取立山☆雨に濡れそぼつ花々を求めて


- GPS
- 03:08
- 距離
- 6.6km
- 登り
- 555m
- 下り
- 546m
コースタイム
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
梅雨前線は南下したものの日本海側を通過する低気圧のせいで、北陸方面は天気が悪い。当初は午後には雨が上がることが期待されたが、どうやら雨が遅くまで残るようだ。水芭蕉と雨に濡れた山荷葉を期待して取立山に向かうことにする。この時期はムラサキヤシオの花も期待できそうだ。県境を越えての移動は気が引けるところではあるが、さすがに雨の中を登る物好きは少なかろう。
福井平野に入ると山々には厚く雲がかかっている。中部縦貫道に入り、勝山に向かうと早々に雨が降り始めた。勝山の市街を通り抜けて、いこいの森へと入る林道に入ると、車を停めて山菜を採っている方達がおられた。キャンプ場はロープが張られ、閉鎖されているようだ。
登山道に入るとすぐにチゴユリの大群落が現れる。左から沢音が聞こえてくると、登山道にはサンカヨウの群落が現れる。残念ながら花はほとんどが終わっているが、わずかに一輪、咲いている花を見つけることが出来た。雨に濡れた花弁は程よく半透明になっている。
先に進むとすぐに大滝が現れる。雨のせいかかなり水量が多い。滝下に下降しても滝が大きく、滝の全景を写真に収めることが出来ない。丁度、雨は降り止んではいたものの滝下では水飛沫が激しく、まるで雨の中にいるかのようだ。
沢沿いに少し降ったところでいざ、滝の写真を撮ろうとすると、「書き込み禁止」のエラー表示が出て写真を撮ることが出来ない。もう一枚予備のSDカードを用意していれば良かったのだが、SDカードのメモリーは十分に余裕がある筈だったので、今回は予備を持ち合わせていない。ここからはiphoneのカメラに頼るしかない。
すぐにカメラが機能しないことを残念に思う事態に遭遇する。登山道脇の草叢に一輪の銀蘭を見つけるのだった。
沢を渡渉して右岸を登る。尾根に登ると、道の両側は灌木帯となる。いつしか雨足は緩くなり、濃い霧の中を歩いてゆく。晴れていたら相当に見晴らしが良いのだろうが、霧の中を歩くのも幻想的だ。
こつぶり山が近づくと、尾根上には紅紫色のムラサキヤシオ・ツツジが登場する。アカヤシオ・ツツジのように花弁と花が大きく、葉が成長したものは葉縁が褐色に変化している。
オオカメノキの白い花が花盛りだ。タムシバの花もまだ咲いている。さすがに北国の春は遅い。京都の北山では3月下旬から4月の上旬にかけて咲く花が今頃になって花盛りであることに今更ながらに驚嘆するのだった。
コツブリ山の山頂から南下すると、霧の中から人の声が聞こえる。水芭蕉の群落地から丁度、若者の集団が出てこられるところだった。「先生」という言葉が聞こえたので、おそらく高校のワンゲル部のように思われる。
群生地の入口では既に葉が大きく成長してしまったものが多いが、奥へと進むにつれ見頃の水芭蕉の花が多く見られる。霧の中に一面に広がる水芭蕉はなんとも美しい。
遊歩道を周遊すると、水芭蕉の他にも数多くのショウジョウバカマの花が咲いている。谷の奥ではまだ雪が残っている。道の周囲ではイワウチワの群落も現れた。雨に濡れて花ほとんどの花が俯いているのは仕方がない。
登山道に戻るとすぐに立派な避難小屋に到着する。取立山に向かって進むと、ここでも登山道の周囲を華やかに彩るムラサキヤシオの紅紫色が目を惹く。なだらかな灌木の尾根を進み、わずかに登ると取立山の山頂に到着する。
下りの尾根では早々に樹林の中に入る。ブナの樹林を下るにつれて急速にムラサキヤシオは姿を消す。ヤシオ・ツツジは全般に標高の高いところでのみ咲くらしい。
再び雨足が強くなってきた。樹林の中では黄色く花を付けたクロモジが目に付く。花がなければ樹木の同定が困難だろう。尾根の末端から九十九折で斜面を下るとまもなく駐車場に到着する。京都への帰路につき、滋賀県に入ると青空が広がっている。比良の山々からも雲が取れつつあるようだ。
自宅に帰ってSDカードをPCに差し込むと「ファイルが破損しています」との表示が出る。カードが修復されるとカメラも問題なく作動してくれるのだった。
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