梅雨明け猛暑の塔ノ岳-三ノ塔尾根
- GPS
- 07:14
- 距離
- 16.8km
- 登り
- 1,514m
- 下り
- 1,533m
コースタイム
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 1:34
- 合計
- 7:13
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・大倉尾根、表尾根は整備良好。ただし、行者ヶ岳、烏尾山付近は一部ブッシュがかぶさってきており、道端のイバラにも要注意です。 ・三ノ塔尾根は全般に木段が傷んでいますが道ははっきりしています。林道が増えたので「登山道」の表示に注意。最後は地面に置いた「戸川方面」という古い道標に従って尾根を右に下り、牛首へ至ります。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
GPS
|
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感想
千葉・鋸山郡界尾根から帰って、右膝に痛みが走ることが増えた。医者にアンクルウエイトを付けた速歩トレーニングはやめた方が良いと言われ、自転車などに切り替えてリハビリすること2か月。梅雨も明けたので膝の具合を見ようと山へ向かった。
久々のリハビリ登山ゆえ行き先に悩んだが、整備が良くて逃げ込む茶屋も多い大倉尾根を選択。ここなら引き返すのも簡単だ。もっとも、大倉のバス停から歩き出した早々の暑さには、ちょっぴり後悔した。熱中症になりかけた3年前の二の舞は演じたくない。
猛暑とコロナの緊急事態宣言等のせいか、登山者の数は春秋ほどではない。見晴茶屋裏の急坂を調子に乗って一気に通過したらどっと汗が出た。ただ、道の谷側に寄ると涼しい微風が上がってくるので、なんとかしのげそうだ。
駒止茶屋の上のベンチで汗拭き休憩を取り、木道を行く。右手に見える表尾根はガスの中。堀山の家前で思わず「まだ550mもあるのか」と言葉が漏れたのは体力低下の証でしかない。だんだん動かなくなってきた脚に鞭打って、花立の階段地獄300段以上を登り切った。いつの間にかガスは去って朦気の中に連なる稜線が見渡せる。もくもくとした白い雲の連なりにヒヤリとしたが、おそらく積乱雲にはならないだろうと読んだ。
階段地獄以降、金冷シ付近を除けば日影を作る木々はまばらとなる。暑さに加えて今日の日差しは格別の強さだ。先日、昼間に自転車で1時間走ったら両腕が真っ赤になって懲りたので、念入りに日焼け止めを顔と腕に塗り込んできたが、頂上に着いたら塗り直した方がいいかもしれない。
暑さと汗拭き休憩で時間がかかったが、何とか3時間を切って塔ノ岳着。汗を拭いて尊仏山荘に逃げ込み、缶ビールで昼食とした。カップ麺や飲み物を求める客は引きも切らないが、なぜか中で休む人はおらず、最後まで貸し切り状態。ボッカを続けるチャンプこと畠山さんが7000回超の登頂を果たしたお祝いの飾りを、小屋番さんが外すところだった。
増設した太陽電池の電力を小屋でも使うのかと尋ねると、「あれはトイレ専用」との返事。「プロパン使わなくなったら、ボンベ上げてくる畠山さんが困るんじゃないかな」と笑っていた。冗談はさておき、なかなかオール電化の山小屋とはいかないだろう。
さて、ここまで膝は特に問題ないようだし、疲れもいくらか取れたので、表尾根を三ノ塔まで辿って大倉へ下山する当初計画を完遂することにした。全般としては下り基調だから体力的には楽だ。南から稜線を微風が吹き渡り、暑さもさほど感じない。
木ノ又小屋を通過する際、ふと裏手に新しい小屋が立っているのが見えた。覗いてみると2つのトイレだった。その前に舞台のような巨大休憩ベンチ?もしつらえられている。以前、トイレの場所を尋ねた男性に、小屋の人が「トイレは女性専用なので、男性は裏の先の方で済ませて」と答えていたのを思い出した。
新大日から見下ろす先は薄めのガスが漂って、時おり日が陰るのは涼しくていい。ハイカーは少なめで、少なくとも追い越し・追い抜かれはなく、気を遣わずにマイペースで歩けるのもありがたい。行者の鎖を越え、イバラに気を付けながら時にかぶさっているブッシュをかき分けて進む。烏尾山へのわずかな登り返しで息が上がり、山頂でウオーターブレイクにした。
鋸山で懲りて2.5L持参した水だが、この暑さではなお不足だったかもしれない。残り1L足らずとなり、少し倹約して歩くことにした。とりあえずは最低鞍部への下り木段だから、汗をかくことは少ない。一方、三ノ塔への登り返しでは雑木とブッシュに風を遮られた陽だまり区間を歩くことになり、その蒸し暑さに辟易した。
山頂近くでやっと風が吹き渡り、生き返った心地がした。若者グループら数人が休む三ノ塔山頂で汗を拭い、下山態勢を整える。膝は休憩後、歩き始めてしばらく違和感めいた感触があるものの、歩いているうちに解消するようだ。医者は膝軟骨に異常はないと言っていたが、潤滑が悪くなっているのだろうか。
三ノ塔尾根は、20年くらいたっていそうな木段が続くある意味単調なルート。杉の植林帯の中だが、道迷いの心配は少ない。やがて勾配が増して標高1000mを切った先で、女性2人に追いついた。70歳台見当とその娘くらいの年齢の2人で、「道を間違えちゃった」と年配の女性がポツリ。ここがどこか分かっているのだろうかと心配になり、「大倉へ下りますか」と尋ねると、若い方が「牛首まで行ってそこでタクシー呼びます」と答えたので安心した。進めないわけではないようなので、失礼して進発した。
この先、記憶にあるより新しい林道との交差が増え、ところどころ新しく補修した木段も現れた。牛首の林道へ下りる付近の記憶が薄れ、尾根を直進する林道と地面に置かれた「戸川方面」と書かれた道標のどちらを辿ればいいか、しばし逡巡。地図で戸川が大倉の先の地名と確認して、道標通り右へ下る道を採った。
日差しはなお暑く、標高700mを切ったあたりから時々そよぐ風も生暖かくなっている。牛首からの林道が午後の日が遮られる東斜面を行くのは助かった。林道歩きの途中でついに持参の水が尽きたが、もうあと少しだ。牛首から40分、水無川を渡る風の吊り橋に到着。橋の上は直射日光が暑い。せっかく乾きかけた登山シャツにじっとりと汗がにじみ出した。早く冷たいものが飲みたい。
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