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Yamareco

記録ID: 3540541
全員に公開
沢登り
飯豊山

飯豊連峰 滝川 赤石沢

2021年09月19日(日) 〜 2021年09月20日(月)
 - 拍手
GPS
12:57
距離
13.0km
登り
1,448m
下り
1,251m

コースタイム

1日目
山行
6:00
休憩
0:44
合計
6:44
距離 7.3km 登り 608m 下り 192m
9:37
8
スタート地点
9:45
27
滝川入渓
10:12
193
赤石沢出合
13:25
14:09
81
12m魚止滝
15:30
51
760mイボノ沢出合
16:21
宿泊地
2日目
山行
5:17
休憩
0:49
合計
6:06
距離 5.7km 登り 840m 下り 1,087m
8:22
4
宿泊地
8:26
13
870m二俣12m滝
8:39
96
12m滝上
10:15
10:30
130
1210m二俣
12:40
13:14
13
13:27
29
13:56
4
14:00
13
14:13
15
14:28
0
14:28
ゴール地点
天候 2日間共快晴
過去天気図(気象庁) 2021年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大日杉登山口に車1台デポ。駐車場は満車でした。
入渓地点の滝川林道終点までは車で一時間程。最後は未舗装の林道を7キロ程入って行くが、普通車でも走行可能なレベル。林道終点の手前に5〜6台程の駐車スペースあり。
コース状況/
危険箇所等
駐車地点から滝川の右岸に付けられた踏み跡を辿り、適当に入渓。
穏やかな河原を歩き、左から流れ込む黒松沢を見送ると程なく左から合わさる赤石沢出合いとなる。

赤石沢に入ってからもしばらくは穏やかな渓を歩く。
今回は釣りも目的の一つなので魚影を探しながら歩くが、駐車地点に既に4台もの車が停まっており、先行者がいるのは明白で魚影はまったく見かけない。

ゆるゆる歩いていると前から先行していた一人の釣り師が戻ってきた。話を聞くと、さらに先行者がいるらしくまったく釣れないので帰ると言う。
我々も半ば諦めながら先を行くと、さらに一人の釣り師と遭遇。この方はすでにそこそこの釣果をあげており、この先は誰も入ってないはずだと言われこころよく先に行かせて頂いた。

渓相は相変わらず穏やかで、序盤はほとんど高低差もなく小滝や赤い沢床をのんびり歩く。
水深が深い小滝やミニミニゴルジュもあるが、小さく巻いたりへつったりして容易に越えて行ける。

620m付近に12m魚止滝。
ここの釜で竿を出すと見事に一人一匹ずつ釣り上げて、今宵の宴が俄然楽しみになり二人共気をよくして足取りも軽くなる。
12m魚止滝は右岸から巻き。途中泥壁で少々登りづらいがコンパクトに巻ける。すぐ上の4m樋状滝も一緒に巻いて懸垂なしで沢に復帰した。
その先650mで左からヤゴウ沢が合わさる二俣。5m滝がかかる右の赤石沢へ進む。
その後も小滝とゴーロを行き、760mで右のイボノ沢と左の権現沢の二俣を右のイボノ沢へ進む。
時間も押し迫って来たので、870m二俣手前左岸の草地を整地して幕場とした。
ちなみに、整地不要の絶好の幕営地は存在しない。

翌朝も快晴の中出発し、すぐに870m二俣。進む左俣には12mの滝がかかっている。
一旦右俣に入り小尾根を乗っ越して左俣の滝上に出た。
この先から巨岩地帯に突入。右に左にルートを取りながら高度を稼ぐ。
巨岩の通過にヘロヘロになる頃に、1210m二俣。ここは地蔵岳に最短で抜けれる左へ入る。
左へ入ると、4〜6m程の滝が何個か出てくるが、一個の滝は直登出来ず、右のドロドロの泥壁をニラとハンマー頼りになんとか登り少々難儀した。
源頭部になると傾斜がキツくなるが沢型は上部まで続いておりボサ程度で案外登りやすい。
最後は沢型が消えてから15分くらいの藪漕ぎで、ほぼ地蔵岳山頂に飛び出した。

下山は大日杉登山口へ一般道を75分程で下山。
鉄骨の敷かれた橋を渡り、入渓点へ向かう。
2021年09月19日 09:39撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
9/19 9:39
鉄骨の敷かれた橋を渡り、入渓点へ向かう。
moo)入渓場所は河原でした。天気も良くて気持ちいい。
2021年09月19日 09:46撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
9/19 9:46
moo)入渓場所は河原でした。天気も良くて気持ちいい。
前日は台風影響で雨だったが、沢に増水は無く、順調に進む。
2021年09月19日 10:15撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
9/19 10:15
前日は台風影響で雨だったが、沢に増水は無く、順調に進む。
時にはへつり。
2021年09月19日 10:29撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
2
9/19 10:29
時にはへつり。
moo)雰囲気は良かったですね。
L)のんびりと釣しながら行くのに良い沢だよね。
2021年09月19日 10:36撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/19 10:36
moo)雰囲気は良かったですね。
L)のんびりと釣しながら行くのに良い沢だよね。
赤い沢床。
これが赤石沢の由来だろうか?
2021年09月19日 10:41撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/19 10:41
赤い沢床。
これが赤石沢の由来だろうか?
moo)赤い沢床を登るLuske氏。フリクションはよかったですね。
L)今回の沢靴は二人ともフェルト。
効きは良かったけど、滑りがあるのでラバーだと大変だったかな?
2021年09月19日 10:45撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/19 10:45
moo)赤い沢床を登るLuske氏。フリクションはよかったですね。
L)今回の沢靴は二人ともフェルト。
効きは良かったけど、滑りがあるのでラバーだと大変だったかな?
moo)岩がU字にえぐれてました。
L)水の影響だろうか?不思議な形状だ。
2021年09月19日 11:16撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
5
9/19 11:16
moo)岩がU字にえぐれてました。
L)水の影響だろうか?不思議な形状だ。
渓相は平凡だが、水は綺麗。
流石は飯豊の沢だ。
2021年09月19日 11:23撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/19 11:23
渓相は平凡だが、水は綺麗。
流石は飯豊の沢だ。
L)魚が居そうな気配。
ここで暫し、釣りをしてみるが・・・
二人とも釣れず。
諦めて先へと進む。
moo)やっぱり釣れないかぁ。
2021年09月19日 12:14撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/19 12:14
L)魚が居そうな気配。
ここで暫し、釣りをしてみるが・・・
二人とも釣れず。
諦めて先へと進む。
moo)やっぱり釣れないかぁ。
ミニミニゴルジュ。
2021年09月19日 12:34撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
9/19 12:34
ミニミニゴルジュ。
L)右岸を進むmooree氏。
2021年09月19日 12:35撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
3
9/19 12:35
L)右岸を進むmooree氏。
L)水が深いので、無難に懸垂で降りました。
2021年09月19日 12:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/19 12:50
L)水が深いので、無難に懸垂で降りました。
魚止滝に到着。
この滝より上流は魚が居ないようなので、釣るならここがラストチャンス。
さて、結果は?
2021年09月19日 13:37撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
3
9/19 13:37
魚止滝に到着。
この滝より上流は魚が居ないようなので、釣るならここがラストチャンス。
さて、結果は?
L)釣れました^^v
25センチの食べ頃サイズ。
moo)ぎゃー!さすが!
2021年09月19日 13:50撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
10
9/19 13:50
L)釣れました^^v
25センチの食べ頃サイズ。
moo)ぎゃー!さすが!
L)続いて、mooree氏もヒット!
宴会民族の文字が輝いて見えるぜ(笑)
moo)絶対逃がすまいと両手で大事そうに持っている笑
2021年09月19日 14:06撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
8
9/19 14:06
L)続いて、mooree氏もヒット!
宴会民族の文字が輝いて見えるぜ(笑)
moo)絶対逃がすまいと両手で大事そうに持っている笑
魚止滝は右岸を巻く。
樋状の滝もまとめて巻いて、懸垂無しで沢に降りた。
2021年09月19日 14:27撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
9/19 14:27
魚止滝は右岸を巻く。
樋状の滝もまとめて巻いて、懸垂無しで沢に降りた。
moo)小滝を登るLuske氏。
2021年09月19日 14:30撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
9/19 14:30
moo)小滝を登るLuske氏。
2条4m。
2021年09月19日 15:33撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/19 15:33
2条4m。
L)この滝は巻くのが大変だった気がする。
木々を掴んで腕力で登るので、腕が疲れた。
moo)そうでしたっけ?もう酒と魚の事で頭いっぱいで覚えてないわ。
2021年09月19日 15:38撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/19 15:38
L)この滝は巻くのが大変だった気がする。
木々を掴んで腕力で登るので、腕が疲れた。
moo)そうでしたっけ?もう酒と魚の事で頭いっぱいで覚えてないわ。
L)870m二俣手前左岸で幕。
最初は草だらけだったけど、整地したらテント二張り出来そうな平地が出来上がった。
moo)整地すればなんとかなるもんですね。
2021年09月19日 17:14撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
7
9/19 17:14
L)870m二俣手前左岸で幕。
最初は草だらけだったけど、整地したらテント二張り出来そうな平地が出来上がった。
moo)整地すればなんとかなるもんですね。
L)綿流しの儀。
内臓を取って、下準備します。
moo)お願いします!焚き火は任せて下さい。
2021年09月19日 17:19撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6
9/19 17:19
L)綿流しの儀。
内臓を取って、下準備します。
moo)お願いします!焚き火は任せて下さい。
L)頂きます(-人-)
moo)でっかい方がLuske氏でーす。
2021年09月19日 17:40撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
5
9/19 17:40
L)頂きます(-人-)
moo)でっかい方がLuske氏でーす。
L)上手に焼けました。
2021年09月19日 18:06撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
5
9/19 18:06
L)上手に焼けました。
moo)焼きそば美味かった!ごちそうさまです。
2021年09月19日 18:51撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
7
9/19 18:51
moo)焼きそば美味かった!ごちそうさまです。
L)残った頭で骨酒を作る。
何度飲んでもやっぱり美味い。
持参した600mlの日本酒は、あっという間に空になった。
moo)オレの400mlなんて瞬殺でしたね。ビールも持ってきててよかった。
2021年09月19日 19:10撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
8
9/19 19:10
L)残った頭で骨酒を作る。
何度飲んでもやっぱり美味い。
持参した600mlの日本酒は、あっという間に空になった。
moo)オレの400mlなんて瞬殺でしたね。ビールも持ってきててよかった。
moo)早朝。上の稜線のモルゲンが綺麗でした。
2021年09月20日 05:28撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
6
9/20 5:28
moo)早朝。上の稜線のモルゲンが綺麗でした。
moo)太陽が登ってきて暖かい!アニキそろそろ起きてー!
L)まだ眠い。。。10時出発にしよ。。。
2021年09月20日 06:42撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
2
9/20 6:42
moo)太陽が登ってきて暖かい!アニキそろそろ起きてー!
L)まだ眠い。。。10時出発にしよ。。。
moo)整地する前はここしかないかぁって感じだったけど、整地すれば住めば都。中々いいテン場でしたね。
L)草がクッションになった御蔭で寝心地は良かったよ。
2021年09月20日 07:08撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 7:08
moo)整地する前はここしかないかぁって感じだったけど、整地すれば住めば都。中々いいテン場でしたね。
L)草がクッションになった御蔭で寝心地は良かったよ。
野営地を出発し、遡行再開。
2021年09月20日 08:23撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 8:23
野営地を出発し、遡行再開。
L)12m滝。
登れ無さそうなので870m二俣まで戻り、右俣から高度を上げて巻いた。
moo)山ブドウのツタがウザかった。
2021年09月20日 08:27撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 8:27
L)12m滝。
登れ無さそうなので870m二俣まで戻り、右俣から高度を上げて巻いた。
moo)山ブドウのツタがウザかった。
12m滝を越えると沢の傾斜が上ってくる。
巨岩帯となり、乗り越えるのが大変だった。
2021年09月20日 09:21撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 9:21
12m滝を越えると沢の傾斜が上ってくる。
巨岩帯となり、乗り越えるのが大変だった。
moo)水は冷たいのであまり濡れたくない。
2021年09月20日 10:08撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 10:08
moo)水は冷たいのであまり濡れたくない。
moo)振り返ると朝日連峰が見える。草刈り機の音が聞こえたような気がする。
2021年09月20日 10:15撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 10:15
moo)振り返ると朝日連峰が見える。草刈り機の音が聞こえたような気がする。
moo)この滝は登れず。左岸の泥斜面をハンマーを突き刺して登る。
2021年09月20日 10:28撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/20 10:28
moo)この滝は登れず。左岸の泥斜面をハンマーを突き刺して登る。
L)ちょっと渋い滝。
滑るので、mooree氏にお任せ。
topで登ってもらい、ロープを貰った。
2021年09月20日 11:04撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
2
9/20 11:04
L)ちょっと渋い滝。
滑るので、mooree氏にお任せ。
topで登ってもらい、ロープを貰った。
moo)ここにきて続きますね〜。
2021年09月20日 11:45撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/20 11:45
moo)ここにきて続きますね〜。
L)段々水が細くなってくるが、まだ滝は現れる。
源頭近くでも意外と滝は多かった。
2021年09月20日 11:48撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/20 11:48
L)段々水が細くなってくるが、まだ滝は現れる。
源頭近くでも意外と滝は多かった。
やがて沢は源頭の雰囲気に。
2021年09月20日 12:02撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/20 12:02
やがて沢は源頭の雰囲気に。
L)そして、藪漕ぎに突入。
笹がメインの柔い藪だが・・・
久々の藪漕ぎはキツイ。
moo)余裕余裕!笑
2021年09月20日 12:29撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 12:29
L)そして、藪漕ぎに突入。
笹がメインの柔い藪だが・・・
久々の藪漕ぎはキツイ。
moo)余裕余裕!笑
moo)地蔵岳に抜けましたー!登山者が結構いて驚かせてしまいました。すいません。
2021年09月20日 12:41撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
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9/20 12:41
moo)地蔵岳に抜けましたー!登山者が結構いて驚かせてしまいました。すいません。
moo)本山方面を眺めるLuske氏。飯豊が似合いますね。
L)もう一日、日程があれば本山まで行きたいものだなぁー。
2021年09月20日 12:58撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
4
9/20 12:58
moo)本山方面を眺めるLuske氏。飯豊が似合いますね。
L)もう一日、日程があれば本山まで行きたいものだなぁー。
ダイグラ尾根
2021年09月20日 12:58撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
1
9/20 12:58
ダイグラ尾根
L)雄大なる飯豊山。
moo)谷にしか目が行かない。
2021年09月20日 13:01撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
6
9/20 13:01
L)雄大なる飯豊山。
moo)谷にしか目が行かない。
最後は、登山道で大日杉小屋へ下山。
藪漕ぎの後だと、登山道が凄く快適に感じる。
2021年09月20日 13:16撮影 by  TG-6 , OLYMPUS CORPORATION
9/20 13:16
最後は、登山道で大日杉小屋へ下山。
藪漕ぎの後だと、登山道が凄く快適に感じる。
moo)無事下山しました。最高の二日間でした。ありがとうございました!
2021年09月20日 14:27撮影 by  TG-5 , OLYMPUS CORPORATION
3
9/20 14:27
moo)無事下山しました。最高の二日間でした。ありがとうございました!

感想

飯豊連峰の赤石沢は以前から行きたいと思っていた沢だが、下山手段に問題があり躊躇していた沢だった。
しかし今回、mooree氏の協力のおかげで遡行が叶い、充実した二日間の沢旅を楽しむことが出来た。

沢の印象を一言で言えば、平凡。
遡行するだけであれば、特に印象に残るような場所は無く、あっさりとした感想しか残せなかっただろう。
だが、そこに野営と焚火と岩魚が加われば、印象は一気に変わる。
この時期ともなると日没後の沢は寒く、焚火の温もりは実に心地好い。
そして、その火で焼いた岩魚と骨酒のなんと美味い事か。
特に、今回はmooree氏が初めて岩魚を釣り上げたとあって、まるで誕生日を祝うかの如く、その日の野営は盛り上がった。
自分としては飲みきれないだろう、と思えるくらいの量の酒を持参したつもりだが、すっかり空となり、夜10時過ぎに就寝。
mooree氏は、まだ若干量のウィスキーを残していたようだが、それ以上飲んでいたら翌日がヤバかっただろう(笑)

岩魚によって、鋭気を得たのであろうか。
あれだけ飲んだにも関わらず二日酔いの兆しは無く、二人とも体調は良好。
後半の巨岩帯や地味に嫌らしい滝場は、しばらく沢から遠ざかっていた私にはやや厳しいものがあったが、mooree氏のリードのおかげで詰むことも無く、予定通りの時刻に地蔵岳の頂を踏む。
稜線上は雲一つない快晴で、そこから眺める飯豊山は雄大そのもの。
これまで何度も眺めた光景ではあるが、いつも以上にその山容が豊かに見えるのは、飯豊の深い渓を越えてきた故だろうか。
目の前に聳え立つ飯豊山の山頂を踏むことなく、ここで下山するのは少し勿体ないかもしれないが・・・
いや、もう充分。
飯豊山の山頂に立つのは次回にするわ、と迷う事無く、満ち足りた気分で大日杉小屋へ下山した。

以前、Luske氏から飯豊の赤石沢を狙ってる話を聞かされていた。
それまでは知らない沢だったのだが、色々調べると、どうやら核心は下山路にある事がわかった。
地蔵岳だけから登山道を少し下ると滝切合という場所があり、以前はそこから北側の尾根伝いに鍋越山を経由して滝川の林道終点まで登山道があったらしい。
しかし今はとっくに廃道になっており、出発点の滝川林道に戻るにはこの廃道の藪尾根を延々5時間程漕がなければいけないらしい。
いやいや、車一台大日杉にデポって一緒に行きましょうよと言う事で、今回タイミングが合いご一緒させていただく事になった。

あまり記録は多くない沢登りとしてはマイナーな沢だと思うが、釣り師の間では有名なのか穴場なのか結構車も停まっておりそこそこ人は入っていそうである。
今回の目的は滝登りではなく宴会なので、いまだにまったく釣れる気がしない釣りもしてみようと竿を忍ばせて入渓した。

おそらく私は性格上釣りはまったく向いていないのだが、Luske氏が先に釣り上げたのを見て、なんとか私もと粘った甲斐があり、見事人生初の岩魚を釣り上げる事が出来た。
あのアタリが来た瞬間の手応えはなんとも言えないモノがあり、釣った自分に感動してしまった。
おそらく一人だったら、ちょっと竿を出して釣れなきゃさっさと諦める所だが、Luske氏の無言のプレッシャーを感じ執念で釣ったと言う所だろうか。
おかげでその夜の宴会はいつも以上にとても楽しい物になり、これも人生初の骨酒をこれでもかと堪能する事が出来た。

赤石沢は難易度も高くなく、核心と呼べるような滝やゴルジュや藪漕ぎもない。
登攀系を好む沢屋には物足りない沢だろう。足の早いパーティーなら日帰りでも抜けれるような沢であるが、この沢は日帰りで抜けるような沢ではない。
滝やゴルジュがなくても、沢登りの楽しみ方は無限にあり、その魅力を存分に感じる事が出来た今回の沢旅は私にとってとても貴重な物になった。
それを感じ取らせてくれたLuske氏には心から感謝したい。本当にありがとうございました。

この2日間は天気も最高過ぎるくらい最高で、地蔵岳に詰め上げた先に見える飯豊のド迫力の山容と深く切れ込んだ急峻な谷を見て、この主稜線に詰め上がる飯豊の沢をいつかやりたいと強く思い、地蔵岳を後にした。

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コメント

まさか飯豊の沢に行っていたとは、焚火に岩魚も釣れていい晩酌になったようですね。岩魚は串に刺して遠火でじっくり焼く物だと思ってたよ。
天候にも恵まれ良い沢日和だったようでなによりです
日曜に予定がなければなぁ〜俺も行きたかった!
2021/9/22 19:50
葛根田は前日の雨で増水してそうだったからやめといたよ。
アニキが釣るのは当然だったけど、まさか俺も釣れるとは思わなかったから自分でもびっくりしたわ(笑)
骨酒はマジでウマイ❗
2021/9/22 20:09
しばらく山へ行ってないようなので、二人して心配してたぞ
今回は都合付かなくて残念だったけど、次回は参加してくれー
11月に入って雪が積もったら、去年みたく皆で朝日の山小屋泊り
なんて計画してるので、マーニーも是非
2021/9/23 17:50
mooreeさん。

こんばんは。飯豊のレコにコメントありがとうございました。
すでに飯豊の沢にいらっしゃってたんですね。失礼いたしました(o*。_。)oペコッ

沢は、出来ませんが飯豊に登って三国岳の山頂のスラブがかなり気になりました。
あそこも御沢からタカツコ沢から登れるらしいですね。気になります。
もう、沢のシーズンは、終わりでしょうか?
大朝日の沢も良かったですね(o^―^o)
2021/10/8 21:12
guriko-ck さん、コメントありがとうございます!
三国岳のスラブ、さすがguriko-ckさん、あそこが気になりましたか😁素晴らしいですよね。
おっしゃる通り、タカツコ沢を詰めるとあのスラブにぶち当たり、気持ちがいいスラブ登攀が出来るようなのです。
私も行こう行こうと計画は万全なのですが、中々タイミングがなくてまだ行けてないんです😢
今シーズンはもう厳しいかなぁと思っています。
ただ沢登りはあともうちょっと、楽しみたいと思います😁
日程に余裕があればguriko-ckさんのように飯豊本山まで足を伸ばしたい所ですが、結構本山は遠いので無理かなぁ😅

コメントありがとうございました!
2021/10/9 4:57
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