緑岳 〜限界と妥協〜
北海道
kenyo
akkeshibay
体力度について
- GPS
- 03:09
- 距離
- 2.9km
- 登り
- 307m
- 下り
- 302m
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| 天候 | 曇り時々雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
第1お花畑の向こうはまだ雪渓 |
| その他周辺情報 | 下山が間に合えば当然大雪高原温泉でしょう！ 日帰り入浴800円 |
写真
拍手でも天気が・・・
いまいちテンションが上がらない一條君
動く気配がありません。（笑
「一條君！まだ500mしか歩いていないよ！」
「お腹が心配なのでやめておきます」
石橋渡らぬ派の一條君です
ヒロハシラネニンジンかな？
いや、ハクサンボウフウか。
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図（地形図）
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
サングラス
ストック
カメラ
|
|---|
感想
私事ですが、月末月初は忙しくて登山どころではなくなるのですが、今月は1日が日曜日と言うことで、「1日は比較的ヒマ」「しかし、その分前日の月末は目の回る忙しさ」が予想され、実際にそうなったワケです。
30日の夜は、この歳になって今更完徹。
そして翌31日も23時半帰宅、翌1日2時起床〜仕事。
仕事の遅い私が悪いのですが。
1日の天気予報はずっと悪く、登山は諦めていたのですが、前日31日の夜に予報を改めて見ると「太平洋側は悪いけれど、道北は晴れる予報」に気づいてしまいます。
上川町は、晴れのち曇り。
「徹夜明けの弱った身体に、表大雪の優しいトレイルはむしろ明日への活力源になるのではなかろうか？」と都合のいい解釈を展開して「赤岳か緑岳に行こう！」と決めて床に就きます。
翌朝、思った以上に身体は重く、動きが鈍い自分に落胆しつつも、「赤岳の荷揚げボランティアは期間終了しちゃったんだな。じゃ、下山後の温泉のアクセスがいい緑岳にしようかな。」などと「山に行かない」選択肢はハナから頭にありませんでした。（笑
とは言え、前夜の帰宅も遅く、登山の事前用意は全くしておりません。
当日の朝、仕事が終わって帰宅してから急いで準備を始めます。
途中、Facebookメッセンジャーに一條君の姿が見られ、ダメ元で誘ってみます。
「一條君！緑岳に行こう！15分で用意して！」
「えぇ？聞いてませんよ！」と言いつつ、「行かない」とは言いません。
「これはきっとOKだな」と思いながら、急いで準備をしていた私ですが、不測の事態が発生します。
なんと！
登山用のパンツを履こうと、パンツを膝まで上げたところで意識を失っていたのです。（笑
要するに寝落ち。
一條君からの「来ました！」と言う電話に叩き起こされます。
「あれっ？悪い悪い！今出るから、俺の車で行こう！その方が早い！」
「分かりました。」
これはいかん！
そう思って、冷蔵庫からモンスターエナジーを3本取り出し、クーラーボックスに入れて用意します。パンツ？大丈夫！履いてます！
急いで一條君を迎えに行って気づきました。
「モンスターエナジー、忘れてきたわ。」
まだ寝惚けていますが、今更引き返すことは頭にありませんでした。
「行こう！」
厚岸出発はなんと7時半過ぎ。
雨とガスの中の運転は視界が悪いこともあってスピード控えめになります。
と言うか、前の車がつかえて出すに出せない。（笑
そして高原温泉に到着したのはもう11時半近くなっていました。
「一條君、振り回してごめんよ。でも、思ったよりお天気良くないね？」
「この天気ですと、テンションが上がりませんね。」
一條君もあまり気乗りしないことを言い出します。
「でも山頂に着いたら雲の上に出ることもあるしね。予報からして、これから劇的に晴れるケースだってあるかもよ？」あくまでも楽観的な私。
しかし、登り始めたものの、周囲はガスで真っ白。
高根ヶ原どころか、緑岳手前の「第1お花畑」の肩も見えません。
緑岳は、最初と最後にキツめの登りがあります。
登り始めて早々、急傾斜の階段状の登りを約1�凖个蟲佑瓩襪搬�1お花畑が広がります。長く雪渓の残るこのお花畑は、雪渓が長いお陰で花の時期も長くなります。平坦なお花畑群を過ぎ、ハイマツのトンネルを抜けると緑岳山頂直下に出ます。
そこからは九十九折りの岩場とザレ場が山頂まで続きます。
もちろん、「九十九折＝急傾斜」の法則は生きています。
そしてここはナキウサギ観測ポイントの一つでもあります。
登りながら、一條君がつぶやきます。
「私にとって、初めての2000m峰ですね。」
「あぁ、言われてみるとそうだねぇ。」
「はい、今までの最高到達地点はニセイカウシュッペ山の1883mですから。」
一條君、黒岳を忘れているよ！（標高1984m）
でも本当、まだ一條君は2000m地点に到達していなかったんだ！
はい、頑張ります！
・・・と言ったものの、最初は威勢の良かった一條君の足が次第に鈍ります。
「緑岳って、なんて急なんだ！」
「でも階段状だからむしろ登りやすいよね？石狩岳やヌカビラ岳の急登と比較したら全然可愛いし、藪漕ぎもないもん。」私のこの言葉、ちょっと思い遣りに欠けたなぁ・・・と後で反省。
徐々にペースダウンする一條君、なんとか見晴台に到着しますが、ここで大休止します。
「真っ白で全然何も見えない！」
一條君が顔をしかめます。
一條君、山には笑顔で登ろうぜ。
そしてこの「ガスで何も見えない」ことが一條君のテンションを益々下げます。
見晴台を過ぎた辺りから、雨脚が少し強くなります。
これまで「霧雨」だったのが「小雨」になった程度ですが、一條君の心を折るには十分だったようです。
勾配は少しずつ緩くなってきますが、一條君の足色はドンドン鈍くなります。
階段1段1段で小休止を始めたことには楽観的な私もさすがに落胆します。
「明るいうちに下山できるだろうか？」
「一條君！もう少しで第1お花畑だよ！そこまで登り詰めたら天国が待っているよ！」
促されて、何とか第1お花畑に到着する一條君。
「もう1歩も歩けない」と言う一條君、私が第1お花畑を散策している間、本当に一歩も歩いていませんでした。
徐々に悪化する天候。
雨も「小雨」から「雨」に変わりつつあります。
「下山しようか」
一條君のしかめっ面がほころびます。
まさに破顔一笑。
「軽やかな足取り」ではありませんが、あんなに休んでいた一條君が、ほぼノンストップで見晴台まで歩きます。
あぁ、下りの一條でしたっけ。（笑
見晴台で小休止の後、とうとうノンストップで下山を果たします。
さあ、高原温泉です。
いつもはカラスの行水の一條君がゆっくり露天風呂に浸かります。
「緑岳っていい山ですね！登りはキツいですけど、第一お花畑は木道が整備されていてとても歩きやすそうでした。それに、下山してすぐにこの温泉に入れるなんて最高です！」
分かっているじゃん。（笑
一條君、今日は私の都合に合わせて登頂を果たせなかったけれど、小林君（仮名）と2人で、もっと早く出てきてゆっくり登頂を果たすといいよ。時間を掛けさえすれば、そんなに難しい山じゃないからね。
一條君に明るい未来が見えてきました。
・・・と言うか、一條君にとっては行き帰りのDVD鑑賞が一番良かったかもね。
今回もドストライクだったそうです♪
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