常念岳〜蝶ヶ岳 (三股からの周回)
- GPS
- 10:20
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 2,021m
- 下り
- 2,015m
コースタイム
- 山行
- 9:19
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 10:25
天候 | すばらしいピーカン。 稜線に上がっても,風が穏やかでした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ボクが駐車場に着いた13日17時ごろには,駐車場は半分くらい空いていましたが, そこまでの林道には,路駐の車が2キロぐらい手前から止まっていました。 前日の駐車場の混みようがうかがい知れます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
とくに危険箇所はありませんが,前常念岳への登りは,岩がガラガラで登りにくい。 今回の山行で一番消耗しました。 下山後は,車で10分ほど下った「ほりで〜ゆ〜四季の郷」で入浴(500円)。 レストランで山賊焼定食(1100円)を食べて,栄養補給。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
10月12日夜は,松本・美ヶ原温泉で毎年恒例の宴会でした。
学生時代をともに過ごした仲間たちが,年に一度集まって旧交を温める,
卒業以来30年以上つづく会です。
かつては30人ちかくの参加者がいました。
子どもや奥さん連れの姿が多かった時期もありました。
でも,今では50代半ばのおじさんたちが10人ほど。
顔ぶれもほぼ毎年同じになってきています。
それでも,ここで近況を語り合い,
いや,それよりも,毎度おなじみの学生時代の昔話でバカ笑いして,
そんなひと時が心地よくて,毎年この会をたのしみにしているのです。
さて,今年はこの会のあと,14日の天気がいいようなので,
松本から北アルプスへ行こうと思っていました。
そこで,この会で意気投合した先輩のSimoちゃんと,
常念岳から蝶ヶ岳の日帰り縦走に行くことにしたのです。
宴会の翌日13日に「また来年まで元気で」とみんなと別れて,
ボクとSimoちゃんは登山口の三股に向かいました。
午後5時,三股に到着し,そのまま車中泊。
14日朝,やっとヘッドライトがいらない明るさになった5時40分に出発です。
林道を10分ほど歩いて,三股の登山口からすぐのところに常念岳への分岐がありました。
そこからは樹林帯の急登です。ひらすらジグザグに高度をかせいでいきます。
天気は上々。登るほどに,背後の大滝山から鍋冠山への稜線が目の高さになってきました。
登り始めて2時間ほどで,前常念岳から伸びる尾根上の2150mあたりに出ました。
そこからはまず,ゆるやかに尾根を登っていきます。
木々の間から前常念岳や蝶ヶ岳が見え隠れします。
樹林が切れると,ハイマツと岩をまとった前常念岳が目の前に現れました。
ここからの登りが,ボクにとってはこの山行でもっとも消耗した,岩のガラガラした急登。
でも,登るほどに,常念〜蝶の稜線の向こうに穂高連峰がどんどん見えてきて,
テンションが上がります。
その登りをなんとか乗り切ると,前常念岳の山頂に着きました。
常念岳の北側にある横通岳や大天井岳,さらに燕岳も見えました。
山頂直下には岩室(避難小屋)があって,その中をのぞいてみました。
今から30年ぐらい前に,Simoちゃんがボクらの学生仲間数人と常念岳を登ったときに,
天候が悪化して,常念小屋までたどり着けず,ここで一夜をあかしたことがあったそうです。
前常念岳からはまたガラガラの岩の尾根を歩いて,常念乗越から登ってきた登山道に出ると,
目の前に槍ヶ岳や北アルプス北部の山々が現れました。
稜線をさらに10分ほど登って,10時ちょうどに常念岳山頂に到着。
目の前には,槍・穂高連峰がこれでもかという大きさで鎮座しています。
かつて大学1年生の9月下旬に,ボクは一人でテン泊の装備と4泊分の食料を担いで,
一ノ沢を登って常念乗越からこの山頂までやってきました。
それ以来の35年ぶりの常念岳です。
最高の天気です。風も穏やかで,この時期のこの高さでも寒さを感じません。
ずっとここにいたい気分でしたが,まだ先があります。
山頂で20分ほどすごして,蝶ヶ岳へ向かって稜線を下り始めました。
常念〜蝶の稜線の最低鞍部をめざして,一気に標高差400mを下降します。
最低鞍部から2512mのピークを越えて下っていくと,樹林帯に突入。
2592mのピークでは,樹林が切れて正面に蝶槍が見えました。
ここで今朝,駐車場でお隣同士になった女性とすれ違いました。
彼女はこれから常念岳を越えて,常念小屋まで歩くそうです。ボクらは蝶へ。
蝶槍に着いたのは12時半ごろ。
そこからは,ゆるやかにたおやかに伸びる蝶ヶ岳の稜線を歩きます。
二重山稜になって窪地もあるような稜線です。
ガスっていたら,道に迷いそうな稜線。
でも今日は,さえぎるものの何もない,槍・穂の絶景の展望台といった稜線です。
まさに稜線漫歩という気分。
蝶ヶ岳ヒュッテには13時12分に着きました。
ここの幕営地は,35年前に今日と同じように常念岳から歩いてきて,
ツェルトを張った場所です。
そしてその夜,暴風雨となって,心細い思いをしたなつかしい場所。
さて,とうとう槍・穂の雄大な景色ともお別れするときがきました。
蝶ヶ岳ヒュッテから三股へ下り始めます。まもなく樹林帯の急な下りとなりました。
ときどき木々の間から常念岳が顔をのぞかせて,別れを惜しんでくれるかのようです。
まめうち平あたりでゆるやかな下りになりましたが,そこから再び急な尾根の下りとなって,
例の「ゴジラみたいな木」は思っていたよりずっと登り口に近い,下のほうにありました。
力水でおいしい水を飲み,烏川にかかる吊り橋を渡って,まもなく三股の登山口。
林道を歩いて駐車場。午後4時すぎに帰ってきました。
ヒザに不安をかかえるSimoちゃんでしたが,さすが日頃から鍛えているだけあって,
「ヒザがおかしくなったら,オレは退却する」と言いながらも,
最後まで危なげない足どりでした。
ボクも蝶からの下りの最後は,ヒザがガクガクのヨレヨレでしたが,
なんとか歩ききって大きな達成感。
それに,Simoちゃんとおしゃべりしながらの山歩きは,
いつもの「独りでもくもく」登山とちがって,笑いのあるたのしい山登りでした。
ただ残念だったのは,デジカメで50枚も撮った写真のうち,
30枚がなぜか白くなって写っていなかったこと。
それも,稜線上の絶景写真がパーになっていてくやしいー!
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