奥秩父/笛吹川東沢金山谷
tadomasa
13K
Aki-G3
体力度について
- GPS
- 12:27
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,754m
- 下り
- 1,785m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:08
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 7:50
| 天候 | 1日目: 晴れのち雨、2日目: 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
西沢渓谷入口駐車場を利用。約60台駐車可能だが、7/23帰着時には満車だった。また公衆トイレは無い。 少し離れるが道の駅みとみには広い公衆トイレもあり、土産物を買ったり食事もできる。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・西沢渓谷入口〜二俣吊橋 林道と一般的な遊歩道であり危険箇所は無い。 ・東沢 基本的に沢登りでありしっかりとした登山道は無い。沢登りの装備と準備が必要。 ◆登山ポスト 以前はねとりインフォメーションを含めて何箇所かに登山ポストがあったと思ったが今回は見られなかった。 事前に山梨県警に提出しておくのが良いだろう。ヤマレコからメール提出できる。 |
写真
信州谷出合。先行パーティはここに信州沢と書かれた青い道標があり行き過ぎに気付き、釜の沢に引き返す。僕も最初はここが釜の沢出合だと思った。
堰堤には平成9年度第1号コンクリート堰堤と銘板が打たれていた。登るとしたら左岸側からだがハシゴも無いし相当苦労しそうだ。釜の沢出合の手前にテントを張って正解。
1
感想
久し振りに宿泊沢登り山行に行こうよ、となりAKi-CLさんが選んだのは未踏の笛吹川東沢金山谷。信州谷と併せてどう？と言う当初計画だったが大堰堤のオンパレードと言うし、まあ行ってみてと言うことで、結局釜の沢の手前で幕営地を見つけ金山谷は大堰堤までの探勝とした。しかし金山谷の現実離れした渓谷美は訪れた甲斐があった。
【1日目】
東京五輪休みと言うことで高速の渋滞も考慮して早めの出発にした。圏央道、中央道共に交通量は多かったが渋滞には引っ掛からずに2時間で西沢渓谷入口に着いた。宿泊山行は去年の10月以来で、歩き出すといきなり重いザックが辛い。西沢渓谷遊歩道に別れを告げて東沢を渡渉して登山道に入る。あちらこちらに鶏冠山への道標が設置されているが登山道は特に鶏冠尾根を分けてからは荒廃が激しく、危険箇所は満載だ。昔のガイドブックを見ると甲武信岳まで東沢釜の沢経由だと登山靴だけで良いようなことになっているが今ではとても一般ルートとは言えない。At your own riskルートだ。
山ノ神まで2時間位の記憶だったが2時間半掛かった。ここで沢装備を付けて基本沢を遡行して行く。やや広い河原が続くが乙女ノ滝から両岸に代わる代わるにナメが現れ、美しい釜にも出合えるようになる。東のナメ沢、西のナメ沢を越えると釜の沢も遠く無い感じになる。ここで段丘地形に上がるとなんだか好条件の幕営立地があって、Aki-CLさんからここにテントを張ろうと声が掛かる。一旦荷を下ろして幾つかの候補地から選んで土間付きエスパスを設営した。これで13Kさんと僕はホンワカしてしまったが、一休みしたらAki-CLさんから「行くぞ」と号令が掛かった。余分な荷物は下ろして金山谷に行こうと。
ちょうど6人パーティが釜の沢に向かって行ったのでその後から遡行して行く。信州谷出合で6人パーティが立ち止まっていて釜の沢を見落としてここまで来てしまったとのこと。かく言う我々もとんと釜の沢出合に気付けなかった。後で下ると一目瞭然ではあったが、やや出合の地形が変わっているのかもしれない。金山谷と信州谷の出合から金山谷へと進むがいきなりナメから始まる。長いナメの後にゴーロになったのでこの辺りで終了？とも思ったが沢床はナメが続いているようなので遡行を続けると美しいナメが戻って来た。しかも段々と岩が黄色く染まって行く。13Kさんは敏感で硫化水素の匂いがすると言うが、もっと上流に行くと僕にもそれが解った。
15m×25m滝は一見すると超巨大滑り台だ。必死で滑らないように登り切る。その後も黄色いナメ床は延々と続いた。右岸側から沢が出合うとすぐその先で大堰堤に出合う。中心部で高さ8m、両端では11m近い大堰堤だ。右岸側はコンクリートのディエドールになっていてノーチャンス。左岸側がやや登れるかと言う感じだが最後が1.5m位を乗越さなくてはならず宿泊山行の荷を背負ってではかなり苦労する。ここで遡行を終えて戻るのが一番美味しい金山谷の楽しみ方だな。この大堰堤はこの先二俣まで3基あり、その先も両俣共に10基以上あると言う。地形図には西沢には堰堤群が表記されているが東沢には表記されていない。ともあれこんな奥地にこれだけの堰堤群が必要だろうか疑問も感じる。
小休止して下降を始める頃にポツポツと降り出した雨はナメ滝を下降する頃には本降りになり、グショグショに濡れてテントに戻った。本当に良いタイミングで行動したものだ。先ずはビールで祝杯を上げ、それからのんびりと時間を過ごした。
【2日目】
2日目に信州谷を探勝すると言う選択肢もあるが、朝起床して皆今日は下降するだけと言う気分。下降するだけとなると気が楽だ。荷も食糧分軽くなっているし。とは言え天気は午後悪化するだろうから5時起床、6:30出発とした。登って来るパーティにも3回程出会ったが幸いすれ違いは全部河原だった。
3時間強で二俣吊橋の袂まで下って来れた。ここで沢装備を解いてのんびりと休憩。Aki-CLさんは前回の沢で張り替えたばかりのウールフェルトがかなり減耗した様子を見せていたのを懸念していたが、今回の山行で爪先部分はもうほぼ無くなっていた。やっぱり渓流用のフェルトを買わないとダメってことですね。
西沢まで来ると流石に人も多い。駐車場に戻ると満車だったし、次々に来る。流石に五輪連休だ。お陰様で大方の人とは逆方向になるので帰宅もスムーズなものだった。
久し振りに訪れた笛吹川東沢は変わらず美しい渓だったし、金山谷は見たことが無い景観を楽しませてくれた。圏央道開通のおかげで近くなったのだからもう少し足を運んでも良いかと思う。しかしまあ宿泊山行の荷物の重さが堪えるようになったものだ。単純に荷の重さか、暑さのせいか、訓練が足りないせいか。それとも年のせいか。もう少し軽量化しないと辛いかなぁ。
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