【過去レコ】韓国 絶海の孤島・鬱陵島（ウルルン島） 聖人峰 984m /私のウルルン滞在記
Pontaro
- GPS
- 152:00
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 2,307m
- 下り
- 2,317m
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聖人峰（ソンインボン）−道洞（トドン） 2時間
※標高のグラフが最後登り返していますが、これはロープウエイです。
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
船
12.26 秩父＝新宿＝ 夜行バス 12.27 ＝博多＝ 国際線フェリー・カメリア号 12.28 ＝釜山港 ソウル荘旅館 12.29 ＝釜山＝浦項＝鬱陵島・道洞（トドン） サンフラワー号 聖人荘旅館 12.30 道洞−聖人峰（ソインボン、984m）−道洞 聖人荘旅館 12.31 鬱陵島観光 聖人荘旅館 1.1 鬱陵島＝浦項＝釜山 サンフラワー号 1.2 釜山 金井山（クムジョンサン） ソウル荘旅館 1.3 釜山 乗鶴山（スンハクサン） ソウル荘旅館 1.3 釜山 市内観光 ソウル荘旅館 1.4 釜山港＝ 国際線フェリー・カメリア号 1.5 ＝博多＝東京＝秩父 新幹線 ※サンフラワー号は1日1便で、悪天時や波が高い時には欠航になります。特に冬と台風シーズンは注意かも知れません。今回も12/31が欠航になりました。日程に十分余裕を持って鬱陵島に渡る必要があります。 ※行きのサンフラワー号は揺れました。船内はトイレに駆け込む人多数で地獄絵図のようでした。揺れるという感じでなく、高速で航行しているため、波頭で船が跳ねまくるという感じ。船酔いの薬も船内で売られていましたが、覚悟が必要です。船内は密閉空間で、デッキに出て潮風にあたる事もできません。 ※韓国の山を幾つか歩いてきました。聖人峰（ソインボン）には雪岳山（ソラクサン）のような荒々しい岩稜も、漢拏山（ハルラサン）のような標高もありません。しかし、ここには、手付かずの自然と美しい海があります。簡単に行けるところでないのが魅力のひとつにもなっています。 〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜 2001年当時から、鬱陵島は少しずつ変わってきています。訪れる場合は最新情報を入手するようにして下さい。 ◆2018年 島一周道路が開通 これにより、道洞から聖人峰に登って北側に縦走した後、バスで道洞に戻るという事が可能になっています。また、島の北側をバスやタクシーで周遊する事もできるようになりました。 ◆鬱陵空港建設の計画が出ています。 ◆サンフラワー号の引退 船齢25年で2020年に定期運航が中断されたようです。 最新情報を入手する必要あります。 〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜 ◆簡単メモ �，匹海砲△訶腓�？ 朝鮮半島の東約170キロの東海に浮かぶ島です。領土問題の竹島（韓国名、独島）までは90キロ。 �△匹鵑陛腓�？ 火山島で砂浜や平地は殆ど無く、海岸線はゴツゴツとした岩に囲まれている。人口約1万。主な産業は漁業でイカが有名。 ��どうやって行くか？ 東海岸の浦項（ポハン）をはじめ、いくつかの港から高速艇がでている。 �い匹海貿颪泙襪�？ 道洞なと、町には旅館が多数ある。 鬱陵島のプロモーションビデオがいくつかあります。まずはそれを見て頂くと、どんなところかイメージしやすいかと思います。 https://www.youtube.com/watch?v=jMXFSP1x3SE https://www.youtube.com/watch?v=aByh3HAC1Jw 日本語公式サイトも参考になります。 http://www.ulleung.go.kr/japanese/ 宿泊施設の情報もあります。鬱陵島内には100軒ほどのホテル、旅館、民宿がある。道洞の旅館には宿泊者がいましたが、満室になる事は無いと思われます。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
登山はピストンで、危険なところはありませんでした。積雪は山頂稜線の深いところでひざ下くらいでした。道洞を出ると、日陰にうっすら積もっていました。 ※島の北側へと縦走すると味わい深い縦走となりそうですが、当時は、島周回道路が無くピストンにしました。現在は周回道路ができており、例えば、島の北側へ縦走した後、バスで道洞に戻る事ができます。或いはバスで北側に出て、山越えで道洞に戻る事もできます。 ※島周回道路ができ、一周すると50キロほどです。途中トンネルありますが、徒歩や自転車で1日かけて回ってみるというのが、再訪できればしてみたい事です。 〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜 登山地図を以下に入れておきました。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/showfile.php?fid=18875 これはソウルで購入した、成地文化社の1998年出版の200山というガイドブックにあったものです。島周回道路ができる前の地図ですが、山のルートは大きく変わっていません。 また、以下は日本語の韓国地図です。 https://map.konest.com/dpoi/100282904 〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜・〜〜 ◆インターネット上に投稿されている鬱陵島・聖人峰の記録 （1）羅里盆地（ナリブンジ）→聖人峰→道洞の縦走 2010年9月1日 水岡ゼミ様 http://hit-u.ac/excursion/10TsushimaUlleung/0901/ 道洞から島の西側を経由して、羅里盆地に車で移動。2010年当時も鬱陵島東側の道路はまだ未完成であるが、西側経由で北側へ行けるようになっていたみたいです。羅里盆地から聖人峰山頂稜線にゴンドラケーブルが掛かっていますが、これは軍の物資運搬用で一般客は乗れない。 （2）道洞→聖人峰→羅里盆地 2014年11月20日 霞山会・森正哲央様 https://www.kazankai.org/korea_mountains_list.php?no=44 羅里盆地（ナリブンジ）〜天府（チョンプ） バス1日9本 天府〜道洞 バス1日18本 羅里でバスに乗っても天府で乗り換えですし、羅里から天府は歩いても1時間弱なので、天府まで歩いてバスに乗るのが良いかもしれません。 (3)聖人峰紹介 写真とルート https://www.trippose.com/tour/seonginbong-peak (4)2015年8月31日 関根 茂子様 http://wanli-san.com/m-essay/sekine/2015-11-208.pdf |
| その他周辺情報 | �‘仔兇砲蓮⇔戮離圈璽�にロープウェイ（独島展望台ケーブルカー）がかかっています。道洞を見下ろせるのと、聖人峰のよい展望台になっています。運が良ければ、竹島（韓国名、独島）が見えるかも知れません。 �⊥砧妖腓亮�囲は奇岩が多数で、バスやタクシーで見て回る事ができます。 自分はかないませんでしたが、車で北側も回れると有意義なものになりそうです。遊覧船で島めぐりしたり、竹島を散策したり、次回機会あればしてみたいと思っています。 ※kodeyanさんの旅行記 https://4travel.jp/travelogue/10280701 三仙岩、象岩、錐山、竹島など �Ｆ仔兇�ら海岸線の散策路が続いています。美しい海を見ながら散策できます。 ※道洞には雑貨屋さんがあり、大概なものは現地で買えます。 |
| ファイル |
鬱陵島地図
（更新時刻：2021/06/04 14:14） |
写真
サンフラワー号に乗船 2,394t、定員920名。船齢25年で2020年に定期運航が中断されました。代替客船選定中のようで、もうサンフラワー号は乗れないようです。最新情報を入手する必要ありそうです。鬱陵島住民にすると、死活問題ですね。早く決着してほしい。
道洞には隣のピークにロープウェーがかかっています。独島展望台ケーブルカーです。行ってみました。1200ウォンでした。晴れていると、約90キロ先の独島（日本名竹島）が見えるらしいです。独島へは鬱陵島から観光船も出ている。ロープウェイの営業時間は確認しませんでしたが、夜来れれば、道洞の夜景も綺麗そうです。
ロープウェイの営業時間は確認しませんでしたが、夜来れれば、道洞の夜景も綺麗そうです。
ロープウェー山頂駅から。丁度、サンフラワー号が出航するタイミングでした。道洞の港では、サンフラワー号が白いジョットの水流吹いて、まもなく出航するところでした。
1
翌日は波が荒いためサンフラワー号が欠航になってしまい、もう一泊鬱陵島に泊まって鬱陵で年越しです。1日時間ができたので、タクシーをチャーターして、島内めぐりです。この島は、傾斜が厳しく、また冬は積雪もあるため、タクシーはSUVでした。
竹島（チクド）。この島は日韓の領土問題でもめている島ではありません。鬱陵島の北東4キロに浮かぶ島です。領土問題の島は、日本名の竹島（タケシマ）、韓国名独島（ドクト）で、鬱陵島から約90キロ先ですが、天気が良いとなんとか見えるとの事。名前が紛らわしいです。竹島は道洞から船で20分で、観光もできる。1世帯二人が住んでいる様です。水道無く雨水利用とありました。
竹島は道洞から船で20分で、観光もできる。1世帯二人が住んでいる様です。水道無く雨水利用とありました。
島内観光。車で行けるところまで来ました。どこも荒々しい岩だらけです。2018年島一周の道路が完成したが、当時は、島の北にいくには船しか交通手段が無かった。尚、2025年、空港建設の話もあるようだ。
1
ようやくサンフラワー号に乗船できました。21世紀、私はここで年越ししました。元旦の朝です。カウントダウンも町内は静かで、厳かな気分で新年を迎えられました。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒（保温性）
地図（地形図）
計画書
筆記用具
ガイド地図（ブック）
常備薬
携帯
時計
タオル
カメラ
|
|---|---|
| 備考 | 思ったほどは雪は深くありませんでした。12本歯アイゼン、ピッケルでしたが、軽アイゼン、ストックでも登れたと思います。しかし、豪雪地ですので、十分な装備の準備は必要になります。 |
感想
12.26 秩父＝新宿＝ 夜行バス
12.27 ＝博多＝ フェリー
12.28 ＝釜山港 釜山市内泊
12.29 ＝釜山＝浦項＝鬱陵島道洞 聖人荘旅館
12.30 道洞−聖人峰−道洞 聖人荘旅館
12.31 鬱陵島観光 聖人荘旅館
1.1 鬱陵島道洞＝浦項＝釜山
日韓の領土問題でもめている日本海の竹島（韓国名独島）から約90キロのところに浮かぶ鬱陵島（ウルルンド）という周囲50キロほどの小さな島がある。気象図を付けた人であれば、入電のある島なのでピンと来るであろう。
この鬱陵島には聖人峰（ソンインボン）という984mの山があり、前から気になっていた。2001年の正月休みを利用して出かけてみた。飛行機が取れなかったので、博多発の国際フェリー・カメリア号に乗るべく12月26日、新宿発の夜行バスで出発。釜山に上陸できたのは28日。更に鬱陵島へのアプローチも船になる、東海沿岸の街から幾つかのフェリーが出ているが、冬季は釜山の北、浦項（ポハン）から出航する高速艇サンフラワー号のみである。29日、浦項を10時に出航したサンフラワー号は波の高い東海を約200キロ、1時半頃に道洞（トドン）に入港した。新宿を出発して実に4日目である。港にはイカ釣りの船が並び、街のあちこちでスルメの天日干しが並べてあった。海は凄く綺麗で、入り江の海の底にいるウニも手に取るように見えていた。鬱陵島は韓国人にとってもなかなか足を運べないようで、韓国人の知人の中にも訪問した人はいなかった。この時期もサンフラワー号は比較的混んでいた。道洞ではホテルが数軒と、たくさんの旅館、民泊が軒を並べており、入り江からすぐの聖人荘旅館（2万ウォン）に宿を取った。町中にも少々雪があった。結局、3泊し鬱陵島で年越しになった。当初2泊を予定していたが、波高く、大晦日のサンフラワー号が欠航になったためである。しかし、1日余裕ができた事で、島内観光もでき、結果的に良かった。
冬の鬱陵島航路は、波高く、大きな高速艇も波頭で船が何度も飛び跳ね、船酔いがひどかった。船内のトイレに駆け込む事もあった。帰りはそれほど酷くなかったが、船酔いひどい人は覚悟必要です。
30日、聖人荘旅館を後にする。装備は様子が分からなかったのでプラ靴、アイゼン、ピッケルの冬装備で来た。まだこの程度の雪であれば、アイゼンは軽アイゼン、ピッケルはストックでも十分かもしれない。自分は軽アイゼンを持っておらず、12本歯のアイゼンを持って来ていたが、道洞（トドン）の雑貨屋で軽アイゼンが7千ウォンで売られていた。日の出を待って旅館を出る。無風、快晴で絶好の登山日和だった。旅館では山好きな韓国人女性も一人泊まっており、朝、少し話ができた。聖人峰に登ってくる旨、話をして出発した。
登山口は市街地を抜けてT字路を�愼供淵船腑疋鵝砲箸枠紳个諒�に200mほど行ったところ。ここから更にコンクリート道を10分ほど行くと登山道が始まった。アイゼンを付けていると後続の韓国人単独行に追いつかれ、一緒に登り始めたが、ペース合わず先に行ってもらった。日陰には5センチほどの積雪がある。振り返ると道洞（トドン）の町並みが見え、日の昇った海がキラキラと綺麗だった。途中、ベンチに小さい小屋があった。大きなピークを右側に巻き始め、斜面を行く。急なトラバースが2か所ほどあったが、注意箇所はここだけであった。急斜面の途中に東屋があり、一休みできた。振り返ると、�愼兇旅祖�が箱庭のよう。ヤマガラかな？、チュンチュンと近寄ってきたので、ビスケットを崩しておいたら食べてくれた。再び登り出し、主稜線に戻ると山頂は近かった。ひざ下くらいの軽いラッセルも何ともいい感じ。途中で別れた単独行が早くも下山してきた。誰も居ないので、言葉の通じない自分でも嬉しそうで、韓国語で何やら話している。汗だくで登っていたので、自分は眼鏡が曇っていた。その韓国人は、ザックから真新しいバンダナを取り出し、自分の頭に巻いてくれた。黄色い鬱陵島の地図が書かれたバンダナだった。優しい方だった。そのバンダナ、何年も大事に使っていたけど、どこかで無くしてしまった。
稜線に出た後、30分程で誰もいないひっそりとした山頂に達した。反対側も手前側ももちろん海。運悪く、風、雲が少し出てきたので、カップラーメンを食べたあと下山開始した。下山は同じ道を戻った。北側へ縦走できれば味わい深い山歩きとなっただろう。
結局、単独行者一人に会っただけの静かな山だった。山頂での積雪は、吹き溜まりでも50センチほど。道洞からのトレースはしっかりしていたので、時々登山者があるものと思われる。島の北側へ向かうトレースは、薄いトレースがわずかに残るのみであった。
下山して、道洞の隣のピークにかかるロープウェー（独島展望台ケーブルカー）に乗ってみた。道洞の街や聖人峰の展望台になっており、またサンフラワー号が丁度出航だったので、出航の様子がみれた。天気が良ければ独島（日本名竹島）が見えるようだが、水平線は白けており分からなかった。晴れた夕方、双眼鏡があると独島が見えるかもしれない。
翌日、鬱陵島南側をタクシーで観光した後、帰ろうと港に向かったが、波高く欠航とのこと。鬱陵島でもう一泊し年越しした後、元日のフェリーで浦項に戻った。道洞の街中にはインターネットカフェ（PCバン）があり入ってみた。鬱陵島で、PCバンがあるとは思っていなかったのでびっくり。店内は、若者が多数いて、ネットゲームに夢中の様だ。韓国PCでは日本語を打てないが、グローバルIMEで日本語環境をダウンロードすれば、日本語も打てるようになる。ホームページの掲示板に書き込んでみたり、メールを打ったりできた。
浦項に戻った元旦。浦項で起きた事です。フェリー乗り場から、浦項までのタクシーは一緒に船を降りた女性3人組に声をかけられ、タクシーの相乗りをした。浦項に着き、女性達からタクシー代を受け取り、自分がまとめて払う形になった。しかし、タクシーの運転手が法外な代金をふっかけてきた。女性達はもう下車して駅に入っている。暫く、運転手との攻防が続いたが、運転手は全く折れないため、言値を支払ってタクシーを降りた。正月早々、嫌な思いをし「くそっ」って思った。浦項駅に入ると、釜山への列車が間もなく入線するため、切符売り場には長い列ができていた。これでは間に合わないなと思った時だ。列の前の方で、先ほどの女性達が切符を無事買えたようで、その女性の一人が、釜山行の切符を1枚、自分に差し出した。ありがとうと言って受け取り、運賃支払おうとしたら、女性はもう改札を抜け行ってしまった。女性達を追いかけたが、追いつけなかった。タクシーの一件で、韓国に対するイメージが悪くなりかけていたが、一気に帳消しにされた気分だった。女性達は、タクシー降車に手間取り、切符を買えなくなる自分の事を心配してくれたのだろう。正直、日本人は、ここまでできないな。でも、困っている人を見たら、躊躇せず声をかけたいものだと感じた一件だった。
釜山に戻り、金井山（クムジョンサン）、乗鶴山（スンハクサン）に登って帰国した。鬱陵島は予備日が必要であるが、今回のように予備日が余ったら、どこかで山歩きに充てるのがよさそうだ。
金井山（1月2日）
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3197308.html
乗鶴山（1月3日）
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3218042.html
1月5日、日本に帰国。
帰りの新幹線車内の電光掲示板。「剣岳で雪崩遭難」の表示に釘付けとなった。事故にあったのは名古屋拠点の山岳会で、一人は知人だった。
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