【過去レコ】2001年 スコットランド・ベンネヴィス 1344m

- GPS
- --:--
- 距離
- 22.3km
- 登り
- 2,185m
- 下り
- 2,193m
天候 | 曇り時々雨 |
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アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
8月11日 ロンドン=グラスゴー=フォートウイリアム 8月12日 ベン・ネヴィス登山 フォートウイリアム 8月13日 フォートウイリアム=グラスゴー=エジンバラ=夜行バス 8月14日 =ロンドン 8月15日 ロンドン 8月16日 ロンドン 8月17日 ロンドン=モスクワ= 8月18日 =成田=秩父 |
コース状況/ 危険箇所等 |
UK最高峰。ルートはまたよく踏まれたトレッキングコースで問題ありませんでした。但し、ミストに覆われると山頂付近が少し分かりにくく注意。下部のルートは綺麗に石積みされていました。山頂付近はガレ場になっています。山頂は広く、1883年に作られ21年間稼働した測候所があったが、現在はその廃墟が残る。年間10万にもの人が登山し、その3/4が今回ルートのポニートラックから登られている。 標高は1344mであるが、フォートウイリアムが海抜0のため標高差は1344mとなる。富士山富士宮口5合目が2400mで富士山の標高差と概ね同じす。登りごたえはある。 幾つか You Tube にベンネヴィス登山の様子が投稿されています。 ルートの様子が分かるのでリンクしておきます。 (1)2016.8月投稿 グレンコー方面から移動 山頂はガス https://www.youtube.com/watch?v=rPRz4rSwx-8 (2)2019.8月投稿 天気はまずます https://www.youtube.com/watch?v=BYLoh4rhJOw&t=7s (3)2019.8月 家族ハイキング いい天気です。 https://www.youtube.com/watch?v=jVRd-ddo_LE ベンネヴィスについて(ビジターセンターHP) https://www.highlifehighland.com/bennevis/ben-nevis-mountain/about-the-ben/ ウェブカメラ https://visitfortwilliam.co.uk/webcam_images ベンネヴィスレースが毎年秋に開催されている。 タフな人たち。信じられない。 https://visitfortwilliam.co.uk/pages/the-ben-nevis-race-fort-william-2266725a |
その他周辺情報 | フォートウイリアムでは市内のOSSIANS HOTELに泊まりました。 http://www.ossians.com/ |
写真
https://www.highlifehighland.com/bennevis/ben-nevis-mountain/about-the-ben/
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
靴
サブザック
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
計画書
筆記用具
ガイド地図(ブック)
常備薬
携帯
カメラ
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感想
イギリスには高い山が無く、特にイングランドは見渡す限り丘ばかりという印象で、山登りの対象になる山は少ない。自分の周りでもイギリスで山に登ってきたという話は聞いたことが無かった。しかし、スコットランドまで行くと、UK最高峰のベンネビス(1344m)を筆頭にたくさんの山がある。2001年の夏休み、そのスコットランドに向かってみた。
スコットランドのグラスゴーで、”SCOTLAND’S 100 BEST WALK" というハードカバーのガイドブックを購入した。紹介された写真を見ると、山はどれも森林限界を越え独特の美しさがある。ヨーロッパアルプスの様な氷河を抱いた山とも違うし、日本のような森の山の美しさとも違う。スコットランドの緯度は、以前登ったカムチャッカと同じくらいであり、北にあるぶん、森林限界も低い。冬季は厳しい山登りになるに違いない。
今回は、コーチ(バス)を使っての移動であったが、時間が許されればレンタカーを借り、スコットランド各地の山から山へ、贅沢に時間をかけて回ってみたいものである。何度も来れないヨーロッパであるので、ロンドン市内での観光、特に博物館巡りもしたいと考えたので、夏休み前半をスコットランド、後半をロンドン観光にあてた。
ベンネビスで登山を終えた日の翌日、エジンバラに向かった。国際フェスティバルが開催されていたためです。コーチの乗り継ぎに手間取り、エジンバラに到着したものの、エジンバラ城は寸前のところで閉門時間となり、入場が許されず残念であったが、メインストリートのロイヤルマイルで繰り広げられていた、世界中から集まった大道芸人によるパフォーマンスは、ロンドン行きのコーチの出発時間ギリギリまで楽しむ事ができ、旅の思い出の一つとなった。短い旅行も、これだけ欲張ると、ずいぶんハードな旅行になってしまった。今度はもう少しゆっくり旅ができればなと思った。
フォートウイリアムという小さなかわいらしい街に滞在し、霧雨の中、ベンネビスの山頂を往復してきた。霧雨で残念と思っていたが、これこそ有名なスコッチミスト。イギリス人画家ターナーの描くイギリスの風景はどれも曇ってばかり、むしろイギリスらしい霧雨の中で登山を楽しめたので良かったのかもしれません。
山自体の標高は低いものの、登山口の標高も低いため登りがいがあった。
以下登山レポートです。
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8月11日
ロンドンから列車で5時間あまり、グラスゴーに着き、その足で、バスターミナルへとやってきた。だいぶ北に来たので、空気はひんやりしている。夕方6時グラスゴー出発のコーチ(イギリスではバスの事をコーチと呼ぶ)は、フォートウイリアム到着が夜9時であった。バスの乗客は6割ほど。週末をフォートウイリアムで過ごすためか、カップルが多かった。コーチがグラスゴーを出ると、ロンドンからの長旅の疲れと適度な揺れもあり、うとうとと寝込んでしまった。グラスゴーを出て3時間弱。急にバスの揺れが多くなったので目を覚ますと、夕暮れの車窓は見事なグレンコーの渓谷を走っていた。素晴らしい風景の中にバスがいた。麓の沢沿いの白い家には、青地に白のバッテン、セントアンドリュースのスコットランド国旗が強い風にはためいていた。右も左も高い灌木の無い山が続いていた。聳え立つ岩山もあれば、尾根が続く峰もある。イングランドは見渡す限りの丘ばかりで山が無かった。とうとうスコットランドにやってきたという感じだった。途中、若者数人が乗り込んできた。彼らは霧雨の中、ずっと道端でカッパを着て、コーチを待っていたのであろう。大きなリュックサックを荷物室に入れると、ドカドカと乗り込んできた。間もなくリニ湖畔に出ると、遅い日没を迎えたフォートウイリアムに到着した。フォートウイリアムでB&Bのホテルは直ぐに取れた。
8月12日
フォートウイリアムに着いた翌日。早速ベンネビスに登りに出かけてみた。フォートウイリアムの登山口はビジターセンターになる。フォートウイリアムの裏山 Cow Hillを回り込んだ場所にあるが、歩いても1時間かからない。登山地図は5万分の1地形図であるOS(Ordnance Survey)の41番がベンネビスの地図になっており、これをフォートウィリアムの街中で購入した。
ビジターセンターから木の橋を渡った所が登山口だった。羊の牧柵に沿って登り始める。ベンネビスの登山道はよく整備されていたが、羊がかなり上部までいるので、沢の水は飲まない方が賢明であろう。またガスると山頂直下が少しわかりずらいが、他は問題無かった。
ベンネビスにはイングランドやスコットランドからはもちろん、外国人も多く登りにきていた。イギリスではキャンピングカーが人気のようで、ベンネビス周辺の渓谷にはキャンピングカーが多数見られ家族連れでベンネビスに登る組みも割と多かった。途中一緒になった、スイス人、ドイツ人の女性二人組と前後しつつ登った。ベンネビスは大変な人気で、たくさんの人がこの日、登山を楽しんでいた。しかし、この日は標高900mから上部がガスっており、時折パラパラ来るときもあった。天気さえ良ければ9時まで明るいので長い縦走もできるかも知れない。
急登を越えると、池のあるベンネビスと前衛の山の鞍部に出た。比較的大きな池であった。ここからトラバース気味に登り、沢を越えるとあとは、ひたすらつづら折りの登山道となった。すっかりガスの中となり、風も強く寒くなってきた。下山してきた人とすれ違った際、Not too far と声をかけられた。傾斜が緩くなり、ルートがわかりずらく、ガスの中ケルンに導かれ山頂に着いた。とにかく寒かった。風よけできる場所を探していると、途中で別れたスイス人&ドイツ人の二人組が登ってきた。こんな天気でも、話し相手がいると寒さを忘れる。暫く山頂にいたあと、二人を残し先に下山開始した。
一気に下って、ガスの下側に出ると、体もポカポカしてきたので、のんびり下る事にした。羊がずいぶん高い所まで登ってきており、休んでいると人馴れした羊が近づいてきてかわいい。くたくたになる頃、フォートウイリアムのホテルに戻れた。
夜はローストビーフにビタービールで乾杯した。
コースタイム
フォートウイリアム〜ビジターセンター 50分
ビジターセンター〜ベンネビス山頂 4時間
ベンネビス山頂〜ビジターセンター 2時間40分
帰国し1月ほど経った9月11日。
アメリカ同時多発テロがおきたのはこの年の事だった。
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