念願、だけど苛酷な大雪山旭岳〜トムラウシ縦走



- GPS
- 40:22
- 距離
- 49.0km
- 登り
- 2,773m
- 下り
- 3,180m
コースタイム
7:00ロープウェイ姿見駅-9:10旭岳-11:20北海岳-13:20白雲岳-14:10白雲岳避難小屋(テント泊)
8/16
5:30白雲岳避難小屋-9:00忠別岳-12:20化雲岳-13:45天沼-15:30南沼キャンプ指定地(テント泊)
8/17
6:00南沼キャンプ指定地-6:30トムラウシ山頂-7:00南沼キャンプ指定地8:00-8:50前トム平-9:20コマドリ沢-11:10カムイ天上-13:00トムラウシ温泉
天候 | 8/15 ガス、ガス・・・夜間風&雨 8/16 ガス時々気まぐれに晴れ&雷雨 8/17 くもり時々雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
※ルートは手書きですので、ご注意ください。 ■北沼分岐からトムラウシ山を経由せず直接南沼キャンプ指定地に向かうルート 途中でトムラウシ山に向かう道が派生しているため、迷いやすい。 山側に向かう道はトムラウシ山に向かうと考え、できるだけ沼に沿った道を行く方が良い。 ■白雲岳避難小屋・南沼キャンプ指定地ともに水場あり。但し煮沸は必要。 ■コマドリ沢からカムイ天上の泥道を歩く心得 トムラウシ温泉の掲示板には、「神々と泥遊びをする場所と思って、楽しみましょう」と書かれてあったが、それくらいの開き直りが必要。 ■アプリField Accessを使ってのルート記録の注意点(私だけかも) 電池の消費が激しいので、テント場に着いたら一時停止して電源を切り、翌日また電源を入れ、記録再開、としたら1日目のルートしか記録していなかった(泣)充電用電池12本が全て無駄(号泣) ■でもGPSは必須(道迷いした時役立った) |
写真
感想
ずっと、この日のためにトレーニングを積んできた。
念願の大雪山旭岳〜トムラウシ縦走。
大量遭難者が出たルートだって、ヒグマがいたって、エキノコックスの心配があったって・・・それを上回る素晴らしい景色が広がってるはず!
と勢い勇んでいたのだが・・・予報は前後1週間ずっと悪天候。予備日も設けてきたけど、1日2日じゃ天気が回復しそうもない・・・という訳で、危なくなったら勇気ある撤退、と決めて強行いたしました。
1日目はガスの日。旭岳ロープウェーを降りた時から、視界は5mほどしかきかず。
旭岳までの道、途中シュー、シューって大量のガスバーナーを使ってるみたいな音がしてたのは、硫黄の噴出音だったのですね。
旭岳に到着しても、一面霧。そこから白雲岳までも、あぁ本当だったらゼブラの山肌が見えてるんだろうなぁと妄想しながら霧の中を歩く。
白雲岳避難小屋でも霧は晴れず、結局一日ほとんどガスの中だった。テンション↓。
2日目、やはりガス。かなりの水分を含んでいてテントも何もすべてびっしょり。ただここで待機していても天候回復の見込みがないため、とりあえず、歩き始めることにした。
1時間ほど歩いた頃、風が出てきて雲間からお日様が見え始める。期待しないでおこうと思いつつも、胸は高鳴る。そうこうしているうちに、さっと霧が晴れ、北海道の雄大な自然が姿を現した!
そうそう、これが見たかったのよ!
すっきり全てが見渡せた訳ではないが、縦走でなければお目にかかれない風景を見られて、本当に嬉しかった。
その後、ハイジに出てきそうなお花畑にも出会い、興奮はピークに。とうとう神々がカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)に迎え入れてくれた、と感動ひとしきりだった。
・・・が、お花畑の中の木道を歩き始めた途端、突然雷鳴がしたかと思うとザザ降り。乾き始めていた装備がまた全てしっとりしてしまった。
この後も降ったりやんだりを繰り返したが、なんとか前に進めないほどの暴風雨は免れた。そして、当初宿泊予定だったヒサゴ沼の避難小屋を飛ばし、次の南沼キャンプ指定地まで足を進めることに。もちろん時間が早かったこともあるけれど、明日が今日よりも悪い天気になることを恐れたためだ。
結果、この判断は正しかったように思う。
道迷いしやすいロックガーデンや北沼〜南沼までのわかりづらい道も、ギリギリの所で天気がもってくれたからだ。
南沼キャンプ指定地に着いた時はヘトヘトだったが、テントサイトには余裕もあり、日のあるうちに設営できた。
次の日荷物をデポしたままトムラウシに登れることも、気持ちを楽にしてくれた。
3日目、ガスガスのトムラウシ山を往復し、風雨の中テントを撤収する。
やはり昨日南沼まで来ておいて良かった。この天候の中ロックガーデンを行くのは体力的にも精神的にも辛かっただろう。
展望は全くないので、コマドリ沢まで一気に下りる。そして、聞きしに勝る泥濘の道が始まった。
ちょっと泥がひどいかな、という頃、登ってきた4人組の男女に「こんなもんじゃないですか?」と聞くと、「これからですよ。」と乾いた笑いと共に答えてくれた。そんな彼らの足元は膝までドロドロ。これで覚悟を決めた。
そこから1時間以上、ひたすらぐちゃぐちゃの道を行くしかないのだった。
覚悟を決めてたけど、萎えた。
途中後ろから追い越していったオジサマは、追い越しざまに、「ひどすぎるなこれは。もう二度と来ん!」と吐き捨てて行かれた。激しく共感した。
ここ10日間ほどずっと雨天だったそうなので、一番ひどい状態だったのだろうが、完全にランボーの世界だった。プラス熊目撃情報もあったのでちょっぴりテンションもおかしくなった。
それでも、短縮登山口までなんとか歩き続け、そこからは平坦な道。。。かと思いきや、急坂の下りが。急すぎます。足がもう踏ん張りききません。
そして、トムラウシ温泉の建物が見え、最後の一歩の所で・・・ツルッ(転倒)、クルリ(一回転)、ザサァーッ!(笹に突っ込む)という失態。
でんぐり返しなんて、森光子以外ありうる?!様々な感情が錯綜し、半べそ状態になりました。
最後がほんとにキマらなかった。。。感動の一歩となるはずだったのに!
というわけで、ほとんどご褒美の景色を見せてもらえなかった3日間。
晴れたかと思えばスコールのような雨、その後霧・・・また日差し、とめまぐるしく変わる天候に、自然は本当に思い通りにならないものだな、と痛感した。
それを身をもって知ることができたのが、今回の一番の収穫だったかもしれない。
苛酷だったけど、とても思い出に残る山行になりました。
初めまして!ついつい文が面白くてコメントしました!もう二度と来ん!と森光子の下りが素晴らしー!と。来年の盆休みに計画してた山行なんで参考になります!それでは、失礼しました。
kaoruu-kさん、初めまして。
駄文にコメントいただけて、すごく嬉しいです!
あの泥道はもう二度と来ん!という気になりますが、私はすでにもう行きたいです(笑)
来年のお盆に行かれるのですね、ウラヤマシー!!
何かわからないことがありましたら、聞いてくださいね(参考になるかわかりませんが;)
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