飯豊連峰 滝川 赤石沢


- GPS
- 12:57
- 距離
- 13.0km
- 登り
- 1,448m
- 下り
- 1,251m
コースタイム
- 山行
- 6:00
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 6:44
天候 | 2日間共快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
入渓地点の滝川林道終点までは車で一時間程。最後は未舗装の林道を7キロ程入って行くが、普通車でも走行可能なレベル。林道終点の手前に5〜6台程の駐車スペースあり。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
駐車地点から滝川の右岸に付けられた踏み跡を辿り、適当に入渓。 穏やかな河原を歩き、左から流れ込む黒松沢を見送ると程なく左から合わさる赤石沢出合いとなる。 赤石沢に入ってからもしばらくは穏やかな渓を歩く。 今回は釣りも目的の一つなので魚影を探しながら歩くが、駐車地点に既に4台もの車が停まっており、先行者がいるのは明白で魚影はまったく見かけない。 ゆるゆる歩いていると前から先行していた一人の釣り師が戻ってきた。話を聞くと、さらに先行者がいるらしくまったく釣れないので帰ると言う。 我々も半ば諦めながら先を行くと、さらに一人の釣り師と遭遇。この方はすでにそこそこの釣果をあげており、この先は誰も入ってないはずだと言われこころよく先に行かせて頂いた。 渓相は相変わらず穏やかで、序盤はほとんど高低差もなく小滝や赤い沢床をのんびり歩く。 水深が深い小滝やミニミニゴルジュもあるが、小さく巻いたりへつったりして容易に越えて行ける。 620m付近に12m魚止滝。 ここの釜で竿を出すと見事に一人一匹ずつ釣り上げて、今宵の宴が俄然楽しみになり二人共気をよくして足取りも軽くなる。 12m魚止滝は右岸から巻き。途中泥壁で少々登りづらいがコンパクトに巻ける。すぐ上の4m樋状滝も一緒に巻いて懸垂なしで沢に復帰した。 その先650mで左からヤゴウ沢が合わさる二俣。5m滝がかかる右の赤石沢へ進む。 その後も小滝とゴーロを行き、760mで右のイボノ沢と左の権現沢の二俣を右のイボノ沢へ進む。 時間も押し迫って来たので、870m二俣手前左岸の草地を整地して幕場とした。 ちなみに、整地不要の絶好の幕営地は存在しない。 翌朝も快晴の中出発し、すぐに870m二俣。進む左俣には12mの滝がかかっている。 一旦右俣に入り小尾根を乗っ越して左俣の滝上に出た。 この先から巨岩地帯に突入。右に左にルートを取りながら高度を稼ぐ。 巨岩の通過にヘロヘロになる頃に、1210m二俣。ここは地蔵岳に最短で抜けれる左へ入る。 左へ入ると、4〜6m程の滝が何個か出てくるが、一個の滝は直登出来ず、右のドロドロの泥壁をニラとハンマー頼りになんとか登り少々難儀した。 源頭部になると傾斜がキツくなるが沢型は上部まで続いておりボサ程度で案外登りやすい。 最後は沢型が消えてから15分くらいの藪漕ぎで、ほぼ地蔵岳山頂に飛び出した。 下山は大日杉登山口へ一般道を75分程で下山。 |
写真
何度飲んでもやっぱり美味い。
持参した600mlの日本酒は、あっという間に空になった。
moo)オレの400mlなんて瞬殺でしたね。ビールも持ってきててよかった。
感想
飯豊連峰の赤石沢は以前から行きたいと思っていた沢だが、下山手段に問題があり躊躇していた沢だった。
しかし今回、mooree氏の協力のおかげで遡行が叶い、充実した二日間の沢旅を楽しむことが出来た。
沢の印象を一言で言えば、平凡。
遡行するだけであれば、特に印象に残るような場所は無く、あっさりとした感想しか残せなかっただろう。
だが、そこに野営と焚火と岩魚が加われば、印象は一気に変わる。
この時期ともなると日没後の沢は寒く、焚火の温もりは実に心地好い。
そして、その火で焼いた岩魚と骨酒のなんと美味い事か。
特に、今回はmooree氏が初めて岩魚を釣り上げたとあって、まるで誕生日を祝うかの如く、その日の野営は盛り上がった。
自分としては飲みきれないだろう、と思えるくらいの量の酒を持参したつもりだが、すっかり空となり、夜10時過ぎに就寝。
mooree氏は、まだ若干量のウィスキーを残していたようだが、それ以上飲んでいたら翌日がヤバかっただろう(笑)
岩魚によって、鋭気を得たのであろうか。
あれだけ飲んだにも関わらず二日酔いの兆しは無く、二人とも体調は良好。
後半の巨岩帯や地味に嫌らしい滝場は、しばらく沢から遠ざかっていた私にはやや厳しいものがあったが、mooree氏のリードのおかげで詰むことも無く、予定通りの時刻に地蔵岳の頂を踏む。
稜線上は雲一つない快晴で、そこから眺める飯豊山は雄大そのもの。
これまで何度も眺めた光景ではあるが、いつも以上にその山容が豊かに見えるのは、飯豊の深い渓を越えてきた故だろうか。
目の前に聳え立つ飯豊山の山頂を踏むことなく、ここで下山するのは少し勿体ないかもしれないが・・・
いや、もう充分。
飯豊山の山頂に立つのは次回にするわ、と迷う事無く、満ち足りた気分で大日杉小屋へ下山した。
以前、Luske氏から飯豊の赤石沢を狙ってる話を聞かされていた。
それまでは知らない沢だったのだが、色々調べると、どうやら核心は下山路にある事がわかった。
地蔵岳だけから登山道を少し下ると滝切合という場所があり、以前はそこから北側の尾根伝いに鍋越山を経由して滝川の林道終点まで登山道があったらしい。
しかし今はとっくに廃道になっており、出発点の滝川林道に戻るにはこの廃道の藪尾根を延々5時間程漕がなければいけないらしい。
いやいや、車一台大日杉にデポって一緒に行きましょうよと言う事で、今回タイミングが合いご一緒させていただく事になった。
あまり記録は多くない沢登りとしてはマイナーな沢だと思うが、釣り師の間では有名なのか穴場なのか結構車も停まっておりそこそこ人は入っていそうである。
今回の目的は滝登りではなく宴会なので、いまだにまったく釣れる気がしない釣りもしてみようと竿を忍ばせて入渓した。
おそらく私は性格上釣りはまったく向いていないのだが、Luske氏が先に釣り上げたのを見て、なんとか私もと粘った甲斐があり、見事人生初の岩魚を釣り上げる事が出来た。
あのアタリが来た瞬間の手応えはなんとも言えないモノがあり、釣った自分に感動してしまった。
おそらく一人だったら、ちょっと竿を出して釣れなきゃさっさと諦める所だが、Luske氏の無言のプレッシャーを感じ執念で釣ったと言う所だろうか。
おかげでその夜の宴会はいつも以上にとても楽しい物になり、これも人生初の骨酒をこれでもかと堪能する事が出来た。
赤石沢は難易度も高くなく、核心と呼べるような滝やゴルジュや藪漕ぎもない。
登攀系を好む沢屋には物足りない沢だろう。足の早いパーティーなら日帰りでも抜けれるような沢であるが、この沢は日帰りで抜けるような沢ではない。
滝やゴルジュがなくても、沢登りの楽しみ方は無限にあり、その魅力を存分に感じる事が出来た今回の沢旅は私にとってとても貴重な物になった。
それを感じ取らせてくれたLuske氏には心から感謝したい。本当にありがとうございました。
この2日間は天気も最高過ぎるくらい最高で、地蔵岳に詰め上げた先に見える飯豊のド迫力の山容と深く切れ込んだ急峻な谷を見て、この主稜線に詰め上がる飯豊の沢をいつかやりたいと強く思い、地蔵岳を後にした。
コメント
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天候にも恵まれ良い沢日和だったようでなによりです
日曜に予定がなければなぁ〜俺も行きたかった!
アニキが釣るのは当然だったけど、まさか俺も釣れるとは思わなかったから自分でもびっくりしたわ(笑)
骨酒はマジでウマイ❗
今回は都合付かなくて残念だったけど、次回は参加してくれー
11月に入って雪が積もったら、去年みたく皆で朝日の山小屋泊り
なんて計画してるので、マーニーも是非
こんばんは。飯豊のレコにコメントありがとうございました。
すでに飯豊の沢にいらっしゃってたんですね。失礼いたしました(o*。_。)oペコッ
沢は、出来ませんが飯豊に登って三国岳の山頂のスラブがかなり気になりました。
あそこも御沢からタカツコ沢から登れるらしいですね。気になります。
もう、沢のシーズンは、終わりでしょうか?
大朝日の沢も良かったですね(o^―^o)
三国岳のスラブ、さすがguriko-ckさん、あそこが気になりましたか😁素晴らしいですよね。
おっしゃる通り、タカツコ沢を詰めるとあのスラブにぶち当たり、気持ちがいいスラブ登攀が出来るようなのです。
私も行こう行こうと計画は万全なのですが、中々タイミングがなくてまだ行けてないんです😢
今シーズンはもう厳しいかなぁと思っています。
ただ沢登りはあともうちょっと、楽しみたいと思います😁
日程に余裕があればguriko-ckさんのように飯豊本山まで足を伸ばしたい所ですが、結構本山は遠いので無理かなぁ😅
コメントありがとうございました!
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