赤子谷左股ゴルジュから六甲主脈を越えて行者山東観峰へ
- GPS
- 03:09
- 距離
- 6.1km
- 登り
- 498m
- 下り
- 456m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
悪場のない沢ながら沢固有のリスクはある。 |
その他周辺情報 | 宝塚温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
シュリンゲ
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感想
コロナ新規感染者がどんどん減って、少し気分に余裕が出てきたところ。天気予報は徐々にいい方向に変わって、土曜日の午前中はまずまずの天気らしい。とは言え、高速道路の週末割引は未だに復活していない。そんなこんなで今日は六甲だ。ここのところずっと車でアプローチして周回するパターンだったが、感染リスクが下がったところなので、久々に公共交通を利用することにした。前から気になっていた赤子谷のゴルジュを今日こそ見に行くとしよう。そして、谷歩きの後は、東観峰からの広々した展望を楽しみ、雨が降り出す前に下山するというプランである。
生瀬駅には、福知山線軌道跡を訪れると思われるハイカーが10人くらい集っていた。我々は、駅前のはずれから南に上がっていく車道を辿り、生瀬高台から水路沿いの散歩道に入る。清冽な流れに沿ったほとんど傾斜のないくねくねとしたトラバース道を行けば、右下の線路を走る福知山線の電車が妙に近くて不思議な感じだ。やがて、左に小道がわかれる地点に出る。「赤子谷近道」の手製標識が木にくくられている。我々はこれには入らずに、「本来のルート」を取るべく水路に沿って進む。するとすぐに、再び「赤子谷」への標識があって左の谷へと導かれる。堰堤をいくつか越えて進むが、踏み跡は次第に細まっていく。しばらく行くと前方に人家が見え、子供の歓声が聞こえるようになる。声の発信地は右手の野球グラウンドだということがやがてわかる。この人家の辺りで、踏み跡があやしくなる。谷の右岸に沿って上流へ進んでみるが、どうもヘンだ。ちょっと戻って人家の用水チューブの転がるあたりで渡渉し、人家横にかけられた梯子を上って左岸の舗装道路に出た。これをまたうっかりと道なりに進んでしまったが、方角がおかしい。結局金属扉で閉鎖されている谷の上流へと向かう林道跡に入らなければならいことに気づく。扉を乗り越えて藪化しつつある林道をわずかに進むと、踏み跡がはっきりしてきた。ちょい行くと左からよく踏まれた山道と合流した。この山道こそ、予定ルートなのだった。そこから少し進むと、左からもう一本、道が合する。これは水路のところで「赤子谷近道」と表示が出ていたあの道だ。というわけで、「本来のルート」は迷路となっており、登りの際には「赤子谷近道」が推奨ルートである。こうしてようやく、赤子谷に入ることができたのだった。赤子谷にはよく踏まれた道があり、淡々と上る。ケルンのある二股で左股に進路をとる。ここにも小さな手製標識があり「赤子谷ゴルジュ」へは左に進めと指示している。左股に入ると古い堰堤をいくつか越えて進むことになる。さして進まぬうちに、堰堤ではなく本物の8メートルほどの滝が現れた。なかなか見ごたえのある滝だ。左を高巻く踏み跡もあるが、滝の右側のルンゼにトラロープが見える。この先、何か所もトラロープ補助が付いているが、どれも使用する余地はない。ここはトラロープのついている右手の巻き道をとる。ここからさらに単調な沢を辿ると、左右の山肌が岩となって対峙する様子が前方に見えてくる。ははー、あれがゴルジュの入り口か。と、右から流下する支谷に高い滝がかかっている。100mほどにわたって階段状の岩盤となり、水を落としているのだ。沢装備であれば、快適なシャワークライムになるところ。この滝の眺めをしばし堪能し、ゴルジュへと入っていく。正直、ゴルジュと言っても所詮は六甲、なんて気持ちがあったが、いやいやなかなか、ゴルジュなのだ。意外にも荘重な雰囲気を持った赤子谷ゴルジュに気分は高まる。もっとも水量は少なく、しかも小滝にはスチール梯子が置かれていたりして、ああ六甲だったんだよね、って感じにもなる。ちょっと儲けたような気持になってゴルジュを抜けて進むと、本流は右に大きく曲がり今度は小滝の連瀑(といっても短いが)となる。上部には堰堤もなく、おかげで六甲の谷で辟易するあの腐った水の悪臭もしないから、はなはだ気分が良い。小滝はいずれも沢装備なら楽しく直登可能な階段状である。山靴では滑るので、今日はやめておく。そういいながら、最後の小滝では左の陰気な岩にぶら下がったトラロープの方向にはどうしても足が向かない。こうして谷を歩いていると、沢ばかり登っていた若い頃の本性がよみがえってきてしまって、どうしても水線方向に体が向くのだ。本能的に体は水線上のテラスに向かっていく。テラスを斜上し、再び左にZを切って落ち口に上がっていた。軽くシャワーを浴びたのがまた爽快だ。この上は水が細り、水場となっている源頭を越えると、ジグザグの急登となる。普通の沢登ならここで藪入りだが、きれいに踏まれた道をぐいぐい登って、詰めあげたところは六甲主脈上の高圧線鉄塔の下だ。ここで昼食をとる。なおも青空が広がり、夏を思わせる強い日差しが照り付けている。さて、今度は行者山東観峰を目指す。六甲縦走路の喧騒をさせて稜線上を進み、岩倉山の社でお参りしてから、反射板経由で行者山を目指す。アリバイ的に行者山山頂を踏んだ後、東観峰へと向かう。相変わらずの見事な眺望が360度、広がっている。ただ空気が少々よどんでいるのか、全体に白いベールをかぶっているのが残念だ。ここからまだ通ったことのない白瀬川源流方向への道を降る。逆瀬台の大通に降り立ったら、阪急逆瀬川行きのバスがこちらに向かってきているじゃないか。脱兎のごとく飛び出して、ぎりぎりバス停に到達し、無事乗車を果たしたのだった。これが今日一番のハードワークだったな。
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