星を見に編笠山へ


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 993m
- 下り
- 977m
コースタイム
天候 | 霧のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
押手川から山頂までは大きな石がごろごろしてます。特に下りは注意しましょう。 暗いうちに登るときは、雲海展望台から山頂までの樹林帯では迷いやすいです。踏み跡と目印を見てゆっくり登りましょう。 |
写真
感想
行く山を先に決めることもあるが、目的を決めてから山に行くこともあります。
でも、目的が果たせなくとも、思いがけない喜びや感動に出会うこともあります。
だから、山はやめられません。
今回は星を見に行くことにしました。
天気を調べ、2500m以上の山で、暗いうちに登っても大丈夫そうな山。
3:00頃から晴れそうなので編笠山に決定。
中央道を走らせ観音平に1:30ころ到着。
雨。
しばらくすると雨が止む。頂上に着く頃は晴れると信じ、出発しようと車からおりる。
すると、キャン!キャン!と何かの動物の鳴き声が聞こえる。
振り向くと100mほど向こうに、二つの目がヘデンに照らされ光っている。
どうやらキツネのようである。
あきらかに自分を見て吠えている。
なぜだろう?
気を取り直して出発。
順調に雲海展望台に到着する。
霧の中。
止まると風も無く、わずかに虫の鳴き声だけが聞こえる。
静かだな、と思う。
ポカリスエットを勢いよく飲み、すぐに出発。
夜の編笠山は初めてで、そのうえ霧の中。3回もルートを見失ってしまった。
3度目に迷った時、踏み跡や目印を探して戻ると、押手川の看板を発見。通り過ぎてしまったようだ。
落ち着こうと小休止。
ようかんを食べ水分を補給し、ペースを落とし慎重に山頂へと向かう。
しかし、その直後にまた迷う。
さらに、その後にもう一度。
トータルで50分くらいはタイムロスしたのではないだろうか。
ちょっとうんざりしながら歩いていると、空が白みはじめてきた。
目的の星は諦めるしかない。
溜息を吐きながらも登り続ける。
しだいに傾斜がきつくなってくる。
迷って目的は達せられず、霧で視界はきかず、そんな中でのこの急登はこたえる。
何とか山頂に辿り着くもやはり霧の中。
先週に引き続き天気予報をはずし、だから日光方面にしとけばよかったんだよ、などとグチグチ考える。
ふてくされながら、朝飯を作って食べる。
コーンスープをすすりながら「あー、暖かくておいしい。」と、負け惜しみにもならない独り言を言ってると突然霧が晴れる。
南アルプス、北アルプスなどが雲海に浮かぶ。
これだから、山はやめられない。
少し落ち着いて、コーヒーを淹れて飲みながら、やっぱり編笠山にしてよかった。
俺の判断は間違っていなかった。
など、さっきとはあべこべのことを思う。
われながら、勝手なもんだ。
ふと気が付くと、いつの間にか1時間くらい経っていた。午後から用事があるので、権現岳は次回にする。
青年小屋までの下りで初めてヒトと会う。なぜかビックリする。
押手川までにもう2人の方とあいさつを交わす。
平日にもかかわらず、観音平までにさらに10組くらいの方々とすれ違う。
その中で、50代くらいの女性3人組とすれ違う際「その検査すると稀にガンを発見するらしいわよ」という会話が聞こえてくる。
また別の、やはり50代くらいの5人組の方々は「その分は老齢年金に加算されるのよ」と話している。
前後の脈絡を知らずに言うのもなんだが、山登りの最中に、なぜその会話なんだろう?
その、熊よけの鈴、いらないのでは?
そんなことを考えてると、さらに前方から大きな笑い声が聞こえてきた。見ると、やはり女性3人組。
お姉様方の元気さには、まいど圧倒されます。
その後、80歳前後と思しき痩せた男性がお一人、かなり険しい顔で登ってこられ、こちらから挨拶をしても返事は帰ってきませんでした。
無事に駐車場に到着。
帰りに延命の湯に入りました。ここは沸かし直しでしょうか?
露天風呂に浸かりながら、あのご高齢の男性の、何か決意に満ちたような顔を、好感を持ちながら思い出していました。
少し時間があるので、高速にはすぐには乗らず、甲州街道ぞいの「小作」というお店でほうとうを食べて帰路につきました。
とってもおいしかったです。
今日も楽しい山行きでした。
出発時のあのキツネは、何を言いたかったんだろうか?
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