ミドルシスター山

2013年09月01日(日) [日帰り]

• GPS: 12:34
• 距離: 29.1km
• 登り: 1,710m
• 下り: 1,702m

コースタイム

06:30　ポールクリークトレイルヘッド
07:15　ソープクリーク
08:20　トレイル終点
11:30　ノースシスターとミドルシスターのコル
12:55　ミドルシスター山頂（登頂時刻）
13:30　ミドルシスター山頂（下山開始）
15:35　キャンプ湖
18:50　ポールクリークトレイルヘッド

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

オレゴン州ポートランドからI-5を南に進み、州都セイラムまで50マイル、約1時間。セイラムから高速22号、20号を東に進み、山麓のシスターズの街まで105マイル、約2時間。シスターズからポールクリークロードを南に進むと登山口となるポールクリークトレイルヘッドへ着く。12マイル、約30分。

コース状況／危険箇所等

登山口となるポールクリークトレイルヘッドの標高は1615m、ミドルシスター山の標高は3065mで、標高差は1450mあります。


【トレイルヘッド〜ソープクリーク】
ミドルシスター山へ向かうためには3つのトレイルを通過します。駐車場から2.2kmほど歩くとグリーンレイクストレイルにぶつかりますので、このトレイルを1kmほど南に進みます。ソープクリークという小川を渡ったところがキャンプレイクトレイルとの分岐点です。ここまでは2012年9月の山火事の焼け跡の森を歩きますが、踏跡を確認しながら進まないとトレイルから逸れてしまうかもしれません。

【ソープクリーク〜トレイル終点】
ソープクリークを渡ってからキャンプレイクトレイルを西に4kmほど進むと比較的大きな小川に出ます。ここからトレイルを逸れてミドルシスター山を目指します。針葉樹の森の中のトレイルは明瞭で、迷う心配はありません。

【トレイル終点〜コル】
踏跡は殆どありません。小川に沿ってヘイデン氷河を目指します。氷河の縁はスノーブリッジになっている場所があるので近づかない方が賢明です。浮石が多く、落石を起こさないように注意が必要です。コルの周辺は平坦な雪渓となっています。アイゼンがなくても歩ける程度の斜度です。

【コル〜北稜経由〜ミドルシスター山頂】
雪渓歩きの跡はゴロゴロとした溶岩の中を進みます。最後はザレた不安定な急斜面を登ります。落石を起こさないように注意が必要です。

【ミドルシスター山頂〜南稜経由〜キャンプ湖】
南稜は北稜線よりも斜度が急で、大きな浮石がいつもあります。落石を起こさないように注意が必要です。ある程度下ってしまえばあとは溶岩の広がる広大な斜面を下っていきます。

【キャンプ湖〜トレイルヘッド】
キャンプレイクトレイルを進みます。踏跡のしっかりした明瞭なトレイルです。比較的大きな小川に出会うあたりがミドルシスター山方面へ向かうポイントになります。この先は行きに歩いたトレイルを進めば駐車場のあるトレイルヘッドまで戻る事ができます。

写真

8/31 18:42

前日の夕方に山麓の街、シスターズの街中から見たスリーシスターズの山々。左からサウスシスター山（3157m）、ミドルシスター山（3065m）、ノースシスター山（3074m）。
夕方になると街中に普通にシカが歩いている。

9/1 5:23

登山口となるポールクリークトレイルヘッドの駐車場。トイレ完備。

9/1 5:27

トレイルヘッドにて登山届を提出。正確には国有林の使用許可申請書のようなもの。必要事項を記入してポストに投函する。申請は無料。

9/1 5:44

2012年9月の山火事跡の中を進む。朝日に染まるミドルシスターとノースシスター。

9/1 6:12

左側はブロークントップ（2797m）、右側はサウスシスター。

9/1 7:01

快適なトレイル。

9/1 7:14

小川に出合ったところでトレイルを逸れる。ここから小川に沿ってミドルシスターを目指す。

9/1 7:29

可能な限り人の足跡を残さないようにしなければなりません。

9/1 7:44

南側にサウスシスターが大きく見える。

9/1 7:45

森林限界が近づく。ミドルシスター（左側）とノースシスター（右側）のコルを目指す。

9/1 7:53

コルは小さなピークの左右にそれぞれありますが、左のコルに向かうためには氷河を歩かなければならない。多少遠回りだが安全を考慮して右のコルを目指す。

9/1 8:06

氷河によって侵食された岩石がゴロゴロと転がっている。

9/1 8:32

ヘイデン氷河が近づいてきました。

9/1 8:33

浮石の多い斜面を進む。落石を起こさないように慎重に歩く。

9/1 8:48

振り返るとブロークントップとサウスシスターの間にバチェラー山（2763m）も見えてきた。

9/1 9:00

氷河にはクレバスが発達している。

9/1 9:04

氷河の縁はスノーブリッジになっているところが多い。あまり近づかないように注意しながら進む。

9/1 9:18

迫力があります。

9/1 9:52

氷河を避けてコルを目指す。不安定な石がゴロゴロしている。

9/1 10:15

コルが近づいてきた。コルの周辺は雪渓に覆われている。

9/1 10:27

もうすぐでコルに到達。

9/1 10:32

コルに到達すると西側の展望が開ける。北に向かってカスケード山脈の火山が連なっている。手前からワシントン山（2376m）、スリーフィンガードジャック（2390m）、ジェファーソン山（3199m）、フッド山（3429m）。

9/1 10:34

コルからはミドルシスターの北稜を進む。暫くは雪渓歩き。

9/1 10:54

溶岩が冷えて固まった岩があたり一面に広がる。

9/1 11:03

この先は斜度がきつくなっていく。

9/1 11:05

非常に不安定な斜面で歩きにくい。

9/1 11:13

振り返るとノースシスターの雄姿。山頂は岩峰となっており、カスケード山脈の中でも登るのが困難な山の一つです。

9/1 11:23

自然による侵食で作られた不思議な岩。

9/1 11:25

いつかノースシスターにも足を運んでみたい。

9/1 11:45

山頂はもう目前。

9/1 12:01

山頂から。
北側にはノースシスター（3074m）

9/1 12:02

山頂から。
南側にはサウスシスター（3157m）、ブロークントップ（2797m）、バチェラー山（2763m）。

9/1 12:03

山頂から。
氷河湖がいくつも見える。それぞれ色が異なっているのが面白い。

9/1 12:14

山頂から。
北側に連なるカスケード山脈の山々。

9/1 12:33

南稜を使って下山します。山頂を振り返って。

9/1 12:35

南稜は北稜よりもやや急に感じる。

9/1 12:39

浮石が多い。慎重に下ります。

9/1 12:42

溶岩の壁。

9/1 13:21

こんなところにも綺麗な花が咲いています。

9/1 14:08

ほっとするような平原。青空とのコントラストが美しい。

9/1 14:09

ミドルシスターを振り返ります。

9/1 14:11

キャンプ湖が近づいてきました。

9/1 14:40

キャンプ湖からのサウスシスター。

9/1 14:55

キャンプ湖からは一般トレイルを歩きます。トレイルヘッドまでは長い道のりです。

9/1 15:02

トレイルから見たミドルシスター（左側）とノースシスター（右側）。

9/1 15:43

この先はこの森の中を歩いていくことになる。

9/1 17:52

長いトレイル歩きを終えて駐車場まで戻ってきました。

撮影機器：

α NEX-5 SONY

感想

teri

セントラルオレゴンを代表する街であるシスターズからは西側に3000m級の山が3つ連なった山域を見ることができます。これらを総称してスリーシスターズと呼ばれています。スリーシスターズの南端に位置し、この山域の最高峰であるサウスシスター山には今年の6月に登りました。今回はスリーシスターズの中では最もピラミダルな形をしたミドルシスター山を登ってみました。

この山の詳しい情報は下記HPにて閲覧可能です。

http://www.summitpost.org/middle-sister/150448


すでに晩夏ということもあって、斜面を覆っていた雪渓はほぼ消滅していましたが、この山の特徴は発達した氷河が見られることです。この地方にはいくつかの氷河に覆われた独立火山がありますが、氷河の上を歩くときは常にクレバスへの転落を警戒する必要があります。単独での氷河歩きはなるべく避けるべきですので、今回は氷河を避けるルートを取りました。

この山域に入山する方は少ないようです。本日は快晴の週末でしたが、山中で出会った方は3パーティー、10名ほど。山頂周辺を除いて踏跡は薄く、ある程度ルートファインディングが必要になります。本日のように快晴であれば目視でルートを確認できますが、視界の悪いときには地理に詳しくない私のような外国人は入山を控えた方が良さそうです。

今回は北稜と南稜を使って周回するルートを使いました。技術的には注意して歩けば特別な技術が必要なところはありません。いろいろな角度からスリーシスターズの山々を眺める事ができ、雄大な自然を満喫することができました。それにしても駐車場からのトレイル歩きが長かったですね。

teri

コメント

tatsuca

teriさま 始めまして
海外でのお勤めご苦労さまです。

東京は土曜日の朝です。　ヤマレコ見ていてふと見慣れない横文字の山名を見つけまして立ち寄らせていただきました。

私も１０年以上前になりますがSan Jose, CAに仕事ですんでいたことがありまして、Oregonも何回か家族旅行でドライブして回ったことがあり、そういえばあの時見えた山かなと、懐かしく拝見しました。 (残念なことに、当時はハイキングの趣味がありませんで、もっぱら観光ドライブばかりで、今にして思うともったいないことをしたものです。 )

海外での山行、なかなか想定外も多くて大変かも知れませんが、良い経験と思いますので、(うらやましいです )これからも安全にお気をつけてお楽しみください。 ではまた　

teri

tatsucaさん、
始めまして。

こちらに来て最初の頃は山へ行くのにもいろいろと調べることが多く大変でした。入山に必要な許可申請や駐車に必要な許可証など、ルールがきっちり定められているところが多いですね。森林局のホームページを読んだり、ガイドブックを読んだり。特にインターネットでの情報収集は欠かせませんでした。

いずれはCAのラッセンやシャスタへも足を運んでみたいと思っています。ただご存知の通り、ノースウエストはこれからが長い雨季の始り。。。今回が今年最後の山行になってしまうかもしれませんね。

teri