万太郎谷オタキノ沢遡行
tamoshima
chelsea620
体力度について
- GPS
- 08:22
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 1,055m
- 下り
- 1,130m
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| 天候 | 曇りのち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
【全体】 ・沢は前日午後の雨で増水していた。 ・2年前に大べタテ沢を遡行した際はぬめりが激しくラバーソールでは苦労したが、今回はぬめりが少なく快適だった。 【遡行】 ・昨年の記録(https://www.bunanokai.jp/archives/18783)では万太郎谷第4号砂防堰堤のスリットが流木で埋まり通れなくなっていたようだが、今回は右のスリットが問題なく通れた。 ・オキドウキョウのゴルジュは増水のため最後の滝に取り付けず、少し戻って左岸から巻いた。 ・一ノ滝までは特に難所はない。 ・一ノ滝は左右の壁が登れるらしいが今回は左を登った(IV)。 ・オタキノ沢に入ると快適な小滝が続くが、最初の難所は20m樋状滝。通常は流芯を登るようだが、今回は増水していたため、流芯避けて右の側壁にある細い水流を登攀（IV+）。ぬめりが激しくたわし必携。 ・すぐ先の10m滝は右から容易に巻けるが、シャワーを浴びて直登も可。今回は左のバンドから取り付き中央を登ったが、弘田氏は右から登っている。直登ならロープを出した方がよい。 ・滝上に特徴的なCSのある15m滝の直登は厳しく、5m斜滝とまとめて右から巻く。ここで大巻する記録が多いが、小さく巻いてその上のスラブ状滝を直登する方が楽しめる。 ・1255m二俣までは快適なスラブ状滝が続く。 ・多少のゴーロを経て1320mでアーチ状の30m滝となる。ジグザグに登ると容易だが、力量に応じて直登気味にも登れる。 ・滝上の二俣は右が本流筋で、快適なスラブ状滝が続く。 ・1440m二俣は右が本流筋だが、水量は少ないし、ハングした大滝となっていて遡行不能であるため、左のゴルジュへ入る。 ・ゴルジュを少し遡行すると登れない岩間8m滝があり、左から巻くが、やや悪い。 ・最後の地味に嫌らしい4m滝を越えると沢には藪がかかり、次第に水も消えて藪漕ぎとなるが、所々開けており、それほど大変な藪ではない。 【下山】 ・茂倉新道は長く単調。北トッサカ沢下降も検討していたが、先人がつまらなそうな記録を残していたため、やめた。http://waterclimb.jugem.jp/?day=20130816 南トッサカ沢は過去に下降しているが、ろくでもなかった。https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2054554.html ・駐車スペースに戻るためには土樽PA内の危険物積載車輌退出路を通ると近道だが、一応、一般道からの立入は禁止されているようなので自己責任で。 |
| その他周辺情報 | ・温泉は岩の湯が近い（500円） |
写真
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装備
| 備考 | ラバーソールで快適だった。 |
|---|
感想
【経緯】
当初、栃ノ木沢コブシ沢を考えていたが、天気がこちらの方が多少良さそうなのと、雪渓が多そうでひよった結果、万太郎谷オタキノ沢に。
【遡行】
今日も最奥の堰堤まで車で入るつもりが、途中に石が置かれていて入れず。3人で動かそうともしてみたが全然無理で、そこに車を停めて歩く。めんどくさい。
第4号堰堤は昨年の記録で通過できなかったとあり、巻くことになるのは面倒だなと思っていたが、ラッキーなことにスリットが復活したようで、右が歩いて通れた。以前のようにいきなり胸まで浸かったりすることにもならず快適。しかもその先の魚止滝も釜が埋まっていて泳ぐ必要が無くなっていた。
いくつかの見覚えのある枝沢を見送って、オキドウキョウのトロへ。トロとは名ばかりで、今日は増水して激流。抜け口の滝の下の淵の手前までは行けたものの、その淵が白泡で何も見えず、しかも足がつかない水深で流れも強いため、断念。少し戻って左岸から巻いたが、人気沢の割には踏み跡不明瞭だと思った。
綺麗な渓相に癒されながら高速で一ノ滝に至り、今回はON澤がリード。特に問題はなく登っていったが、終了点が下過ぎてちょっと安全性に欠ける印象。
一ノ滝を終えるとすぐにオタキノ沢に入り、序盤は容易な滝。程なくして20m滝。通常ルートは増水でかなり濡れそうで、曇ってて寒めだったので、tamoshimaリードで右側壁に落ちる滝を登ることに。やはり通常ルートよりは難しいようで、ぬめっていてたわしを使いまくって何とかリードした。
すぐの10m滝は一見フリーソロで問題なさそうだったので左バンドから取り付いてみたが意外と渋い。それを見ていた他のメンバーは右から巻いたが結局tamoshimaはフリーソロした。ロープを出した方が良かったと反省。
次の3段15mはtamoshimaがソロで落口の下まで右スラブを登ってみたが、落口附近がホールド僅少でソロでは登れず、小さく右から巻いた。後続は大きめに巻いてきた。このすぐ上のスラブ滝群は巻いている記録が多いが、普通に登れそうなので、早めに沢床に戻って直登した。この方が全然良いと思う。
以降は快適な滝の連続から多生のゴーロとなって、この沢のシンボル的なアーチ状滝へ。各々のルートで楽しく登って、左俣と右俣の二俣。どちらにしようかと思うが、ON澤が右に行きたいとのことなので右へ。
スラブで快適に標高を上げていくと、右の岩壁にでかいハング滝を落とす二又になる。本流筋の右も気になるが、登れないので左へ。
ここまでの開放感は消えてゴルジュ状になり、登れない滝も出てくるが、幸いにして小さく巻ける。次第に水も消えて詰めの様相だが、記録を読んできた印象よりは濃いめの薮で、ちょっと面倒。ガスっていて景色が見えないのも辛さを増大させる。とはいえ、さしたる苦労はなく稜線に出た。
【下山】
茂倉新道はそれなりに景色が良いはずだが、今日はガスっていて殆ど何も見えず残念。しかし霧の中を飛ぶ夥しい数のトンボには圧倒された。下っていくとガスも晴れてきたが、今度は暑い。そこで北トッサカ沢の下降を検討したが、電波の入ったスマホで調べてみると、つまらなそうな記録が出てきたのでそれも却下。結局長々と茂倉新道を下った。
登山口に戻ったら、土樽PAを通ってショートカットするというイベントが待っている。1箇所柵を越えて、「退出路」を歩いていく。土樽PAの裏側を見られる感じでちょっと面白い。進んでいくと、都合良く万太郎谷方面の道に出る踏み跡があって、それを登ってPAを出る。
そこからは、一番年上だが会歴は浅いON澤が車を取りに行ってくれ、有り難かった。
【総評】
万太郎本谷の良いところを遡行した上で、快適なスラブが続くオタキノ沢を遡行できるこのルートは、万太郎谷の数ある支流の中でも、井戸小屋沢と並んで最も遡行価値が高いと思う。高巻はほぼ無く、詰めも大変ではないし、お薦めの沢。3級下。
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