ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 3513746
全員に公開
アルパインクライミング
甲信越

北穂 東稜 (怪我による撤退)

2021年09月11日(土) 〜 2021年09月12日(日)
 - 拍手
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
17:28
距離
37.2km
登り
1,572m
下り
1,583m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
4:53
休憩
1:03
合計
5:56
9:26
9:26
8
9:34
9:34
38
10:12
10:19
4
10:23
10:23
37
11:00
11:00
4
11:04
11:18
12
11:30
11:30
37
12:07
12:30
18
12:48
12:48
38
13:26
13:45
33
14:18
14:18
18
14:36
14:36
42
15:18
2日目
山行
10:23
休憩
1:03
合計
11:26
3:56
2
3:58
4:04
386
10:30
10:30
5
10:35
10:43
2
10:45
10:53
20
11:13
11:13
12
11:25
11:25
25
11:50
11:57
30
12:27
12:27
14
12:41
13:04
29
13:33
13:33
8
13:41
13:42
4
13:46
13:46
6
13:52
13:53
35
14:28
14:28
4
14:32
14:41
31
15:12
15:12
6
15:18
15:18
4
天候 高曇り
過去天気図(気象庁) 2021年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
東稜の最初のコルへ詰め上げている際に、上部約2820m で落石発生。再後続のメンバーの左脚に落石があたり裂傷。骨折はなし。2620m (一般道)まで歩いて降りたが、出血・痛みが酷くヘリレスキューを要請した。
この先のコルに登り上げる途中で落石。が、このエリア全体が浮石が多い
2021年09月12日 05:29撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
9/12 5:29
この先のコルに登り上げる途中で落石。が、このエリア全体が浮石が多い
右側のコルへと登り上げるところで落石発生。
8人メンバーの後続チームに落石があたった。
2021年09月12日 05:22撮影 by  DSC-TX30, SONY
9/12 5:22
右側のコルへと登り上げるところで落石発生。
8人メンバーの後続チームに落石があたった。
一般道 2620m地点まで負傷者は自力下山したが、歩行不可と判断し、駆けつけた涸沢の遭難対策チームと相談し、ヘリを呼んだ。
2021年09月12日 09:58撮影 by  DSC-TX30, SONY
9/12 9:58
一般道 2620m地点まで負傷者は自力下山したが、歩行不可と判断し、駆けつけた涸沢の遭難対策チームと相談し、ヘリを呼んだ。

感想

詳細な事故報告書を作成中のため、簡単な事実と私見のみを記載。

北穂東稜に挑むが落石による事故で撤退。

今回の東稜は、指導者育成の訓練であり、8人のメンバーを TEAM1 2名, TEAM 2-2名, TEAM 3-3名 + 指導者の構成であった。私はTEAM2のリーダーを任された。怪我は上部からの落石のより後続のTEAMで発生した。

東稜のコルに向けて詰め上げる地点の上部で落石発生。再後続のメンバー落石が当たる。
幸い、裂傷・軽傷で済み、一般道2620mまで自力下山したが、歩行不可のため、ヘリレスキューを依頼。

事故原因究明と再発防止に努める。

私見:
東稜の核心部はゴジラの背ではなく、がれ場の詰め揚げとそこでの落石であると前から思っていたが、今回はそれが現実となり、事故につながった。
軽傷ですんだのは不幸中の幸い。落石の直径は15-20cm、落下距離は10-20m。後続メンバーがとっさにかわしたので直撃を逃れたが、直撃していれば軽くて骨折・当たりどころでは死亡だった。落石は自然と人による両方の起因で発生するので、細心の注意が必要だと学んだ。
事故原因究明と再発防止に努める。
軽傷であったため、以下のことが書けるのであるが・・・
>> 一連のレスキュー要請・また手順について学ぶことができた。
>> 事故時の負傷者に起こる、身体・精神的な状態の変化を学んだ。
>> 今回はチームがエキスパートばかりだったので、事故発生から撤退・負傷者の処置後の回収までの手際が良かった。適切な判断とそれに従い動くことのできるメンバーの重要性を感じた。常に学びと教育が必要である。
>> 速やかに対応頂いた、警察と遭難対策に心より感謝いたします。

以上は事実と私見のみを簡単に述べた。

コロナ禍で山に行き、事故を起こしたことについての非難はどのような形でも受けるつもりである。ただし、山に登ることをやめるつもりはない。

事故についてのみ

私は最終チーム3人の真ん中で登っていました。
第2チームは左側をのぼっていて、私たちは右側の草付きの岩場が安定しているのでそこを登りながら左に渡りやすいところを探していました。
その時「ラク〜」という声がして上を見上げたら大きい岩が落ちてきて、今いる場所からさらに離れたところに逃げるのが精いっぱいで、幸い岩はこちらに転がってこなかったが、メンバーの方に転がって行ったのが見えた。たまたま、私はその場所にいなかったけれど、そちらに行こうとしていたので、もう少しタイミングがずれていたら当たっていたと思う。

事故後は、ヘリを呼ばなくて大丈夫とのことだったけれど、まずは私ともう一人が最後尾にいたので、伝令係として涸沢まで下ることとしました。
途中までは声でやり取りできました。
その後どういう状態か電話してもつながらず。涸沢についても携帯は繋がりませんでした。あとで聞いたところではドコモとソフトバンクは繋がらず、AUがつながるようです。

涸沢のベースについて、自力で下山する可能性もあるので速やかに下山できるよう撤収にかかり、一緒に涸沢に降りた一人が、涸沢小屋へ救助を求めに行きました。撤収後に現場へ私も登り返している途中で、一人降りてきて、途中で電波がつながるポイントがあったのでヘリを呼んだと聞かされ、涸沢小屋に行くとちょうど小屋の方2名がレスキューに上がっていく準備をしていたので、状況を説明し同行しようと申し出たところ不要といわれました。

先に涸沢に降りた5人で共同装備と負傷者の荷物を分担し、重重ザックで下山したところ、横尾で負傷者に付き添って現場にとどまっていたytomeiさんと連絡が取れ、先発下山者が松本の病院に迎えに行くことになりました。その後負傷者からもLINEで状況報告が入り、軽症だったので安堵しました。

涸沢小屋の方や関係者の方々にはご迷惑をおかけしましたが、速やかに対応していただき感謝しています。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:451人

コメント

初めまして、こんばんは

良かったですね〜軽症で済んで!
私もつい先日、富士山でものすごい勢いで落ちていく落石を見たばかりです。
音が凄くて、多分200mくらい落ちていったと思います。幸い怪我人は出ませんでしたが、山は怖いところだと、改めて認識しました。

お連れの方の回復と、皆様の今後の安全を祈念します。
お疲れ様でした。
2021/9/14 19:19
grindelさん、初めまして
暖かいコメントありがとうございます。

落石ってどんどん加速していくので、本当によく見ていないと逃げられませんね
色々な意味で教訓・勉強となった山行でした。
が、もう山の事故はコリゴリです

富士山のレコも拝見しました。
でっかい岩が転がっていましたね こっわ〜

grindelさんも安全な登山をenjoyしてくださいね
2021/9/14 19:56
naoちゃん、
レコ今日見ました…びっくり

落石…大変だったね。
東稜の取り付きのあたりかな…ガレ場で、つかむ岩ももろいよね。
事故は残念でしたが、お怪我が軽いようで何よりでした。
いろいろ事後処理があるでしょうが…がんばってね。
docomoが繋がらないとは…知りませんでした…auね
2021/9/17 13:33
あっちゃ〜ん

もうびっくりだったよぉ。
場所的にはそのあたりかな。ゴジラの背に上がるすぐ手前。
あと少しで、お楽しみが始まるというところで撤退で・・・
残念だけど、骨折じゃなくてよかった。

私もdocomoならどこでもつながると思っていたから、わざわざdocomoに変えたのに
そうではないことが分かったのが収穫!?

あっちゃんも気を付けてね
2021/9/17 14:15
俺も気をつけるわ
2021/9/22 15:49
大変だったですね。北穂沢は雪が無いとザラザラ、ガラガラなんで注意が必要ですね。レスキュー訓練は大事ですね。私の事故対応してくれた横浜山の会には感謝しています
2021/9/21 21:24
今回はTEAMを3つに分けたのですが、TEAM1の落石がTEAM3に向かって転がる形となりました。私はTEAM2のリーダーでフォールラインは外していました。

けが人もとっさにかわしたので軽傷ですみましたが、直撃だったら死んでいてもおかしくなかったと思います。

しかし、今回はけが人が軽傷(膝上裂傷・骨折なし・縫合3針)で済んだ上、レスキューについての学びが多くあったので、東稜よりもためになりました。
2021/9/22 15:49
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から横尾経由槍ヶ岳ピストン!
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
ハイキング 槍・穂高・乗鞍 [3日]
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
キャンプ等、その他 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地から涸沢にテント泊で周辺の紅葉景勝地の散策も
利用交通機関: 電車・バス、 タクシー
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地〜横尾〜徳沢
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
アルパインクライミング 槍・穂高・乗鞍 [2日]
前穂高北尾根
利用交通機関:
技術レベル
5/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら