遺体発見につき勘七ノ沢中断し小草平ノ沢へ
- GPS
- 06:55
- 距離
- 2.1km
- 登り
- 288m
- 下り
- 287m
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
写真
感想
受講者さん4名(うち沢登り初めての方2名)を連れて
勘七ノ沢のはずであった。
装備点検して二俣をいざ出発。
すぐに勘七ノ沢へ入る。
すると入って10mほどの沢の右側平地に仰向けで寝ている登山者。
「なんでこんな時間に寝てるのかな」
スルーしようかとも思ったが救助隊心が働き声をかける。
反応なし。
様子がおかしいと思い、手首の脈を探る。
触った瞬間、すでに肌は冷たかった。
よく見ると顔はビニール袋をかぶっている。
「ヤバイ!来ないで」と受講者さんを遠ざける。
すぐに講習を中断し、携帯電波の通じる黒龍ノ滝入口まで西山林道を
車で戻り、馴染みの秦野警察署に通報した。
途中すれ違う登山者には事情を伝え重複通報がないようにした。
再び二俣へ戻り、警察到着まで時間を過ごす。
受講者さんも動揺は見られなかったので
この待機時間にエイトノットやラペル(懸垂下降)の手順を説明する。
警察署の山岳救助隊員や刑事課署員到着。
現場に案内し、その後供述調書を取られる。
過去にもこの供述には時間がかかると知っていたが
終わったのが昼過ぎの12時半頃となる。
遺体が搬送されるのを合掌して見送った。
この方はどういう経緯でこうなってしまったのだろうか。
諦めなければ辛いことの次には大なり小なり良いことが巡ってくる。
人生も何もかも波があるはずなのに。
あとで馴染みの署員に聞いたところ私と同い年だったことが
いっそう身に染みた。
受講者さんが登山ポストの下に置いてあるヒル避け用の塩を
お祓いしましょうとかけてくれた。
皆、平静であったので支流の小草平ノ沢へ入る。
1時間あれば中流部までの連瀑帯を体験できる。
核心の7m滝を登り、これより上流はゴーロとザレの詰めだけなので
地形図を皆で確認し右岸の支尾根へ逃げる。
地形図からコースタイムを算出する方法を教え
受講者さんに概ね登山道までの所要時間を出してもらってから登る。
12分半予定のところ11分で一般登山道に出て下山した。
「今日は一生忘れられない沢登りですね」
アクシデントにも関わらず皆さんの声が何となくうれしかった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
kamogさん、こんばんは。
カスタマイズした地形図の蛍光イエローで塗られたところは「傾斜が急な場所」ですか?
kamogさんの講習を受けてから地形図の谷に自分で青い線を補うようにしています。この前の檜洞遡行で道に迷った時、この自分で入れた青線のおかげで助かりました。線が有ると無いとでは沢の見え方が全然違いますね。
が、kamogさんのようには、私はまだ小さな谷間まで読み取って細かく線を入れられないでしょう。もっと慣れが必要なようです。
遺体発見は…何と言うか、言葉がありません。
melonpanさん
黄色のラインマーカーは総じて「危険と思われる場所」です。
だいたい以下のような箇所ですね。
・等高線が密な尾根や谷
特に等高線が密で平行になっている箇所
尾根の場合はガケやそれに近い傾斜で
沢の場合は、滝になっていることが多いです。
・地形図に岩場やガレ、ザレ、崩壊地マークが表記されている箇所
・太った尾根の分派点(迷いやすい箇所)
・痩せ尾根(特にコル)
・登山道が沢を横断する箇所
沢を渡った先に登山道が伸びているわけではなく
水流跡を踏み跡と間違って沢に迷い込みやすい
その他、エリア特性の危険箇所もあれば追記していますね。
それから緑のラインマーカーは「人工物」です。
すなわち、そこまで辿り着けば何かしらの安全圏です。
例として、道路、一般登山道、小屋、(今は地形図から割愛されているが)送電線など。
黄色にしているのは「注意信号」
緑色は「GO!(安全)信号」
といったイメージです。
よくわかりました
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する