庚申山〜鋸岳〜皇海山〜六林班峠〜庚申山荘
- GPS
- 10:40
- 距離
- 19.9km
- 登り
- 1,954m
- 下り
- 1,940m
コースタイム
全行程:9時間45分
天候 | 曇り時々小雨のち晴さらに夕立ち |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・かじか荘からの林道歩きは泥濘あり。 ・庚申山荘から庚申山までは岩場あり。鎖・梯子。整備はされている。 ・庚申山〜鋸岳の間も岩場・鎖・梯子あり。但し笹薮がうるさい。注意しないと道を外す。 ・鋸岳からは急坂。皇海山も登りはきつい。 ・鋸岳から六林班峠までは、笹薮で道が不明瞭。要注意。 ・六林班峠から庚申山荘は、笹薮もそれほどではなく明瞭だが、道は長い。 |
写真
感想
皇海山に登るには、距離があって時間がかかるが
やっぱりやるからには、庚申山から鋸岳を経て登りたいと思っていた。出来たらコウシンソウも見てみたい。
朝の3時に家を出て関越・北関東自動車道を乗り継ぎ、大間々から足利方面へ北上する。
遠い。たっぷり2時間以上かけて銀山平についたときには、すっかり明るい。車が2台既に停まっている。
なんと関東地方の梅雨明けとか!!昨日発表だと。なのにラジオは北関東今日は雨と言っている。
空を心配しながら出発。曇り空。林道を一の鳥居まで1時間。途中ぬかるんで水溜まり有り。
一の鳥居はだいぶ年期が入ってさびれた感じ。ここがかつてのそっちこっちにある「庚申塔」の信仰の
対象として江戸時代参詣が盛んだったとは思えない。庚申信仰自体がおぼろ。
一の鳥居から庚申山荘まで1時間。みっちりと汗をかく。途中鏡岩の伝説等をみながら辿る。途中猿田彦神社跡を通る。
六林班からの帰り道で見晴台の分岐でサルの一群に遭遇したが、庚申山はサルにゆかりのある山らしい。
庚申山荘到着。林間にぽっかり空いた草原に、でぇーんと建っている。山小屋らしい建物だ。
周りの草原にクリン草が咲いていてとてもよい雰囲気。でも空はどんよりとして、今にも泣き出しそう。
早々に出発。間もなく、屏風のような岩場。くぐるようにして登って行く。岩場の連続である。
鎖場は足場がしっかりしている。途中の岩場で見晴しが良いところがあり、富士山か?と思う山型が!
うっすらと見えたので"もしや?"と思ったが、どうも浅間山らしい。
南に青空が見えるが、あたりはますます雲が厚く、ポツリポツリと来た。頼む、もってくれ。
庚申山頂は、樹林の中。少し北に行くとこれから辿る鋸岳と皇海山。そして日光方面を望む。
皇海山は雲がかかっていて、こんもりとした裾が見えるのみ。日光方面も同様。
これから鋸岳の上り下りが続く。途中腰ぐらいの笹薮で道を少し見失った。慎重に。
岩場は両神山八丁尾根とかに比べれば楽勝。途中ウサギギクとかタカネバラとかコザクラとかが
ご褒美のように少しずつ咲いていて嬉しい。このコースを来た甲斐があったというものだ。
鋸岳手前で、皇海山の雲が取れて全体を望む。針葉樹に包まれたその容姿は、どっしりと盛り上がっている。
鋸岳からの下りが急だ。不動の分岐からは登山者も増えて20人位。途中陽気な歌いながら登る人がいた。
4人組の一人が「〜はぁ六根清浄、お山は晴天」と威勢がいい。なんだ?と思ったら頂上で謎が解けた。
その一行は頂上に着くなり、A44枚ぐらいの紙の手製の横断幕を広げ記念写真を撮った。
「日本百名山全山登頂達成記念○〇○○君」とある。どうも100番目が皇海山であり、
今日この日だったようだ。缶ビールで乾杯してウキウキししている。陽気だ。
沼田方面から林道を詰めて短時間で登るのが、今ではすっかりメインになったようだが、
やっぱり皇海山は後回しになるらしい。100名山登山の人気を目の当たりにした瞬間だった。
そのコースからの人に聞くと、林道歩きはずっと植林の中で、景色もなく花もなく単調との事、
庚申山からのコースを来て良かった。花も眺めもあり、コースも変化に富んで楽しい。
下山は鋸岳まで登りかえして、六林班峠を目指す。この鋸岳〜六林班峠までが難所だった。
笹薮が深く背丈を超える。足元には倒木。いたるところに隠れていて危険。
道はあるのだが、藪漕ぎが延々と続く。心細くなってくる。熊に遭遇?今話題のマダニにくわれる?
ビクビクしながらも六林班到着。その先も袈裟丸まで続くのだろうか?
木の幹に慶応大の昔の記念パネルが貼ってあった。かつては良く歩かれていたらしい。
六林班峠からは、笹薮はあっても腰より下ぐらい。だいぶ歩き良い。但し長い。
山襞に沿って歩き、細い谷川を8本ぐらい超えて、斜面を横切る道が続く。
ほとほと飽きてきたころ、「見晴台分岐」の標識。ああここまで来たか、寄って行くか、と思った途端
あたりがザワザワと騒然となった。『何?』と見ると、サルの群れ!
いるいる。慌てて逃げる奴。地面を走る奴。木から木へ飛び移る奴。ケンカする子ザルの声。
子ザルが多い。枝にしがみついてこっちを見ている。見てる見てる、いっぱいいる。
「見晴台」の方を見ると、地べたに大きめの奴が座ってこっちを見ている。風格がある。こいつがボスか。
写真を、と追いかけたが、中々ピントが合わない。このボスザルだけを辛うじておさめた。
庚申山荘到着。途中ぽつぽつ来たのに、山荘に戻って見上げると、ぽっかり空いた真上の空が、青い。青い。
そうね梅雨明けねという青空だ。
小屋の人に聞くと、コウシンソウは既に時期を過ぎてしまっていて、6月中との事。
昔より咲く時期が早くなっているとも聞いた。今度来る時の宿題だ。
帰りに「庚申七滝」を見物。これも庚申信仰に関連してお参りに来る客が名所として見たり、また体を清めたとも。
但し現在は、橋のように続いていたらしい遊歩道も、川の水流の自然の脅威で壊れてしまい、通れない。
せっかくだからと、無理矢理滝壺近くに降りてみれば、バランスを崩して右足を登山靴ごと水の中へ。
まったく何やってんだと気持ちも暗く落ち込んだが、暗いのは心だけでなく、
気づいたら、空が急激に暗くなっていて、"あらら?"と思う間もなく強いにわか雨。
一の鳥居からの林道歩きの間、傘を出してさしたが、傘で間に合う雨ではなかった。
1時間のうちに胸から上以外はびっしょびっしょ!ずぶ濡れになってしまった。
片足川に突っ込んだなんて後悔は、とっくにどうでもいいぐらいにぐっしょりで、ひとり笑ってしまった。
この大雨も車に着くころには止んでしまうのだから、山の天気は恐るべし。岩場で無くて良かった。
庚申山〜鋸岳・皇海山は、いろいろあって実にオモシロイ。
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