後の下りに取り掛かる。

シラカバ樹林の中の下りはさほどきつくはないが、先日の妙高山からの下りで痛めた右足小指がまた痛み出した。絆創膏を巻いてあったのだが、帰宅後見てみると、小指の爪が完全に浮き上がり剥がれ落ちる寸前であった。今後の山行意欲に少なからず影響しそうである。
やがて道は右に折れ、一旦緩やかで車の通れるような広い林道状となる。途中その道を半分ふさぐように中途半端な木柵のようなものがあり、その手前から左の大明神沢の方へ下る。沢の橋を渡りしばらく沢沿いを進むと、牧場の柵、次いで四阿山の頂上からも双眼鏡で見えた牧舎の右上を通り、ダボス牧場登山口に下り着く。駐車場へは舗装された牧場内の管理道路をわずかの距離だ。

出発が遅く、のんびりもしていたため、駐車場に残っていた車は自分の車だけだった。また完全に曇って16時頃ともなると、周囲はもう結構薄暗さを増している。雲が空をふさいでいたせいで街の騒音がこもっていたのか、今日は終始雷のようなゴローンゴローンという不思議な音が聞こえていた。天気予報には裏切られたが、登り始めに心配した体調もその後は問題なく、前回よりは景色も見えたしまずまずだったかと思う。

自分には雪山に登ろうなどというズクはないので、2,000m級の山に登るのは今年はもうこれで最後だろう。まあ雪山を眺めて楽しむことができる適当な里山を探すのも、これからの季節また楽しかろう。

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コメント

根子岳
こんにちわ。
根子岳は近いので一年を通じてよく登りますが
冬以外の料金徴収がちょっとネックです
レポを見ますとsogenさんは今回は徴収されなかったですか?
2008/11/5 10:18
Re:根子岳
こんにちは。コメントありがとうございます。

賑わうシーズンにはやっぱり料金が徴収されるのですね?
徴収施設が見当たりませんでしたが、車を停めると係員がやってくるのでしょうか?
根子岳は2回目で、以前2003年10月28日にも仲間と登ってますが、その時も看板はあれど料金の徴収はありませんでした。
10月はもうシーズンオフということなんでしょうかね…。
2008/11/8 18:23
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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